【バレー】 東日本大学選手権 2回戦 対明大 熱戦をくり広げるも力及ばず…3回戦進出ならず
東日本大学選手権2回戦
2017年6月23日(金)
墨田区総合体育館メインアリーナ
東日本インカレ2回戦の相手は明大。1部校との対戦で厳しい展開となることが予想されたが、各セットとも緊迫した接戦をくり広げた。試合には惜しくも敗れ2回戦敗退となったものの、春季リーグ終了後から取り組んできたことの成果が見られるなど、収穫も得られた大会となった。
試合結果
トータル試合結果
1 法大 |
27 | 1セット | 29 | 3 明大 |
---|---|---|---|---|
21 | 2セット | 25 | ||
25 | 3セット | 23 | ||
21 | 4セット | 25 |
法大スターティングメンバー
背番号 | 選手名 | ポジション |
---|---|---|
23 | 佐藤優弥(文1) | WS |
6 | 森川航多(デザ工4) | MB |
16 | 伊元幸正(営2) | WS |
22 | 大村翔哉(営1) | WS |
15 | 前田隆二(営2) | MB |
19 | 西田寛基(営2) | S |
1 | 小林慎平(営4) | L |
20 | 白井乾太(営2) | L |
途中出場選手
背番号 | 選手名 |
---|---|
7 | 河西孔明(法3) |
18 | 藏田大輝(法2) |
3 | 石ケ森智哉(営4) |
11 | 渡邊和馬(文3) |
2 | 榎本京祐(法4) |
戦評
1回戦の東洋大戦に快勝し、勢いそのままに臨んだ2回戦は法大の目指す1部リーグで戦う明大との対決となった。
第1セットは開始からそれぞれ動きに固さが見られ、ミスも多く見られるも互角の戦いをくり広げる。法大は昨日からスタメンに名を連ねる大村翔哉(営1)や同じく1年生の佐藤優弥(文1)を中心に得点を重ねるも、明大の速いブロックや粘り強いレシーブを前になかなか波に乗れない。明大にさらに勢いが傾きかけた16-19の場面で法大はピンチサーバーの藏田大輝(法2)を投入。藏田の強烈なサービスエースで連続得点を挙げると20-19と逆転に成功。そのままリードを守りたい法大であったが、その後追いつかれ、デュースの続く我慢比べの展開となる。しかし最後は法大のアタックがアウトとなり27-29と手に汗握るこのセットを惜しくも落とした。
流れを取り返したい第2セット。明大のミスにも助けられ、このセットも点数をとってとられてのくり返しであったが、一歩抜け出したい場面で2枚ブロックが決まり16-13と法大がリードを奪う。空気は法大ペースとなったものの、明大もライトから強烈なスパイクを決め、試合はまたもや一進一退となる。しかし21-21の場面から明大が驚異的な集中力を見せ、連続得点を挙げ、法大はこれが致命傷に。25-21で勝利へと後がなくなった。
第3セットからは榎本京祐(法4)が登場。法大はセンターから西田と榎本の流れるような連携でクイックを決めたかと思えば、法大はサイドから大村や伊元幸正(営2)がブロックアウトや鋭いスパイクをさく裂させ13-10とまたしても法大がリードを奪う。また、相手の決め球も小林慎平(営4)がしっかりと拾い上げチャンスを広げる。結果25-23で相手の逆転を許さず、セットを奪い返した。
しかし第4セット序盤はうって変わって明大のペースに。相手のツーアタックやダイレクトアタックに対応しきれない部分も見られたものの、榎本を中心としたサイズのあるブロックから相手のミスを誘発し、またもや試合はきっ抗。しかし相手のブロックが法大の攻撃を阻み、12-15とリードを許す。タイムアウトやピンチサーバーの投入でなんとか流れを変えたいところであったが、なかなか点差を詰めることができず、そのまま逃げきれられ万事休す。21-25で第4セットも落とし、熱戦をくり広げたものの東日本インカレは2回戦で終える結果となった。
届きそうで届かなかった1部のチームの背中。小林が「本当に悔しい」と口にしたように、敗れはしたものの、それほどまでにチームとしての力の差は肉薄していた。2回戦敗退となったが手ごたえも悔しさも多くのものを得た東日本インカレ。この経験も法大が進化するための、ひとつのピースとなるに違いない。(本間美来)
インタビュー
濱口純一監督
ー今日の試合を振り返って
1部のチームとやるということで、各セットとも試合終盤の17.18点まではいいゲームができましたが、残りの1点がしっかり取りきれなかったというところが試合の敗因だということですね。それから試合の流れ、運び、そこがまだまだですので、改善できればいいと思います。
ー終盤に接戦に持ち込めた要因は
明治というチームはサーブはそんなに強く打たずにミスが少ないっていうチームだと思っていて、そこにうちが勢いだったり相手の守備を崩せたセットはリードできましたが、それが足りなかったセットは一気に2.3点いかれたという展開があったので、その点の差だけだと思いますね。
ー監督ご自身は今回の明大との試合をどう評価されていますか
リーグ戦が終わって一人ひとりと時間を使って面談をして、課題の部分を各個人にある程度伝えてあります。それを分かってやっている選手、まだ分からない選手、まったくやっていない選手、と分かれていて、そこは継続的にこっち側が指導していかなければいけないと思っています。リーグ戦に向けての通過点ではありますが、自分たちがどれくらいやったのかを確かめる大会だったと思うので、できていない点に関してはまだまだこれからっていうところもありますし、ある程度1部のチームと戦えたという感触は本人たちもあると思うので、足りないところというのも自分たちも当然気づかなければいけないと思います。
ーそのこと以外にもリーグ戦を終えてからチームとして取り組まれたことは
学生たちが主体で足りないところやどこをやっていかなければいけないかということを自主的にやってみたいと提案してきました。私もそれは悪くないと思いますし、それでどれくらいできたかというところを見たのでそういう意味ではプラスに考えたらいい時期だったのかなと思います。
ー大村選手がスタメンに名を連ねていますが、どういった点に期待されていますか
課題である「最後に点を取れる選手」としては春まで竹田がいたんですが、竹田も高さの部分で1部に通じるものはまだないと思うので、そこのバックアップも含め、大村に関してはそういうことに期待しています。パワーは大村の方がありますね。でも彼も入ってまだ2ヵ月くらいなので、実践経験もほとんどないですし、そういう意味では短い期間で試合に出ています。今日もスパイク、サーブできたところもあればレシーブなど雑なプレーも当然ありましたが、彼は高校の時もそこまで上までいった選手ではないので、これから教えていけば伸びる素質はあると思います。
ー今大会の収穫と秋リーグまでに調整したいことは
ある程度戦えるという感触はありますが、それでは入れ替え戦に勝てないというのは僕も分かっているし、僕たちはもう何回も失敗していますので、本人たちもこのままのレベルじゃ勝てないと分かっていると思います。それを改善するために、夏場もありますしさらにレベルアップしていかないと1部に上がるという目標は遠のくのでしっかり頑張ってほしいと思います。
小林慎平
ー今日の試合を振り返って
今日は一番の山場だったんですけど、詰めが甘いというか18点くらいからスパイクが決まらなくなって。詰められてきたらこっちが動揺してやられてしまうっていうケースが多くて本当に悔しい負け方をしました。
ーその詰めきれない原因は
これっていうものはあまり言えませんが、練習からそういうところを意識してやることしかできないかなと思います。
ー接戦に持ち込めたということはある意味手ごたえと言えるのではないですか
勝てない相手ではないと思うんですけど、そこが勝てないっていうところがある程度1部と2部の差というか、うちと明治の差なのかなと。そこまではいけるということが収穫と言っていいのか分からないんですが、明治はそういうバレーなのかそれともうちが明治に対してそれくらいできたのかは分からないですね。
ー明大の印象は
明治はどちらかというとスロースタートで、ずっと同じペースでバレーボールをしてくる「負けないバレー」なのですごいチームだと思います。
ー春リーグが終わってからチームではどういったことに取り組まれましたか
ミーティングをして、自分たちである程度練習をやっていこうという話をしたうえで色々と考えて工夫してブロックやスパイクなどスキルを上げる練習をしてきました。うちに足りないものは全部なのでこれっていうものはピックアップしないで、比較的全部やろうと努力をしていました。
ー選手が自主的に練習を考えていく中でキャプテンとしての責任はより重いものになると思いますが
監督もあまり来れている状況ではなかったので、スタッフがいない状況で自分たちでやるということは自分たちで締め上げながらやっていかなきゃいけないっていうプレッシャーもあります。練習の雰囲気づくりとかも意識してやっていますね。
ー期間は空きますが秋リーグに向けて
時間はあるようでないですし、実をいうと本当に悔しいんです。その悔しさを秋でしっかり晴らしたいなと思います。
フォトギャラリー
- 途中出場ながらクイック、ブロックと躍動した榎本
- 力強いスパイクをたたき込む伊元
- 美しいフォームから多彩な攻撃を組み立てる(西田)
- 法大のブロックが相手の攻撃を阻む
- 3枚ブロックの上からスパイクを決める佐藤
- ルーキー大村は昨日に引き続きスタメンに抜てきされた
- 今日もピンチサーバーとして流れを変えた藏田
- 悔しい2回戦敗退となったが法大はここでは止まらない