【バスケ】第93回関東大学3部リーグ戦2次リーグ 対上武大 前回1点差負けのリベンジ果たせず、13勝3敗の2位で2部昇格 水野は新人王受賞
全16試合のリーグ戦も遂に最終節を迎えた。リーグ戦2位、2部自動昇格が確定している法大だが、この試合は単なる消化試合ではない。相手は前回1点差で惜敗した上武大。上武大の優勝は確定しているが、法大は何としても彼らの「全勝優勝」を阻止せねばならなかった。しかし、前回も苦しめられた#11マーテル テイラーバロンに21得点、27リバウンドという驚異的な活躍を許し、敗戦。昇格こそ果たしたものの、手放しでは喜べない結果でリーグ戦を終えた。
※本日、リーグ戦閉会式が行われ、個人賞が発表された。法大からは水野幹太(営1)が新人王を受賞した。
試合結果
トータル試合結果
59 法政大学 |
13 | 1Q | 10 | 64 上武大学 |
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10 | 2Q | 11 | ||
12 | 3Q | 25 | ||
24 | 4Q | 18 |
法政大学スターティングメンバー
選手名 | 身長/体重 | ポジション | 出身校 | 得点 | リバウンド | アシスト |
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#14 植村哲也(文4) | 175/74 | PG | 明成 | 14 | 2 | 2 |
#13 鈴木蓮(現4) | 180/73 | SG | 東北学院 | 3 | 2 | 2 |
#12 千代虎央太(法1) | 188/75 | F | 光泉 | 2 | 1 | 0 |
#10 和田直也(法4) | 187/80 | F | 幕張総合 | 3 | 4 | 2 |
#24 鈴木悠介(法2) | 197/95 | C | 洛南 | 8 | 6 | 0 |
法政大学交代選手
選手名 | 身長/体重 | ポジション | 出身校 | 得点 | リバウンド | アシスト |
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#15 米山滉人(営2) | 184/83 | C | 湘南工科大付属 | 13 | 7 | 0 |
#34 濱田裕太郎(文1) | 186/75 | SG | 育英 | 3 | 2 | 0 |
#23 戸堀勇吾(文4) | 190/78 | PF | 國學院久我山 | 0 | 1 | 0 |
#16 竹内悠貴(法3) | 195/85 | PF | 西武文理 | 0 | 2 | 1 |
#30 水野幹太(営1) | 183/75 | PG | 福島南 | 7 | 4 | 2 |
#6 中村太地(法2) | 190/79 | G | 福大大濠 | 4 | 8 | 4 |
#5 玉城啓太(法3) | 175/65 | SG | 京北 | 0 | 0 | 1 |
#31 戸井堅士朗(営1) | 195/86 | C | 法政二 | 2 | 3 | 0 |
戦評
第1Qはディフェンシブな展開。お互い強固なディフェンスでイージーなシュートを打たせない。その中で和田のレンジの外からのスリーポイント、インサイドへの合わせなどで得点していく。法大は状況を好転させようと中盤からガードを2枚替えし、水野、中村を投入するも、点差を離すには至らず、13-10で第1Qを終える。
第2Q早々、中村の豪快なブロックでチームは活気づく。前回苦しめられた上武大#11マーテルもしっかり食い止められており、逆に鈴木悠がペイントエリアで得点を奪い17-10とする。その後はお互いスリーポイントで得点を伸ばすも23-21。依然ロースコアのまま後半へ。
第3Q。法大はパスを読まれターンオーバーを喫するなど、若干の崩れを見せる。そこを突いて#11マーテルが反撃を開始する。強靭なフィジカルを武器に、法大の3人のディフェンスの上からもシュートをねじ込んでくる。このクォーターだけで12点をマーテルに奪われ、気づけば35-46と、11点のビハインドを背負って第4Qを迎えることとなった。
第4Qは中村から米山への合わせ、植村のスリーで40-48とし、出だしは上々。しかし、インサイド陣が粘って勝ち取ったオフェンスリバウンドを得点につなげられず、歯がゆい時間帯が続く。さらにディフェンスにリバウンドにハッスルしていた米山がファウルアウトとなり、ベンチに下がる。苦しい法大であったが、残り4分を切った場面で上武大がファウルトラブルに。そこで中村と水野がハードなディフェンスからボールを奪い、焦った相手からハックを誘い、フリースローを得る。ついには56-60と射程圏にとらえて最後の1分間を迎える。しかしタイムアウト明け、上武大が水野から中村へのスローインをスティール。そのまま得点し、56-62。これにより法大はファウルゲームを余儀なくされ、粘りはしたものの、スローインでのミスが大きく響き、59-64で敗れた。(戎井健一郎)
選手コメント
植村哲也(文4)
―今日の試合を振り返って
前回の経験をふまえて、前半はゾーンブレイクもできて、向こうの核となるインサイドも押さえることができて悪くないスタートだと思いました。でも後半になるにつれて集中力が持続しないというか、ターゲットが変わっていないのにやられてしまっていたので、日頃の練習でいかに集中してやっているかが出たと思います。1日2日でどうにかなることではないですが、順位決定までに改善すべきところだと思います。
―今季は最終的に13勝3敗でした。この成績に関して満足度はどのくらいですか
最初は審判も含めて3部に慣れることが難しかったのですが、これから法政が強くなっていくにあたって、1次リーグの上武大に負けたあとの明星大戦の負けは絶対にしてはいけなかったと思います。ちょっとした意識の差だったと思いますが、それは下級生が今大会を振り返って分かってくれればいいと思っています。大会の満足度で言えば、僕個人の意見ですが、正直ゼロですね。1部2部経験していて3部で3敗するというのは、油断もあると思いますし、ちょっとおごりがあるかなというのも正直ありますし、そういうのはあるべき姿ではないんじゃないかと思います。
―2次リーグでは概ね好調だったように感じました
1次リーグの明星大に負けたあとに、選手で「戦う準備ができていない」という話をしました。練習でも集中していない場面が見られます。それは練習だから何も起きていない訳で、これが試合で出ると負けという結果につながるので、練習でいかに一人ひとりが気持ちをつくらなければいけないかという話をして2次リーグにのぞみました。そこはこれからも継続されなければいけないところだと思います。
―ここ数試合の内容の良さから手応えがあったと思います
一人ひとりが役割を全うして、ディフェンスでも激しいプレーをしていけば2部でも通用するメンバーではあったので、それは収穫でしたね。
―今季は下級生中心のチームという下馬評を覆して、4年生が柱となりました
苦しい時代を経験している者と経験していない者の差は、リードしている展開では浮き彫りにならないですが、競ったゲームの中ではそういう部分が一番の力になるので、だからこそ4年生が引っ張れたのではないかと思います。
―順位決定戦に臨むにあたっての課題は
2部のチームとやるので油断はないと思いますが、過去2年間最後の試合で負けているという負け癖とまではいかないですが、そういった雰囲気があるので、それをふっ拭するためにも、試合の出だしを常に意識して、本気で練習に取り組んでいきたいと思います。
―順位決定戦は学生バスケの集大成になりますが、改めてどういった部分で貢献をしたいですか
負けて引退ということはどうしてもしたくないので、過去2年間の、言い方は悪いですが生け贄となってしまった卒業生の方々へ感謝の気持ちを表すためにも、勝たないといけないと思うので、リーダーシップも技術も全てリードして順位決定戦を迎えたいと思います。
米山滉人(営2)
ー今日の試合振り返って
前回の試合と同じようにインサイドやられて負けてしまいました。1番修正しなくてはいけなかったところが修正できていなかったと思います。
ー修正しなくてはいけなかったところとは具体的にどういったところですか
ボールを持たれてしまうと攻められるのでボールを持たれないようにディフェンスすることが重要だったんですけど体格差もあってポジションを取られてしまいました。体格差はすぐには直せないですけどポジションの取り方をもっと工夫すれば守れたと思います。意識して試合に臨めていなかったんだと思います。
ーMVP相手に守れていた場面もありました
これから2部に上がってこの先1部で戦いたいと思っている自分たちにとっては確実に止めなくてはいけなかったところだと思います。もし1部に上がってもああいう選手を止められないとすぐ落ちてしまうと思います。先を見据えて言うと3部の相手にあそこまでやられてはいけなかったと思います。
ー今季全体を振り返って
自分はチームと合流するのが少し遅くて試合感を取り戻すのが大変でした。1巡目から本調子じゃないなと感じることが多かったです。来シーズンは上級生としてチームを引っ張らなくてはいけないのでしっかり意識してプレーできるプレーヤーになりたいです。
ー来シーズンの目標は
上がるしかないんで。気を引き締めてリーグ前の試合も臨めたらいいなと思います。
水野幹太(営1)
ー新人賞を受賞して
チームとして3敗してしまったのであんまりうれしくないです。個人で考えても3部なのでこれが普通と捉えてます。今日の上武大との試合も自分のターンオーバーが多かったです。ミスしてしまったのでそこを直せば新人王でよかったと思えるんですけどね。
ーターンオーバーを少なくするためにこれから取り組むことは
細かいところが抜けているのかなと思います。ちょっとした油断がターンオーバーになるので試合に出ている時は常時油断しないということですね。哲さん(植村)も言ってるんですけど練習からやっていかないといけないと思いました。
ー今シーズンよかったと思える試合はありますか
1次の上武戦ですかね。途中まではミス少なくて得点も取れててチームをまぁまぁ引っ張っていけていたと思うんですけど最後の方になるにつれてミスが増えてしまったと思います。
ー次の順位決定戦にむけて
法政はいつも最後負けているので最後しっかり勝ちたいです。上武大には負けてしまったんですけど順位決定戦で2部のチームに勝って自分たちの方が上だということを示せたらいいなと思います。最後に勝っていい思い出作って引退してもらえればと思います。
ー来シーズンにむけて
4年生がいなくなってしまうので自分たちがしっかり責任感を持って常に試合を意識していかないといけないと思います。