【準硬式野球】東京六大学準硬式野球春季リーグ戦 対早大2回戦 室木の完封勝利で勝ち点は「4」に!3連覇へ!首位を維持して最終節に臨む!
東京六大学準硬式野球春季リーグ戦 対早稲田大2回戦
2016年5月15日(日)
早稲田大学東伏見グラウンド
先勝を挙げて迎えた第2戦。
試合は息もつかせぬ投手戦となった。
この投げ合いで粘り勝ったのは室木。9回被安打2と最後まで崩れることなく完封勝利。
これで勝ち点はついに「4」に。「完全優勝」を懸けて、再来週の慶大戦へと臨む。
試合結果
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
法 大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2 | 0 | 3 | 10 | 1 |
早 大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 |
(法大)○室木(2勝)ー栗田
(早大)●黒須、矢坂ー利光、齋藤成
二塁打:小野(7回)、中村(8回)
打撃成績
打順 | 位置 | 選手名 | 出身校 | 打数 | 安打 | 打点 | 四死球 | 打率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | (5) | 萩原幹斗(社3) | 報徳学園 | 4 | 2 | 0 | 0 | .375 |
2 | (4) | 藤口帝(社3) | 遊学館 | 4 | 0 | 0 | 0 | .333 |
3 | (7) | 中村聖弥(経4) | 藤代 | 4 | 1 | 1 | 0 | .378 |
4 | (9) | 小野慶典(経4) | 静岡 | 4 | 2 | 0 | 0 | .289 |
5 | (2) | 栗田和憲(社3) | 掛川西 | 4 | 0 | 0 | 0 | .212 |
6 | (6) | 三品勇人(社2) | 報徳学園 | 4 | 2 | 1 | 0 | .444 |
7 | (3) | 永田直(経4) | 桐蔭学園 | 4 | 1 | 0 | 0 | .536 |
8 | (1) | 室木大(経3) | 星稜 | 2 | 1 | 0 | 0 | .273 |
9 | (8) | 甲本裕次郎(社3) | 鳴門 | 3 | 1 | 0 | 0 | .355 |
投手成績
回 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 自責点 | 防御率 | |
---|---|---|---|---|---|---|
室木 | 9 | 2 | 6 | 2 | 0 | 1.97 |
リーグ戦途中経過(5/15現在)
法大 | 立大 | 慶大 | 早大 | 明大 | 東大 | 試合 | 勝 | 負 | 分 | 勝点 | 勝率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
法 | ―― | ○○ | ○○ | ○●○ | ○○ | 9 | 8 | 1 | 0 | 4 | .889 | |
立 | ●● | ―― | ○○ | ○○ | ○○ | 8 | 6 | 2 | 0 | 3 | .750 | |
慶 | ●● | ―― | ○●○ | ○○ | ○○ | 9 | 6 | 3 | 0 | 3 | .667 | |
早 | ●● | ●○● | ―― | ●○● | ○○ | 10 | 4 | 6 | 0 | 1 | .400 | |
明 | ●○● | ●● | ●● | ○●○ | ―― | 10 | 3 | 7 | 0 | 1 | .300 | |
東 | ●● | ●● | ●● | ●● | ―― | 8 | 0 | 8 | 0 | 0 | .000 |
戦評
第1戦を制し、Aクラス入り、優勝に大きく前進した法大。この第2戦も勝って天王山の慶大戦に弾みをつけたいところだ。
法大の先発は室木大(経3)。 「真っ直ぐが走っていた」と語るように、勢いのあるストレートのコーナーに丁寧に投げ分けるピッチングで早大打線につけ入る隙を与えない。7回終了まで打者3人でイニングを終わらせるという圧倒的なピッチングを見せた室木だが、早大の先発、黒須も好ピッチングを見せたため、援護点が入らない苦しい展開となった。
試合が動いたのは5回表。1死から6番三品勇人(社2)、7番永田直(経4)の連続安打が飛び出し、8番室木の送りバントで2死二、三塁のチャンスをつくりだす。ここで9番甲本裕次郎(社3)が三遊間に強烈な当たりを放つ。打球はショートのグラブを弾いたかに見えたが、二塁走者永田に当たっており、これが守備妨害となってしまい、3アウト。
続くチャンスは7回表。4番小野慶典(経4)が痛烈な二塁打を放ち、その後内野ゴロの間に三塁へ。そして続く三品が二遊間を抜く中前適時打を放ち、ついに均衡が破られた。続く8回表にも、ヒットで出塁した1番萩原幹斗(社3)が、3番中村聖弥(経4)のエンタイトルツーベースで生還。その後中村は相手投手のワイルドピッチの間に二塁から一気に本塁に突入。見事生還し、その俊足を遺憾なく発揮した。
適時二塁打を放った中村は塁上で「バーン」!
3点の援護をもらった室木は、その後も安定したピッチングで危なげなく試合をコントロールしていく。最終9回、2死から中村のエラー、振り逃げによって一、三塁と、不運な形でこの日初めてピンチらしいピンチを迎えることとなるが、全く動じることなく3番笹井を空振り三振に仕留め、ゲームセット。室木は2安打完封勝利で2勝目をあげた。
法大の圧倒的なまでの強さの要因は、末次慶一郎(社4)、室木の両エースが安定感のあるピッチングでしっかりと試合をつくっているからといっても過言ではない。現時点での二人の防御率は共に1点台。先発投手が6回3失点以内に抑えるQS(クオリティスタート)を逃したのも1度だけと、その活躍は驚異的だ。迎えるはいよいよ慶大戦。優勝に向けて、「2枚看板」の準備は万端だ。(戎井健一郎)
監督・選手コメント
本間隆洋 監督
ー今日の試合を振り返って
なかなか点数が入らない中で良く無失点で粘ってくれたなと。選手全員の粘り勝ちかなと思います。その中で室木の投球ですね。室木様様といった感じです。
ー室木投手は被安打2での完封勝利となりました
今日のピッチングに関しては何も言うことはなかったですね。コントロールと球数、この2つが良かったと思います。とにかくコントロールがまとまっていました。栗田のリードと室木の実力がミックスしてこれが最終回まで続いていました。コントロールがまとまった分、球数もコンパクトにおさまりましたね。
ー試合前半は無得点だったものの、後半に良い形で得点を奪いました
まず名前を挙げたいのが小野ですね。同じ長打でも彼が打つとより一層盛り上がりますよね。打つべき人間が打つと循環もよくなりますし、選手のモチベーションも上がりますので良く頑張ってくれたなと思いますね。
ーここまで勝ち点を落とすことなく「4」まで積み重ねてきました
明治、立教さんとの試合など苦しい試合が続きましたよね。そういう試合をものにしてきたということは、この勝ち点4は内容の伴った良い勝ち点4だと思います。ここまできた以上慶應大学さんとの試合は2戦で終わらせられるようにやっていきたいです。
ー優勝争いが3チームに絞られた中、このリーグ終盤で大切になってくることはありますか
特別なことはないと思います。とにかく基本的なプレーをおろそかにしない。今日の最後のレフトフライもそうですが、気の緩みはあったと思います。ちょっとしたプレーをきちんとこなすということに尽きると思いますね。慶應さんとうちとの差というのは、その辺じゃないかと。向こうは気を抜かずに全てのプレーを全力でやってきますよね。うちは少しリードしたりすると、一部気持ちが抜ける部員がまだ見受けられますので、そういう部分はグッと引き締めて。当たり前のことは当たり前のようにこなす。そういう試合運びをすれば自ずと勝ちはついてくると思っています。
ー空き週を挟んで、優勝を懸けた慶大戦を迎えますがチームとしてどのように気持ちを作っていきたいですか
優勝に向けてということでありますので、モチベーションは選手が勝手に上げていってくれると思います。こちらとしては特に何もすることはなく、普段通りの練習をするつもりですし、これといった声掛けをするつもりもありません。そこは部員の中で任せたいです。
ー最後に慶大戦への意気込みをお願いします
やる以上は2戦で終わらせて優勝する。圧倒的な力の差を見せつけての優勝をしたいです。その上で全日本選手権での優勝を狙うと。その過程として次の慶應大学さんとの試合、2戦で決めたいです。
中村聖弥(2点目の適時打に加え、自慢の脚で追加点をもぎ取る)
ー今日の試合を振り返って
室木が良いピッチングをしてくれていたので、何とか点を取れるように頑張りました。
ー2点目の適時打を振り返っていただきたいのですが
今までチャンスで打てていなかったので、ここで室木を援護してあげたいという気持ちで打ちました。いい結果だったのですが、最終回に守備でミスをしてしまったので、帳消しかなとは思います。
ー適時打の後には、相手バッテリーのミスに乗じて好走塁で得点を挙げました
普段からショートバウンドを狙って走塁をしていますし、相手のキャッチャーの動きが変化球と思われる特徴的な動きをしていたので、狙っていきました。良い結果に結びついて良かったです。
ー2試合連続で活躍されていますが、打撃好調の要因は
空き週に山田総監督に指導していただいて一から練習し直したので、それが良い結果に結びついていると思います。
ー重点的に強化した点は
「気持ち」と「量」。もう一回徹底的に叩き込まれたという感じですね。
ー試合を重ねていく上で崩れてしまったところがあったということでしょうか
そうですね。そこを山田総監督に教えていただいて良かったです。
ーこれで勝ち点は「4」ということで、三連覇に大きく近づきました
昨年から二連覇しているのでもちろん優勝したいという気持ちが強いのですが、同じミスをしないように空き週でしっかり練習していきたいと思います。
ー空き週で取り組みたい練習や課題は
個人的には守備ですね。でも、点を取らないと負けてしまうので、打撃は継続してやっていきたいです。
ー最終戦の慶大戦に向けて一言
最後なのでしっかり優勝を狙って頑張ります。
室木大(抜群の投球でわずか被安打2の完封勝利を挙げる)
ー今日の試合を振り返って
久し振りに勝利投手になることができたので、めっちゃうれしいです。
ーコントロールの冴えた素晴らしいピッチングでした
最近真っ直ぐが走ってて、威力ある真っ直ぐが投げられるというか。どんどん真っ直ぐで押していけて、バッターも捉えきれずにファウルで、カウント稼げたりできてて。あと今日は抜け球が少なくて、抜けたとしてもボールに勢いがあってそのままボール球になってくれたので、甘く入らずに防げました。
ー援護点がなかなか入らない展開でしたが
やっぱり点をとってもらった方が楽なのですが、0-0の方が気が張りますし、神経使うっちゃ使うんですけど、その分いいピッチングもできます。
ー慶大との試合はリーグ戦の中でも特に重要な試合になると思いますが意気込みは
去年の秋、自分は慶応に2勝してるし完封してるので、相手も気合い入れてくると思います。それを逆に完璧に抑えてやって、法政強いなというのを見せつけてやりたいと思います。
フォトギャラリー
- 被安打2の完封勝利を果たした室木
- 先制打を放つ三品
- 小野の長打はチームの攻撃ムードを一気に高める
- 中村は2点目の適時打を放った
- 2試合連続のマルチ安打(萩原)
- 永田は残り1カードとなった現在も5割超の打率を残している
- 室木の投球を援護した内野陣
- 勝利を決め、室木は小さくガッツポーズ