【準硬式野球】東京六大学準硬式野球秋季リーグ戦 対明大3回戦 両エースの好投光るも最終回に勝ち越しを許し敗戦…今季2つ目の勝ち点奪取ならず
東京六大学準硬式野球秋季リーグ戦
対明大3回戦
2019年9月17日(火)
早大東伏見グラウンド
1勝1敗で迎えた明大戦。第3戦は先発の尾崎海晴(社3)が7回までを無失点に抑え両者無得点のまま試合が進むも、8回に明大主将千田京平に2点本塁打を放たれ先制を許した。その裏には土倉徳(社4)の適時打などで同点に追いつくも、9回に5失点。この試合の敗戦で今季初めて勝ち点を落とすこととなった。
試合結果
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
明大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 5 | 7 | 12 | 2 |
法大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 2 | 7 | 0 |
(法大) 尾崎、湯浅、●春、前芝−乘松、渡邉
(明大) 高島、○廣瀬ー武田
二塁打:鎌田(5回)
打撃成績
打順 | 位置 | 選手名 | 出身校 | 打数 | 安打 | 打点 | 四死球 | 打率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | (5) | 堀江悠介(経2) | 健大高崎 | 5 | 2 | 0 | 0 | .409 |
2 | (6) | 大石智貴(経4) | 静岡 | 4 | 0 | 0 | 0 | .118 |
3 | (7)9,7 | 堀皓貴(社4) | 鳴門 | 3 | 1 | 0 | 1 | .368 |
4 | (9)8,9 | 佐々木勇哉(社4) | 花巻東 | 2 | 0 | 0 | 2 | .167 |
5 | (8)7,3 | 中川大輔(社3) | 日大三 | 4 | 1 | 1 | 0 | .188 |
6 | (3) | 土倉徳(社4) | 遊学館 | 4 | 1 | 1 | 0 | .316 |
PR | 伊藤滉章(社4) | 新居浜西 | ー | ー | ー | ー | ー | |
8 | 八木達也(社2) | 日大三 | ー | ー | ー | ー | .000 | |
7 | (2) | 乘松幹太(現4) | 新田 | 3 | 0 | 0 | 0 | .063 |
PH | 岩本大河(スポ3) | 浜松西 | 0 | 0 | 0 | 1 | .000 | |
2 | 渡邉慶輝(現2) | 上田西 | ー | ー | ー | ー | ー | |
8 | (1) | 尾崎海晴(社3) | 鳴門 | 3 | 1 | 0 | 0 | .167 |
1 | 湯浅創太(経2) | 國學院久我山 | ー | ー | ー | ー | .000 | |
PH | 大石悠月(経3) | 静岡 | 1 | 0 | 0 | 0 | .500 | |
1 | 春翔一朗(経1) | 静岡 | ー | ー | ー | ー | .000 | |
1 | 前芝航太(営2) | 法政二 | ー | ー | ー | ー | .000 | |
9 | (4) | 鎌田航平(社3) | 鳴門 | 2 | 1 | 0 | 1 | .250 |
※通算打率は対戦カード終了時に掲載致します。
投手成績
回 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 自責点 | 防御率 | |
---|---|---|---|---|---|---|
尾崎 | 7 1/3 | 6 | 6 | 3 | 2 | 8.36 |
湯浅 | 0 2/3 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0.00 |
春 | 0 1/3 | 4 | 0 | 1 | 5 | 8.68 |
前芝 | 0 2/3 | 1 | 0 | 2 | 0 | 1.59 |
戦評
明大との3回戦。勝ち点奪取のため、東伏見に乗り込んだ法大。尾崎海晴(社3)と高島泰都の好投手同士をマウンドに据えた一戦は、白熱した投手戦が繰り広げられた。
まずは初回、明大の攻撃。2番打者の内野安打をきっかけに2死満塁の好機を演出する。しかし法大の先発尾崎が粘投で無失点。このまま尾崎は打たせて取る完璧な投球で、そう簡単に明大に流れは渡さない。一方で法大も、3回に尾崎が内野安打、犠打で進め、1死二塁。この好機で堀江悠介(経2)が中前安打を放つも、明大の中堅手からの素晴らしい送球で本塁憤死。4回にも1死二、三塁で、土倉徳(社4)の内野ゴロに佐々木勇哉(社4)が本塁に突入し憤死に。好機を作り出すもホームが遠く、試合はゼロ行進のまま後半戦へ。
試合が動いたのは8回。1死一塁から、明大の主将である3番打者に左翼越えの2点本塁打を浴び、先制を許す。終盤の失点、加えてチームの精神的支柱の一撃により明大は勢いづき、嫌な空気が一塁側ベンチに流れた様に見えたが、法大は諦めていなかった。救援登板した湯浅創太(経2)が後続を断ち切ると、法大の攻撃。1死後、堀皓貴(社4)が死球で出塁し、佐々木が四球を選び、暴投で1死二、三塁に。ここで中川大輔(社3)の内野ゴロ、土倉の中前適時打で同点に追いつき、試合を振り出しに戻す。
しかし9回、春翔一朗(経1)で継投を図るも、先頭を振り逃げでの出塁を許し内野安打と犠打で1死二、三塁。なんとしても譲れない場面だったが、中堅越えの2点適時三塁打を浴びる。後続を断ち切れず、春は0回3分の1、2失点で降板。代わって前芝航太(営2)がバトンを受けるも、押し出しや適時打で失点がかさみこの回2人で計5失点。最後の攻撃を前に大きなビハインドを背負う。なんとか追いすがりたい法大だったが、あえなく三者凡退で試合終了。勝負の第3戦は明大に軍配が上がり、勝ち点を逃す結果となった。
先発が試合を作り、つなぎの打線で追いつくも、あと一歩及ばなかった。『勝ちきるチーム』との差はどこにあるのか。その解答はまだまだ続くリーグ戦のどこかに隠されているはずだ。次戦は東大。昭島の地でインテリ集団を相手取る。
(記事:磯田健太郎、写真:梅原早紀)
尾崎は粘投も今季2勝目ならず
監督・選手インタビュー
本間隆洋監督
―今日の試合を振り返って
そうですね、本当に進塁一つ、得点一つの難しさを感じた試合と言いましょうか、厳しい試合でした。そして適時打欠乏症が露呈した試合でした。今日も得点圏に走者を置いた状態で何度も好機はめぐってきましたが、残塁数が非常に多い試合でした。これは今日に限ったことでなく、今年のチームの春先からの課題です。
―慶大戦、明大2戦目まで投打がかみ合った非常に良いゲームが続いていたが
実は昨日の練習の時に選手たちには伝えたのですが、明治戦の第2戦では、法政のチーム打数2安打に対して明治は10安打と決して安打数を競う試合ではなくて、安打が出ない時にどのように戦うのかということについて話しました。少ない安打数でもきちんと足を使うだとか、安打数が少ないからと言って嘆く必要はないという話をして今日の試合に臨みました。有効打がなかったことが今日の試合は残念でした。
―先発の尾崎選手をはじめとする投手陣について
最後のミーティングでも話しましたが、尾崎は非常に成長していると思います。試合を重ねるたびに修正ができる投手と言いましょうか、同じことを繰り返さない投手です。今日のような試合では勝ちをつけてあげたかったのですが、苦しい状況の中でも腐らず取り組むことができています。チームで一番信頼できる投手です。
―最終回の良くなかった点について
決して何が悪かったということはあの場面ではなかったと思います。それでも一つ挙げるとするならば、先頭打者の振り逃げ出塁です。走者を抱えたことで、本来受けることのない重圧になってしまったと思います。そこから配球が狂い、試合の流れが悪くなってしまったと思います。
―次戦の東大戦に向けて意気込みをお願いします
先ほども述べましたが、9回の冒頭の振り逃げ出塁や犠打を一回で決めるなどの些細なワンプレーを疎かにせず、もう一度自分たちのプレーを見直して東大戦に臨みたいと思います。
土倉徳
―今日の試合を振り返って
終盤まで両チームともチャンスを潰していた展開で、たらればになってしまいますが、相手が点を取るのに苦しんでる中で、僕らがもっと早く先に点を取れていたら楽に試合が展開したと思います。
—今日の適時打について
初球の変化球を思いっきり空振りしたのですが、キャッチャーからしたらそこでその球を続けたい意図の中で、修正してその球を狙って打てました。
—今日の試合で勝負を分けたポイントについて
やはり9回表の先頭打者に振り逃げされてしまったところですね。そのような自チームのミスによって相手に弱みを見せてしまったのがあのイニングの大量失点につながってしまったと思います。
—昨日の練習ではどのようなことをしたか
中1日なので自分の何かを変えるとかではなく、自分の長所を見つめ直してそこを磨く意図で練習しました。
—今季6.7番で好機が回ってくる際にどういう意識で打席に立つか
チャンスで回ってきても僕の活躍で勝とうとするのではなく、後ろに繋ごうという意識で打席に立っています。
—明大との差についてどう感じるか
個々の差が大きくあるとかではなく、一球への思いや大切さを明大の方が強く持っているように感じているので、粘り負けしてしまったと思います。差はそこだと思います。
—次戦への意気込みをお願いします
今日チャンスが3回あったうちの1回しか打てなかったので、チャンスで回ってきたら全部後ろに繋いで良い結果が出せるようにしっかり練習したいと思います。
中川大輔
―今日の試合を振り返って
ピッチャーの尾崎(海晴)が頑張ってくれていたので、なんとしてもバッター達が頑張って勝ちたいなと思っていました。
―明大の印象は
全日でもベスト4に勝ち上がっているので、手強い相手だとは思っていて、実際苦戦しました。
―前日の練習で取り組んだことは
いつも通りですね。いつも通りのことをすれば勝てると(本間)監督からもお話がありました。
―8回に内野ゴロで1点を返した場面にイメージしたことはありますか
6回の攻撃でスクイズを失敗してチャンスを潰してしまったので、なんとしても勝ちたいとは思っていました。
―中川大選手が感じた明大との具体的な差は
明治の打線は流れが来たら、その流れに乗っていくイメージなのですが、法政はあまり流れに乗り切れていないかなと感じます。リーグ戦はピッチャーに頑張ってもらっているので、バッターが頑張らないと、と思います。
―今季は一塁手も務めますが
高校の時もやっていたポジションなので、守る機会があるなら守りたいです。
―次戦に向けて一言お願いします
チームとしても自分としても調子が上がらないので、ここからまたあげて、東大戦勝ちたいです。
尾崎海晴
ー今日の試合を振り返って
今日は、終盤7回ぐらいまでは良い試合をしていて、自チームが2得点をあげることができたので、試合が動くのかなと思いましたが、後ろがうまくつながりませんでした。
ー今日の投球内容について
今日は、前の試合に比べて調子が良かったです。前回先頭の原くんにかなり打たれてしまったので、原くんに集中し、意識して投げました。
ー昨日の練習ではどのようなことを意識したか
キャッチボールと遠投で、自分のフォームの確認をしました。打撃でも、相手を意識してよく振り込みました。
ー千田選手に打たれた場面について
自分が投げたまっすぐの球が甘く入ってしまいました。良いバッターなので、仕方ないと思い、切り替えて投げました。
ー次戦に向けて意気込みをお願いします
次回は東大戦なので、絶対に2連勝して優勝の望みをつなげるように、頑張っていきたいです。
フォトギャラリー
- 尾崎は粘投も今季2勝目ならず
- 6回に安打を放った堀
- 5回に二塁打を放った鎌田
- 8回に適時打を放った土倉
- 8回に救援登板した湯浅
- 前芝は最終回登板もほろ苦い結果に
- 最終回登板も勝ち越しを許した春