【バドミントン】東日本学生選手権 女子団体戦 健闘も悔しいベスト4

バドミントン

【バドミントン】東日本学生選手権 女子団体戦 健闘も悔しいベスト4

東日本選手権
2016年9月10日(土)
北海きたえーる

 秋季リーグ戦を無念の3位で終えた女子団体。インカレ優勝という大きな目標にむけて、東日本制覇を誓った。2回戦、準々決勝を勝利し迎えた準決勝。相手は秋季で惜しくも敗れた日体大。リベンジを狙うも悔しくも敗れ今大会を終えることとなった。

uenohasegawa準決勝で4年生ペアは奮闘するも勝利ならず(写真左から 上野、長谷川)

試合結果

女子団体

試合 試合結果 試合詳細(後者が対戦相手)
2回戦 ○3-0東情大  S1○前田悠希2-1石橋美咲子(16-21,21-10,21-18),S2○伊東佑美2-1海野桃伽(21-13,18-21,21-7),D1○甲斐妃美子・工藤ひな子2-0岡田紗季・石橋(21-15,21-18)
準々決勝   ○3-1明大 S1○前田2-0高原美 由樹(21-18.21-17),S2○上野亜実2-0十河茉由(21-18,21-12),D1●甲斐・工藤0-2瀬上桃子・村上晃(9-21,14-21),D2○上野・長谷川由季2-1高崎真実・後藤にこ(15-21,22-20,21-13)
準決勝   ●1-3日体大 S1 ○前田2-1中村恭子(21-13,17-21,21-17),S2●上野1-2池内萌絵(21-13,17-21,19-21),D1●甲斐・工藤0-2中村・山森真凛(12-21.6-21),D2●上野・長谷川1-2池内・鈴木咲貴(15-21,21-16,17-21)

 

戦評

 2回戦を3-0で勝利した法大は準々決勝で明大と対戦。第1ダブルスで勝利を決めることができなかったが、第2ダブルス上野亜実(人4)・長谷川由季(法4)が意地のプレーを見せ、明大を下し準決勝に駒を進めた。一昨年まで4年連続で優勝を手にしてたものの、昨年は惜しくも準決勝に終わった。優勝奪還のためにも落とせない準決勝。立ちはだかったのは秋季リーグで敗れた難敵の日体大であった。  

 第1シングルスに登場した前田悠希(営3)は第1ゲーム、中盤まで苦戦するものの、最後はパワフルなスマッシュで相手に攻撃の選択肢を与えず21-13で1ゲームを先取。しかし続く第2ゲームは立ち上がりから相手の攻撃に防戦一方の試合展開を強いられてしまう。序盤の点差が響き17-21でこのゲームを落とした。続く第3ゲームは一進一退で試合が進むものの前田の息もつかせぬような怒涛のスマッシュに相手は返球に窮しミスを連発。最後に突き放して21-17で勝利を決めた。  
 第2シングルスには今季多くの場面でチームをけん引してきた上野が登場。コート全体を幅広く使い、相手に前後左右の揺さぶりをかけ、得点を重ねる。終始上野のペースで第1ゲームを21-13で奪取するものの第2ゲームは互いに譲らない、白熱した展開に。息をのむ攻防にギャラリーからは小さな歓声まであがった。しかし終盤に相手のプッシュが決まったのを皮切りに連続5得点を挙げられこれが致命傷に。17-21で第2ゲームを落とす。第3ゲームは相手に開始から一挙7連続得点を挙げられ、後半巻き返しを図るも悪い流れは止められず。17-21でこのゲームも落とし、惜しくも敗れた。  
 1-1で迎えた第1ダブルスに挑んだのは工藤ひな子(人2)・甲斐妃美子(2)ペア。相手の巧みなコンビネーションプレーに食らいつき、8-11でインターバル迎えるも、じわじわと点差を離され流れは相手に傾く。12-18の場面から得点することができず、12-21でこのゲームを落とす。なんとか取り戻したい第2ゲームであったが、一瞬の隙を見逃さず空いたスペースにスマッシュを決めてくる相手から流れを奪うことができない。2人のコンビプレーも不発に終わり、6-21と大差で敗れた。  
 チームの命運を懸けた第2ダブルスに送り込まれたのは4年生コンビの上野・長谷川ペア。この試合を落としてしまうと、同時にチームの準決勝敗退が決まるこの場面で、やはり「絶対勝たなきゃいけないという気持ちがありすぎた」と動きは固くなり、普段通りのプレーを展開することができない。そんな2人を尻目に日体大はヘアピンやライン際のスマッシュを決め法大は15-21で第1ゲームを落とす。負けられない第2ゲームは、息のあったコンビプレーで相手に返球さえ思うようにさせない。21-16でこのゲームを奪い返し、迎えた運命の第3ゲーム。得点はきっ抗し11-9でインターバルを挟むもその後立て直してきた日体大の勢いに飲まれ、ミスが目出ち始める。主導権は完全に日体大に握られなんとか上野のスマッシュで反撃を図るも、相手の勢いを最後まで止めることはできなかった。17-21でこのゲームを落とし、マッチカウント1-3で法大の敗退が決まった。  

 ベスト4という悔しい結果に終わった今大会だが、宮監督は「選手たちは持っている力を十分だしきった」と評した。宮浦玲奈(人3)・勝俣莉里香(営2)というレギュラーメンバー2人を欠いた中で戦ったことは、選手たちに成績以上の収穫をもたらしただろう。そして来月にはインカレが控えている。この悔しさを晴らすため、また優勝という集大成を飾るため。次へと向かって選手たちは再び走り出す。(本間美来)

監督・選手コメント

宮康二監督

ー今大会の総括をお願いします
3年の宮浦が世界学生の合宿でいないっていうところとシングルスにずっと出ていた勝俣が故障でいないっていうところで、厳しい戦いになるなっていうことはもう来る前から想像はしていたところなんですけど、まあそんな中でも出た選手はしっかりやってくれてとりあえずベスト4と。日体大戦についても最後負けちゃったんですけど、あのダブルスが紙一重で負けて、シングルスでいうと前田が頑張って勝ってくれたりとか…頑張ったんですけどね。最後のシングルスは回っていればもしかしたら勝ったかもしれないということを考えると普段出ているレギュラー2人いないなかでやったにしては残った選手が十分持っている力を出してくれた結果かなという感じですかね。  

ー秋季リーグで負けた日体大へ、どのような気持ちで臨みましたか
この間負けていましたからなんとか勝ちたいと思っていてオーダーも昨日の夜遅くまで考えていて、このオーダーを作って。オーダー的にはひとつとりましたし当たってたのかなとは思いますけど、負けたのは悔しいですね。  

ー前田選手は秋季リーグで起用されていませんでしたが
春のリーグにさかのぼるんですけど、春までは使ってたんですね。今の練習の中でやっても十分使ってもいい力は持っているとは思っていました。ただ春のリーグのときに気持ちの部分で自分から負けてるというか、チームにいい影響を与えない負け方を春何回もしたんですよ。またそのまま使ってしまうと彼女は分からないままなので思い切って全部外して、外から一回リーグ戦を見させてどうなんだっていうことを言い続けて。今回はたまたま勝俣が怪我したのもあるんですけど、勝俣が怪我していなくても今回はどっかで試そうと思っていたんですね。たまたま勝俣も怪我したので、本人には「チャンスなんだよ」ってことですよね。今日の試合をみる限り、まあ春よりは自分の気持ちも前に向かってたし声も出てたし、だから結果勝ったんだと思うんです。だから今日の自分の心だったりそういうものを忘れるなっていう話をして、それをやり続けるしかないんですやっぱりね。多分ご覧になって分かると思うんですけど、みんなやっぱり気迫を前面に出してやってくるじゃないですか。それをフッて受けてしまったら終わってしまうんですよね。跳ね返していかないと。その跳ね返す力がちょっと足りなかったので、秋は使わなかったんです。  

ー秋季リーグと東日本インカレを通してチームとしての収穫は
収穫としてはやっぱり1年生の伊東がシングルスである程度通用するのが分かったこと。とか今日だったら前田が戻ってきてくれたこととか、さっきも言いましたけど、レギュラークラス2人いなくてもトップチームとあそこまでできる。そういうところですかね。伊東は春はやっぱり高校から来て一ヶ月ちょっとなのでやっぱりなかなか大学生の球にも慣れてないですし、こちらとしても使うっていうのはなかなか難しいなと思っていたので、ただ関東選手権で彼女はベスト4に入ったり結果を残していたので、やっぱり結果を残した選手はどっかで使ってやらないと、腐ってしまうので。で関東選手権でベスト4にシングルス入ったりしていたので、そのあとの練習とか合宿でもシングルスやらせたらそこそこうちの中でも勝っていたので前田ともいい勝負するので、伊東かなって感じですね。今の段階では十分応えてくれていると思います。  

ーチームを引っ張った4年生の上野選手・長谷川選手については
特に上野はリーグ戦からずーっとダブルスシングルスと今回やってもらっちゃったので相当負担かけてかわいそうなことしちゃったなっていうのがあるんですけど、ただ彼女がそうやって頑張らないと今年のチームは成り立たないと思ったので、そういうのと、まだ全部終わってないんですけど、申し訳ないっていうところともう一回気持ち切り替えてなんとか個人戦で結果を出してもらいたいなあと思います。長谷川はダブルスしかやってないので俺から言わせたらもっと頑張れって感じですね(笑)  

ー最後にインカレに向けてお願いします
まずはこのあとの個人戦で(全日本インカレの)個人戦の出場権をとってもらいたいんですけど、団体戦はこれで出られるのでまあ宮浦も戻ってきますし、勝俣の膝はまあちょっと微妙ですけど、またひとつ戦力が上がるので、今度こそまたどっかで当たるかもしれない日体さんとか筑波さんとかその前に負けてしまったら終わりなんですけどなんと勝てるよう頑張りたいと思います。

上野亜実・長谷川由季ペア

ー率直なお気持ちをお願いします
上野:悔しいしかないです…
長谷川:悔しいです。  

ー試合の内容を振り返って
上野:シングルスはやっぱりそのリーグで負けてる相手っていうのもあって、常にチャレンジ精神で行こうと思っていて、向かっていった気持ちはあったんですけど、もうしんどいしんどいと思ってしまったのが敗因だと思います。ダブルスは本当に勝ちたかったんですけど逆に力入りすぎたところが敗因だったかなと思います。
長谷川:絶対勝たなきゃいけないっていう気持ちがありすぎて楽にできなかったというかガチガチになりすぎて自分たちのプレーが一番最初からできなかったのが敗因かなと思います。  

ー(上野さんへ)多く試合に出場している分疲れがあったのでしょうか
でもそれは他のチームも一緒だと思うし私だけではないので自分が我慢できなかった部分だと思います。  

ー4年生のお二人には最後の東日本インカレとなりました
上野:最後ってまだ全然実感ないんですけど、でもこの負けが本当にインカレに繋げていかないといけないなと。次のことしか考えてないです。
長谷川:今日も絶対勝てないわけではなかったし、本当に勝てたと思うんですけど、リーグ戦のときも絶対負ける相手ではないのに負けてしまって何が足りないのかをこの一ヶ月で考えていかなきゃいけないなと思います。  

ー第3ゲームの際どい判定はやはりゲームの流れに影響したんでしょうか
上野:そうですね。
長谷川:はい。  

ー初戦から苦戦している印象がありました
上野:私はシングルスをしているから感覚はつかみやすいと思うんですけど、長谷川はシングルスしてなくていきなりダブルスでしかも第2ダブルスってなると結構時間空くじゃないですか。そこでやりにくい状況だったと思うのに、私が疲れていて全然動いていない状況で動いてくれたのはすごい助かった面でもありますね。
長谷川:気温もぜんぜん違うし風もあって一昨年やってるんですけどこの体育館で負けたことがあって苦手意識が少しあって、そのなかで空調とかも自分で調整していかなきゃいけないのに、無我夢中になって打ってるだけっていう部分があって苦戦したのかなと思います。  

ー日体大は秋季リーグで負けていますがどのような思いで臨まれましたか
上野:とにかくチャレンジ精神で一回一回一人ひとりの試合が本当に大切になってくるっていうのはみんな分かってたと思うので、思ってたと思うしみんなも昨日の夜から気持ちははいってたと思うので、そこの面に関してはひとつだったとは思います。
長谷川:一回負けた相手だからチャレンジ精神でいったんですけどすごい勝ちたいっていう気持ちが前に出すぎて、それがちょっと裏目に出ちゃったのかなっていうふうには思います。  

ー秋季リーグから東日本インカレにかけて調整してきたことは
上野:特には…もう時間がなかったので気持ちの面で切り替えていかなきゃいけない部分が多かったので、特にバドミントンに関しては普段通りを心がけていました。
長谷川:秋リーグで負けて悔しい思いをしているので東日本では勝とうっていう気持ちの切り替えをして臨みました。  

ーインカレに向けて
上野:インカレは本当に最後の集大成だし、もうどこが勝ってもおかしくない状態でやっていくので、本当に一戦一戦大事だと思うし、これが最後っていうのを4年生自体が自覚してみんなでひとつになってやっていきたいと思います。
長谷川:この一ヶ月でなんで自分たちがギリギリのところで勝てないのかっていうところをちゃんと見直してチーム全体でもう一回気持ちを入れ替えて、みんなでひとつになって頑張って優勝したいです。

前田悠希

ー今大会ベスト4でしたが
優勝をめざしていたので、この結果は正直悔しいです。

ー今日の試合を振り返って
相手のシングルエースとの対戦ということで、試合に入る前から不安だったのですが、隣の試合も頑張っていてたので、自分で確実にひとつ取ろうという気持ちで頑張りました。

ー具体的には
相手を外に出そうと攻め急ぎすぎる部分があったので、もっと冷静になれたらいいのかなと。声とか出して自分から行けたので勝てたのかなと思います。ー第3ゲームで逆転できた要因は最初、6-11で負けていて応援席見るとメンバーがすごく応援してくれていて、自分は秋季リーグにメンバーとして出場していなかったので、でない選手の気持ちがすごく理解できたので、応援してくれる人たちのために勝ちたいという気持ちが出てきて、それでイイ感じに逆転できたと思います。

ーどんな気持ちで秋季リーグを見ていましたか
出場できないのかなとは薄々感じていたので、悔しい気持ちもありましたが、それを周り、特に選手には感じさせないようにしっかり応援してチームを盛り上げました。

ーどんな気持ちで今大会に臨みましたか
秋季リーグに出られなかった時点で自分は戦力でないのかなというマイナスな考えもあったので初戦では、試合には試合よりも雰囲気に緊張して、今まだはあまり試合の入りで緊張することがなかったので自信がなかったもかなと思います。

ー東日本での収穫は
秋季リーグでなくなった自信を少しは取り戻せたかなと思います。

ーチームの課題は
攻める気持ちはあるのですが、大事なところでの駆け引きかなと思います。

ーインカレへの意気込み
ベスト4決めで筑波と当たるので、それを勝たないとベスト4になれないので、厳しいとは思うのですが、全く歯が立たないわけではないので勝てる可能性はあるので、優勝して監督を胴上げしたいです!!

フォトギャラリー

  • uenohasegawa上野(左)・長谷川ペアが奮闘するも決勝進出ならず
  • IMGP7636 RS1で出場した前田
  • IMGP7759 R前田は全ての試合で勝ち星を挙げた
  • ueno単複ともに出場した上野
  • kaikudo甲斐(右)・工藤ペアは準々決勝以降勝ちきることができず
  • IMGP8306 Rルーキー伊東は秋季リーグ戦からシングルスでチームに大きく貢献している
 

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