【フェンシング】第69回全日本学生個人選手権 大会1、2日目 女子フルーレは梅津が3位入賞!大会2日目も女子エペで前田が準優勝と開幕から4年生の入賞ラッシュ!!
全日本学生個人選手権
2019年11月11日(月)、12日(火)
駒沢オリンピック公園体育館
5日間にわたって行われた学生王者を決める全日本学生個人選手権(インカレ)。大会初日、男子フルーレは海外遠征で不在の選手がいる中、ベスト8進出はならなかった。一方女子は梅津春香(国文4)が3位入賞。大会2日目には、女子エペで前田友菜(文4)が準優勝と開幕から4年生の選手たちが意地を見せた。
試合結果(大会1、2日目)
種目 | 出場選手 | 順位 |
---|---|---|
男子フルーレ | 岩田圭介(法2) | 12位 |
北村透海(社2) | 23位 | |
中村太郎(法1) | 10位 | |
女子フルーレ | 梅津春香(国文4) | 3位 |
高田真帆(法3) | 8位 | |
武藤未澪(文1) | 40位 | |
男子サーブル | 山本真太郎(営2) | 22位 |
小野大貴(文3) | 29位 | |
女子エペ | 前田友菜(文4) | 準優勝 |
大会1日目戦評
男子フルーレ個人戦
男子フルーレ個人には岩田圭介(法2)、北村透海(社2)、中村太郎(法1)、村上拳(文1)の4人がエントリー。岩田、北村、中村の3人がトーナメントへ進出。1回戦をシードされ2回戦からの登場となった。
2回戦では、北村が伊藤大輝(日大)と対戦。9-15で敗戦。初戦で姿を消すこととなった。岩田は安雅人(早大)と対戦。予想外の動きから巧みな攻撃を繰り出し、流れを握り試合を進めるも、終盤、相手の反撃を許し13-13と追いつかれる。しかし、ここから立て直した岩田が2本を連取し15-13と辛勝で3回戦へ進んだ。中村は高梨遼太郎(専大)と対戦。終始ペースを握りながら試合を進め、15-6の快勝で3回戦へ駒を進めた。
3回戦では、岩田が竹田陸人(早大)、中村が川村京太(早大)と共に早大勢との対戦に。中村は序盤に大量失点を喫すると、その後反撃を見せ一時は1点差まで迫ったが、終盤は流れをものにできず9-15で敗戦となった。岩田は拮抗した前半戦を演じるも、6-6の場面から8連続失点を喫し、7-15で惨敗となった。この結果、中村が10位、岩田が12位で大会を終えた。(片山和貴)
女子フルーレ個人戦
女子フルーレ個人には、梅津春香(国文4)、高田真帆(法3)、武藤未澪(文1)、山口萌々(文2)の4人が出場。予選プールの結果、梅津、高田、武藤の3人がトーナメントへと進んだ。
1回戦に出場した武藤は、初戦で橋本悠加(日体大)と対戦。初戦突破を狙ったが、完全に試合の流れを握られ、6-15で敗戦。初戦敗退となった。
2回戦からの登場となった梅津と高田は、初戦をそれぞれ15-6、15-5と完勝で飾り3回戦へ進む。高田は3回戦で吉崎沙織(日女体大)と対戦。拮抗した展開となるも、終盤わずかにリードを許し、10-12とされてしまう。しかし、残り時間が少なくなった中で、高田が2本を連取するとここで時間切れとなり、一本勝負へ。一本勝負でも流れに乗った高田がポイントを奪い逆転勝利でベスト8入りを決めた。一方の梅津は3回戦でも伊達京(日体大)を15-4と完勝で破り、準決勝進出を決めた。
迎えた準々決勝、ここまでの2試合を快勝で勝ち進んできた梅津はこの試合でも試合を完全に支配し、15-2と圧巻のプレーで準決勝進出を決める。一方、田口莉帆(日大)と対戦した高田は3回戦に続いてこの試合でも一進一退の攻防を繰り広げ、11-11と同点で終盤を迎えるも、ここから4連続でポイントを奪われ敗戦。無念の敗退も、ベスト8入賞となった。
ここまでの3試合を圧勝で勝ち進んできた梅津は準決勝で東莉央(日体大)と対戦。序盤こそ劣勢を強いられる展開となったが、中盤以降盛り返して12-13とする。しかし、最後は逃げ切られて12-15で敗戦。3位決定戦に回ることとなった。
3位決定戦で梅津は、準々決勝で高田を破った田口と対戦。中盤以降徐々に点差を広げ、15-9で勝利。3位入賞を決めた。(片山和貴)
大会2日目戦評
男子サーブル個人戦
男子サーブル個人には山本真太郎(営2)、武捨大輔(文3)、古田凌大(文3)、小野大貴(文3)の4人が出場。このうち、山本と小野が予選プールを通過。トーナメントへと駒を進めた。
トーナメント1回戦からの出場となった小野は初戦で澤田佳樹(京産大)と対戦。15-8と快勝で2回戦へ駒を進めると、続く2回戦で淺野裕暉(日大)との組み合わせに。大きく点差を広げられ、何とか食らいつこうと試みるも6-15で惨敗を喫し敗退。最終結果は29位となった。
2回戦からの登場となった山本は初戦で大橋亮介(日体大)と対戦。序盤に連続で得点を許し点差を広げられるも、その後盛り返し7-7の同点とする。しかし、その後再び連続失点を喫すると、反撃も及ばず9-15で敗戦。2回戦敗退、22位で大会を終えた。(片山和貴)
女子エペ個人戦
女子エペには、前田友菜(文4)、新井ひより(営3)、鈴木詩(文1)の3人が出場。新井、鈴木の二人は予選プールで敗退となったが、前田が予選プールを通過し本戦トーナメントへ進んだ。
1回戦では川島千乃(専大)と対戦。終盤まで接戦となるも、わずかに上回り15-13で勝利。続く2回戦では尾矢二千花(中京大)を相手に、終盤までリードを許す展開に。しかし、10-13とされた場面から猛反撃を見せ、14-14の一本勝負に持ち込むと、勢いのままにポイントを奪い、劇的な逆転勝利を飾った。この勝利で勢いに乗った前田は3回戦、準々決勝を突破。準決勝に駒を進める。準決勝では岩同ひまわり(関学大)との組み合わせに。序盤から拮抗した展開となった試合は、終盤まで一進一退の攻防が続く。しかし、14-13と前田が先にマッチポイントを握ると、決死の攻撃を見せる相手の勢いにも臆せずに試合を締めくくり、決勝進出を果たした。決勝戦では、成田琉夏(専大)を相手に、序盤こそ互角戦いを見せたが、中盤以降に大きく点差を広げられ、9-15で敗戦。優勝こそ成らなかったが、前田にとって最後のインカレで準優勝と見事な成績を残した。(片山和貴)
選手インタビュー
梅津春香(国文4・女子フルーレ)
ー個人戦を振り返って
優勝を目指していたので、目標が達成できたのかという点については良くなかったのですが、練習から試合を意識して、少しずつ取り組みを変えてきたことが出せたかなと思います。練習でやってきたことを試合に生かせたことが収穫でした。
ー日々取り組み、考えてきたことは
私は普段、目の前のポイントを取るためにプレーをするということを意識してきたのですが、その意識を少し変えるようにしました。目の前のポイントも大事なんですけど、試合をしていく上でどんな風に展開が進むか、どこで攻めるかなどを意識するようにしました。
ー予選プールから振り返ってみて
予選プールの方が実は一本勝負だったり、うまくいかない試合展開があったりと苦戦しました。
ー昨年のインカレと比べて
昨年は10位と悔しい思いをしました。その中で、やってみて自分が納得できるプレーがしたいと思うようになりました。今回は自分で考えてやってきたことが結果になったので、まだ課題はありますが、この調子で続けていきたいと思います。
ー団体戦へ向けて意気込みをお願いします
団体戦では関カレで悔しい思いをしました。チームとしては良かったのですが、私自身あまりいいプレーができなかったのでインカレでは関カレの反省を生かして頑張りたいと思います。
前田友菜(文4・女子エペ)
―準優勝おめでとうございます。今の気持ちは
素直にうれししいです。
―今日のプレーに点数をつけるとしたら
93点です。中途半端なところが多くて、緊張しているときとかに、自分が早く点数を欲しいからって無理やり攻撃したりしたところがあったので、そういったところがもうちょっと少なければ、みんなにヒヤヒヤさせずに応援しやすい試合を見せられたかなと思います。僅差の試合が多くて、心臓に悪い試合ばっかりしちゃったなと思って、そこをもうちょっと余裕をもってできたらよかったなと思います。
―トーナメントでは僅差の試合をものにして勝ち上がりました。勝利できた要因は
自分より格上の選手も(戦った)中にはいて、点差が開いたところもあって、あきらめかけたこともあったんですけど、上の観客席で同期もそうですし、後輩もすごく一生懸命応援してくれたのがすごい聞こえて、まだ頑張れると思って頑張れました。
―準決勝、決勝での試合前の気持ちは
準決勝は勝っても負けても試合数変わらないし、3決に行っちゃったらメダルとかがもらえるかはわからなくなっちゃうので、せっかくここまで来たならここは絶対に勝って決勝に行きたいと思っていました。決勝は、関カレでも負けている相手で、前から苦手意識があるあまり勝てない選手だったんですけど、だからといってあきらめるんじゃなくて、自分より格上だということも理解しながら、胸を借りてこれまでやってきたことをぶつけようと思っていました。
―今日のプレーで後輩たちに学んでほしいことは
最後まであきらめなかったところが今回よかったところだったのと、チーム全体として練習している技があるんですけど、それを今日の試合では多く使って勝ち抜けたので、後輩たちもこれからたくさん試合があるので、例えば負けているときで1本欲しいってときに、あの技が使えるなってことを思い出してくれるようになればいいなっていうところで、実践でもちゃんと使えるんだよってところを組み立てとかも見せられたと思うので、これを学びにしてこれからも頑張ってほしいと思っています。
―応援してくれた方へ向けて
3点差とか点差がついてもうダメかもって自分では思ってしまったところでも、まだいけるって応援をしてくれたので、私にとってすごく後押しになったので、最後まであきらめずに応援してくれて、ありがとうございました。
フォトギャラリー
- 最後のインカレで3位入賞の梅津
- 高田も2年連続ベスト8入りを果たした
- 体勢を低くし攻める岩田
- 北村は2回戦敗退とほろ苦い結果に
- 惜しくもベスト8に届かなかった中村
- 見事準優勝となった前田
- 山本は無念の初戦敗退となった
- 抜群の勝負強さで決勝まで勝ち上がった前田