【ラグビー】関東大学ラグビーリーグ戦 対大東大 後半に盛り返すも、わずかに勝利には届かずリーグ戦5位で終了 大学選手権はファーストステージからの出場が決まる
関東大学ラグビーリーグ戦 対大東大
2015年11月22日(日)
秩父宮ラグビー場
4位争いが決着する大事な最終戦。前半、大東大のアタックを止められず5-24で折り返す。しかし後半に逆襲、一時はリードも奪った。しかし再逆転を許すと、その後の追い上げも及ばず敗戦。最終順位は5位、大学選手権ファーストステージからの出場が決まった。
試合結果
トータル試合結果
38 |
5 |
前半 | 24 | 41 大東文化大学 |
---|---|---|---|---|
33 | 後半 |
17 |
ポイント詳細
1/5 | T | 4/3 |
---|---|---|
0/4 | G | 2/1 |
0/0 | PG | 0/0 |
0/0 | DG | 0/0 |
※(カッコ内)は前半/後半表します
法政大学メンバー
No. | ポジション | 選手氏名 | 学部/学年 | 出身校 |
---|---|---|---|---|
1 | PR | 前島利明 | スポ4 | 日川 |
2 | HO | 川地光節 | 社4 | 筑紫 |
3 | PR | 越田勝利 | 経4 | 石見智翠館 |
4 | LO | 牧野内翔馬 | 経3 | 東福岡 |
5 | LO | 吉村公太朗 | 経4 | 崇徳 |
6 | FL | 斉田倫輝 | 経2 | 仙台工 |
7 | FL | 松村拓海 | スポ3 | 國學院久我山 |
8 | NO.8 | 増田和征 | 経2 | 京都成章 |
9 | SH | 金子峻大 | 経4 | 國學院栃木 |
10 | SO | 林修平 | 社3 | 伏見工 |
11 | WTB | 桶谷建央 | 経4 | 日大習志野 |
12 | CTB | 金井大雪 | 経1 | 深谷 |
13 | CTB | 新谷大樹 | 社4 | 日川 |
14 | WTB | 中井健人 | スポ1 | 筑紫 |
15 | FB | 萩原蓮 | 経1 | 東福岡 |
16 | Re | 黒田圭汰 | 社2 | 報徳学園 |
17 | Re | 金子崇 | 社2 | 東福岡 |
18 | Re | 土山勇樹 | 経1 | 東福岡 |
19 | Re | 堺光弘 | 現4 | 東福岡 |
20 | Re | 佐々木嵩穂 | スポ2 | 桐蔭学園 |
21 | Re | 根塚聖冴 | 社1 | 京都成章 |
22 | Re | 和田源太 | 経3 | 御所工 |
23 | Re | 北島遥生 | 現2 | 常翔学園 |
戦評
大東大のキックオフから法大がボールをキープし進めていく。しかし3分、敵陣でのキックでボールを前に出したところを相手に奪われると、逆サイドに展開された。薄くなったディフェンスの間を突破され、トライを許す。この後は法政ペースで試合は進み、徐々に相手ゴールに近づいていく。しかしライン直前まで迫るもノットリリースザボールを取られ、チャンスを潰してしまう。その後も再三チャンスを作るも反則で相手にボールを奪われると17分、敵陣での相手のラックから近場を突破される。CTB新谷がタックルにいくも止められず、トライ。0-12となった。直後、法政のキックオフで試合が再開されると、相手のノックオンを誘う。ここで得たスクラムで相手のコラブシング。敵陣22m付近で得たラインアウトから11人がかりでのモールで押し込み、最後はNo.8増田がトライ。5-12とした。その後は25分に自陣でのラックから左サイドを突破されトライを許すと、31分にもスクラムから相手のNo.8アマト・ファカタヴァ(大東大)にそのまま持ち込まれ5-24となり、前半を終える。
スタメンで復帰したSH金子
点差は開いたもののチャンスを作り続けた法大。後半は開始早々から得点を奪う。相手オフサイドからの早いリスタートでWTB中井が右サイドを走り込みトライ。4分にも敵陣ゴール前でのラックからFL斉田が持ち出し、そのままトライ。17-24と差を縮める。しかし7分、自陣22m付近でのラインアウトから、左サイドを突破されトライを許す。13分にPR前島のトライで差を詰めると18分。相手のノットストレートで得た法政ボールのスクラムから展開する。WTB中井がクロスで突破し、トライ。コンバージョンゴールも決め31-29と逆転に成功。初めてリードを奪う。このまま法大が流れを掴むかと思われたが、23分、26分と左右に振る相手の攻撃についていけず、連続でトライを奪われる。その後は相手に攻め込まれる場面が多くなりながらも、タックルで応戦。しかし攻撃に転じようとしたところでのノックオンで攻めきれずに、試合時間は残りわずかとなる。終了間際、相手のノックオンでスクラムのチャンスを得る。LO牧野内らFW陣が徐々に押し込んでいくと中央から右サイドに大きく展開し、右サイドからWTB中井が突破。3トライ目を決め、コンバージョンゴールもFB萩原が落ち着いて決め3点差とする。この時点で40分を過ぎ、ロスタイムへ。法大がボールをキープし攻め込もうとするも、スローフォワードを取られ、ここでノーサイド。38-41。接戦となるも取り切れず敗戦となった。試合終了の瞬間、選手たちはその場で倒れこみ悔しさをあらわにした。特にFL松村の涙ぐみながらピッチをあとにする姿は印象的だった。
3トライを奪ったWTB中井
一時は逆転につながった2トライ目に観客席は沸いた
リーグ戦初スタメンのFB萩原も存在感を見せつけた
相手のミスから得たチャンスを確実に得点につなげたが、逆に自分たちのミスから相手にチャンスを作らせる場面も多く、慌ただしい試合となった。
この敗戦でリーグ戦は3勝4敗の5位となり、大学選手権はファーストステージからの出場。初戦は来週になる。ここ3戦は2週間に1試合のペースでリーグ戦を戦っていた法大にとって、ここから5週連続で試合をすることになる大学選手権は課題を修正する時間も少なく、体力的にも厳しい大会になるのかもしれない。しかし、「毎週試合があることをプラスに考えたい」(吉村主将)とチームは気持ちを切り替える。「泥臭く頑張っていきたい」と語るルーキーのFB萩原や3トライを決めたWTB中井を中心に、若い力が溢れるこのチームの集大成が、輝かしいものになることを願いたい。(飯田翼)
監督・選手のコメント
谷崎重幸 監督
―試合を振り返って
トータル的にはやられてしまったということで、非常に残念な試合だったと思います。
―前半に失点が続いてしまった要因は
攻め切るために丁寧にいけなかったですよね。ボールをキープして取り切りたいところを大事にいきたかったですね。結果論ですけれど、蹴ったボールが、2本とも相手の好きなところにいって、カウンターでやられてしまって。ボールを持ち続けることを選択していきたかったですよね。後半はあれだけいけていたので。大東はアタックのチームでディフェンスはちょっと弱いところもあったので、「どちらが攻めたか」というゲームだったと思いますね。
―後半は一時は逆転しましたが、改善したところは
もう「攻めにいけた」ということだと思います。
最後の方はちょっとしたキックのダイレクトタッチとかそういうミスがありました。ディフェンスがもう少しシビアに厳しくいけていれば、というところですね。
―後半は盛り返しましたが、これからの試合につながる内容だったでしょうか
つなげていかないといけないですよね。盛り返したことというよりも、負けたことを受け止めるということですね。自分たちで作ってしまったステージなので。
―来週からは大学選手権ファーストステージからの戦いとなります
移動も大変なんですけれど、一つ一つ登っていくしかないので。けががないように確実に登っていきたいですね。
―その先の試合はどう見据えていますか
また今年も帝京となんですけど、同じ大学生なので。去年の98失点、今年の120失点からどこまでやれるのか、頑張りたいと思います。
吉村公太朗 主将
―今日の試合を振り返って
法政にとって順位に関わる大きな試合だったので、絶対に勝つという気持ちを持って試合に臨みました。序盤は球を大きく動かして、走り勝とうというゲームプランだったんですけど、点の取り合いになってDFを破られ、前半の失点が後半に響いたなという印象です。
―相手に先制を許して、流れに乗せてしまったことについて
今年の課題でもあるんですけど、前半の入りの甘さが今日の試合でも出てしまったと思います。
―後半の巻き返しについて
19点差ということで、3トライ3ゴールで追いつける範囲だったので、そんなに慌ててはいませんでした。なので後半は、まず1トライ取ってそこで落ち着こうという感じで臨んで、狙い通りトライは取れたんですけど、その後また相手に勢いを渡してしまったのが敗因だと思います。
―ハーフタイムで話し合ったことはありますか
負けてはいたんですけど、自分たちのミスから失点していたので、そこを解決すれば盛り返せるぞという気持ちはみんなで意思統一できていて、それが後半のトライにつながったと思いますね。
―相手に少ないチャンスをものにされたように見えましたが
結果的に自分たちとしては、あまりアタックできていないという印象がありました。DFに関しては一発で取り切られてしまうというのが課題ですね。
―外国人選手に苦戦したように見えましたが
そうですね。やっぱり外国人選手に関して2人でいくという練習をしてきたんですけど、止めることができず、そこからつながれてゲインを許してしまったという印象があります。
―今季のリーグ戦を振り返って
結果的には3勝4敗ということで、思うような結果ではなかったんですけど、まだ選手権が残されているので、そこでこの悔しさをぶつけたいと思います。
―次の選手権ファーストステージの試合に向けて
結果は変わらないので、毎週試合があることをプラスに考えて、試合を通して成長していければいいなと思います。
金子峻大(SH,けがからの復帰戦)
―今日の試合を振り返って
前半の入りがとても悪かったです。後半は良いラグビーができたんですけど、前半で勝負が決まってしまったかなと思います。
―ご自身にとっては復帰戦となりました
正直、80分走りきれるとは思わなかったんですけど、ここで勝ったら大学選手権にもつながりますし絶対に落とせないと思ったので、気合でけがなんて吹き飛ばしました。
―前半は、突破を許しトライという形での失点が続きました
同じ形でトライされてしまいました。1回目で修正して2回目を無くすということができなかったので、そこはディフェンスの面で、周りとコミュニケーションを取れていなかったかなと思っています。
―一方、後半では猛追を見せましたが、前半とどのような点が違いましたか
前半は消極的にアタックしてしまっていました。でも、外国人選手が居るからとかそのような理由じゃなくて、自分たちのラグビーをすれば、外国人選手でも倒せる。なので積極的にとにかく自分たちから仕掛けるようなアタックをしようとハーフタイムで話したので、思い切りの良いアタックができたと思います。
―ハーフタイムに監督から指示されたことなどはありますか
相手が走れていなくて、こっちの方がひとまわり体が小さいので、相手より速く走るってもっとテンポをあげようということでした。
―本日でリーグ戦の全日程が終了しましたが、今シーズンを振り返っていかがですか
個人的にはけがをしてしまって、正直、楽しいシーズンとはなりませんでした。でもチームはまとまりつつあるので、大学選手権もありますし、ファイナルステージ目指して頑張りたいと思っています。
―来週は大学選手権ファーストステージですが、どのように戦いたいですか
リーグ戦を経て課題が出たと思うので、その課題を二度と同じ過ちとして繰り返さないように修正して、大学選手権では一敗もせずにファイナルに出場したいと思います。
萩原蓮(FB,リーグ戦初スタメンのルーキー)
―今日の試合を振り返って
一言で言って悔しいです。前半結構、大東のアタックでトライを取られることが多かったので、そこを修正して次の試合臨みたいです。
―前半劣勢ながら、後半の入りは良かったですが
一気に流れが来て取れるところも取り切れたので、そこは良かったかなって思います。
―一時はリードを奪うことにも成功しましたが
後半の最後の方は、余計なミスでトライ取られたりして、相手の誰を見てるかわからずにトライ取られたところもあったので、改善していきたいと思います。
―今リーグ初先発となりましたが
最初緊張したんですけど、チームのために何か貢献したいっていう気持ちが強くて、最初から全力でプレーしました。
―ゴールキックは7本中5本を成功させました
最初の簡単な一本を外してしまったので、もっと練習が必要かなって思いました。
―今日の結果、3勝4敗の5位となってしまいました
全体を振り返っても、勝てる試合がいっぱいあったのでもったいないと思いますし、もっと上位を狙えたと思っています。けがで出れていない試合もあったんですけど、来年は今年の成績以上にいい順位で行けたらと思います。
―来週から選手権が始まります。意気込みを
チームに貢献できるように泥臭く頑張っていきたいと思います。
最終順位
順位 | チーム |
---|---|
優勝 | 東海大 |
2位 | 流経大 |
3位 | 中大 |
4位 | 大東大 |
5位 | 法大 |
6位 | 拓大 |
7位 | 専大 |
8位 | 山梨学大 |
※1~5位は大学選手権進出(1~4位はセカンドステージから 5位はファーストステージから)