【スピード】第83回全日本スピードスケート選手権大会 1日目 ハイレベルな戦いの中でそれぞれが健闘!三輪は9位で明日へつなぐ!
第83回全日本スピードスケート選手権大会
2015年12月22日(火)
長野市オリンピック記念アリーナ(エムウェーブ)
10月のSBC杯第22回全日本スピードスケート距離別選手権大会(距離別)以来の全日本規模となる今大会。
世界大会への切符を賭けた、ハイレベルな戦いが幕を開けた。
今大会は500㍍、1500㍍、5000㍍、10000㍍の4距離での総合得点で争われる。
法大からは三輪準也(営4)、佐藤裕斗(営4)、大竹拓三(文1)の3名が出場。
大会1日目は500㍍、5000㍍が行われ、三輪が2距離終了時点で9位につけた。
レース結果
個人成績
種目 | 選手名 | 順位 | 記録 |
---|---|---|---|
500㍍ | 三輪準也 | 7位 | 36秒995 |
佐藤裕斗 | 31位 | 38秒74 | |
大竹拓三 | 34位 | 38秒99 | |
5000㍍ | 三輪準也 | 14位 | 6分49秒63 |
大竹拓三 | 19位 | 6分53秒34 | |
佐藤裕斗 | 20位 | 6分54秒86 |
1日目終了時点結果
選手名 | 順位 |
三輪準也 | 9位 |
佐藤裕斗 | 22位 |
大竹拓三 | 25位 |
戦評
2016ISU世界オールラウンドスピードスケート選手権大会、及び2015/2016ISUワールドカップスピードスケート競技会第5戦への出場選手選考も兼ねられて行われる全日本スピードスケート選手権大会。
本年度のタイムランキングが1500㍍以上のいずれかの距離で28位以内の者。距離別の1500㍍以上のいずれかの距離で6位以内、ジャパンカップ、または先日行われた全日本学生スピードスケート選手権の1500㍍以上のいずれかの距離で3位以内の者。これらを満たす選手のみが出場権を持つ。法大からは条件を満たす三輪、佐藤、大竹がエントリーした。
今大会は4距離全ての総合得点で争われる。また3距離終了時点で8位以内に入っていない者は4距離目の10000㍍に参加することができない。
1日目は500㍍と5000㍍が行われた。
最初に行われたのは500㍍。まずはルーキー大竹が登場。以前、全日本学生選手権(全日本学生)では「500㍍は得意ではない」と話していた大竹であったが、今日は自己ベストを更新。本職ではない距離でも収穫を得た。続いて佐藤が滑走。自己ベスト更新を狙って滑るが、それゆえ力が入りタイムを伸ばすことは叶わなかった。最後は三輪が本調子とは言わないものの7位と上位につけ、最初の種目を終えた。
500㍍から長く時間を空け、行われたのは5000㍍。500㍍と同じく、法大勢は大竹からスタート。抑えめでレースに入ったという大竹だが、最初のラップは31秒と自身の予想をいい意味で裏切る結果に。その後も大きくラップを落とすことなく順調に滑り切り、5000㍍でも自己ベストを記録した。続いて佐藤、45秒台を出せるようなラップを目標に滑るが、思うような結果は得られず。しかしラップはさすがの安定ぶりで、インカレに向けて弾みとなるレースとなった。18組目に登場した三輪は、長距離のルーキー伊藤(日大)と同走。スタートから勢いよく先行し、相手を追いつかせないままフィニッシュした。しかし「3周で足にきてしまい、精神的に負けてしまいそうになった」とリンク状態との兼ね合いや、振るわない結果に表情を曇らせた。それでも距離別では負けていた伊藤に先行勝利したことは大きな収穫となったようだ。
3人は、それぞれが自身の課題や収穫を手にいれ1日目を終えた。
2距離終了時点で、明日の10000㍍出場の可能性を濃厚にしたのは現時点9位の三輪。1500㍍で挽回し8位以内に浮上できるかどうか、要注目だ。また自己ベスト更新を狙う佐藤、大竹の滑りも楽しみに待ちたい。日本トップクラスの大会で、明日もオレンジ魂が輝く。(野口愛優)
選手コメント
三輪準也
―今日のレースを振り返って
疲れた、本当に疲れました。
―500㍍のほうは
また中3(の自分の記録)に負けてしまったので、悲しいです。
―中3の記録というのは
36秒9です。今日は36秒99です。
―5000㍍のほうは
45秒切るくらいのラップ設定でいったんですけど、氷が思ったより重くて。3周くらいですぐ足にきてしまって、精神的に何回も負けそうになりました。粘れてはいないですけど、そこまで崩れることはなかったです。まあこういうリンクもあると思うので…。
―伊藤選手(日大)と同走でしたが
もうちょっと競り合いたかったんですけど、相手もあんまり前半タイプじゃないので。今日は僕が先行して、そのまま逃げ切れたのでそれはよかったなと思います。
―前回の大会から少し時間が経ちましたが、調子は
1500㍍のほうをメインに練習していて、5000㍍はこの1週間あんまり触れてこなかったので、やっぱり落ちてるなって気がしました。どういけばいいのか、感覚がよくなかったです。レース中も悪いことばっかり考えちゃって、残りあと9周からスケートもうやめたいなあとか、7周でもう立ち上がってしまおうかなとか、あと4周くらいから嫌だしか頭の中になかったです。あと3周くらいになれば、普通はそこからテンポ上げてけるようにって感じになるんですけど、今日はもう早く終わらないかなあって感じで。マイナスなことばっかり考えてて、これはうまくいかないなと思いました。そう考えてしまったのは氷がいつもと違って重くて、足に来たので、それが原因かなと思います。
―氷のコンディションは日によって違うのですか
そうですね。全然違います。
―今大会に関して
予選に残ろうと思って滑ってました。500㍍は悪いなりに。他の人もあんまりよくなくて、氷のせいもあるんだなあと思ってました。5000㍍はもうちょっと滑れる予定だったんですけど、気持ちの面で負けてしまった部分があるので、練習不足がここにきたなあと。ずっと調子が上がってきていたんですけど、(前回の大会での)10000㍍を滑ってから調子悪くなっちゃって、まだ立て直しできていません。これからまだ時間が1週間以上あるので、練習しなおして、まだまだシーズンは3月まであるので頑張りたいと思います。ただ今日そんなに良くない中で伊藤に同走で、自分が先行して逃げ切れるレースができたっていうのは、そこだけは評価できると思います。
―明日に向けて
最近300㍍の入りが上手くいっています。室内リンクでスピードも付くので、良い300㍍の入りで入って。そこからスピードにつなげることができていないので、27秒前半ぐらいのスピードで入ってこれるようにしたいです。700㍍までが勝負かなと思います。とりあえず700㍍までいけないと、そこからいくらいってもだめなので。現段階では700㍍から1500㍍まで滑る足はないので、とりあえず700㍍までは持ちこたえて、学生の中では一番になれるようにしたいです。
明日の1500㍍で好成績を出し、10000㍍出場を目指す三輪
佐藤裕斗
―今日のレースを振り返って
500㍍は、伊香保(で行われた全日本学生スピードスケート選手権大会)で38秒5だったので、100㍍がコンマ2秒でラップがコンマ3秒くらい速くなれば、37秒が出るかなって思って滑ったんですけど。自己ベストを出したいと思って力んでしまって、結果的には伊香保より遅くなってしまいました。伊香保より遅いっていうショックが、自分の中ですごく大きかったですね。
―5000㍍のほうは
ラップだけ見たらそんなに悪くはないんですけど、前半の3000㍍通過くらいまで、目標より約1点ずつ遅かったので。3000㍍通過時点で速かったら、目標だった45秒くらいに届いたかなって思います。でもまあ3000㍍まで1点足りなかったってので、今回54秒だったのかなあと。そこでちょっと残念な気持ちと、ラップ的にはそんなに上下しなかったので、インカレにつながるレースだったのかなっていう収穫もあった感じです。
―昨年に比べて
昨年は500㍍が38秒49、5000㍍が6分50秒だったので、そこから見たらなんか遅くなっているなっていうのは感じるんですけど。練習を抜いてやってきたわけではないので。
―今大会での目標は
自己ベスト更新でしたけど、まあ多分あと1500㍍しか滑れないと思うので…。1500㍍(の自己ベスト)を更新できたらいいなと思います。
―1500㍍の自己ベストは
多分1分51秒5です。
―明日に向けて
自己ベスト狙って頑張ります。
堅実に練習を重ねてきた佐藤は、明日も自己ベスト更新を狙う
大竹拓三
―今日のレースを振り返って
500㍍のほうは、スタートが思うように動かなかったり、進まなかったりしたんですけど、自己ベストが出たので良かったなと思います。本職ではないので、内容的にダメだったなあとか迷ったりする必要ないと思うんですけど。5000㍍は、今シーズン、突っ込んでいって後半ばててしまうというレースが多かったんですけど。今回はそれを抑え気味でいって、最後まで粘れるようなレース展開にしようと思っていました。それなのでゆっくりめで抑えて33秒くらいで入っちゃったと思ったんですけど、31秒出てたので、そこら辺はよかったのかなと思います。後半も粘れて、最後22秒の前半で終われたので。久しぶりに楽しいレース、手ごたえのあるレースができたかなと思います。
―5000㍍のほうはシーズンベストですか
いや、自己ベストです。
―500㍍、5000㍍の両方で自己ベストということですか
そうですね。とりあえず今回の大会は3種目で…。10000㍍はあるんですけど、まだ自分が狙えるような位置にいっていなくて話にならないので。とりあえず3種目全部で自己ベストを出すっていうのが今回の目標でやっています。道具も変えて、手ごたえとか感覚とかは思ったよりいい感覚で滑れてはいないんですけど、今回自己ベストが出て。道具の特徴とかがわかってきたというか、少しずつ慣れてきたというのはありますね。
―道具を変えたというのは、どこの道具を
靴も刃も全部です。2週間とか3週間くらいになるんですけど。1週間前から長野に来て、先輩たちと練習して、長い距離滑ったりとかそういう滑り込みができてきて、慣れてきましたね。
―今大会はご自身の中では自己ベストを出すための大会、という感じですか
そうですね、自己ベストですね。あと自分が今何秒でどういうレース展開をしたら良いのかっていう、そういうのに挑戦するのが目標ですね。
―明日に向けて
明日もやっぱり自己ベストですね。それしかないです。
今日の2種目両方で自己ベストを更新したルーキー大竹
フォトギャラリー
- 三輪は500㍍でまずまずの結果を出す
- 5000㍍は振るわなかった三輪
- 佐藤は自己ベスト更新に力んでしまったと話す
- 5000㍍ではインカレにつながるレースをした佐藤
- 本職でない500㍍で自己新を記録した大竹
- 大竹は5000㍍でも自己ベストを更新
- 選手たちを支える中村コーチ
- レース前の三輪㊧奥と中村コーチ㊨