【陸上競技】日本学生対校選手権まであと1日 展望記事
第86回日本学生対校選手権
福井運動公園競技場
いよいよ明日、学生日本一を決める日本学生対校選手権が開幕する。日本全国から集まる猛者たちとの3日間にわたる戦いの見どころを紹介していく。
試合結果
エントリー選手一覧
種目 | 選手名 | 資格記録 | 16~17シーズンの主な実績 |
---|---|---|---|
男子100m | 勝瀬健大 | 10秒55 | |
男子200m | 川辺隼也 | 20秒96 | |
村瀬翔太 | 21秒37 | ||
男子400m | 片山雄斗 | 46秒76 | |
本間大介 | 47秒19 | ||
男子5000m | 坂東悠汰 | 13分47秒26 | 17年関東IC3位 |
男子110mH | 金井大旺 | 13秒53 | 17年ユニバ4位、17年日本選手権5位、 17年学生個人2位、17年関東IC優勝、 16年日本選手権3位、16年日本IC4位、 16年学生個人8位、16年関東IC2位 |
川島滉平 | 14秒34 | ||
男子400mH | 中矢光一 | 50秒35 | 17年関東IC4位 |
豊田将樹 | 50秒32 | 17年学生個人7位、17年関東IC7位 | |
高田一就 | 50秒28 | 17年関東IC5位、16年日本IC6位 | |
男子3000mSC | 青木涼真 | 8分51秒38 | 17年関東IC優勝、16年関東IC6位 |
男子4×100mR | – | 40秒29 | |
男子4×400mR | – | 3分9秒63 | 17年関東IC7位 |
男子走幅跳 | 佐久間滉大 | 7m76 | 17年関東IC3位、16年日本IC7位、 16年学生個人3位、16年関東IC5位 |
松添基理 | 7m69 | 17年関東IC5位 | |
男子走高跳 | 小川僚太 | 2m13 | 16年関東IC4位 |
芋川駿 | 2m17 | 16年関東IC6位 | |
男子棒高跳 | 竹川倖生 | 5m30 | |
女子100m | 田植晶子 | 12秒05 | |
女子200m | 田植 | 24秒85 | |
女子100mH | 鈴木美帆 | 13秒69 | 17年関東IC8位 |
女子400mH | 川端涼夏 | 59秒02 | 17年学生個人8位 |
女子4×100mR | – | 47秒13 | |
女子4×400mR | – | 3分49秒91 |
大会展望
夏を越え、今年も学生No.1を決める舞台がやってきた。18年に国体が行われる福井を会場に、まだまだ残暑が厳しい中、熱い戦いが繰り広げられる。
今年から顔ぶれが大きく変わった男子短距離は厳しい戦いが強いられそうだ。ショートスプリントは、今夏に世界の舞台を経験した桐生祥秀(東洋大)、多田修平(関学大)を中心にハイレベルな戦いが予想される。川辺は前回大会の200m予選で好走を見せたが、今大会で結果を残すにはそれを上回る走りを求められる。4×100mRも決勝進出のためには39秒台突入が必要不可欠だろう。400mブロックの片山はケガからどれほど復調しているか。実力者のウォルシュ・ジュリアン(東洋大)が復帰し、エントリー選手の中で45秒台が6選手とこちらもハイレベル。決勝進出には46秒前半は出したいところか。マイルには個人種目で出場を逃した主将の小林の出走が確実だ。最後の日本ICで、チームを背負う男が大きな貢献をできるか。
ケガでシーズン前半は思うようにいかなかった片山
箱根駅伝シード獲得に伴い、久々の日本IC出場となる長距離ブロック。男子5000mの坂東はエントリーランキングで4位につける。元来から安定感には定評のあった坂東だが、今季は5000mで13分台、10000mで28分台を連発し、さらにレベルの高い走りを見せている。関東インカレで争ったパトリック・ワンブィ(日大)や鬼塚翔太(東海大)ら各校を代表するスピードランナーたちと表彰台を争うことになりそうだ。また、3000mSCで法大史上初の関東IC王者となった青木もエントリーランキング7位につけている。この種目で昨夏のリオ五輪にも出場した塩尻和也(順大)もエントリーしており、関東ICのように思い描いたレースを展開するのは困難となるが、日本選手権の参加標準記録である8分50秒00を切って表彰台争いに加わりたい。
今季トラックで絶好調の坂東
青木は日本選手権の参加標準記録を狙う
ハードルブロックは入賞ラッシュも期待される。今夏のユニバーシアードで4位に入った金井は堂々のエントリーランキング1位のタイムを持つ。学生記録の13秒50、そして今後の世界進出を見据えると、今夏の世界陸上の参加標準記録の13秒48がターゲットだ。400mHではエントリーランキング上位10傑には、9位の高田1人の名前のみであったが、エントリーした3選手は限りなく49秒台に近い位置につけている。3選手ともに決勝進出を果たした関東インカレの再現なるか。そして関東インカレでは成し遂げることができなかった表彰台の獲得に期待が集まる。
金井が見据えるのはタイトルのさらにその先だ
最終学年の中矢は有終の美なるか
跳躍ブロックでは走幅跳の佐久間、松添はともに再起のきっかけをつかむ大会にできるか。年下の橋岡優輝(日大)が大舞台で8mジャンプを披露しただけに、意地を見せたい。走高跳の芋川、小川ともに調子のピークを今大会に持ってこれるかがカギ。2m10台に乗せることができれば入賞も濃厚だろう。棒高跳の竹川はエントリーランキング5位につけるが、こちらも故障からの復調具合が結果を分けるだろう。
ダイナミックな跳躍が持ち味の松添
女子は今季大幅に記録を伸ばした鈴木に注目。この勢いを継続することができれば、決勝進出も狙えそうだ。また、ルーキーの田植も今季すでに200mの自己ベストを更新するなどスムーズに適応をしている。この2人が出場する女子4×100mRもさらなる成長に期待したい。大学院に通う川端も400mHでエントリーランキング7位。マイルとともに女子を牽引する結果を出せるか。
今季急成長を見せた鈴木
1年の田植には苅部監督も太鼓判を押す
前回大会は7位、前々回大会は5位と2年続けて男子総合入賞を果たしている法大。短距離の二本柱であったWエースが卒業した今年は、法大の真価が問われる年でもある。夏を経て、一回りも二回りも成長した橙紺の戦士たちはきっとこれまで以上の輝きを放つことだろう。(小島雄太)
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- 今季トラックで絶好調の坂東
- ケガでシーズン前半は思うようにいかなかった片山
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