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【硬式野球】他大学インタビュー2021 慶應義塾大学野球部②~正木智也選手、森田晃介選手、廣瀬隆太選手~

硬式野球

2021年3月15日(月)
オンライン

4月10日の開幕戦で慶大と対戦する法大野球部。着々と準備が進む中、弊会は対戦相手である慶大野球部にオンラインでインタビューを敢行した。今回は、正木智也選手、森田晃介選手、廣瀬隆太選手に話を伺った。

今季も4番として慶大を担う正木選手

選手インタビュー

正木智也 副将

ー今年から「副将で4番」だが、自身の中での変化
副将という立場がついて、これまでは4番として見られていましたが、4番プラス副将というふうに見られることが多くなりました。その中で練習の姿勢や普段の私生活などで責任がより増したと思います。悪い面で影響を与えることもあると思うので、そこは気をつけながら良い影響を与えられるように意識してやっています。

ー「いいチームではなく勝てるチーム」を作るためにチーム全体で取り組んだこと
打線のつながりや投手の継投のつながりなどの「つながり」を試合の中で意識しています。
「つながり」は何かというと、次の打者にどうつなげるか、四球一つとることもそうですし、ヒットやホームランを打つだけではなく、どう出塁するかに重点を置いて打つだけではないということをチーム全体で意識を統一しました。

ー昨年をふりかえって
(昨春は)初戦の東大戦のカードで少しつまずいてしまって焦りはありましたが、そこからうまく気持ちを切り替えられて、いい結果を残すことができたので、そこは自分の中で自信になりました。
(昨季は)木澤(尚文、現ヤクルト)さんを含めてドラフト1位が4人出た代のリーグ戦だったので、そこである程度成績を残せたことは、これから野球をしていく上で自信になりました。

ーオープン戦を通してのここまでの調子
結構調子が良くて、これまで3年間の成績よりはだいぶ仕上がってきたなという印象です。

ーアピールポイント
長打力もひとつですが、長打力を売りにしていく中で、打率を残せる右打者を理想像としてやってきたので、長打も打てるし打率も残せるというところを見てほしいです。

ープロに行くために取り組んでいること
昨季リーグ戦終了後、これまでのオープン戦やリーグ戦のデータを振り返って、自分に何が足りないのかを洗い直した時に、三振の数が少し多いと感じました。この冬は、ツーストライクアプローチの練習を行って、インサイドアウト、ツーストライクからどう打つかということを考えて取り組みました。

ー昨季、早大に逆転優勝されて得たものは
毎年秋に早慶戦で悔しい思いをしてきて、その代ごとに何が足りなかったのかをずっと考えてやってきて、去年もそれを考えてやってきたつもりでした。でも、最後に優勝を逃したということを踏まえて、自分たちの代でそれを取り返すというか、自分たちの代で悪い負けが続いているのをどうにか止めることを意識しようとなりました。何が足りないのかというのを考えながらやってきましたが、足りないものが何かという具体的な答えはまだ出ていません。チームとしては野球だけではなくて私生活やグラウンドの環境などの周りの小さいことから見直してやってきました。

ー早慶戦にかける思い
チーム目標が「優勝・日本一・早稲田に勝つ」なので、みんな意識するものがあります。毎年優勝がかかった早慶戦になることが多くて、最後の最後で勝ち切るという面も試されていると思うので、早慶戦はみんな意識してやっています。

ー法大の印象
今年も良い投手がそろっていて、毎年これまでのリーグ戦に出ていなかった選手が急に出てきて活躍するという印象で、選手層が厚いなと毎年感じています。

ー開幕戦の意気込み
初戦が法政戦ということで、そこが前半戦最大の山場になると思いますし、そこで勝ち切れるかで優勝争いに関われるかどうかが決まると思います。「初戦で良い結果が出ませんでした」では済まされないと思うので、初戦から自分たちの力を100%出し切れるように準備していきたいです。

ー今年の目標
個人的には、本塁打の数にこだわってやってきて、今年もそれにこだわりたいので年間8本を目標にやっています。打率は3割5分以上を目指したいです。
チームとしては二連覇、日本一という目標に貢献できるようなバッティングや活躍をしたいと思います。

(取材:閏間咲稀)


正木 智也(まさき・ともや)
法学部4年 1999年11月5日生まれ
慶應義塾高
182cm87kg・右投右打
『最大の武器は飛距離だが、バットコントロールも一級品。昨季は打率.378を記録し、2度目のベストナインに選出された。昨年同様、今年も不動の4番としてチームをけん引する。』

森田晃介 投手

ー最高学年として意識していること、変わったこと
最高学年になって、自分がしっかりやらなくてはならないという自覚が昨年に比べて芽生えてきたのかなと思います。

ー今年のチームの雰囲気
3年間大学生活を経験してみて、自分たちが良いと思っている縦のつながり、具体的には1年生から4年生までがしっかりコミュニケーションをとってチームを作っていくというところが、今年のチームっぽいところなのかなと思います。

ー今年の投手陣について
リーグ戦を経験している投手はそんなに多くないですが、力がある投手がそろっているので、新しい戦力としては楽しみな投手陣なのかなと思います。

ーエースとして、監督からどんな言葉をかけられるか
「自分の持っているもの以上を出そうとせず、自分ができる100%をやってくれればいい」と日頃から言われているので、あまり(エースとして)気負わずに、今できることだけに集中して、あまり自分を大きくしすぎずやっています。

ープロを意識することもあると思うが
プロを意識しているということはないですが、自分のことよりもチームのことを考えるように監督からも言われています。自分が気持ち良く野球をやるだけではなくて、チームが勝つためには自分があまり納得いかないこともチャレンジしなくてはならない。先輩方もチームが勝つためにどうしたらいいのかをすごく考えて、結果的にプロに行ったのでそこはあまり変わらないです。各校の総当たりでいかに勝つかということを強く意識しています。
ー昨季を振り返って
秋は思っていたような投球はできていなくて、あまり納得がいかなかったです。もうちょっとやれたかなと思いますが、その経験があったからこそ、冬に取り組むべき課題が明確に見えたので、今につながる良いシーズンだったのかなと思います。

ー冬に取り組むべき課題とは
ストレートで押し込めないことです。変化球中心になって、それを狙われて連打をくらってしまう。あとは、投げる球がなくなってしまって四球になってしまうことがあったので、とにかくカウントを有利にするために、ストレートを磨いて、ストレートでファールを取れるように、また変化球をどう生かすかを意識してこの冬は取り組んできました。

ーピッチングの強み
変化球に自信があるので、そこでしっかりカウントをとれることです。

ー逆転優勝を目の前で経験して、早慶戦にかける思い
昨秋早稲田に負けましたが、1年も2年も秋に早稲田に負けて完全優勝を逃していますし、最後の最後に勝ち切るという難しさ、自分たちの弱さを痛感しました。特に早稲田を意識しているわけではないですが、5校全部で厳しい戦いをするので、目の前の試合をいかに全力で取り組んで勝つか、全部に勝ちたいと強く思います。
 
ー法大の印象
手強いチームという印象です。今年に限っていえば、投手陣が良いなと思っています。
毎年新しい4年生がすごく出てくるなという印象があります。昨年のチームから4年生が結構抜けていると思いますが、どんな良い打者が出てくるのかなという怖さもありますし、三浦(銀二、キャ4=福岡大大濠)、山下輝(営4=木更津総合)、古屋敷(匠眞、営4=八戸工大一)がどのくらい良くなっているのか、また簡単に点をとらせてくれないと思うので、僕たちも最小失点で粘り強く戦わなければいけないなと思います。

ー開幕戦に向けて
法政は長打もあるし、足の速い選手もいる。投手の個々の能力は一番高いなと思っているので、法政とどう戦うかを意識しています。リーグ戦が開幕して、なかなかリズムが掴めない中で戦わなければならないので、エンジンを上げていかなければいけないなと思います。

ー今年の目標
自分の目標は特になくて、チームが勝てれば、連覇できれば、何失点しようとかまわないです。

(取材:閏間咲稀)


森田 晃介(もりた・こうすけ)
商学部4年 1999年7月12日生まれ
慶應義塾高
176cm76kg・右投右打
『2年秋には防御率1.35の好成績を残した。多彩な変化球でカウントを取れる投手だが、昨季はその変化球で連打を浴びる試合もあった。法大との開幕戦では、三浦との投手戦が期待される。』

廣瀬隆太 内野手

ー昨年を振り返って
春と秋、チーム的にはどっちも2位に終わってしまってすごく悔しい年だったんですけど、個人的にはベストナインを獲れたので良かったのかなと思います。

ー秋にベストナインを獲得できた要因は
1年生らしく思い切り良く開き直ってプレーできたのが一番良かったと思います。

ー学年が上がることでの気持ちの変化は
あまり変わらないですけど去年の悔しさをグラウンドレベルで経験しているので、そこへの責任感というのはすごくあります。

ーご自身が意識している選手は
2個上の正木さんですね。

ー正木選手には負けたくない
そうですね。負けたくないです。

ーオフにはどのようなところに重点を置いたか
主に柔軟性に重きを置いていました。

ー昨季は主に3番での起用が多かったがオープン戦では1番での起用が続いている
どちらもあまり変わらないですけど、3番の方がランナーが溜まっていることが多いのでその打ちがいはあるなと思います。そんなに自分のバッティングが変わったり、ということはないです。

ーオープン戦では三塁での起用が多くなっているが昨季守った一塁と比べて
ファーストはスローイングはないんですけど、サードはスローイングの距離も長いですしそこの難しさは倍になったという感じですね。

ー守備のことを考えるあまりバッティングに支障は
そこまでは特に大丈夫です。

ー昨季と今季の直前を比べて調子がいいと感じているのは
今季の方が調子はいいと思っています。

ー昨季対戦した法大の投手陣にはどのような印象を抱いたか
力強いボールを投げるなという印象を持ちました。

ー具体的には
鈴木(昭汰、令2年度卒=現千葉ロッテ)選手、高田(孝一、令2年度卒=現東北楽天)選手、山下(輝)選手は特に印象に残っています。

ー山下輝選手は4年生ということで対戦する機会がある
プロからも注目されている選手なので打ちたい気持ちはあります。僕自身はまだあまりプロという明確な目標はないですけど、プロ野球レベルの選手と対決できるのが六大学だと思うのですごく対戦は楽しみにしています。

ー法大戦への意気込み
法政はピッチャーがそろっているので、イメージトレーニングしながらこれから練習に励んでいきたいと思います。
 
ー法大投手陣のスピードのあるボールを打つためには
目を慣らすのは重要だと思うんですけど、まずは軽打でミートするということをしっかりやって、いい当たりを打っていくのは大事かなと思います。

ー法大ファンへ
去年の春は負けているので、今年こそは2連勝したいと思います。

(取材:大井涼平)


廣瀬 隆太 (ひろせ・りゅうた)
商学部2年 2001年4月7日生まれ
慶應義塾高
181cm83kg・右投右打
『昨季は1年生ながらベストナインを獲得するなど下級生ながらチームの主力として活躍した。昨季主に担った3番も視野には入れつつ今季は切り込み隊長として返す選手から帰る選手になる。』

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