【アメフト】春季オープン戦 対中大 RBからQBへ 若き司令塔が白星導く
2018春季オープン戦
2018年6月3日(日)
法大川崎総合グラウンド
少し遅めの幕開けとなった春のオープン戦。有澤ORANGEの最初の相手は昨季4位の中大。互いに攻めきれず接戦となるも、14-7で中大を制した。QB野辺の負傷退場などのトラブルもあったが、U19にRBで選出されているルーキー小田賀がQBとして初出場。コンバートしてから2ヶ月とは思えぬ動きでしっかりとゲームを作り、初戦を白星に飾ってみせた。
試合結果
トータル試合結果
14 | 0 | 1Q | 0 | 7 |
---|---|---|---|---|
7 | 2Q | 0 | ||
7 | 3Q | 7 | ||
法政大学 | 0 | 4Q | 0 | 中央大学 |
試合得点
Q | 時間 | ポジション | 選手 | 得点方法 | TFP |
---|---|---|---|---|---|
1 | 11:03 | QB | 小田賀優介(営1) | TD | 〇 |
3 | 9:01 | WR | 高津佐隼矢(キャ4) | TD | 〇 |
戦評
太陽が照りつける炎天下の中、法大オレンジはホームグラウンドで今季の初陣を飾った。
三宅俊介(キャ4)のキックオフで試合がスタート。中央の攻撃を危なげなく抑え、早々と法大に攻撃権が巡ってきた。しかし、法大に思いもよらぬアクシデントが起こる。攻撃の軸であるQB野辺歩夢(キャ3)が相手のタックルを受け負傷。交代を余儀なくされた。野辺の後を引き継いだのは、ルーキーの小田賀優介(営1)。「とても緊張した」と語るように始めは中々チャンスを生み出せず苦しい時間が続く。また、FGを三宅が直接狙うものの得点を決められず、両者硬直状態のまま第1Qを終えた。
続く第2Q。攻撃では川村龍之介(デ工4)、小林篤実(理工4)がそれぞれ自らボールを相手陣地に運ぶ活躍をみせると、守備でも寺林翼(文4)が相手をねじ伏せ攻撃を阻止。徐々に流れを法大に引き寄せる。そして迎えた第2Q残り57秒。QB小田賀がボールを持つとそのままランプレーでTD。法大に先制点をもたらした。このTDでリズムを掴んだ法大は追い風を受けたまま前半を折り返す。
リードして向かえた第3Q。 RB川村へのランで攻めるも1stdownを取ることが出来ない。逆にその後の中大のパスが通り始め、着実に流れが中大に向き始める。法大はその流れを止め切れず、TDを許してしまう。ここで流れを変えたい法大はルーキーのQB小田賀からのロングパスをエンドゾーンでWR高津佐隼矢(キャ4)がキャッチしTD。再びリードを取り戻した。
この流れのまま試合を運びたい第4Q。序盤にTDのチャンスを得るものの、そのチャンスを掴み切れず、攻守交代に。残り時間もわずかの中、中大オフェンスに変わり、中大も最後の攻撃を仕掛けてくる。しかしここは法大のオフェンス陣が粘りを見せる。最後は時間をうまく使い14-7で試合を終えた。
今季、初戦を勝利で飾ることができた法大アメフト部オレンジ。修正をかける部分はあるものの、突然の途中出場となったルーキー小田賀の活躍も見受けられた。今後、チームのさらなる飛躍に期待したい。(杉本ひかり、高橋歓菜)
選手コメント
有澤玄監督
ー本日の試合を振り返って
少し遅めの春の初戦ということで、今まで積み上げてきたフィジカル面などをここで爆発させるつもりだったんですけど、少しずるずるとやられちゃいました。まぁまぁですね。
ー試合の流れや運び方としては
タイトルが何もかかってないので、春の段階では特に考えてないです。まず個々が1対1でしっかり勝負ができるかとか、自分たちがやりたいプレーができてるかを中心に考えてます。そのあたりをまた反省して次にしっかり生かせればと思います。
ー1対1の勝負に関して、中大相手にいかがでしたか
凄い劣ってるということも上回っているということもなかったかと思います。
ー体を大きくする以外に春に取り組んでいたことは
体を大きくすると言ってもトレーニングだけじゃなくて、栄養も寝ることも大切にしてきました。あとは安全面に対して、安全なタックル、ブロックができるファンダメンタル、その辺りの取り組みをしてきました。
ー今日の試合を通して見えてきた課題は
凄いいっぱいあると思います。技術的な課題とかいっぱいあると思うので、これからしっかり反省して秋に生かしたいと思います。
ー今日の試合で活躍を目立った選手をあげるとしたら
今日は結構ディフェンスがずるずるやられましたが、若い子は結構出てましたので、若手全体的に頑張っていたかなと思います。オフェンスに関しては野辺がけがした後、1年生の小田賀が出たんですけど彼が落ち着いてあそこまでプレーできると思ってなかったので感心しました。すごく良かったと思います。
ー来週の関大戦に向けて取り組むことは
変わらないです。まずは春なのでしっかり体を作って勝ち負けよりも1対1の勝負にこだわっていきたいです。
寺林翼主将
ー今日の試合振り返って
スコアを見てもそうですけど、オフェンスが苦しい試合だったのかなと思います。春の初戦としてはチーム一丸となって勝てたという感じですね。
ー良いスタートは切れたという考えですか
そうですね。ディフェンスとしては良いスタートを切れました。前半は失点もなくいけましたが、オフェンスが決めたいところで決め切れなかったりというのがあって、そこからちょっとずつテンポが落ちて言ったかなと思います。
ー昨年秋の中大戦のリベンジも果たせたと思います。
結果としてチームとして勝てて、ここ最近春も中央に負けることも多かったので、そういう意味ではリベンジになったかなと思います。あとは個人レベルで掘り下げた時にどうだったかというのはこの後のミーティングで話し合いたいと思います。
ー春の間に全体として取り組んだことは
基本的にファンダメンタルとフィジカルの向上です。やはり、チームとしてファンダメンタルとフィジカルは言っていたので、プレーの精度よりもまずは体づくりに取り組むようにしてました。中央はフィジカルが強いので、そういう意味ではちゃんと戦えていたかなと思います。よかったかなと思います。
ー新幹部インタビューで理想のキャプテン像は模索中と言われていました。そのイメージは固まってきましたか
理想というか僕としてはいてもいなくても変わらない存在になりたいなと今は思っています。キャプテンだから特別何かしなければならないだとか、チーム内で目立たなければいけないとはあまり思っていないです。逆にキャプテンがかすむぐらい、周りが見せてくれるようなチームになれば、チームの底上げにもつながると思います。いい意味でいなくていいかなと思えるキャプテンになりたいですね。
ー実際今日戦ってみて、修正する部分は見つけられましたか
ディフェンスであれば、タックルミスとか
ここでフレッシュを取られたくないという場面で取られたりだとかですね。タックルミスからロングゲインに繋がることが多かったので、タックルミスを減らすとかですかね。
ーチームの状態や雰囲気とかはいかがですか
1年生が入って、若干緩い雰囲気かなと思いましたが、試合とかはちゃんと切り替えてできています。雰囲気もそんなに悪くないと思います。
ー次戦の関大戦に向けて
関大戦ではもっと精度を高めて、さらにいい内容で勝てるようにしたいと思いますので、応援よろしくお願いします。
高津佐隼矢
-今日の試合を振り返って
初戦ということで勝てたのは本当に良かったんですけど、内容が内容だったので、次の関大戦に向けてしっかり引き締めて頑張っていきたいと思います。
-オフェンス陣としては
最初で野辺(歩夢)くんがけがしてしまったんですけど、セカンドの小田賀(優介)がちゃんと練習していて今日の結果になったので、しっかり下への教育もこれから頑張っていきたいです。
-初戦でしたがチームとして試合前に意識したことは
テンポとスタートを意識してやっていて、それが今日できたのかなと思います。
-中大を相手にとった対策などは
春なので、基本のプレーをしっかりやるということです。
-3QでTDを成功させました
練習でも通っていたプレーなので、練習通りという感じです。
-試合を通して見えた課題は
やっぱりオフェンスが点数を取れなさすぎていて、ディフェンスに負担をかけまくっているので、もっと楽に勝てるようにオフェンスで取ります。
-来週の関大戦に向けて
関西の強いチームなので、フィジカルと掲げているのでフィジカルで負けないように頑張っていきます。
小田賀優介
ー今日の試合を振り返って
高校3年間は、RBでしたが、QBに変更してから初めての試合でした。とても緊張しましたが、野辺さんの分までしっかり頑張ろうと思いました。
ープレッシャーは感じましたか
自分らしくプレーしようと思っていたのですが、凄くプレッシャーを感じました。
ーコーチや先輩方から何か声を掛けられましたか
プレーの中では反省しなくて良いから思い切ってプレーしろと言われました。
ー高校と大学の違いは
スピード感が高校とはひと味違うと思いました。
ー自身のTDを振り返って
先輩方がこれまで積み重ねて下さったプレーがたまたま自分の時にTDできただけだと思っています。
ー手応えや課題は
手応えは1試合頑張れたことです。次の試合での課題しか見つからないので、今日中に振り返って修正していきたいです。
ー次の試合に向けて
次の試合は関大戦で、関西勢と初めて試合するので自分らしく思い切ってプレーして勝ちたいです。応援宜しくお願いします。
フォトギャラリー
- QBデビュー戦で大健闘を見せたルーキー小田賀
- 有澤ORANGEの初陣は白星で飾る
- 着実にキックを決める三宅
- ハンズアップでQBにプレッシャーをかける中大とQBを守る法大OL陣
- ロータックルをされるもキャリーを続ける小林
- 好リターンで魅せた内山湧喜(社3)
- サイドラインを駆け上がる糸川創平(キャ2)
- 走りで魅せるQB野辺