【準硬式野球】東京六大学準硬式野球秋季リーグ戦 対明大2回戦 2季連続の「完全優勝」達成!いざ関東王座の舞台へ!
東京六大学準硬式野球秋季リーグ戦 対明治大 2回戦
2015年10月19日(月)
早大東伏見グラウンド
「完全優勝」を懸けたこの試合。
初回から先制を果たすと終盤、自慢の打撃力で一気に突き放す。
チームを支えてきた4年生も多く出場し、13-0の大勝。
2季連続となる「完全優勝」で再来週から始まる関東王座決定戦へ弾みをつけた。
試合結果
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
明 大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 1 |
法 大 | 1 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 3 | 6 | × | 13 | 12 | 2 |
(明大)●小田、古村ー金子
(法大)○室木(5勝)、阿部ー佐藤
本塁打:佐藤3号ソロ(8回)
三塁打:橘(8回)
二塁打:萩原(1回)、佐藤(7回)、飯嶋(8回)
打撃成績
打順 | 位置 | 選手名 | 打数 | 安打 | 打点 | 四死球 | 打率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | (5) | 萩原幹斗(社2) | 3 | 1 | 0 | 2 | .393 |
2 | (4) | 藤口帝(社2) | 4 | 3 | 1 | 1 | .353 |
3 | (6) | 橘廉(社4) | 3 | 2 | 5 | 1 | .310 |
4 | (9) | 内川慶一(経3) | 4 | 1 | 1 | 1 | .083 |
5 | (7) | 中村聖弥(経3) | 2 | 1 | 1 | 0 | .158 |
7 | 長田悠志(社4) | 1 | 0 | 2 | 0 | .000 | |
6 | (2) | 佐藤裕太(経4) | 5 | 2 | 3 | 0 | .340 |
7 | (3) | 永田直(経3) | 2 | 1 | 0 | 0 | .333 |
PH3 | 佐野健太(社4) | 3 | 0 | 0 | 0 | .000 | |
8 | (1) | 室木大(経2) | 2 | 0 | 0 | 0 | .071 |
PH | 飯嶋直也(法3) | 1 | 1 | 0 | 0 | 1.00 | |
1 | 阿部春太郎(経4) | 0 | 0 | 0 | 0 | .000 | |
9 | (8) | 甲本裕次郎(社2) | 2 | 1 | 0 | 2 | .370 |
投手成績
回 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 自責点 | 防御率 | |
---|---|---|---|---|---|---|
室木 | 8 | 3 | 4 | 0 | 0 | 1.07 |
阿部 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.00 |
リーグ戦最終結果
法大 | 慶大 | 立大 | 早大 | 明大 | 東大 | 試合 | 勝 | 負 | 分 | 勝点 | 勝率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
法 | ―― | ●○△○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ | 12 | 10 | 1 | 1 | 4 | .910 |
慶 | ○●△● | ―― | △●● | ○○ | ○○ | ○○ | 13 | 7 | 4 | 2 | 3 | .636 |
立 | ●● | △○○ | ―― | ●● | ○○ | ○○ | 11 | 6 | 4 | 1 | 3 | .600 |
早 | ●● | ●● | ○○ | ―― | ○○ | ○○ | 10 | 6 | 4 | 0 | 3 | .600 |
明 | ●● | ●● | ●● | ●● |
―― | ○○ | 10 | 2 | 8 | 0 | 1 | .200 |
東 | ●● | ●● | ●● | ●● | ●● | ―― | 10 | 0 | 10 | 0 | 0 | .000 |
戦評
春秋連続での「完全優勝」。その偉業達成まであと1勝に迫った。六大を圧倒することを目標にしてきた法大準硬式野球部。その集大成が大いに現れた試合となった。
試合は初回から動き出す。打率チームトップを記録している1番萩原幹斗(社2)が初球を振り切り二塁打で出塁すると、「つなぐ」役割を全うしてきた2番藤口帝(社2)も右前安打で続く。ここで打席に立つのは「走攻守」でハイレベルなプレーを見せてきた3番橘廉(社4)。狙いすましたように中犠飛を放ち、幸先良く先制する。
法大の先発はここまで無傷の4勝を挙げている室木大(経2)。次世代のエースとして成長を続ける室木は今日も絶好調。直球が冴え、明大打線を寄せつけない。すると5回、初回以降沈黙気味だった法大打線が息を吹き返す。自慢の守備だけでなく打撃でも貢献を続ける9番甲本裕次郎(社2)が四球を選ぶと、その後も四球、安打で無死満塁の好機を得る。すると橘と、久々にスタメンに復帰した4番内川慶一(経3)の連続適時打で2点を追加。さらに打撃不振に陥るもこの試合実に7試合ぶりの安打を放った5番中村聖弥(経3)の中犠飛で4-0とする。
苦しみ続けた中村からもようやく一本が飛び出した
7回、代わって登板した古村を攻め立てる。安打と2つの四死球で満塁とすると、最上級生としてチームを支えてきた途中出場の5番長田悠志(社4)の左犠飛で1点。さらに同じく最上級生として、そして捕手としてチームを声と背中で引っ張ってきた6番佐藤裕太(経4)の2点適時二塁打で明大を突き放しにかかる。8回にも橘の走者一掃の3点適時三塁打や佐藤の今季第3号となるソロ本塁打が飛び出し、今年のチームを象徴するような打撃力で13-0とした。
そして最終回。被安打3、四死球0という最高の投球をした室木から引き継いで阿部春太郎(経4)がマウンドに上がる。4年間分の思いと共に投げたボール。最後は一塁へのライナーを、昨年秋の5位からチームを春秋連覇へ導いた主将佐野健太(社4)ががっちりと掴みゲームセット。2季連続での「完全優勝」を成し遂げた。
1年を通し、六大学リーグで1度も勝ち点を落とさなかった法大。まさに圧倒的だった。だが選手たちの喜びも束の間、2週間後には関東王座が待っている。関東の各リーグ王者と社会人チームが入り乱れた厳しい戦い。「関東王者」という称号を目指して、今年度最後そして4年生にとっては法大準硬式野球部として最後の大一番がもう目の前に迫っている。(今井惇基)
選手コメント
佐野健太 主将
ー今のお気持ちをお聞かせください
春秋連覇というのを新チームが始まったと時から目指していたので、実際にそれを実現できて本当に良かったと思います。
ー春秋連覇で1年間強さを維持してきましたが
嬉しいですし、本間さんであったり他の4年生、それと後輩が頑張ってくれたので感謝の気持ちでいっぱいです。
ーこの試合、久しぶりの出場となりましたがいかがでしたか
本間さんであったり3年生の選手たちが「最後くらい出てください」と言ってくれました。みんなが点差を作って出してくれたり、最後裕太(佐藤)がホームランを打ってくれたりと、さっきも言ったのですがみんなに感謝したいです。
ー佐野選手が打席に立った時など、ベンチからの声援がすごかったですね
自分も楽しくできましたし、みんなもこのリーグ戦中、試合を楽しんでくれたと思います。楽しく野球もできましたし、勝つこともできたので1番良かったのではないかと思います。
ー最後4年生が多く試合に出場しましたが、その同期への思いはいかがですか
4年生が揃って試合に出るのは2年生の新人戦ぶりかなと思うのですが、4年前にこうしてスポーツ推薦の選手が5人集まって、そこからやってこれたのは良かったです。全国制覇するというのがやはり1番の目標でしたが、自分たちの代でリーグ戦を春秋連覇できたというのは頑張ってきたかいがありますし、競技として野球をやるのは最後なのですが良い形で締めくくることができたと思います。
ーこの先、関東王座が残っていますが、そこに向けての意気込みをお願いします
春の関東大会でも中央大学にこっちのミスで負けてしまい、大学生活において中央大学というのは自分たちの常に壁になってきました。最後くらいは勝ちたいですし、関東でチャンピオンになって引退したいです。
黒崎元喜 学生コーチ
ー完全優勝を決めましたがいかがですか
本当に最初から連覇を目指していたので、それを達成できて良かったです。
ー春秋連覇ですが
自分が1年生の時に春秋連覇して、最後も連覇できました。始まりと終わりが良かったので良かったんじゃないですかね。
ー4年生としてチームを引っ張ったこの1年を振り返っていかがですか
もともと4年生は人数が少ないですし、その中で引っ張っていかなければならないので、その辺のプレッシャーというのはありました。それでも4年生みんなで一緒に頑張ったからこそ優勝できたのかなと思います。
ー同期の4年生の存在というのはどういうものですか
何年も一緒にやってきた仲間なので一人一人の個性というのも分かってきますし、人数が少ない分、10人が力を合わせてやってきました。素晴らしい仲間です。
ー学生コーチとしての1年はどうでしたか
本当にやって良かったと思います。こんな自分についてきてくれた後輩に感謝したいですし、4年生と一緒に最後こうして結果も残せたので、やって良かったです。
ー2週間後に関東王座が迫っていますが
もともと目標にしてきた場所でした。タイトルは六大の優勝でしか獲っていないので最後、このタイトルが獲れればいいなと思います。
阿部春太郎(最終回を3人で抑える)
ー完全優勝を果たした今のお気持ちをお聞かせください
素直に本当に嬉しいです。
ー春秋連続で完全優勝を果たしましたが
本当に練習の時も試合の時も雰囲気の良いチームで、常に一つになって試合に臨むことができていたから春も秋もこのような結果になれたのだと思います。
ー最上級生として成し遂げたこの結果はいかがですか
1番大切な年だと思っているので、その年にこの結果を出すことができて最高です。
ーそれを一緒に成し遂げた4年生への思いは
1年生の時から本当に仲が良くて、支え合いながら4年間やってこれたので本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
ー最終回、登板しましたがいかがでしたか
ピッチングの内容というよりも5人みんなで試合に出れたことが嬉しくて、結果的に抑えることもできて最高でした。
ー最上級生の阿部選手から見てこのチームというのは
技術面もそうですけど、やはり雰囲気も良いチームだと思うので来年も今年以上にやってくれると思っています。
ー2週間後に関東王座がありますが
関東王座がラストなので、最後は勝って有終の美を飾って終わりたいと思います。
佐藤裕太(今季第3号となる本塁打を放つ)
ー勝ち点5の完全優勝となりました。今のお気持ちは
最後4年生みんなで出られたので嬉しいですね。
ー1年生の時以来の春秋連覇となりました
1年生のときに連覇したときは、そのすごさが分かっていなくて、2、3と経験して、どれだけすごいことなのか、ということを思い知りました。それを自分たちの代で成し遂げられたというのが本当に嬉しいですね。
ー今日の試合はいかがでしたか
先発の室木が自分自身のタイトルもかかっていて、本人も夏の全国大会から見違えるような素晴らしい投球をしていたので、守備の面では不安はなかったですね。
ー本塁打を放つなどの活躍をされましたが、ご自身のプレーについては
明大戦はトータルで見たらそれほど打っていないので、自分自身あまり貢献できていないと思います。それでも途中から出た長田や、佐野に回そうというベンチでも話していたので、自分の本塁打が結果として健太につながったので良かったです。
ーここまで一緒に戦ってきた4年生の存在は
プレーで関わった人は少なかったのですが、ベンチでどれだけ盛り上げてやっていけるか、という点では4年生の横の繋がりは強かったですし、横の繋がりだけではなくこの4年生がいたから縦の繋がりも強くなったと思います。
ー試合後に胴上げされていましたが、どんな気分でしたか
自分は体が大きいので申し訳なかったのですが、本当に嬉しかったですね。春も秋も胴上げしてもらって、こういう経験ができるのも限られた人しかいないと思うので、本当にチーム全員に感謝したいですね。
ーこれから関東王座も控えていますが
この勢いそのままに関東王座に臨みたいです。社会人相手にやるのですが、六大学を代表しているので、それに恥じない戦いをしたいですし、中央大学さんに今まで勝てていないので、負かしてやろうという意気込みでいるので、圧倒して勝ちたいと思います。
橘廉(走者一掃の適時三塁打など5打点の大活躍)
ー勝ち点5の完全優勝となりました。今のお気持ちは
完全優勝をしたいと思ってやってきたので、できて良かったです。
ー今日の試合がリーグ戦最後となりました
4年生もみんな出た特別な試合だったので、楽しくできましたし、みんな出るだけじゃなくて結果も出したので、本当に楽しかったですね。
ー今日の試合はいかがでしたか
今日は昨日打てなかった分取り返そうという気持ちで臨みました。後輩も繋いでくれたので、5打点も上げられました。守備は駄目でしたけど、バッティングは貢献できたかなと思います。
ー今シーズンを振り返っていかがでしたか
シーズンを通してエラーは多くなかったですし、バッティングもそこそこ打てたので、安定したリーグ戦だったと思います。安定して結果を残せました。
ー法大での4年間はどんなものでしたか
あっという間だったのでした。みんないつも練習でも楽しくやりつつ、真剣にやっていたので仲間と楽しくできたので、すごく楽しい4年間でした。
ー最後に胴上げされたときはどんな気分でしたか
素直に嬉しかったです。終わっちゃうのだなと思って、悲しくもあり、嬉しくもありという感じでした。
ーまだこれから関東王座も控えていますが
関東王座はまだ優勝したことがないので、まずはそこを目指していきたいと思います。
長田悠志(途中出場ながらも2打点を挙げる)
ー完全優勝おめでとうございます
(法大は)秋が弱いと言われていましたが、春優勝しても気が抜けることなくできたというのは1番大きいことなのではないかと思います。
ー最上級生という立場で達成した春秋連覇でしたが
自分たちが1年生の時に成し遂げたのですが、4年生でやるのと1年生でやるのとでは全然達成感というものが違いました。4年生の時にできたというのは嬉しいです。
ー今日の試合に出場しましたが、いかがでしたか
久しぶりだったので楽しかったです。
ー同期の4年生への思いは
思い入れが強いと言いますか、この仲間だからこそできた優勝だと思います。良い仲間に出会えました。
室木大(8回を被安打3四死球0で今季5勝目)
ー春に続き、勝ち点5の完全優勝となりました
完全優勝できて本当に嬉しいです。
ー今日の試合を振り返っていかがでしたか
四球もゼロで球数も少なかったので、テンポよく投げられたと思います。
ー今季はシーズンを通して活躍されましたが、シーズンを通してみていかがでしたか
黒星がなかったので、そこが1番嬉しいですね。自分が投げた試合で勝てたので。
ー春季と比べて今季変わったことは
ピンチの場面での粘りと、変化球でストライクが取れるようになったことです。困ったときに投げられるボールができたのが良かったです。
ー今日の試合が4年生と戦う最後のリーグ戦でしたが、4年生の存在はどんなものでしたか
みんなのことをまとめてくれていましたし、明るく楽しく野球がやれたので本当に偉大な先輩だなと思っています。4年生が抜けて寂しくなりますし、4年生抜ける穴は大きいと思いますが、自分がもっと頑張ってその穴を埋めていけるように頑張りたいです。
ーバッテリー組んでいた佐藤選手の存在については
本当に頼りになる先輩で、打の方でもチャンスで打っていましたし、ワンバウンドを前で止めてくれていました。裕太さんの配球で助けられたことも多いので、来年から少し不安で、寂しいです。
ーこれから関東王座もあります。どんなピッチングをしたいですか
4年生の最後の関東王座も優勝して有終の美を飾って欲しいので、自分のピッチングで力になれるように頑張っていきたいと思います。
フォトギャラリー
- 2季連続の完全優勝を喜ぶ選手らと宙を舞う佐野
- 8回を完全に抑えきった室木
- 藤口が放った3安打はすべて右方向への打球だった
- 適時三塁打や犠飛で5打点の大活躍を果たした橘
- チームを率いるキャプテンはチームから愛される存在だ
- 途中出場ながら2打点を挙げた長田
- 本塁打を放った佐藤(手前右)とハイタッチを交わす佐野
- 最終回を投げた阿部は完全優勝を決め笑顔を見せる