【硬式野球】「春季リーグ開幕直前特集~継承」第2回 森川、金子凌、森、玉熊
2016年3月11日(金)
法政大学野球部寮
逆襲の春の訪れだ。長らく遠ざかる王座奪還へ闘志を燃やす法大ナイン。リーグ戦開幕を直前に控え、士気を高める彼らの現在の心境を伺った。第2回は森川大樹、金子凌也、森龍馬、玉熊将一。幹部としてチームを支える彼らに、今季の意気込みを語っていただいた。
森川大樹
—オープン戦の印象は
(負けが続いたのは)かみ合わなかっただけだと思います。やろうとしていることが中途半端になっていたというか。自分たちがやろうとしていたことが、試合になったときに表現できなかったというのがあります。
—100%が出し切れていないという感じでしょうか
そうですね。100%出し切れていなかったです。今もそうですけど、リーグ戦に標準合わせているので。徐々に慶應とあたる初戦に100%に持っていけるようにしています。
—監督さんとグラウンドではどのようなことをお話されているのですか
野球のことですけど、個人のことだったり、チームのことだったり。自分がチームの先頭に立たないといけないので、監督の「こうしたい」という意見を聞いて、監督のやりたいことを理解して。それプラス、選手の意見だったりも監督に伝えて。会話ができている、と僕は思っています。
—「会話」といういう面では、幹部ミーティングも同様ですね
やっていますね。月一ぐらいで。キャンプ前などの節目だったりに。またやろうと思っています。節目節目でやっていくことが大事かなと思います。ダラダラ毎日やっていても仕方がないので。
—森川選手が思い描く「泥臭く、上下関係なく言い合えるチーム」に向けて、動いていることは
自分は去年の秋出ていたので、リーグ戦に近づくにつれていろいろ伝えなきゃいけないし、「(伝えなければ)いけないな」と思うことが日に日に増えている感じはあります。他の選手にも、「下の選手に声をかけるように」と言っていますし。会話を増やすようにしています。
—やはり、神宮の空気を伝えるのは難しいものでしょうか
そうですね。やっぱり言葉では伝わらないというか。感じないと、たぶんわからないと思うんですよ。(出場している)僕たちに比べたら。神宮というのは自分のプレーができない難しい場所なんですけど、そういった厳しい雰囲気というかを、伝えるのは伝えられますけど…。(出場しても)すぐ対処できるようにはしたいですね。
—今年の冬の成果、収穫は
バットを振り込んで力強いスイングをしよう、というのが冬場取り組んできたことです。それプラス、振り込むには下半身が強くないといけないので、走り込みもしてきました。その成果は、練習ではフリーバッティングとかでも出ていると思います。でも、鴨川キャンプなどで実戦形式でやってみると、確立の部分だったりが…。良い当たりは出ますけど、確立が悪かったり。あとは、試合になると練習と違う課題があったりもするので。そういった課題が鴨川で出てきて。今までのオープン戦でそれらの課題をつぶしながら、自分たちのチームの色を出していくように、とは思っています。
—ピッチャー陣が厳しい練習を積んでいるのを見て
去年の秋とかは、ウチはチーム打率も上位の方で。得点は取れているけど、それよりも点数を取られて負けていたので。やっぱりバッテリーの責任が強いというか、「バッテリーのせいで負けた」っていう試合が多かったので。ピッチャーが責任は感じていますけど、僕たちキャッチャーにも責任はありますし。そういったことをしっかり認識して取り組んでくれているので、野手にも刺激になります。「頑張ろう」っていうのが伝わるので「こっちも守ってあげよう」って。たぶん野手とかにも伝わっています。キャッチャーに一番伝わっているとは思いますけど。
—主将を務められて精神的な余裕が足りなくなったときには、どうしていますか
どうですかね。いろいろ話しやすい同級生も、話を聞いてくれる同級生もいますし。そこまで抱え込まずに、いろんな人に相談しながらですね。話を聞いてもらったりして。
—逆に相談を受けることもあるのでしょうか
そうですね。同級生からもありますけど、得に後輩とかから受けますね。
—今年の一年生の印象は
JAPAN3人っていうのが目立っちゃうんで、「JAPANが入ってきた」っていう感じはあります(笑)
—キャッチャーのスタメンマスク争いのポイントは
キャッチャーは守りをメインとされるポジションなので、いかに点取られずにできるかです。送球とか配球も含めて、点を取られなかったら負けないので。そういったことがキャッチャーは一番求められてくるので。そういう(ことができる)キャッチャーが出るのではないでしょうか。
—スローガンにもある、「負けない野球」とは
監督は守り勝つ野球がやりたいというか。「0で抑えれば負けない」っていうのはいつも言われています。今日(監督が)言っていたのは、「『勝ちたい勝ちたい』だけでやっていると、歯車が合わなくなる」。気持ちだけが前に行って、技術がついてこないとまでは言わないですけど、上手くかみ合わなくなってくると、チームがバラバラになってしまう、といったことを言っていて。気持ちだけ前に出すのではなくて、まずは自分たちができることをしっかりやれば、ピンチとかも防げますし。自分たちの力以上に出そうとか思い始めると…。っていうことだと、僕は思っています。
—チームの目標は
自分たちの代になって優勝できていなくて、毎年悔しい思いをしています。やっぱり、優勝して日本一になりたいです。周りの方にも「早稲田に優勝回数を抜かれた」と言われましたし。僕たちが優勝できなかったら、後輩たちに背負わせると思うので。追いついて、追い抜かせたらなと思います。
—個人の目標は
キャプテンでもありますし、チームの先頭に立って、試合に出て。ピンチのときには自分が引っ張ってチームを立て直したり。そういう、チームの柱でいたいなとは思います。…まあ、ベストナインですね、やっぱり。キャッチャーは、結構優勝したチームが(ベストナインを)獲っているので、それも含めて「ベストナイン」です。
—最後に、応援してくださる方々へメッセ―ジを
毎年毎年「優勝します」って言っていると思うんですけど、本気で優勝目指して練習してきています。結果で恩返しできるように一生懸命頑張るので、変わらぬ大きな声援よろしくお願いします
“「日本一」ベストナイン”森川大樹
金子凌
—副将になって数ヶ月経ちましたが実感は
上級生がいないですし、新体制で始動してやってかなきゃいけないっていう気持ちですね。
—副将になって意識していることは
去年までは畔上さん、若林さん、佐藤さんっていうキャプテン、副キャプテンがいたけどその代が抜けて僕ら幹部が引っ張っていかないといけないと思ってるので自分ことプラスチームのことも見ていかないといけないなとは思ってますね。
—新体制の雰囲気は
自分達の代は元気がありますし、その活気もあっていい雰囲気できてると思いますし、もっと出さないといけないかなとは思いますがやることはやってるのでどんどん上がってくと思うしいい状態だと思います。
—去年を振り返って
春は自分としてはオープン戦で主軸を任されたんですけど、その中でケガしてチームに迷惑掛けてしまい秋も自分の力を発揮できなかったし、チームに迷惑をかけたのですごく悔い残る1年間だしたね。
—昨秋はスタメンから外されたり、代打での出場と悔しいシーズンだったと思います
悔しさはありましたけど、チームが勝つのは最優先なのでチームが勝つことに自分が何ができるか役割を考えて悔しさを抑えつつやってました。
—昨秋で1番印象に残った試合は
最後の試合になった明治3回戦ですね。ああいう試合ができれば春もいい結果になると思うし、去年の4年生が最後にいいものを残してくれたので春にしっかり活かしてやっていきたいです。
—去年出た課題は
バッティングではまだまだ得点圏でもう一本が出てなかったので、ここぞの場面でしっかり打てるかが課題ですね。守備の部分ではエラーもあったので当たり前のことをしっかりできるようにして、チームを救う守備もしていきたいです。
—オフはどんなトレーニングをしましたか
シーズンを戦える為に体づくりをベースに走り込んだり、振り込んだり、ウエイトトレーニングをして体を作ってましたね。
—1月に法大野球部100周年記念式典に参加されましたが、感想は
改めて偉大な先輩がたくさんいて、歴史がどれだけ重みがあるのかというのを感じました。
—鴨川では個人的にはどんな意識で臨みましたか
武蔵小杉や神宮では人工芝ですけど、鴨川は土ってことで普段できない環境で下半身を打撃や守備でしっかり使ってやっていこうというのはあったのでそれが意識的にできたのは良かったと思います。
—オープン戦でのチーム状態は
試合ごとに課題は出てるんですけど、その中で前の試合の課題を次の試合でしっかり潰していけてると思うのでそこは結果は出てないですけど、悪い雰囲気ではないし、すごくリーグ戦向けてもっとレベルアップして勝ちに繋がっていくと思います。
—オープン戦での自身の状態は
これからもっとリーグ戦に向けてあげていかないといけないですね。自分の思ってるように動けてないのでそこは練習とかで修正してリーグ戦まで改善していきたいです。
—オープン戦などで目立ってる選手は
同級生の柴田選手ですね。ここまでのオープン戦で1番打ってますし、しっかり結果出してるのでその意味では目立ってますね。
—春のリーグ戦での個人的な目標は
勝つ為のバッティングをしていきたいのが目標で、その中で打点というのが勝利に直結すると思うので。打率やホームランも大事ですけど、特に打点を稼げたらなと思ってます。
—今年はチームとしてどういう野球を目指していきたいですか
スローガンにもあるように負けない野球っていうのをしていきたいですね。まず点を取られなきゃ負けないですし、いかにミスなどをなくして接戦でもいかに粘り強くなるかですね。そんなに大量得点とかなかなかできないと思うので粘りの中でミスを少なくしていかに勝つかっていうのをやっていければと思います。
—2年目になる青木監督に変化などは
選手主体というか選手に任せてもらえる感じはありますね。去年よりも選手が考えて自分達で感じたことをミーティングとかで話し合ったり、自分達でどうチームを作り上げるかを任されている感じは新チームになって感じますね。
—今年はブレイクしそうな選手は
セカンドは川口と小林がやってるんですけど、どちらが出るにしろすごくいいので2人ともブレイクすると思いますね。
—4番に対するこだわりは
4番っていうのはチームの鑑ですし、打てる打てないは別に態度とかそういう雰囲気でもチームを引っ張っていかないといけないチームの顔だと思うので、打てなかったときにそういうマイナスな面を見せることなく常に前向いてるのが4番だと思うので、もし任されたらそういう4番でいたいと思います。
—将来の進路は
まだ決まってないですけど、野球は続けたいです。
—今年が大学最後の年になります
チームは僕ら来て優勝してないですし、個人としてもしっかりとした結果は出してないので自分が活躍すればチームも勝つと思うのでチームとして最高の結果を出して大学生活を締めくくりたいなと思います。
—最後にファンへのメッセージをお願いします
いつも熱い応援ありがとうございます。今年も日本一目指して頑張るので応援よろしくお願いします。
“日本一”金子凌
森龍馬
—ここまでのオープン戦を振り返って
チームとしては勝てていないんですけど、その中で出た多くの課題を毎日毎日潰していくことの繰り返しなので、日に日にチームの状態としては良くなってきていると思います。
ー課題というのは
守備の連携だったり、野手の攻撃の姿勢などですね。
ー個人としてはいかがでしたか
なかなか打てていないので、そこですね。撃てるようにします。
ー副将となって約4ヶ月が経ちます
キャプテンを中心に幹部の人たちで話し合ったりして、うまくチームとしてはまとまってきているんじゃないかなと思います。
ーけがから復帰してしばらく経ちますが、バッティングの調子は戻ってきていますか
少しずつではありますけど戻ってきていると思います。でも全く満足はしていなくて、まだまだだなと感じます。練習するしかないですね。
ー現在内野手登録となっていますが、いきさつは
内野も外野も両方やっているので、一応という形ですかね。
ー内野手争いはし烈なものですが、自身の強みはありますか
自分としては内野として出たい気持ちはあるんですけど、それは監督が決めることなので、強みというよりは内野と外野どちらでも出られるようにしています。
ーこの冬に取り組んだこと
チームとしても個人としても多くバットを振り込んできました。そこに限ると思います。あと守備に関しては基本的な動きを何回も何回も反復練習してきました。
ー取り組んだことが生かされているなと実感したことはありますか
バッティングにおいても守備においても自分の形というのが何となく分かってきたかなと思います。
—先日体重を増量したいとおっしゃっていましたが、順調ですか
一回78㎏ぐらいに増えたんですけど、キャンプあたりから落ちてきてしまったので、まだまだです。
—チームの雰囲気は
活気ある練習ができていると思います。これからはもっと緊張感を持って、リーグ戦を意識した練習をしていけたらなと思います。
ー同学年の選手からは森選手は「学年問わずはっきり意見が言える」と聞きました
誰が言ったんですか(笑)。常にチームがいい方向に行くようにというか、日本一になるためにここで生活してグラウンドで練習をしているので、その妨げになることがあれば自分は自分の思いを伝えようとはしています。
ーリーグ戦で期待する選手は
原田です。部屋子ですし、バッティングの調子も良さそうなので期待しています。
ー同学年の熊谷投手が投手陣の中心となってくると思いますが
あいつ自身も結構いろんなこと考えながら毎日努力していると思うので、リーグ戦ではやってくれると思います。
ーけがで長い間試合に出れなかった中で森選手を支えてくれた人はいますか
たくさんいすぎてというか、関わってくれた全ての人は、声をかけてくれたりしました。その中でも家族であったり、高校の監督、コーチや、チームメイトなどですね。あとはやはり地元の友達とかも大きいですね。常に心配もしてくれるし、期待もしてくれています。そういう支えてくれた人のためにも頑張りたいです。
ー今こうして野球ができるようになって支えてくれた人達に伝えたいことは
「ありがとうございます」という一言ですね。自分が活躍して優勝に貢献するという姿を見せて伝えたいです。
ー開幕までに修正したいこと
もう一段階バッティングや守備で調子を上げていけるようにしたいです。まだ1ヶ月弱ぐらいありますけどしっかりバットを振って調整していきたいと思います。
ー今季の個人目標は
自分の活躍や数か字にこだわる前に、数字に表れないところでチームを引っ張っていきたいです。
ーチームとしての目標
間違いなくそれはリーグ優勝して、選手権で日本一になることどす。
ーリーグ戦に向けての意気込み
去年のシーズンが終わってから、全ては優勝するためにと思って厳しい練習をしてきたので、何としても粘り勝って優勝パレードをしたいです。
“チャンスで打つ”森龍馬
玉熊将一
—これまでのオープン戦を振り返っていかがですか
序盤は、特にピッチャーが踏ん張りきれなくて点を取られてしまう一方的なゲームが多かったんですけど、ここ何試合かはなんとかピッチャーが踏ん張って、バッターも点を取ってくれる、いいゲームができていると思います。
—ご自身の現在の調子はいかがですか
ここ何試合かは、自分のポジションを掴み取りに行くというか、投げさせてもらえるところは全部投げて万全な状態でリーグ戦を迎えるという感じですね。
—調子は上がってきていますか
はい、徐々に上がってきています。真木コーチからは、ピッチャーはマウンドに立ったら気持ちで絶対に負けないようにと言われているのでそこを大事にしていきたいです。
—投手責任者からみた現在のチームの投手陣の調子はいかがですか
序盤は、どうしようもない感じだったんですけど、最近は各個人の役割が明確になってきてそれぞれ自分がやるべきことが見えてきました。
—チーム全体の雰囲気はいかがですか
どうしても練習の中で、ピッチャーと野手はわかれてしまうんですけど、お互いが頑張っているから自分達も頑張ろうという風に、ピッチャーと野手で高め合っていけている状態だと思います。
—冬の練習や、鴨川キャンプを通して自信がついた部分はありますか
走り込みと投げ込みをして、練習量が増えたという自信はあります。それにプラスして、技術の方で変化球とまっすぐを混ぜるという自分の持ち味を確立できたなと思います。
—新たに見つかった課題などはありますか
真木コーチにも気持ちの部分でまだまだ弱いと言われているので、気持ちをもっと強くしていかなければいけないなと思います。
—昨シーズンは悔しい思いをしたこともあったと思いますが、その悔しさがあったからこそ成長した点はありますか
去年はだいぶ悔しい思いをしてどうしたら打たれるか、どうすると悪い方向に向かってしまうかを経験しました。去年と同じことは繰り返さずに、今年の春はいい方向に持っていきたいです。
—もうすぐリーグが開幕します。今年はラストイヤーということで特別な思いはありますか
まだ優勝を経験していないので絶対に優勝したいなと、今はただその思いでやっています。
—プレッシャーはありますか
投手責任者として投手をまとめなきゃいけないなという思いはあるんですけど、最後なので今までやってきたことを出し切ろうという気持ちです。
—やはり先発へのこだわりはありますか
先発で頭から行くということも大事だと思いますし、うしろで投げるということも大事だと思います。任されたところで抑えて、リーグ戦優勝という目標に少しでも貢献できたらなと思います。
—追求していきたい理想の投手像を教えてください
前まではストレートで押していこうと考えていたんですけど、なかなかそれは難しいことだと気づきました。ントロールには自信があるので、持ち味の変化球を織り交ぜて自分の持ち味に磨きをかけていきたいです。
—ご自身のアピールポイントは何でしょうか
コントロールです。
—他大学で対戦したい選手はいますか
ここまで来ると特にそういうのはなくて、誰が来ても抑えるという感じになりました。
—今季の個人の目標を教えてください
1点もやらないことが目標です。
—リーグ戦への意気込みを込めて、ファンの方に一言お願いします
優勝目指して一生懸命頑張るので、応援よろしくお願いします。
“日本一”玉熊
プロフィール
森川大樹 (もりかわ たいき)
経営学部4年
1994年4月24日生まれ
東京都出身・桐蔭学園
168cm78kg 右投右打
森龍馬 (もり・りゅうま)
キャリアデザイン学部3年
1995年4月18日生まれ
東京出身・日大三
177cm、80kg・右投右打
金子凌也 (かねこ・りょうや)
キャリアデザイン学部4年
1994年6月4日生まれ
東京都出身・日大三
180cm、80kg 右投左打
玉熊将一 (たまくま・しょういち)
法学部4年 1994年6月17日生まれ
北海道出身・北海
180cm、80kg・右投右打