【テニス】関東大学テニスリーグ 対慶大 王座決定戦へ向けて勝負のカードとなるもダブルス完敗…ライバル慶大に勝利ならず
関東大学テニスリーグ
第2戦 対慶大
2018年9月7日(金)
中央大学多摩テニスコート
関東大学テニスリーグ第2戦。開幕から好発進を遂げた法大の今カードは慶大。王座決定戦進出へ向けて落としたくないカードとなった。ダブルスは3組がすべて完敗するも、シングルスでは前崎直哉(経4)と柚木武(スポ2)が健闘を見せ勝利。しかし総合成績2-7と完敗し、昨年同様慶大から白星を挙げることはならなかった。
得意のサーブ以外にもストロークに磨きをかけた柚木
試合結果
トータル試合結果
2
法政大学
|
0
|
ダブルス |
3
|
7
慶應義塾大学
|
2
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シングルス |
4
|
ダブルス
|
勝敗 |
選手名 |
スコア |
対戦相手 |
D1 |
● |
小見山僚(スポ4)・楠原悠介(経3) |
6-3,2-6,1-6 |
逸崎凱人・羽澤慎治 |
D2 |
● |
鈴木保貴(スポ3)・藤井俊吾(社3) |
4-6,2-6 |
福田真大・今村昌倫 |
D3 |
● |
前崎直哉(経4)・柚木武(スポ2) |
4-6,6-1,5-7 |
畠山成冴・山崎瑛二 |
シングルス
|
勝敗 |
選手名 |
スコア |
対戦相手 |
S1 |
○ |
柚木武(スポ2) |
6-3,1-6,6-3 |
逸崎凱人 |
S2 |
● |
鈴木保貴(スポ3) |
5-7,4-6 |
福田真大 |
S3 |
● |
岡垣光祐(経2) |
6-4,4-6,4-6 |
羽澤慎治 |
S4 |
● |
藪巧光(経3) |
3-6,5-7 |
今村昌倫 |
S5 |
○ |
前崎直哉(経4) |
6-4,4-6,6-3 |
中村進之介 |
S6 |
● |
小見山僚(スポ4) |
2-6,6-2,1-6 |
畠山成冴 |
戦評
ダブルス
D2の鈴木保貴(スポ3)・藤井俊吾(社3)ペアは攻めるチャンスをつかめなかった。第1セット第1ゲーム。鈴木のサービスから始まったこのゲームでブレイクを許すと、試合展開は相手ペースに。第5ゲームでは鈴木がベースラインぎりぎりにストレート方向へストロークを施すなど攻めるプレーを見せたものの、相手が着実に自身らのサービスゲームをキープし続ける。第2セット第1ゲームもブレイクを許すと、流れを変えることはできず。ストレート負けで白星を挙げることはならなかった。
息のあったプレーと気持ちの良いガッツポーズを今試合も見せた前崎直哉(経4)・柚木武(スポ2)ペア。試合は双方がブレイクをし合う展開になった。第1セット第3ゲームにブレイクを許すも、次ゲームで前崎のコートを広く使ったプレーで相手の意表を突き、ブレイクバック。柚木のサービスで始まる第9ゲームでブレイクを許すと4-6でセット先取を逃した。しかし第2セットで6-1と追い上げを見せると勝負はファイナルセットへ。互いに流れを譲らぬ展開を見せるも、第12ゲームでブレイクを許し、勝ち切ることはならかった。「『良い試合をすること』と『勝ち切る』ことは違う」と試合後前崎が語ったように、あと一歩及ばぬ悔しい一戦となった。
D1では小見山僚(スポ2)・楠原悠介(経3)ペアが今夏インカレのシングルスでそれぞれベスト4に入った逸崎凱人・羽澤慎治ペアと対戦。第1セットでは楠原の正確なボレーと小見山の強烈なサーブで試合を有利に運び、6-3で最初のセットを制す。第2セットでは相手の息の合ったプレーに押され2連続で相手にゲームを与えてしまうが、小見山の相手の前衛の左を抜くフォアなどのプレーが光り、負けじと連続でゲームを奪う。しかしその後は4連続でゲームを奪われこのセットを落としフルセットに持ちこまれる。最終セットでは相手が小見山・楠木ペアのミスを相手が見逃さずじわじわと追い込まれていき、1-6でセットを落とし1-2で敗戦。ファーストセットは相手を圧倒していただけに悔しい敗戦となった。
シングルス
風が強く吹く中行われたS4の藪巧光(経3)と今村昌倫(慶大)との試合。一時は藪のペースに持ち込むことができたものの、今村の粘り強さに及ばぬ展開になった。第1セット第1ゲーム、第3ゲームともにブレイクを許すも、第4ゲーム、第6ゲームをブレイク。得意なスピンをかけた山なりの軌道を描くストロークで、相手が打点を上げられずにいた。しかし第7ゲームにブレイクを許すとセット先取を逃した。第2セットでは立て続けに2度のブレイクに成功し4-0まで引き離す。しかし今村が自身のサービスゲームを丁寧にキープすると第6ゲーム、第8ゲームでブレイクバックを許す。取られ、取り返す、になった第2セットを5-7で落とし手痛い敗戦となった。
S3に登場したのは鈴木保貴(スポ3)。互いにブレイクを奪い合う試合展開となった。 第1セットでは第1ゲームからブレイクを奪われる苦しい立ち上がりとなったが続く第2ゲームでブレイクを奪い返す。第8ゲームでもブレイクを奪い勢いに乗りたかったところだったが、3ゲーム連続でゲームを取られてしまう。嫌な流れを断ち切りたい第2セット。第5ゲームまでブレイクを奪い合う激しい戦いが続く。第6ゲームで相手に初のキープを許すも第7、8ゲームでは連続でゲームを奪う。続くゲームで正確なボールコントロールで相手を左右に振ると強烈なフォアをクロスに打ち込む。しかし主審の判定はアウト。流れをつかんだかのように思えたが連続でゲームを落としてしまい4-6でこのセットをとられ0-2のストレート負け。両セットとも接戦に持ちこむもあと一歩が出ず、痛い敗戦となった。
今カード最も粘り強さを見せたのはS5の前崎直哉(経4)だろう。第1セット第1ゲームでブレイクを許すも次ゲームでブレイクバック。第7ゲームでもブレイクされるも次ゲームで取り返す。第10ゲームをブレイクし6-4でセット先取に成功すると力強くガッツポーズを見せた。第2セットは両者互角の戦いぶりを見せた。2人の競り合いが顕著にあらわれたのは前のゲームで前崎が相手にブレイクを許した第10ゲーム。12回のデュースを繰り返し、4-6でこのゲームを落とす。それでも「しっかりファイナルセットを見据えていた」と前崎が語ったように、集中力を切らすことはなかった。ブレイクを許すもすぐさまブレイクバック。決して試合を諦めることはなかった。ファイナルセットを6-3で勝ち切ると、前崎は高く両手を掲げ満面の笑みを見せた。
S6で登場した小見山僚(スポ4)は畠山成冴と対戦した。 第1セットは先に小見山がブレークに成功するもサービスゲームでなかなかサーブが安定せず流れは相手に。結局このセットを1-6で落とす。 第2セットになると小見山ペースに。強烈なフォアハンドをコート全体に打ち込み相手を翻弄。このセットを6-2でとる。 迎えた第3セット、第2セット途中から気にしていた脚の影響か小見山のフットワークが重くなる。コート全体に打ち込まれるボールになかなか対応することができなくなり5ゲームを立て続けに奪われる。第6ゲームで何とかサービスゲームをキープするも結局最後は相手にサービスゲームをキープされこのセットを1-6、トータル1-2で敗戦を喫した。
S2で登場したのは岡垣光祐(経2)。相手は1年生ながらインカレ準優勝を果たした羽澤慎治。試合は一進一退の攻防が続く展開となった。 第1セット、「サーブがなかなかうまく決まらなかった」と語ったように第1ゲームでいきなりブレークを果たすもすぐにブレークバックを許す。しかしその後は相手が思い通りのテニスができないのとは対照的に岡垣は得意のストローク戦にうまく持ち込むことでポイントを稼ぎこのセットを6-4でとる。 第2セットは互いにサービスゲームをキープする展開に。しかし第10ゲーム、羽澤の強烈なフォアハンドに対してのリターンでミスを連発してしまいブレークされ4-6でこのセットを落とす。 1試合を通じて相手のサーブに対しての対応が甘く簡単にサービスゲームをキープされてしまった。また、大事な局面でのミスが響き、勝負どころのゲームで相手にブレークを許してしまった岡垣。結局第3セットでもそれを修正することができずにこのセットを4-6で落とし、トータル1-2のフルセットの末に敗れた。
S1に登場したのは急成長を遂げている柚木武(スポ2)。壮絶な打ち合いがみられたゲームだった。第1セットは得意のサーブでキープを続けると第6ゲームでは相手のミスや柚木の強烈なリターンでブレイクを奪う。第9ゲームではすべてのポイントをサービスエースで決め、このセットを6-3でとる。勢いに乗りたい第2セットだったが相手のサーブに圧倒されてミスが目立ちセットを落としてしまう。後がなくなった最終セット。第7ゲームまで互いにキープをし合う1歩も引かない試合となる。試合が動いたのは第8ゲーム。4度のデュースの末アドバンテージをとると力強いフォアで相手を振り回し、最後は前につめてボレーで決め、このセット初のブレイクを奪う。続く第9ゲームでもサーブから流れを作り相手を圧倒。6-3でセットを制して接戦をものにした。「シングルスはとにかく楽しむだけ」と試合後に語っていた柚木。大事な場面でも試合を楽しむことを忘れずプレーしたことが勝利につながった。
選手コメント
岡垣光祐(経2)
ー今日の試合を振り返って
絶対に勝てた試合なのに自分のミスで勝利を手離してしまったので本当に悔しいです。
ー今日の試合、相手に対しての戦略は
相手は1年生でインカレも準優勝と強敵でしたけどストローク戦では負けない自信はあったのでストロークで主導権を握っていこうと考えていました。それに加えて相手はサーブが凄いことはわかっていたので自分のサービスゲームをしっかりキープしようと心がけました。
ー何度もブレークポイントを与えながらも粘ってキープしたシーンが目立ちましたが
そこはしっかりギアを入れ直してファーストサーブを入れることをいつも以上に意識しました。
ー第2セット以降、相手のサービスゲームでなかなかポイントを奪えませんでしたがその要因は
相手のサーブは強かったですけどそれ以上にただ単にサーブを返すのに必死になってリターンの工夫がありませんでした。もっとコートを広く使っていろんなボールを打っていけたら少しは違ったと思います。
ー今日の試合のターニングポイントは
第2、3セットの最後の勝負どころで相手にブレークを与えたことです。
ー今日の試合の良かった点は
自分のストロークで相手を走らせることはできたと思いますし受け身にならずしっかり攻めのテニスはできたことだと思います。
ー次のリーグ戦に向けて
今回の大事な試合を落としてしまったので気持ちを切り替えて次も強敵早稲田なので自分が勝利を持って帰ることができるように頑張ります。
柚木武(スポ2)
ー今日の試合を振り返って
まずはダブルスで出だしの動きが固くて、セカンドになってだんだん集中できてボレーとかもしっかり入れられて、しかも決められていい流れが作れました。いい感じにセカンドを終えて、ファイナルもいい波に乗ってプレーできていたんですけど、やっぱりいつも前崎さんのサーブの時に僕が動けなくてブレイクをされるというのが本当にどの試合でもそういうのがあって。僕が動けなくていつもゲームを失ってしまうという展開が多くて、今日は調子がよかった方だったと思うんですけど、やっぱりそういう場面で最後ボロが出て、そういう部分がまだダメだと思ったし、そこが取れていたらダブルスもわからなかったと思います。ダブルスは本当に悔しい負けでした。シングルスは楽しんでやるしかないというのがひとつだったので、思いきり自分がやれることをやっただけでしたね。
―シングルスでキープをし合う展開が続きました
キープっていうのは僕の大前提なので(笑)。僕が試合をやる上でキープをしなければ勝てないので。ブレークをどこかで1回できればキープして勝つというのが僕のスタイルというか勝ちパターンなので、キープはちゃんとしないとなというよりもしなければいけないという感じでやっていましたね。とりあえずリターンを返して、フォアに回り込んで打つことしか考えていなかったですね。
―前につめてボレーで決めるというシーンが多くみられましたが
僕はやっぱり、全部のプレーが下手くそなのでもうボレーで当てて入れるっていう感じでした。
―シングルスの時に前崎選手がベンチに入っていたと思うがどういったアドバイスを受けましたか
フォアを打つ時に、ちょっと焦って打っていて、ちゃんと止まって打てとか大事な所でどうするかとかをチェンジコート間で言ってもらえて。その事を言ってもらえてブレイクも奪えましたし、本当にありがたかったですね。
―今日の試合の収穫と課題
この前ファイナルで負けてしまって、シングルスは(ファイナルで)勝ちきれてよかったと思います。ダブルスは僕がまだまだ動けていないので直哉さんの足を僕が引っ張ってしまっているので課題はもっと動けるようになって前で攻めれるようにという感じですね。
―次戦へ向けてひとこと
楽しくやるのが1番だと思うので(笑)。がんばります。
前崎直哉(経4)
ー今日の試合を単複共に振り返って
やはり今日は王座に向けて大事な一戦になることはわかっていてダブルスは慶應が3組とも強いことはわかっていました。厳しい戦いになるとは思っていたのですが、自分の試合のところは勝ちたいと思っていました。でも最後まで思い切って攻めることが出來ず、勝負することができなかったので悔しかったです。 その分シングルスはダブルスでの反省を生かして攻めて、という自分のできることをしっかりこなしたら勝てました。
ーシングルスの第2セットでは12回にわたるデュースの場面もありましたがその時の心境は
早く終わらないかな、という心境です(笑)。しっかり言うと取られてもいいかな、という気持ちでやっていたのでもうすこし勝負をかけていたら違う流れにはなったと思いますがまあ仕方がないと思っていました。
ー気持ちは第3セットに向いていたのか
そうですね、第3セットが好きなので、そこで勝負しようと思っていました。
ー今回の慶大戦は非常に苦しい戦いでした
やはり、苦しい戦いだと思いました。試合をする前はそこまで差はないのではないか、と思っていました。でも第3セットまで持ちこんだ試合を4つ落としたのでやはりそういった試合を落とさないこと。良い試合をすると勝ち切る、とではやはり違うので慶應の方が一枚上手だったと思っています。
ー次カードへ向けて一言お願いします