【バレー】2017年度春季関東大学男子2部バレーボールリーグ戦 対慶大 入れ替え戦に向け敵地に乗り込むも力尽きる…
春季関東大学男子2部バレーボールリーグ戦
2017年5月14日(日)
慶大日吉体育館
今季残り2試合を残していまだ1敗の法大は、前日青学大に敗れ入れ替え戦行きが非常に険しくなった慶大と対戦。守備を買われてスタメン入りした竹田将がスパイクでも見せ場を作るなど、いい立ち上がりで1セットを先取する。しかしシーソーゲームの中で相手のビッグサーブがさく裂すると流れを失い、立て続けにセットを落とし逆転負け。この結果、法大の入れ替え戦行きの可能性はついえた。
試合結果
トータル試合結果
1 法大 |
25 | 1セット | 23 | 3 慶大 |
---|---|---|---|---|
22 | 2セット | 25 | ||
23 | 3セット | 25 | ||
20 | 4セット | 25 |
法大スターティングメンバー
背番号 | 選手名 | ポジション |
---|---|---|
23 | 佐藤優弥(文1) | WS |
15 | 前田隆二(営2) | MB |
26 | 竹田将也(法1) | WS |
14 | 竹田健太郎(文2) | WS |
2 | 榎本京祐(法4) | MB |
19 | 西田寛基(営2) | S |
20 | 白井乾太(営2) | L |
1 | 小林慎平(営4) | L |
途中出場選手
背番号 | 選手名 |
---|---|
3 | 石ヶ森智哉(営4) |
18 | 藏田大輝(法2) |
戦評
勝てば入れ替え戦出場に大きく近づく重要な一戦。慶大も1部昇格へ向け、互いに負けられない戦いだ。入れ替え戦への切符を掴むため、プライドとプライドのぶつかり合う熱戦が繰り広げられた。
第1セットは序盤からブレイクをとった方が一気に流れを奪うような息の詰まる展開に。4-4の場面から慶大が3連続得点を奪うが、法大も前田隆二(営2)のセンターからのアタックやブロックと負けじと連続得点で反撃。その後、相手のミスやピンチサーバー藏田大輝(法2)の一発もあり、法大が一歩のリードを奪う。粘る相手を振り切り、最後までその点差をキープした法大が25-23で第1セットを先取した。
勢いのままとりたい第2セット。しかし慶大の連続得点から始まり、第1セットの法大ムードに暗雲が立ち込める。しかしその悪い流れを払拭するように、竹田健太郎(文2)が2段トスからアタックを決めるなど試合の主導権を譲らない。ラリーの続く展開のなか、8-9の場面からルーキー竹田将也(法1)が連続でクロススパイクをたたき込み、たまらず慶大はタイムアウト。その後は榎本京祐(法4)のおとりから竹田健や佐藤優弥(文1)がバックアタックを決めるなど17-14で法大がリードを奪う。しかしタイムアウト明けから慶大の猛攻が始まる。3連続得点を挙げられ一気に同点に追いつかれると、相手エース富澤太凱が躍動。ブロックアウトにサービスエースにと大車輪の活躍を見せ、逆転を許した法大はそのまま勢いに押し切られ22-25とあと一歩のところでこのセットを落とした。
慶大ムードのまま始まった第3セット。やはり流れは慶大にあり、開始から2-6と点差をつけられる。しかしタイムアウト後からは法大もなんとか立て直し、白井乾太(営2)が相手の決め球も拾い上げ、佐藤や竹田将がブロックアウトを決める。それでも完全に流れを取り戻すには及ばず、点差を詰めきれない展開が続く。その後はサイドアウトの応酬となるが、17-22の場面から竹田健の強烈なサービスエースでブレイク。19-22と点差を縮めるも、相手は法大と同じく負けられない慶大。エース富澤が集められたボールをしっかりと決め切り、23-25とまたもや僅差でセットを落とした。
もう落とせない第4セット。しかし「ひとつひとつの精度が低かった」(小林)と自力の差を見せつけられ、タイムアウトまで5-10とリードを奪われる。伊元幸正(営2)が不在の中、エースとしての活躍が期待される竹田健も、連続でブロックにつかまってしまう。榎本、前田のセンターからのクイックで14-16となんとか追いすがるが、相手のサービスにレセプションを崩され、思うような攻撃ができないまま、慶大に5連続得点を挙げられこれが致命傷に。竹田健が強打とフェイントを織り交ぜなんとか応戦するも、広がった点差を最後まで詰めきれず20-25で力尽き、セットカウント1-4で敗戦となった。
負けられない戦いだっただけに試合後の選手達は顔を上げられなかった。入れ替え戦の可能性こそなくなったが、リーグ戦はまだ残り一戦、青学大との戦いが待っている。最後は自分たちのバレーで、リーグ戦最終戦を勝利で飾りたい。(本間美来)
インタビュー
濱口純一監督
―今週の2試合の総括を
先々週からメンバーを入れ替えて今週挑んだわけですけれども、短期間で、新入生も使ったので、上手くはまるかなっていうところで。昨日は上手く型にはまってちょっと課題が出てきて。今日の1、2セット目も粘って粘って、ある程度まで粘ったけど向こう(慶大)のビッグサーブ、富澤(太凱)くんのサーブでやられたっていうところがあるので。1部とやるときもああいう高さのある選手にどう対応していくかっていうことが課題だとずっと言ってきたので、そこが最後うちが上手くできなかったっていうのがこの結果につながったので、残念ですね。
―榎本選手、竹田将選手のスタメン起用はブロックやレシーブなど守備面での抜てきでしょうか
そうですね。竹田将也に関しては、ディフェンス面、サーブレシーブをきっちりやってくれるというところを期待して使いました。榎本に関しては、攻撃力を含めそこを期待して使ったので、しっかりとやってくれたと思います。
―エースの伊元選手を外した理由は
先週の駒大戦で敗れたときに、伊元と竹田健の両エースの決定率が30%くらいで、ある程度竹田健くんと競わせるっていうところもあったと思うし、フォーメーション柄スパイクが決まらないときもあったので、今週はそういう感じにしました。
―昨日の国武大戦では1セット目を落とし出鼻をくじかれました
初スタメンの2人が多少最初緊張して、それ抜きでもうちの1セット目はサーブミス、入れにいったサーブなのにミスして失点重ねてっていう感じだったので、それが2、3、4(セット)うまくこっちがサーブで効果的にできたので良かったと思います。
―対照的に、今日の慶大戦では竹田将選手が相手ブロックを利用して得点を重ねるなど良い立ち上がりでした
やっぱり向こうは富澤くんと真ん中もブロック高いですし、その辺はきっちり強弱使いながらやってくれたので良かったと思いますけど。あとはブロックが高さがないので、その分前と後ろの関係で、もう少しかわすボールをこちらがあと2、3本くらいレシーブできれば状況は変わったと思います。
―今日の敗戦で昇格の可能性が消滅しましたが
昇格という目標を冬から掲げてきて、それがダメになったというのはすごく残念ですし、僕にも責任はあると思うので。あと1戦ありますから、最後勝って終われるようにこれから1週間しっかり練習して臨みたいと思います。
小林慎平主将
―試合を振り返って
悔しいですね。
―勝利に足りなかった部分は
やってきたことはできたと思うんですが、その精度がまだまだでした。コンビネーションもそうですし、全てにおいて精度が低かったですね。これってものはないと思います。
―コンビネーションやブロックの精度は以前から課題として挙げていましたが
やはり相手のセンターに対応できなかった部分があります。全体的にまだまだでした。
―1週間空いた週に重点的に取り組んだことは
基本的には先々週に話したコンビやブロックなどの課題を取り組んできました。
―慶大への対策としては
相手の対策練習はずっとやっているんですが、全てにおいて対策はしていました。やはり一つひとつの精度が低かったですね。
―スタメンに名を連ねた1年生2人の活躍については
最後サーブで攻められて崩れてしまいました。まだ1年生で、よく頑張ったと言いたいんですが、やはり今そこに付け込まれるというのはまだまだという部分でもあると思うので、一緒に頑張っていきたいです。
―入れ替え戦の可能性がなくなりましたが
まだリーグ戦は1試合ありますし、できることはあると思います。入れ替え戦にいって、1部に上がりたかったんですけど、それはもうしょうがないです。東日本インカレもそろそろ視野に入れなければいけないと思っているので、できることをしっかりやって、来週の青学戦に向けて今週の課題をしっかり克服した上で試合に臨めればと思います。
―来週の青学戦に向けて
勝ちます。やれることをしっかりやります。
榎本京祐
ー今日の試合を振り返って
1セット目とったあたり、2セット目取り切れるか取り切れないかというのが法政の大きな課題だったので、そこが顕著に出た試合でした。
ー2セット目取りきれなかった要因について
要因としては立ち上がりの悪さというのは、序盤で相手にブレイクを取られて、終盤でこっちが取り切れない。そこが大きな要因だなと思います。
ーチームとして一番足りなかった部分は
やっぱり、最後は自力の差というか、精神面の弱さがそういう結果に繋がっているかなと。練習中はしっかり、自分にプレッシャーをかけて練習をするというのが、必要になってくると思います。
ー次の試合に向けて
絶対勝ちます!
竹田健太郎
ー今日の試合を振り返って
入れ替え戦が懸かっていて、負けられない試合だったのですが、結果として負けてしまったので本当に不甲斐ないです。
ー第1セットを取ってから3セット連取されてしまいましたが、敗因としては
序盤が失点から始まってしまったのもありますし、最初にリードできれば良かったのですが、自分達が我慢しきれずにミスしたりとか、気持ちの面でも足りない部分があったのかなと思います。
ー高身長の選手が多かったですが、慶大の印象は
試合前から相手が凄く高いチームというのは分かっていて、その対策としてブロックとかもしっかりやっていたのですが、身長で負ける分こっちも繋ぎとか細かいプレーで勝っていかないといけなかったところがうまく発揮できなかったですね。
ー竹田選手にボールが集まっている印象がありましたが、どのような意気込みで臨みましたか
この1週間、駒沢に負けてからずっと自分に球が集まる形になったので、みんなが繋いでくれたボールをしっかり決めるという意識を持つ自覚を持てとずっと言われ続けてきたので、本当に繋いでくれた気持ちを考えてしっかり打ち込んでいこうと思っていました。
ーチームとしての課題は
1、2年生が多く出場するチームなので気持ちの面でもっと勝ちに貪欲にというか、しっかり前向きな気持ちにならなくてはなと思います。
ー次戦への意気込みを
残り一戦、絶対に勝ちます。
フォトギャラリー
- 法大の選手たちの前に立ちはだかった壁はあまりにも高かった
- 慶大の攻撃に翻弄される法大ブロック
- Cブロードで得点を決める前田
- 大学最初のリーグ戦でレギュラー定着に成功した佐藤も慶大の高さに苦しめられた
- ブロックアウトで得点を重ねた竹田将
- 今週はオポジットに入った竹田健のスパイク
- 声でチームを盛り立てたセッターの西田
- タイムアウトで選手に声掛けする濱口監督