【自転車】第52回 全日本学生自転車競技トラック新人戦・東日本大会 渡部がポイント・レースで優勝!表彰台入りは3名、入賞は2名!
第52回 全日本学生自転車競技トラック新人戦・東日本大会
2016年10月16日(日)
山梨県境川自転車競技場(400m)
インカレ後新体制のチームで挑む初の大会である、第52回 全日本学生自転車競技トラック新人戦・東日本大会(新人戦)。昨年度は2冠を達成した今大会は、2年連続ポイント・レースに出場した渡部将太(人2)が4位であった1年前の雪辱を果たし、見事優勝。近藤翔馬(文1)もそれに続き同種目は法政がワンツーフィニッシュとなった。鈴木玄は今年ケイリンに出場し2位表彰台入り。ほかにも2名が入賞と、法大自転車競技部は幸先の良いスタートを切ることができた。
試合結果
スプリント 予選
順位 | 名前(学部・学年) | タイム | 備考 |
---|---|---|---|
12位 | 松田幸貴(法2) | 11.905 | 予選敗退 |
ケイリン 予選
順位 | 名前(学部・学年) | タイム | 備考 | |
---|---|---|---|---|
1組 | 2位 | 上野恭哉(営1) | ― | 1/2決勝進出 |
5組 | 1位 | 鈴木玄人(人2) | 11.21 | 1/2決勝進出 |
6組 | 1位 | 鈴木陸来(文2) | 11.18 | 1/2決勝進出 |
ケイリン 1/2決勝
順位 | 名前 | タイム | 備考 | |
---|---|---|---|---|
1組 | 1位 | 鈴木玄人 | 10.94 | 決勝進出 |
2組 | 2位 | 鈴木陸来 | ― | 決勝進出 |
6位 | 上野恭哉 | ― | 反則により降格 |
ケイリン 決勝
順位 | 名前 |
---|---|
2位 | 鈴木玄人 |
5位 | 鈴木陸来 |
ポイントレース 予選 1組
順位 | 名前(学部・学年) | ポイント |
---|---|---|
3位 | 渡部将太(人2) | 7pt |
15位 | 須貝翔吾(法2) | 0pt |
18位 | 堀込統吾(法1) | 0pt |
ポイントレース 予選 2組
順位 | 名前(学部・学年) | ポイント |
---|---|---|
1位 | 近藤翔馬(文1) | 17pt |
5位 | 鈴木良(経2) | 4pt |
8位 | 木原孝明(文2) | 3pt |
ポイント・レース 決勝
順位 | 名前(学部・学年) | ポイント |
---|---|---|
1位 | 渡部将太 | 21pt |
2位 | 近藤翔馬 | 16pt |
11位 | 鈴木良 | 7pt |
DNF | 木原孝明 | 0pt |
1kmタイムトライアル 決勝
順位 | 名前(学部・学年) | タイム | 時速(km/h) |
---|---|---|---|
5位 | 高橋綜一郎(営2) | 1″09’600 | 51.72 |
12位 | 山本光洋(文1) | 1″11’517 | 50.34 |
戦評
秋晴れの空からの日差しがバンクに照りつける。近年、山梨県笛吹市境川自転車競技場で行なわれる全日本学生自転車競技トラック新人戦・東日本大会(新人戦)。昨年は荒井佑太(営3)主将がポイント・レース優勝、スプリントでは鈴木陸来(文2)が優勝し2冠であった。今年もいかに好成績を収めることができるか、期待がかかるレースが始まった。
スプリント 予選
大会の最初に行なわれたスプリント。松田幸貴(法2)が出場したが、タイムが伸びず。11秒905と12位に沈み、予選敗退となった。
ケイリン 予選
鈴木玄人(人2)、鈴木陸、上野恭哉(営1)が出場するのはケイリン。鈴木玄、鈴木陸は両者ともに昨年度はスプリントにエントリーしていた。まず1組に上野が登場。大喜多将(慶大)がラスト1周でアタックすると、最後まで先頭を譲らぬよう上野が決死のスプリント。しかし草場啓吾(日大)に追い上げを許し2着で1/2決勝進出を決めた。5組目に名を連ねたのは鈴木玄。福田雄介(日大)がしかけるも、残り半周を残し鈴木玄もアタック。余裕を感じさせる直線のスプリントで1位をつかみとった。鈴木陸は最終組で走行。周りの様子をうかがいつつも自らがしかけ独走。追随を許さぬ走りで1位通過を決めた。
1/2決勝
2組6名で各組3名が決勝へいくことができる1/2決勝。1組目は鈴木玄が出場した。山根将太(中大)のアタックに反応する鈴木玄。山根に続き2位でフィニッシュ。決勝へと駒を進めた。2組目となった鈴木陸と上野。まず先手をきったのは中島詩音(日大)だ。鈴木陸も堂々のまくりを見せ、近藤も追い上げる。しかし結果は近藤が1位となったがまさかの反則による降格で6位に後退。一方の鈴木陸は2位で決勝へ。
決勝
決勝の面々は、山根、坂本絋規(日大)、田川翔琉(明大)、松岡辰泰(日体大)そして鈴木玄、鈴木陸だ。それぞれが誇るべき脚力を持つ。ペーサーがいる時点での順番は山根、松岡、田川、鈴木陸、鈴木玄、坂本。最後の1周で鈴木陸がしかける。差を広げにかかるも山根そして鈴木玄がそれをとらえる。結果、山根が1位。鈴木玄は2位。鈴木陸は最後の最後で5位に落ち込んだ。鈴木玄は2年連続表彰台入りを成し遂げた。
最後の直線でのスプリント勝負となった、ケイリン決勝(左から鈴木玄、鈴木陸)
ポイント・レース 1組
ポイントレース予選は、5周ごとにポイント周回が用意された25周、10㎞で行われた。 予選1組目は渡部将太(人2)、須貝翔吾(法2)、堀込統吾(法1)が出場した。渡部は集団前方、須貝は集団中段、堀込は集団後方からのスタートとなった。早速、渡部は1回目のポイントから点数を加算していき、予選突破に向け有利にレースを進めていく。一方で、須貝と堀込は集団からなかなか抜け出せず、ポイントを取れないまま周回を重ねていく。序盤から快調に飛ばす渡部は、そのまま順当に予選を通過したものの、須貝、堀込の両者はポイントを取れず、予選敗退となった。須貝は、集団を引きながらもそこからポイント圏内には食い込めず、堀込は、4回目のポイントでスプリントをかけたもののポイントを取れなかったのが痛かった。
2組目には、鈴木良(経2)、木原孝明(文2)、近藤翔馬(文1)が出場した。 こちらは3選手ともに積極的に前方でレースを展開した。入れ替わりで首位が変動する流れの中、各選手がポイント周回で確実にポイントを取っていった。そのなかでも近藤は、数多くのポイント周回でポイントを獲得し、結果的に1位で予選を通過した。また、他の2選手も予選を通過し、出場した全選手が決勝に駒を進める結果となった。決勝に向け、期待のもてる内容であった。
ポイント・レース決勝には法大から4名が出場(左から木原、鈴木良、渡部、近藤)
1kmタイムトライアル(TT)にはインカレ優勝が目新しい髙橋綜一郎(営2)、山本光洋(文1)が出場。髙橋は1分9秒600で昨年と同じく5位で、入賞を確実に決めた。一方の山本は1分11秒517で12位と入賞には届かず。
選手コメント
渡部将太
―優勝おめでとうございます。今日のレースを振り返って
仲間が動いてくれていたので、自分が逃げのときとか逆に逃げがあればみんなでつぶしてくれて、という感じだったので…仲間に助けられたレースでした。
―法政としての作戦はありましたか
細かく決めると難しくなるので、誰かが逃げれば抑えて。逃げがあればみんなで追って、というそんな大ざっぱな感じのものを決めていました。
―鈴木良選手や近藤選手と渡部選手のような法政の逃げが形成されたのが印象的でした(決勝時)
仲間同士だと強調しやすいので、そこは仲間が単独で飛び出したときに後ろをちぎって一緒にいれば、ペースで楽に回れるので。
―去年の新人戦と今年の違い
去年は(レースに)ついていくので精いっぱいで。自分から仕掛けるとか、レースを動かしたりとかはできなかったんですけど、今年は自分の中でもキレがあったようなレースでした。
―調子は良かったですか
調子は良くなかったんですけど、今年はあまり成績が残せなくて。厳しい時期だったんですけど、最後らへんの大会で優勝できたことは今後につながると思います。
―一日で予選、決勝とハードなスケジュールでした
一日で予選、決勝なので予選はそんなに体力使わずに楽に(決勝へ)あがろうという感じでした。
―新人戦での法政全体の成績としては
去年に比べたら、優勝が自分以外なかったので自分が一個だけでも優勝は、ということでとれてよかったです。
―見つかった課題
インカレとかだと仲間もいないので、一人の戦いになるので。そこで自分がスプリントして、つらくなったときでも自分の力で追っていけるように、という課題はありました。
―次出場される大会は
10月の終わりのTRS(TRS第4戦 泉崎10月ラウンド(オムニアム)に出場します。
―オムニアムはなぜ出場されるのですか
こういうシリーズ戦は練習だと思っていて。練習の一環として参加しようかなという感じですね。
鈴木玄人
―今日のレースを振り返って
久々にケイリンに出場したのでどこまでやれるのかなという中で、自分なりにそれぞれ課題をもって、必ず決勝に上がることを意識して走ったんですけど、予選から展開が何通りもあって臨機応変に動かなくてはいけなくてそこが少し難しかったです。
動くところは動いて、動かないで済むところは動かないというのを意識して決勝に上がることができました。
残り1周からみんな勝ちを狙ってもがいてくると思うので、自分もそこから動こうかなと思っていた中でレースが動いたので、自分は少し我慢して、最後で出し切るという形に切り替えたんですけど、そこは臨機応変にできて勝ちを狙った走りができたかなと思います。
ウエイトトレーニングを始めて、体幹を使って走れるようになったり、下半身も上半身も太くなって、全体的な安定感は増しているので、このままウエイトトレーニングを継続して、もっと来年、再来年につなげていけたらなと思います。
短距離を意識した短めのもがきだったり、1km(TT)をやったりしているので、全体的に強化しているといった感じです。
瞬発力があれば、もっと有利に楽に進められるのかなと思ったので、そこが大きい課題かなと思います。
自分の伸びしろはまだまだあると思いますし、発展途上の状態なので、来年で成果を出せるように結果を残せるように頑張っていきたいと思います。
近藤翔馬
―今日のレースを振り返って
優勝を狙っていただけに悔しいですね。
ワンツーということで法政にとってはよかったんですけど、でもやっぱり自分は優勝を狙っていましたし、先輩でも勝たないといけないところは勝っていかないといけないので、そこは次のレースで勝って見返したいです。
レースをやるからには勝たないと意味がないので。
レース直前に自転車を変えて、感覚があまり良くなくて、その中でどれだけ意地になって結果を出せるかという形だったので。予選もあまり調子自体が良くなくて、もがいた感じも感覚が悪くて、何本ももがいて感覚を戻していったという感じで、感覚を戻していったんですけど、決勝は予選よりは感覚が良かったので、思うようには走れました。
良かったところは、予選と決勝ともに、積極的な誰よりも目立つ走りができたかなというところで、悪かったところは、まだ勝負どころの勘が鈍いかなというところですね。(ポイントを)取るところは取る、取らないところは取らないといった感じで、絞ってポイントを取っていきたいです。
鈴木良
―今日のレースを振り返って
ポイントレースは自分あんまり走らないんですけど、今日は新人戦ということでチャレンジしてみようと思ってエントリーしました。
―決勝ではご自身の中で作戦はありましたか
法政の誰かが勝てるように、前半は結構自分も調子よくて。自分も勝ちを狙えるかなと思ったんですけど、後半失速しちゃって。それで(渡部)将太が結構良い点数とっていたので、それに貢献できるような走りに切り替えたっていうのはありますね
―お二人で逃げている場面もありました
自分で勝ちにいくっていうレースを二人で、交互にやっていった感じですね。
―今日のコンディションは
あんまり最近調子よくなくて。今日もそこまで調子よくなかったんですけど、ここ最近では調子も徐々に上がってきて。もう少しで良い調子になると思います。
―去年との違いとしては
去年は筋トレを多めにやっていたんですけど、今年は自転車のトレーニングもいっぱい冬にやろうかなって思ってます。
―自転車のトレーニングとは
室内のワットバイクっていう。あれを使って冬はトレーニングしようかなと思います。
―去年のように今年のRCS行田ラウンドも多く出場される予定ではないのですか
そうですね。
―今日は予選、決勝とハードスケジュールでしたが
ダウンをしっかりして、回復するサプリメントがあるのでそれを多めに摂取しました。
―新体制として初大会ですが、今後チームをまとめていく立場になることについて
先輩になるので、後輩に恥じない走りをするのと、荒井先輩にしっかりついていこうかなと思います。
―荒井選手の存在
練習でも強くて、尊敬できる先輩です。
―見つかった課題
体力がまだないのでもっと自転車系のトレーニングを冬も行ないたいです。
―次に出場される大会は
再来週のTRSのオムニアムに出場します。
フォトギャラリー
- ポイントレース表彰ではオレンジが占めた(左から近藤、渡部)
- 予選敗退となった松田
- 短距離では確実な実力を誇る鈴木玄
- 5位入賞であった鈴木陸
- 惜しくも降格となった上野
- 鈴木良はポイント・レースに出場し12位に終わるも今後につながる走りを見せた
- 悔しさをにじませた近藤
- ポイント・レース決勝ではDNFに終わった木原
- 決勝では終始積極的なレースを見せた渡部はポイント・レース悲願の優勝
- ケイリン表彰