【硬式野球】プロ野球ドラフト会議2019 いざプロの世界へ! 宇草が広島東洋カープから2位指名、福田が千葉ロッテマリーンズから5位指名を受ける!
2019年 プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD
2019年10月17日(木)
法政大学野球部合宿所
昨季の中山翔太(平31年度卒=現東京ヤクルトスワローズ)に続き、2年連続の歓喜だ。東大との最終戦を前に行われた今年のプロ野球ドラフト会議。法大からは広島東洋カープの2位で宇草孔基(営4)、千葉ロッテマリーンズの5位で福田光輝(人4)が指名された。法大から2名以上が選出されたのは2009年以来10年ぶり。頼れる主将と副将が、プロ野球の世界に飛び込むこととなった。
ドラフト指名選手
氏名 | 指名球団 | 順位 |
宇草孔基(営4=常総学院) | 広島東洋カープ | 2位 |
福田光輝(人4=大阪桐蔭) | 千葉ロッテマリーンズ | 5位 |
現場レポート
法大からは5人がプロ志望届けを提出した今年のプロ野球ドラフト会議。今年の注目は星稜・奥川恭伸、大船渡・佐々木朗希、そして、明大・森下暢仁の投手3人。しかし、法大からは野手2名が指名を受けることとなった。
最初にその名前が呼ばれたのは宇草孔基(営4)だった。広島東洋カープから2位指名。会場内からはどよめきが起こり、食堂で中継を見ていた選手からは歓声が上がった。奇しくも広島が1巡目に指名していたのは明大の森下。森下と宇草はU–18日本代表と大学日本代表で共にプレーした仲間であり、そして何より、この六大学野球リーグで切磋琢磨してきたライバルだ。プロの舞台では同じチームでプレーすることとなったことについて宇草は「(森下選手は)高校から大学にかけてすごく伸びてきた選手。自分もそれに負けないように練習をしてきたので、同じチームになるんですけど、(これからも)負けないように頑張っていきたい」とプロの世界でも切磋琢磨していくことを誓った。
そして、次にその名前が呼ばれたのは主将の福田光輝(人4)。千葉ロッテマリーンズから5位指名を受けた。現在、ロッテは安田尚憲、平沢大河、藤原恭大など、次世代を担う若手野手がずらりと並ぶ将来が楽しみな球団。さらに、今回のドラフトで大きな目玉となっていた佐々木朗希を引き当てたことで、ますますその注目を浴びることとなった。監督である井口資仁氏については、「自分の中では、(自分が)野球を始めたときから活躍している選手なので、印象としては監督というより、内野手として見習うことばかり。少しでも近づけるように一日一日頑張りたい」と語った福田。プロの世界で貪欲に成長を目指す覚悟を示した。
合同記者会見で笑顔を見せる福田(左)と宇草
合同記者会見が終わり、指名を受けた2人と同期である4年生は室内練習場へ移動。記念写真の撮影と胴上げを行った。多くの報道陣から取材を受け、少し疲れを見せる場面もあった2人だが、その姿からは、幼いころからの夢がかなったことによるうれしさと、これから厳しいプロの世界に飛び込むことに対する高揚感を感じ取ることができた。
同期の面々とともに喜びを分かち合った
「この先、同期では野球をする人、一般就職をする人もいるけど、プロに行くこの2人は特に注目されていくと思う。その中で、この注目される2人は、法政大学硬式野球部のみんなが、これからそれぞれ違うステージで活躍できるように、(同期の)刺激になっていってほしい」。そう語ったのは、これまで副将として、福田、宇草とともに苦楽を共にしてきた清水俊作(文4)。その言葉通り、2人はこれから、多くの人に夢を与え、そして、違う場所で活躍をする仲間たちに刺激を与える存在となるだろう。来週はこの仲間で戦う最後のリーグ戦となる東大戦。仲間の新たな出発を前に、リーグ戦で見せる4年生最後の『結束』を示してくれるはずだ。
(山﨑有馬)
共同記者会見(※一部抜粋)
—指名を受けて
福田(以下:福):素直に嬉しいと思いました。
宇草(以下:宇):小さい頃からプロ野球選手になるのが夢でしたし、正直びっくりしたというか、実感はなかったです。
—それぞれ指名された球団(千葉ロッテマリーンズ・広島東洋カープ)の印象は
福:応援が凄いなと感じてましたし、プロの世界なので、いい選手がたくさんいると思うので、負けないように頑張りたいと思います。
宇:足を使った攻撃という印象があって、自分も1つの武器として、脚を売りにしてやっていきたいので、なんとかそこに食い込んでいきたいと思います。
—具体的な目標は
宇:正直具体的な数字は全く考えられてなくて、次の塁を積極的に狙う走塁が常にできたらと思います。
—それぞれのチームで目標とする選手は
福:中村奨吾選手のような、打って守れる選手になっていきたいと思います。
宇:鈴木誠也選手のような、三拍子そろっていて、スケールの大きい選手になりたいと思います。
—お互いにライバル意識はあるか
福:ライバルという感じではないですけど、(自分が)負けてることの方が多いかもしれないです(笑)。気持ちの強さは負けないように頑張りたいです。
宇:福田は入学した直後のオープン戦で凄いバッティングをしていて、ずっと福田をお手本にして練習してきたので、それに追いついていけるように頑張りたいです。
—チームメイトとなる大船渡高校の佐々木朗希選手、明治大学の森下暢仁選手について
福:よくニュースとかに出てくる選手で、ポジションは違うんですけど、あのような凄い選手を見ながら自分も成長して、切磋琢磨しながらやっていきたいと思います。
宇:高校と大学の日本代表で一緒にプレーさせてもらって、彼も高校から大学にかけて伸びましたし、自分も負けないように練習していきたいです。
—井口監督と佐々岡新監督の印象は
福:野球を始めた時から凄く活躍されていた方で、印象としては監督というより、引退試合でホームランを打ったり、メジャーでも活躍されていたり、内野手として見習うところばかりなので、少しでも近づけるように1日1日やっていきたいです。
宇:小さい頃から野球ゲームでも見ていて、凄い方だなと思います。長く野球をやりたいので、その秘訣を学びたいです。
—大学でここは成長できたと思うのは何か
福:自分は青木監督に誘って頂いて入りましたし、1年から試合に出してもらって、バッティング面では、入った当初はまだ粗い部分があったんですけど、しっかりミートできるようになったのと、1番は守備を監督からたくさん教えて頂いて、少しは上手くなったのかなと思います。
宇:大学3年の夏に青木監督に足を上げるフォームからすり足にするアドバイス頂いて、それから試合にも出れるようになって、ここまで来れたと思います。
—プロに入って対戦したい投手は
福:楽天の則本投手は見ていて、凄い真っすぐだと思うので、対戦してみたいし、ああいう凄い投手を打っていかないといけないと思うので、まずはどんな球か打席に立ってみたい気持ちはあります。
宇:中日の小笠原慎之介投手は高校日本代表時にチームメイトで、同級生として対戦したら負けないようにしたいです。
—まず誰に感謝を伝えたいか
福:ここまで野球やらせてもらいましたし、まずはありがとうと両親に伝えたいです。そして、プロに選ばれることもできたのでまた頑張ると伝えたいです。
宇:自分も両親にここまで野球をやらせてもらって、応援してもらってありがとうと伝えたいですし、プロの世界で活躍して恩返しすると伝えたいです。
独占インタビュー
福田光輝 主将
—改めて今のお気持ちは
本当にうれしく思っています。
—合同記者会見には多くのメディアが集まっていましたが、緊張は
緊張はしてないですけど、(指名された)実感があの時に湧いてきました。
—昨日からの過ごし方は
昨日の夜くらいから緊張するかなとは思っていたんですけど、案外緊張しなくて。普通に過ごしながら今日を迎えました。
—験担ぎは何かされましたか
いや、特になかったです(笑)。いつも通りに、何も考えずにしました。
—指名後、ご両親と連絡は
はい。少しなんですけど、「ありがとう」と。今まで野球をやらせていただいたので、これからプロで活躍して恩返ししていきたいなと思います。
—大阪桐蔭高の1学年先輩、香月一也選手と二遊間や三遊間を組むチャンスもあると思います
組めたらめっちゃいいなと思いますし、自分もまずは一から頑張ることが大切なので、一日一日を無駄にせず頑張りたいと思います。
—ロッテ商品の中で好きなお菓子は
パイのやつ何やったっけ…。あ、『チョコパイ』!チョコパイが好きです(笑)。
—千葉ロッテファンへアピールポイントを
攻撃的な打撃と守備で、開幕一軍を目指して頑張りたいと思います。
—法大ファンへ
まだ東大戦もありますし、リーグ戦が終わっていないので、しっかり切り替えてやっていきます。この法政大学でたくさんのことを勉強して学べてすごく感謝していますし、毎試合毎試合応援に来てくださっていることは自分の中ですごく力になったので、ラスト1カードですけど、引き続き応援よろしくお願いします。
宇草孔基 副将
ー指名された今の気持ちは
小さい頃からプロ野球選手になるのが夢だったので、ドラフト会議で自分の名前が呼ばれたというのがまだ信じられないです。
ーチームメイトの反応は
自分より周りの仲間が本当に喜んでくれてもみくちゃにしてくれました(笑)。本当にうれしかったです。
ープロ入りは誰かに伝えましたか
まだバタバタしてて、さっき親に電話したくらいです。あまり時間がなかったのでパッと電話でしたが、「ありがとう」と伝えました。
ープロ生活が始まりますが、楽しみなことは
楽しみなことというか、そんなに甘い世界ではなく厳しい世界だと思うので、楽しみというよりかは身が引き締まる思いです。
ー今日の過ごし方は
午前中は治療をして、午後はトレーナーさんの治療を受けて部屋を掃除しました。
ー緊張などは
そういうドキドキというよりかは幼い頃からプロ野球選手を目指すというのが日常だったので、指名されるされないかにかかわらずどんな結果にせよ、その日常が終わるんだなと言う、寂しさというか、何かが終わるんだなという感情でした。
ー明大・森下投手と次はチームメイトです
本当にすごい投手ですし、本当に彼は活躍すると思うので、自分もそれに負けないように頑張っていきたいと思います。
ー昨年指名された中山翔太選手は敵チームとなります
中山さんも遠い存在なので、少しでも吸収して追いつけるように頑張りたいです。
ーけがで試合に出れない時期もありました
やっぱり人生というか、人間は苦しい時期を乗り越えたほうが強いという、それも自分の良い経験にできるように取り組んでこれたので、それが今に繋がってるなと思います。
ー1年目の目標は
目の前のことを必死にやるというか、具体的な数字とかは正直想像つかなくて、目の前のことを全力で積み上げていった結果が最後についてくると思うので、まずは1日1日を積み重ねていきたいなと思います。
ーそして今まで応援してくれたファン、カープファンに向けて
皆さんの応援が自分の原動力となってここまで頑張って来れました。カープに入団したら少しでも貢献できるように頑張っていきたいと思うので、応援の程よろしくお願いします。
祝福コメント
朝山広憲 副将
☆福田主将へ
—福田選手の指名を受けて率直な感想は
福田も宇草と一緒で、プロに指名されて率直に嬉しいです。
—プロでどういう選手になってほしいですか
福田の売りはバッティング、強いヒット、強さのある守備だと思うので、ロッテだと、特に風が強い球場とかなので、そういう意味では守備で目立ってほしいというか、存在感のある選手になってほしいです。
—ドラフト前の様子は
福田は宇草よりかはリラックスして、緊張していない感じはありました。
—言葉をかけるなら
プロ野球選手になるわけなので、凄くチヤホヤされると思うのですが、遊ばずにしっかり活躍してほしいと思います。
☆宇草副将へ
—宇草選手の指名を受けて率直な感想は
率直に同じチームメイトとして凄く嬉しいですし、宇草は凄いプレーヤーなので選ばれて当然かなと思っています。
—プロでどういう選手になってほしいですか
広島カープということで、今すごくのっているチームですし、その中でも一番バッターを打てるような斬り込み隊長のような存在になってほしいです。
—ドラフト前の様子は
寮ですれ違ったときは、ちょっと緊張してるかなという感じはありました。
—言葉をかけるなら
満足せずに、スタートラインに立てたわけなので、ここからが勝負どころだぞと厳しい言葉をかけたいです。
鈴木昭汰 投手
—宇草選手の指名を受けて
本当にうれしいというか、すごいなと思いました。
—高校時代からの先輩にあたります
『人間性』という点でお世話になりましたし、めっちゃ怒られました。高校では僕は2年からエースだったんですけど、「お前がちゃんとやらなきゃだめだろ」ということをたくさん言われました。
—どんなプレーをプロの舞台で見たいか
打力と走力がピカイチなので、スケール大きくグラウンドを駆け回ってほしいと思います。
—宇草選手へ
来年僕も(プロに)いけるように頑張るので、よろしくお願いします!
永廣知紀 内野手
ー大阪桐蔭の先輩である福田選手が指名されました
シンプルに嬉しいです。
ーエピソードなどは
高校時代も二遊間でずっと一緒だったので、キャッチボールとかアップとかでペアでした。プロ野球に行ってくれて自分のようにうれしいです。
ー福田選手とはどのような人物ですか
私生活はヤンチャなんですけど、野球になると目の色変えて練習をしているので、そういう意味では自分も尊敬してます。チームを引っ張れるキャプテンシーもありますし、すごいなと思います。
ー改めて福田選手へ
1年目から出てもらいたいです!
フォトギャラリー
- 広島から2位指名を受けた宇草
- 同期の面々から胴上げをされる宇草
- 同期の面々から胴上げをされる福田
- 弊会の取材にも快く応じ、色紙に意気込みを連ね写真撮影に応じてくださった