【サッカー】関東大学サッカーリーグ 第13節対神奈川大 終了間際にPKから失点…勝ち点3を掴み損ねる
JR東日本カップ2015 関東大学サッカーリーグ戦1部
第13節 対神奈川大学
2015年9月13日(日)Shonan BMW スタジアム平塚
昇格組対決となった今節。同じ昇格組とはいえ最下位に沈む神大相手に前半は攻め手を欠いたが、後半に入ると徐々にペースを取り戻し先制。順当に勝利するかと思われたが、試合終盤にPKを献上し失点。終了間際にはあわや逆転を許す決定機を作られたが、試合は1-1で終了。悔しい勝ち点1となった。
試合結果
トータル試合結果
1 法政大学 |
0 | 前半 | 0 | 1 神奈川大学 |
---|---|---|---|---|
1 | 後半 | 1 |
得点とアシスト
時間 | 大学 | 得点者 | アシスト |
---|---|---|---|
69分 | 法政大 | 田代雅也 | 西室隆規 |
87分 | 神奈川大 | 岡田孝徳 |
メンバー
法政大学 監督: 長山一也 |
神奈川大学 監督: 長谷川大 |
||||
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1 | GK | 冨澤雅也 | 1 | GK | 池村影太 |
2 | DF | 山田将之 | 4 | DF | 千田海人 |
22 | DF | 田代雅也 | 13 | DF | 高橋孝友 |
4 | DF | 伊藤航希 | 17 | DF | 徳野舜 |
9 | DF | 永戸勝也 | 30 | DF | 寺前光太 |
6 | MF | 柳沢拓希 |
7 | MF | 岡田孝徳 |
10 | MF | 西室隆規 | 11 | MF | 西田子龍 →斎藤(71分) |
8 | MF | 青島拓馬 | 16 | MF | 武田将平 |
15 | MF | 上田慧亮 →黒崎(65分) |
20 | MF | 奥田晃也 →坂田(76分) |
7 | MF | 鈴木貴大 →高徳(60分) |
23 | MF | 中山知之 |
25 | FW | ディサロ燦シルヴァーノ →高田(80分) |
9 | FW | 鈴木翔大 |
サブメンバー | |||||
12 | GK | 林翔太 | 21 | GK | 中村圭吾 |
30 | DF | 前谷崇博 | 5 | DF | 南洋巧 |
27 | DF | 黒崎隼人 | 28 | MF | 西袋裕太 |
29 | MF | 長倉颯 | 33 | MF | 石渡旭 |
19 | FW | 高徳勇希 | 8 | MF | 斎藤翔太 |
5 | FW | 細川直寛 | 32 | FW | 宮川開 |
11 | FW | 高田一輝 |
26 | FW | 坂田亮 |
※(カッコ内)は、選手の学年、および交代した時間を表示しています。
戦評
前節、見事な逆転勝利で後期リーグ初戦を飾った法大。今節の相手は同じく今シーズンから一部で戦っている神大。現在は最下位に低迷するものの、1勝7分け4敗と非常に粘り強いチームだ。しかし、優勝へ突き進むためには絶対に落とせない一戦。中大戦の勢いそのままに勝ち点3を手に入れたいところだ。
前半は両チームともに慎重な立ち上がり。5分には西室隆規(現4)のFKからゴールに迫る。その後も左サイドを中心に攻撃を仕掛けるが、リーグで2番目に失点の少ない神大守備陣を崩すことができず、サイドからの単調な突破やクロスが目立つ。ボールを保持する時間はある程度あるものの、1トップのディサロ燦シルヴァーノ(経1)にボールが入る場面が少なく、前半20分までに放ったシュートは0。その間にミスからカウンターを許すシーンも何度かあったが、神大もなかなかシュートまで行けず、試合は膠着状態に。前半21分にはこの日最初のチャンスを迎えた法大。西室のコーナーキックを山田将之(経3)がゴール前で合わせるもわずかに外れ、先制のチャンスを逃す。 31分には神大にカウンターから決定機を作られるも、富澤雅也(経4) のスーパーセーブで難を逃れる。その後は互いにゴールに迫る場面は少なかったが、球際や空中戦での激しい競り合いなど戦う姿勢を全面に出し、この試合に賭ける意気込みが随所に表れていた。前半終了直前のピンチも相手のシュートミスに助けられ、0-0で前半を折り返す。
後半、流れを変えるために60分には高徳勇輝(現3)、65分には黒崎隼人(経1)を投入。柳沢拓希(経3)と西室の両ボランチもゴール前に顔を出す頻度が増え、少しずつ相手を押し込んでいく。すると69分、絶好の位置でフリーキックを獲得。西室の蹴ったボールはディフェンスとキーパーの間をすり抜け、ゴール前で待っていた田代雅也(社4) の元へ。これをしっかり流し込み法大が先制点を挙げる。この得点を機に、試合は動きを見せる。74分、スローインからヘディングで繋ぎ、西室のボレー。75分にはカウンターから西室の上げたボールを高徳が落とし、ディサロにシュートチャンスが訪れるも、ギリギリのところで神大ディフェンスがクリア。その直後にも山田のクロスから永戸勝也(スポ3)がシュートを放つも相手のシュートブロックに遭い、追加点をとることができない。78分には高田一輝(スポ3)を投入し、一気に勝負を決めたいところだったが、87分、セカンドボールを拾われると、ペナルティエリアまで侵入される。ここで後ろから倒してしまい、PKを献上してしまう。勝利が近づいていただけに、選手は抗議するものの判定は覆らず。このPKを決められ、試合は土壇場で振り出しに戻る。その後はセンターバックの田代を前線に上げたパワープレーで勝ち越しゴールを狙う法大。しかし、アディショナルタイムには手薄になったDFラインの裏を取られ、ピンチを迎える。ロングボールに抜け出した相手FWにGK富澤もかわされてしまうが、シュートが揺らしたのはサイドネット。そのまま試合は終了し1-1の引き分けとなった。最後はギリギリで勝ち点を拾う格好となったが、勝利を掴みかけていただけに、痛い引き分けとなった。
この試合、流れの中でチャンスを作れない中、セットプレーから得点を挙げた法大。DFラインの山田将、伊藤航希(社3)、田代 、ボランチの柳沢も含め、長身の選手がゴール前に飛び込むセットプレーは大きな得点源となっている。さらには永戸と西室の2人のレフティーはリーグ屈指のキック精度を誇り、1試合に1回は決定機を生み出すと言っても過言ではない。試合のペースに関係なく得点を奪うことの出来ることのセットプレーは優勝争いをしていく中で法大の武器となるだろう。引き分けはしたものの、リーグは大混戦で今後の行方は誰にも想像がつかない。永戸も「自分達のやりたいプレーをして勝利を掴む」と力強く語ったように、次節は内容と結果の伴った勝利を見せて欲しい。(下田朝陽)
コメント
長山一也監督
-今日の試合の前半を振り返って
前半はもう、最悪のゲームでした。戦う気持ちはあったとは思うんですけど、それが伝わらないというか、勝ちたい気持ちはあったとは思うんですけど、それが実際プレーに結びついてなかったと思うので。それは球際のところで、厳しくいけなかったりした部分が、前半は特にあったので。それをしているようでは、勝ち点3は取れないかなという状況です。
-ハーフタイムには選手にどんな言葉を
こんなんじゃ勝てるわけないと。厳しいことを言って。後半、立ち上がりから良くはなったんですけど、1点奪ってからもう1点追加点がとれなかったっていうところと、あとはPKとられたところもしっかりとポジション戻したりとかというところがしっかりとできなかったというのがまだまだ甘さがあるなと。後半良くなったんですけど、勝ちきれないところが、今の実力だと思います。また引き締め直していきたいなと思います。
-今日は左サイドからの攻撃展開が活きていた
そうですね。上田と永戸と途中から入った黒崎も自分から仕掛けられるので、そこはうちのストロングポイントでもあります。効果的に突破できたんですけど、最後のところでしっかりと合わせきれなかったりとか、シュートを外してしまったりとかということがあったので、チャンスを作るところじゃなくゴールに結びつくところまでいけるようにしたいです。
-2試合連続で途中出場している黒崎選手について
スピードがあって、相手も右サイドバックがカードもらっていたので。単独で突破敵る選手なので、効果的にいけるかなと思って起用してますし、彼も突破するだけじゃなくてもっとクロスの質とかシュートを決めるとかいうところまでできるようになれば、もっと魅力的な選手になるかと思います。
-ボランチとしての柳沢選手について
今日も後半特にルーズボール拾っていて。体も強いですし、マイボールにするっていうシーンを多く作ってくれていたんですけど、去年の総理大臣杯でもボランチしてましたし、CBもボランチも両方できるっていう選手で。どっちも高いレベルでやっていってほしいですし、今日はいい仕事していたので、引き続き頑張ってほしいです。
-黒柳選手、白石選手はけがか
そうですね、部分的には合流してるんですけど、全部は合流できていないので、ここ2、3週間くらいかかるかなと思います。
-今のチーム全体の仕上がり具合としては
悪くはないですし、選手層も厚くなってきたんですけど、やっぱり中大戦でいいゲームして、今日連続していいゲームできないというところがまだまだ、そこはチームとしても個人としても課題が残る部分があるので。一試合だけいいプレーをするのは誰でもできるので。強いチームっていうのは、連続していいパフォーマンスをするので、もっともっと、追及して準備していきたいです。
-次節、専修大戦に向けて
今日内容悪かったですけど、勝ち点ギリギリで、本当は勝ち点3とりたかったですけど、今日みたいなかたちでゲームしていたら勝ち点3とれないと思うので、そこはまた勉強になったと思うので、切り替えて。またこういう失敗というか嫌なゲームをしないように。次は勝ち点3をとれるように頑張っていきたいです。
DF田代雅也
-今日の試合を振り返って
前半の入りが良くなくて、それを改善できないまま前半終わってしまったんですけど、後半に入ってから攻撃の狙いだったり前の選手の動きの変化があって、徐々に自分たちの時間が増えてきました。その中でセットプレーで1点取れたのは良かったんですけど、その後追加点を取るっていうところが課題です。アクシデントのような失点になったんですけど、2点目取れていればそういうこともなかったですし、そのアクシデントを跳ね返すような力っていうのをまだまだつけていかなきゃいけないのかなって思いました。
-前半と後半で攻撃陣に変化があったとおっしゃっていましたが、ハーフタイムに何か指示は
監督がまず運動量がないというのと、前の選手の動きの連続性がないっていうところで、もっと動けっていう指示がありました。
-相手の神大の印象は
下位にいるチームだから、守備は堅くなるし、攻撃はタイトな攻めになるのかなって思っていました。予想通りの相手で、それに対してキーパーも含めて守れていた部分はあったけれど、攻めに関しては攻め切れていなかったかなと。こういう相手には3点くらい取っていかないといけないなと思います。
-自身の得点については
セットプレーの練習をしている中で、うちはいいキッカーがいるので、なんとなくボール上がってきた時にキーパーが出てきて、キーパーも絶対触れないなと思ったので、こぼれるのを信じて走ったっていう感じですね。
-優勝争いが混戦となっていますが、次の試合に向けて
やっぱ下位陣との試合は落とせない試合なので必ず勝って、その次の上位陣に勝つために、連勝を目指してやっていきたいなと思います。
DF永戸勝也
-試合を振り返って
悔しいという一言なんですけど、試合を通してできなかったことの方が多かったので、この結果は良かった方だと思います。
-攻撃がうまくいかない中で意識したことは
自分の前の上田があまり調子が良くなかったので、もう少しうまく使いながら自分も絡んでいこうと考えていました。後半1回いい形が作れたんですけどそこを決めきれなかったのはもったいなかったです。
-後期リーグでは上田選手や黒崎選手とコンビを組むことが多いが
彼らは1人で持っていけるのである程度任せて、という感じです。ただ、なかなか自分との絡みがうまくいかないので、次節までに修正したいです。
-得点シーンのFKではどんな会話をしていたのか
最初は隆規君(西室選手)がファーに打つと言っていて自分は譲ったんですけど、蹴るギリギリに中に合わせるボールに考えを変えたみたいでした(笑)
FKの時は大体そんな会話ですね。
-後期リーグの個人的な目標は
前期は勝利に貢献できるプレーをコンスタントに出せなかったので、すべての試合でチームを勝たせるプレーをすることです。
-次節に向けて
今日は雰囲気的にも負けのようなものなので、これをしっかり断ち切って、自分達のやりたいプレーをして勝利を掴めるように頑張ります。
フォトギャラリー
- 先制し喜ぶ田代(右)ら
- 左サイドから攻撃を活性化させた永戸
- 永戸と共に左サイドで躍動した黒崎
- 攻撃の起点となった西室
- 後期リーグ2試合連続スタメンのディサロ
- 攻守の要となった山田将