【バスケ】第33回京王電鉄杯 1日目
第33回京王電鉄杯 対中大・対東大
2017年4月1日(土)
エスフォルタアリーナ八王子
関東トーナメントを前に、強豪校と対戦する最後のチャンスとなるこの京王電鉄杯。東大戦では快勝したものの、昨季2部リーグで2戦2敗となった中大に一歩及ばず敗戦。昨季からの進化を「形」にすることはできなかった。
試合結果
トータル試合結果:中大戦
66 法政大学 |
16 | 1Q | 20 | 80 中央大学 |
---|---|---|---|---|
22 | 2Q | 14 | ||
12 | 3Q | 25 | ||
16 | 4Q | 21 |
法政大学スターティングメンバー:中大戦
選手名 | 学年 | 学部 | 身長 | ポジション | 出身校 |
---|---|---|---|---|---|
#57 玉城啓太 | 3 | 法 | 175 | PG | 京北 |
#6 中村太地 | 2 | 法 | 191 | PG | 福大大濠 |
#51 早川健星 | 4 | 法 | 184 | SF | 座間 |
#12 柳川知之 | 4 | 法 | 192 | PF | 明成 |
#24 鈴木悠介 | 2 | 法 | 197 | C | 洛南 |
トータル試合結果:東大戦
87 法政大学 |
20 | 1Q | 7 | 33 東京大学 |
---|---|---|---|---|
24 | 2Q | 10 | ||
21 | 3Q | 2 | ||
22 | 4Q | 14 |
法政大学スターティングメンバー:東大戦
選手名 | 学年 | 学部 | 身長 | ポジション | 出身校 |
---|---|---|---|---|---|
#6 中村太地 | 2 | 法 | 191 | PG | 福大大濠 |
#30 水野幹太 | 1 | 営 | 183 | PG | 福島南 |
#7 千代虎央太 | 1 | 法 | 188 | F | 光泉 |
#12 柳川知之 | 4 | 法 | 192 | PF | 明成 |
#24 鈴木悠介 | 2 | 法 | 197 | C | 洛南 |
戦評:中大戦
リーグ戦では惜しくも敗れ、唇を噛んだ中大戦。生まれ変わったウィザーズにとって、リベンジにはもってこいの場となった。
スターティングファイブは中村、玉城、早川、柳川、鈴木悠。中村はこれが今季初出場となった。その中村がいきなり3Pを沈め先制。続いては鈴木悠がスピンロールからのリング下シュートなどで加点するも、中大が5分間で3本の3Pを沈め、法大は流れに乗ることができない。その後も中村、鈴木悠を中心に得点するも、リードするには至らず、16-20で第1Qを終える。
続く第2Qでは3P合戦の色が一層濃くなる。和田が3Pを沈めて1点差とすると、このクォーターから登場のシューター、中大#33三上がすかさず決め返す。その後法大が逆転に成功すると、今度は三上が2連続3P成功で再逆転と、慌ただしい展開に。両軍合わせて7本の3Pが飛び交ったこのクォーターは最終的に38-34で法大リードで終わった。
前半リードしたものの、やはり鬼門となったのが第3Q。昨季アウトサイドシュートの確率に苦しんだ中村が3本目の3Pを沈め、好調をアピールするが、そこからは0-11のスコアリングランを許してしまう。その後息を吹き返した法大は9点のビハインドを3点にまで縮めるが、最後の1分間で0-6と、またも畳み掛けられ、50-59でこのクォーターを終える。得点のできない時間帯に大きく崩れたことがこの点差につながってしまった。
第4Q。いきなり中大がオールコートプレスを仕掛け、それに対応できなかった法大は連続得点を許す。その後も玉城が気を吐き、なんとか食らい付こうとするも、中大オフェンスの勢いを止めることもできず、最終的に66-80で敗戦となった。(戎井健一郎)
戦評:東大戦
3月に行われた六大学リーグぶりの顔合わせになる東大との戦いのスターティングメンバーに選ばれたのは中村、水野、千代、鈴木悠、柳川。5人中4人が下級生という構成で臨んだ。特筆すべきは今試合が大学公式戦初出場となる水野の存在だ。水野がドライブでゴール下へ切り込み、ヘルプディフェンスが近づくのを確認し、フリーになった選手にボールを裁く。華麗な連携プレーで得点を重ね20-7で第1Qを終える。
第1Qの流れを受け、波にのる法大。ディフェンスでは積極的にダブルチームでプレッシャーをかける場面が多く見られた。オフェンスでは小野が魅せた。残り5分で決めたミドルシュートを皮切りに「自分の武器」と話すスリーポイントを連続で沈める。ブザーと同時にもスリーポイントを決め、小野はこのクォーターだけで10得点を挙げた。44-17で試合は後半戦へ。
第3Qではリバウンドやルーズボールを取りきれない、速攻を確実に決めきれないなどのミスが出たものの、攻め気が垣間見えた。アウトサイドからインサイドへボールを落とし、再びアウトサイドに戻し、外からの得点。素早いパスワークにディフェンスは翻弄されていた。その隙をつくような水野、大久保の鋭いドライブも決まった。さらに点差を広げ65-19で次のピリオドへつないだ。
第4Q。最初に会場を沸かせたのは茨城のブロック。ポジションはスモールフォワードだがセンターがいない5人という状態でセンターさながらのインサイドプレーを披露した。前回の六大学リーグで公式戦初出場を果たした鈴木広も積極的にゴールに向かう。下級生が得点するたび、ベンチも盛り上がりを見せた。87-33という大差で勝利し、白星で京王電鉄杯初日を締めくくることとなった。(高野茜)
選手コメント
小野玲音(文3)
ー今日の試合を振り返って
今までもずっとそうなんですけど自分たちチームでやるべきこと、何個かある約束事をまずやろうっていうことは考えてました。できている時もあればできていない時もあるから、チームとして基礎ができていないっていう印象でした。
ーチームの約束事とは具体的にどういったものですか
単純にディフェンスリバウンドはボックスアウトして相手に取らせないようにすることとかですね。シュートの後、ボールを見ちゃってて飛び込まれることが多かったのでそれをやらせないようにっていうことです。あと、今日(佐藤)俊二監督にスウィングしろって言われてたんですけど言われてからできるまでが長かったりできてなかったりしました。
ー第2Qに10得点を挙げましたがお気持ちは
今日はスリーポイントの得点が多かったです。高校時代からスリーポイントを武器としてやってきて、大学ではガードとしてプレーしています。高校とはやってることが違くて、その中で得意としていることがちゃんと出たのかなと思います。素直に嬉しいですね。
ー大学入学後、ポジションが変わり戸惑ったことは
もちろんありました。この身長じゃそれが当然なんですけど。最近は余裕が出てきて、ガードとしてこういうプレーしてみようかなってアイディアが試合中に出せるようにはなってきたかなって感じです。ガードとして試合に出るとゲームをコントロールしないといけないのでシュートチャンスは必然的に減ってくるので、その中で今日決められたっていうのはガードとしての価値が高くなるんじゃないかなって思います。
ー上級生になって変わったことは
先輩にやれって言われたことをただやってきたっていうのがこれまでで、今は上級生としても、ガードとしても下級生に対して声を掛けることをしなきゃいけない代だなって感じています。単純なことなんですけど。3部から2部に上げなきゃいけない代なので引っ張っていかなくてはと思います。
ー次の試合にむけて
残りの試合は強いのでプレッシャーに負けないでゲームをコントロールしていい試合にできればと思いますね。
中村太地(法2)
ー今日の試合を振り返って
後半どうしても足が止まってしまうことが増えたのでそこは負けずにアグレッシブにできればって思います。俺が決めるぞって思っている選手が少ない。そういう選手が5人いたらもっといいのにと思います。自分で行きすぎるのはどうかと思いますけどそういった貪欲さがもうちょっと出てこないと点差は詰めれないと思います。
ー前回のインタビューでは一対一には自信があるということでしたが
常にゴールにアタックしていかないと。ゴール下のシュートの確率の方がやっぱりいいので。外に頼ってしまうことが多いし、インサイドもすごく強いってわけでもないし、ドライブっていうプレイをしていかないと勝ちにいくのはキツいかなと思います。
ーボール運びと得点、2つを両立させるのは難しいですか
どういう場面でどういうプレイをするのかっていうのは考えているので頭の中パンパンです。ここはシュート、ここはパスって2つを完全に分けるのは違うのであれもやってこれもやってっていうのがポイントガードならではですね。
ー「水野選手には期待している。」とおっしゃっていましたが実際に一緒にプレーしてみていかがでしたか
彼もプロでやってるから考えてプレーしているっていうのがプレーにも現れていますよね。何も考えずにプレーしている人とよりもやりやすいというか。中身の濃いバスケットですよね。
ー新チームでの目標は
2部に上がること。これは絶対条件だと思います。個人的には今、代表にも絡めていて、もっと上のレベルでやりたいと思っているので代表でプレータイムをもっともらいたいと思っています。自分は代表ではポイントガードをやらせてもらえていないのでディフェンスのハッスルプレーとかを頑張りたいです。冷静なプレーが求められる法政と泥くさいプレーが求められる代表で全然違うので地味なところを粘り強くやらないとプレータイムがもらえないかなと思っています。
ー次の試合に向けて
1部、2部のチームと当たるので体の当たり方とかも違うと思うんですけどいかに個々で負けずにできるかということですね。チームとしては足を4Qまで動かして接戦に持ち込めればと思います。
水野幹太(営1)
ー試合を振り返って
1ピリだけ軽いミスがあったのですが、それ以外ではゲームを仕切れたのでよかったです。
ー実質のデビュー戦となりました
先輩にもけがをしている人が多かったので、あのメンバーだけでやっていたのですが、自分はチャンスで力を出せたのではないかと思います。
ー試合中に意識していることは
パス回しですね。展開していいプレーを出すことがガードの仕事なので、そういうなかった展開を出していきたいです。
ーご自身の強みは
チームをまとめることです。1年生ですが、全体をまとめられるようにしたいです。コートの中でもそういう意識でやっていきたいですね。
ー理想のガード像は
チームをまとめるということもそうなんですが、自分で点を取ってなおかつ他のひとにもアシストできるポイントガードが一番強いと思うので、そういう意識を持っていきたいです。
ー今の課題は
フリーになったときのシュート力がないことと、スピードをもう少しつけられれば、ほぼほぼ完璧に近いと思うので、そこを意識してやっていきたいです。
ー大学バスケの印象は
高校生よりもワンランク上なので体も強いですし、技術もある選手が多いので、そこで自分がどうやって闘っていくかというのをよく考えてプレーしていきたいです。
ー憧れの選手は
NBAのクリスポールです。スピードはないですが、駆け引きでうまくやっています。自分もスピードをつけて駆け引きをうまくやっていけばいい選手になれると思うのでそういうところを真似してやっていきたいです。Bリーグでも、色々な人がいたのですが自分のチーム(B2・福島ファイヤーボンズ)のキャプテンも駆け引きがとてもうまかったです。小さいですが、スピードの強弱などをつけて外国人選手を抜いていたのですごいなと思っていました。
ー1年間の抱負を
2部昇格のために自分がコートではリーダーになってまとめられるように頑張っていきます。
フォトギャラリー
- 攻守でチームを牽引した玉城
- 3Pの精度に進化が見られた中村
- 2年目ながら、早くも頼れるインサイドに成長した鈴木悠
- スーパールーキー水野もついにデビュー
- 小野は徐々に持ち前の得点力を発揮し始めた
- 和田もスポットアップシューターとして完成度を高めつつある
- インサイド陣が充実した今、大塚にはオールラウンドな活躍が求められる
- 戦力は整った。あとは「勝利」という形にするだけだ