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【空手】第59回関東大学空手道選手権大会 確かな実力を示し42年ぶりの準優勝!

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【空手】第59回関東大学空手道選手権大会 確かな実力を示し42年ぶりの準優勝!

第59回関東大学空手道選手権大会
2016年10月10日(月)
日本武道館

チームが本腰を入れる団体戦のシーズンがやってきた。昨年の関東はベスト16で敗れているものの、今年は東日本大会準優勝のチームだけあり結果が期待された。
3回戦は代表戦までもつれ、準決勝ではポイント制勝ちとなるなど、熱戦をくぐり抜け決勝戦まで勝ち上がる。しかし、王者帝京大の壁は高く、3-0で敗れた法大は準優勝で大会を終えた。

1 R
主将としてチームを率いる花車

試合結果

回戦  対戦校   結果 成績 
一回戦   東京都市大学 ○5-0

   先鋒 福岡 ○2-0
   次鋒 小野田 ○2-0
    中堅 林 ○2-1
 副将 岡本 ○6-0
   大将 山中 ○6-0 

二回戦  大正大学  ○3-0

先鋒 花車 △1-1
次鋒 宇野 ○4-0 
中堅 谷沢 ○6-1
 副将 岡本 ○1-0
 大将 福岡 不戦勝 

三回戦  駒澤大学  ○2-1

 先鋒 花車 ○1-0 
 次鋒 宇野 △1-1 
  中堅 谷沢 △0-0 
副将 岡本 ●1-2
 大将 福岡 △0-0

代表戦 宇野 ○6-0(反則勝ち)

準決勝 日本大学 ○2-2(ポイント制勝ち)
先鋒 花車 ○3-0
次鋒 宇野 ○2-1
中堅 谷沢 △1-1
副将 岡本 ●4-6
大将 小野田 ●1-2
決勝 帝京大学  ●3-0   先鋒 花車 △3-3

次鋒 宇野 ●1-7
中堅 谷沢 ●0-5
副将 岡本 ●1-5
大将 小野田 不戦敗
 

戦評 

 初戦の東都大戦は安定している花車勇武(国4)、宇野勇気(理工1)、谷沢元輝(キャ1)を温存し、調子を上げている福岡蓮(キャ2)や山中航平(営1)を起用。先鋒として出場した福岡が2-0で白星を挙げると、これに続いて副将の岡本洸(生命3)、大将の山中が6-0で試合をまとめ全勝で幸先の良いスタートを切った。
 
 2回戦の大正大戦でも先鋒戦こそ引き分けとなったが、その後は快勝し3-0で3回戦に駒を進めた。その3回戦の相手は駒大。先鋒の花車は相手との牽制状態が続く緊張感のある試合を展開する。だが、残り5秒で向かってきた相手に花車の上段突きが決まり、勝利をおさめた。次鋒戦、中堅戦、大将戦が引き分けとなり、勝負は代表戦までもつれ込む激戦となる。手嶋重忠監督が代表に指名したのは「彼のスピードがあれば勝てる」と絶大な信頼を寄せる1年生の宇野。積極的に前に出るも、一瞬の隙をつかれ上段突きからポイントを連続で献上してしまう。その後宇野も取り返すが2-3で劣勢の状況を抜け出せないまま刻々と時間が過ぎ、万事休すかと思われた終了10秒前。宇野が前に攻め入ると相手の体がコートの外に出たため反則となり、辛くも準決勝進出を決めた。
 
IMG 7401 R
代表戦に送り出される宇野
 
 準決勝の日大戦では先鋒戦、次鋒戦と順調に勝ったが、中堅戦で引き分けとなる。続く副将戦では岡本が相手との技の応酬で白熱した試合を展開するが4-6で惜しくも敗れてしまう。大将戦も落とし2-2となったものの、合計のポイント差で勝利した。
 
 迎えた決勝戦の相手は3連覇中の王者、帝京大。大きな壁だが5月の東日本大会では破っているため優勝も大いに期待できた。一方でリベンジに闘志を燃やす相手が春以上に手強いことも想像に難くない。先鋒の花車は一歩引いて様子を伺うが、その隙に上段突きを3度も決められ不利な状況に陥ってしまう。だが、終始落ち着いていた花車は上段蹴りで振り出しに戻し、引き分けでつないだ。しかし、その後の次鋒戦、中堅戦、副将戦では積極的に前に出るも、圧倒的なスピードから繰り出される技で主導権を握られ、3-0で王者の前になすすべなく敗れた。
 
 頂点に手が届きそうだっただけに悔しさは残るが、それでも堂々の準優勝。第17回大会以来であり42年ぶりの快挙といえる。春の東日本大会に続く準優勝で確かな実力を証明した法大空手部。さらなる高みへ向け、これから求めていくのはスピードだ。新たな武器を手にした先に全国の頂が見えるだろう。(向井知優)

監督・選手コメント

手嶋重忠監督

―準優勝となりましたがこの大会を振り返って
決勝までいけたことは良かったです。まずは決勝を目標にしていたので。東日本がたまたまだったと思われてはいけないし、決勝に行って実力を証明しなければいけなかったですから。
 
―駒大戦の代表戦に宇野選手を送り出した意図は
私がずっと見ていて宇野のスピードが一番良くて、このスピードなら勝てると思って出しました。
 
初戦からメンバーが少しずつ替わりましたが
福岡が試合前の練習ですごく良くなっていると思ったので、福岡を使いたいなと思いました。逆に小野田と林の調子が先々週くらいまであまり上がっていなくて試合間近になってやっと調子を上げてきていたので、1回使って様子をみようかなと思っていろいろメンバーは変えました。
 
―決勝戦は3連覇中の帝京大戦となりましたが選手たちの戦いぶりをみて
今回の試合は最初から躍動感に欠けているなと思っていました。慎重に戦うのもいいんですけどちょっと慎重すぎかなと。それで僅差で決勝まできたけど、やはり練習量が足りなかったかなと感じましたね。躍動感がない分だけ全ての動作が相手の方が少しづつ上回っていたかなと思います。反省するところはもっと練習量を増やさなければ決勝では勝てないということですね。
 
―東日本では勝っているだけにとても警戒されていたことが想像されますが
やっぱり他の学校もみんな東日本のビデオを見て研究してきたみたいですね。そういうなかで勝たなきゃいけないというプレッシャーの影響は少なからずあったのかなとは思います。
 
―この大会に向けて取り組んできたことは
まずは全員の技を見ていらない動きをなくすことですね。それから、しっかり手を伸ばすということ。あとは戦略的なこともずっと選手たちに伝え続けてきちんと共有できているので、僅差で勝てたというのはそういうところも大きいのかなとも思います。
 
―全日本に向けて
今年は関西勢が強いのでそこは意識しつつ、来年のことも考えていかなければいけないので大変ですね。決勝戦で負けたことを反省して、相手と同じ技を先に出さなければならない訳ですから、スピードが求められてくると思います。もう普通の試合で勝てる技ではなくて決勝戦で勝てる技を練習していかないとなので、まずは距離をつめて無駄な動きをなくすという練習を指示しました。目標はベスト4ですね。
 

花車勇武

ー今大会を振り返って
今回は本当に優勝を狙っていて東日本から組み立てて来たのですが、結果は準優勝に終わってしまい悔しさでいっぱいです。でも決勝に進めたのは良い自信になったと思うので、これを糧に後輩には頑張って欲しいのと、最後のインカレで良い成績を残したいです。
 
ーこの夏取り組んできたことは
この夏一番の課題は、東日本でそうだったんですけど体力不足で決勝戦えないということがあったので、関東はとりあえず体力をつけることを課題として、準決勝決勝は3分の試合だったのですが、基本の時間を5分として練習していたので、体力面は克服できたと思います。
 
ー決勝の相手は東日本で勝った帝京大学だったがどのような心境で臨んだか
帝京大学は関東では抜けて強い存在だというのは昔からあったので、皆この前勝ったから今回勝てるという気持ちではなく、チャレンジャーとして挑んだのですが、結果向こうの方が一枚上手で、相打ちとかも全部向こうに上がってしまったので、自分たちは上手く返す技で(ポイントを)取っているが帝京大学は真っ向勝負で来るので、その勝負に対して次は自分たちはスピードで勝てるように練習していきたいです。
 
ー決勝戦では一時3点差をつけられたがどのような心境で一本を取ったか
自分は結構後半タイプで前半取られることが多いというのは自分の中でも課題なのですが、3点を取られた時点では自分自身は全然諦めてなかったので、ここからどうしようかというときにたまたま頭が空いているのが気付いので、無意識に出た蹴りという感じだったのでその点では良かったのですが、ただあそこは自分が勝って一勝持ってこないといけない場面だったのでそこは悔しいです。
 
ー全日本に向けての意気込み
(今年)帝京に負けて国士舘にも負けてしまったので、次は関東勢には絶対に負けないように、また関西勢相手にもしっかり戦えるように調整していきたいと思います。

 

フォトギャラリー

  • 1 R主将としてチームを率いる花車
  • 2 R1年生にして主力を担う宇野
  • 3 R力強い技が魅力の谷沢
  • IMG 7532 R全試合に出場した岡本
  • IMG 7540 Rラストイヤーの小野田
  • IMG 7070 R初戦を圧勝した山中
  • IMG 7380 R調子を上げてきたという福岡
  • 8 R快挙を成し遂げた選手たち
 

 

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