【バレー】 決戦前日!全日本インカレ展望&選手インタビュー

バレーボール

【バレー】 決戦前日!全日本インカレ展望&選手インタビュー

2015年11月19日(木)
法政大学富士見校舎体育館

いよいよ明日、第68回秩父宮賜杯全日本バレーボール大学男子選手権大会(全日本インカレ)が開幕を迎える。今大会は負けたら終わりのトーナメント戦。また、4年にとっては最後の大会となる。今回はその4年をはじめとしたメンバーに、全日本インカレに対する意気込みを語ってもらった。

最後の大会を迎える4年(左から田中、佐久間敬介、長谷川、千住、小粥)

展望

ラストゲーム。4年にとって最後の大会が始まろうとしている。グループ戦が行われ、その結果をもとにトーナメント戦が行われる今大会。トーナメント戦では、負ければ引退となるため、各チームの意地のぶつかり合いとなるに違いない。
今年はレギュラーの半数以上を4年が占め、最上級生が主体のチーム作りを行ってきた。オーソドックスなバレーを展開していた昨年とは変わり、今年のコンセプトは「コンビバレー」。主将となった長谷川優太(法4)を司令塔に置き、多彩な攻撃を仕掛けることを目標としてきた。開幕前は入れ替え戦も危惧されたが、春季リーグ戦ではコンビバレーを発揮し、7位に入る。しかし、秋季リーグ戦では決定力不足により、11位に沈み入れ替え戦に回ることに。入れ替え戦でも悪い流れを断ち切ることができず、敗戦を喫し2部降格となった。

チームとしては降格を味わい芳しい状態ではないが、全日本インカレに向け動き出している。まず解消すべき課題は決定力不足だ。他のチームに比べ高さがないため、今までの攻撃パターンをより複雑なものにする必要がある。相手ブロッカーに的を絞らせずに優位な状況下でスパイクを打つことができれば、決定力が上がるはずだ。その中でも特にキーマンとなるのは、ミドルブロッカーの田中尚(法4)だ。長谷川とは高校時代からのコンビであり、二人の息をピッタリ。田中は様々な位置からスパイクを打つことができ、幅の広い攻撃を仕掛けることが可能となる。秋季リーグ戦後半からは打数も増え、サイドアウトを取る場面も多く見られた。田中以外にも小粥圭祐(営4)や榎本京祐(法2)といった高さのある選手たちの活躍も必須だ。

そんな攻撃を支えるのは、法大の武器ともいえるサーブレシーブの精度の高さだ。秋季リーグ戦では、リベロの小林慎平(営2)がサーブレシーブ賞を受賞。実力は証明済みだ。千住治(営4)もサーブレシーブとスパイクの両方をこなし、チームをバックアップしている。このサーブレシーブの精度の高さがあってこそ、全日本インカレでもコンビバレーが成り立つだろう。

チーム全体のモチベーションとしても良い状態だ。今年は例年に比べ、Vチャレンジリーグへ参戦している選手が多く、その選手たちのモチベーションの高さがメンバーに伝播している。長谷川と田中が大同特殊鋼へ、榎本と進藤涼(文3)が東京ヴェルディにそれぞれ参加しており、チームに良い影響を与えている。

今大会の山場は、トーナメント3回戦で対戦するであろう国士大と4回戦の中大となる。国士大は秋季リーグ戦2部降格を喫したが、春季リーグ戦では4位に入っているため油断できない相手だ。下級生に力のある選手がおり、勢いに乗れば止めることが難しいだけに、相手のペースにならないことが重要となる。国士大を破れば、続く相手は昨年の全日本インカレの王者でもあり、リーグ戦を春秋連覇した中大。ユニバーシアード代表セッターの関田誠大と全日本代表の石川祐希などを擁し、タレントぞろいのチームだ。格上相手に対し、今まで以上の力を発揮して臨むことが勝利への絶対条件となる。
「みんなが納得するプレーができれば」と長谷川。泣いても笑ってもこのメンバーで戦うことのできる最後の大会。1年間の集大成を見せ、ラストゲームに挑む。(南高節)

選手コメント

長谷川優太 主将

-現在のチーム状況は
まだ誰がインカレに出場するとか決まっていないので、まだ分からないですね。

-今日の練習では、田中選手と榎本選手が対角に入っていましたが、そこら辺も含め検討中という感じですか
そうですね。このメンバーから入れ替わったりもする可能性もあるので。

-入れ替え戦に敗れてからのチームの立て直しは
みんなこんな感じで振る舞ってますけど、少なからずショックは受けていると思います(笑)。

-それからの練習は
入れ替え戦直後は、インカレまでまだまだという感じなんですけど、僕自身は大同特殊鋼で試合に出ていたので、正直身が入らなかった部分はありますね。入れ替え戦が終わってからフォーメーションを変えてやろう、ということになったので僕もそうですけど、チームのモチベーションも高まったのかなと思います。

-具体的には、攻撃パターンを増やしたりなどでしょうか
そうですね。それが第一目的でこのフォーメーションにしました。攻撃が単調になってしまっていたので。うちはキャッチが良く、複雑な攻撃ができる最後のチャンスなので、チャレンジしてみようかなと。

-それは、メンバーで話し合って決めたのでしょうか
主なメンバーと濱口監督などと話し合って決めました。攻撃力がないと言われてきたので、コンビバレーで相手のブロックをもっと分散させるために、決めました。

-セッターとして、ブロックを分散させる上で考えることは
アタッカーもブロックが少ないとコースに打ちやすいですし、僕自身もブロックを振るのが好きなので。他にもトスの上げ方とか、一回一回同じように上げるときもありますし、フェイクを入れて上げたりなど工夫はしてますね。

-実際に新たなフォーメーションを試してみていかがですか
まだ始めたばかりなので、ミスが多いですね。スパイカーも新しい選手が入って普段打たないポジションで打つこともあり、スパイカー同士のコミュニケーションもまだ難しいですね。けっこう頭使います(笑)。サーブカットはとても良いと思うので、そこで決まらなかったらもったいないので、何とか点を取れるようにしたいですね。一生懸命返してくれているので。

-長谷川選手と田中選手が大同特殊鋼へ、進藤選手と榎本選手が東京ヴェルディでの練習に参加していますが、攻撃に変化は
特にはないですね。ですけど、モチベーション的に調子とかは他の選手に比べたら、良いと思います。昨年までは僕もこの時期はまだ本腰を入れてやってなかったですが、今年はやっています。4人が(Vチャレンジリーグに)いっているので、周りにモチベーションが伝染してくれれば良いです。

-いつ頃から、大同特殊鋼の試合に参加していますか
入れ替え戦が終わった次の週からですね。今は3セット目から2人で(田中選手と)出る感じです。

-周りでも内定選手は参加していますか
今の時期は法政ぐらいですかね。東京ヴェルディでは他大学の選手も内定していますが、全日本インカレが終わってから合流するらしいので。

-4年生は最後の大会となりますが、雰囲気は
僕は毎週試合をやっているので、モチベーションは高いです。今日初めてゲーム形式の練習をやったんですけど、千住も小粥も調子は上がってくると思います。

-全日本インカレの組み合わせが出ましたが
勝ち進むと中大ですよね…。負けたら終わりなので、まずは一戦一戦大事に、という感じですね。みんなが納得するプレーができれば良いです。

-全日本インカレに向けて
悔いの残らないように優勝目指して頑張ります。

千住治 副将

―秋リーグを振り返っていかがですか
結構勝てないリーグ戦が続いて、勝てないで終わってしまったっていう印象でした。

―最上級生として臨んだリーグ戦でしたが、今までと違って感じた点はありましたか
そうですね、特に意識はしてなかったです。

―最近のご自身の調子は
今は結構筋トレとかで体は動かしているので、すごく体が重い状態ですね。調子が悪いというよりは、ここから徐々に調子を上げたいなと思っています。

―直したい点や課題はありますか
(長谷川)優太とあんまり合っていないかなっていう部分があるので、そこをしっかりとやっていきたいなと思います。

―チームの調子はいかがですか
色んなことを試したりしているので、良くはないですね。負けたままの状態で行っても、また負けてしまうんで、色々変えて試行錯誤しています。

―期待している後輩はいますか
藤本幸運ですね。

―全日本インカレが大学生活で最後の大会になりますが
最後の大会なので、本当に悔いなく出し切って終わりたいなと思います。

―インカレの組み合わせも出ましたが、印象は
グループリーグ終わって、1試合目終わって、2試合目で多分国士館と当たるんですけど、そこが結構山だと思っています。まずはそこを目標にしていけたらと思います。

―目標は
目標設定するとそこまで行けない気がするので、1戦1戦しっかりと勝っていきたいなと思います。

―インカレへの意気込みを
リーグでは不甲斐ない結果で終わってしまったので、最後の全日本インカレでしっかり力を出していきたいなと思います。

田中尚

―秋季リーグ戦を振り返って
入れ替え戦にいってしまって、降格してしまったので、本当に申し訳ない気持ちが一番です。でも、僕的にはすごく楽しかったです。

―リーグ戦を終えてから、これまでどのような練習を中心にされてきましたか
新しいフォーメーションをやるので、その練習をよくやってきました。

―現在のご自身の調子はいかがですか
僕の調子は絶好調です。

―現在のチームの状態はいかがですか
(全カレまで)あと一週間あるので、もう少し調整して、頑張っていかなければまずいかなという感じはします。

―全カレで勝利をあげるために、強化していきたいところは
サーブ、ブロックが大事になってくると思います。うちは背が低いので、サーブで良いサーブを打って、シャットするというのが一番良い形です、その練習に力を入れていきたいです。

―キーパーソンは
最後なので、4年生全員だと思います。

―全カレが大学生活最後の大会となりますが
最後なので、勝ちたいですが、はしゃぎたいです。みんなでワイワイやりたいというのがあります。楽しく、かつ勝ちたいです。

―全カレにかける思い
最後の大会なので、全力を出して勝つのみです。

―これまでの全カレでの思い出
昨年の全カレです。大東文化大学に2回戦で負けたので、そこに勝っていれば優勝できたのではないかなというのが、一番の思い出です。

―全カレではどのようなプレーをされたいですか
観客を盛り上げるプレーをしたいです。

―全カレに向けて意気込み
勝ち負けは関係なく、楽しくやりたいです。

小粥圭祐

ー改めて秋季リーグを振り返って
結果的に2部に降格しちゃったので、正直なところ後輩に申し訳ないなという気持が大きいですね。

ー入れ替え戦後、チーム内や4年生同士で話したことは
2部に落ちちゃったのはもう決まったことなので。全カレが最後になるのでしっかり切りかえて、最後良い結果を残せるようにっていうことを話しました。

ー入れ替え戦後、欠点を改善したいと仰っていましたが調子は
今練習している最中ですけど、まだまだ結構課題が多いところがあります。あと1、2週間、短いですけど、できるだけそれを改善していきたいです。

ー具体的にどんな課題がありますか
チャンスボールからの切り返しとか、そういった部分でしっかり得点につなげられるようにしていきたいです。

ーチーム全体の調子は
今はみんなしっかり気持ちを切り替えて、全カレに向けて気持ちを上げていっている最中なので、チームの雰囲気はいいと思います。

ーご自身の調子は
まだまだの部分もあります。これからしっかりセッターとも合わせていって、全カレにピークを持って行けたらいいなと思います。

ー全カレの組み合わせの印象
勝ち上がっていくと、ベスト8懸けで中大と当たるので、そこが大きな山かなと思ってます。もちろん、1試合1試合頑張りたいんですけど、まずは中大を意識して頑張っていきたいです。

ー全カレで特に意識したいこと
本当に最後の試合なので、楽しんでやっていければいいかなと思います。

ー今年の法大の注目選手は
こいつ(田中選手)ですね(笑)。こいつと優太(長谷川選手)が高校から一緒で、キレのあるコンビがすごいです。そこが1番うちにとっては得点力でもあるし、見所でもあるかなと思います。

ー最後の試合になりますが、どんな思いで臨まれますか
もとろん優勝目指して頑張っていけたらなと思います。

ー全カレに向けて意気込みを
優勝目指して、楽しくしっかり、自分たちのバレーができるように頑張ります!

小林慎平

―秋のリーグ戦を振り返っていかがですか
残念でした。

―サーブレシーブ賞を受賞しましたが
素直に嬉しかったです。

―今のご自身の調子は
今腰をけがしていて、最近までずっと動いてなくて筋トレしかしてなかったんですけど、いい感じで調整できているなって感じです。

―インカレまでに修正したい点はありますか
ポジションも変えたので、取りあえずそのポジションにもみんなしっかり馴染んできています。あと風邪を治したいです。今風邪ひいてるんで(笑)。体調を整えたり、腰とかを調子良くしていければと思います。

―チーム全体としてはどんなことをインカレまでに練習していますか
チーム練習を主体でやってます。さっき言ったみたいに、前とポジションを変えたので。頑張りたいです。

―インカレの試合の組み合わせが出ましたが
最初は大同大と京都大ですよね。ちょっと見たことないんでわかんないですね。でも試合当日にこっち(法大)のバレーをやっていれば勝てると思うので、普通にやっていきたいです。

―意気込みを
頑張ります(笑)

榎本京祐

ー改めて秋季リーグを振り返って
自分は一応エースっていうポジションでやってきたんですけど、自分が決まらず降格してしまいました。秋のリーグは自分の力不足で負けたと、かなり反省していて。その反省を練習に生かしていきたいと思います。

ー入れ替え戦の後はどんな調整を行っていますか
今は(Vチャレンジリーグで)東京ヴェルディの方でも練習しています。全カレと、東京ヴェルディのリーグの方でも活躍できるように。自分の力をどんどん伸ばしていけるように練習していますね。

ー東京ヴェルディでの練習について
クラブチームなので、週3日くらいの練習なんですけど、かなり意識の高い、内容の濃い練習です。

ーまた法大とは違った雰囲気ですか
そうですね。チームの仲とかも結構良いんで、和気あいあいとやりながらも、しっかり言い合うところは言い合っています。

ーそういった中で、ご自身の調子は
入れ替え戦負けて、正直かなりショックで。悔しくて、入れ替え戦終わった後は練習も力が入らなくて。全カレに向けてしっかりやらなくちゃいけないんですけど、ショックで何もできない状態でしたね。かなりきつかったです。

ー現在は
今はもう全カレに向けて目標をしっかり立てて、頑張っています。

ーチームとしての、現段階での完成度は
最近新しいことをやり始めて。自分がクイックに入ったりとか、サイドから打ったりとか。そういう変則的なバレーに挑戦しているので、チームの完成度的にはまだまだなんですけど、それが上手くはまったらかなり良いチームになるかなと思います。

ー全カレの組み合わせの印象は
ベスト16懸けで国士舘、ベスト8懸けで中央大学だったと思います。国士舘も一緒に2部に落ちて、同じ状況だったんですけど、国士舘にしっかり勝ち抜いて、中央大にも勝って、良い結果を出せたら良いなと思います。

ー全カレを勝ち抜くために大切なことは
トーナメントなので、1戦1戦がかなり厳しい戦いになってくると思います。1戦1戦で自分の持てる力をすべて出し切ることが、かなり重要になると思います。

ー4年生が引退になりますが
4年生にはかなりお世話になりました。試合中も大事なポジションについていたので、そういうときも声をかけてくださったり。その4年生に恩返しするつもりで、全カレを戦い抜きたいと思います。

ー全カレに向けて
1年の中の集大成だと思うので、しっかり法政バレーをやっていけたらなと思います。

大会情報 競技日程:第1日 11月30日(月) 代表者会議・レフリークリニック
第2日 12月 1日(火) 開会式・グループ戦
第3日 12月 2日(水) グループ戦、トーナメント戦 1回戦
第4日 12月 3日(木) トーナメント戦 2・3回戦
第5日 12月 4日(金) トーナメント戦 4回戦、準々決勝
第6日 12月 5日(土) 準決勝
第7日 12月 6日(日) 3位決定戦・決勝・表彰式・閉会式
※①3チームリーグ戦で3セットマッチとし、上位2チームが決勝トーナメントに進出する。
②3チームが1勝1敗になった場合はセット率及び得点率で順位を決定する。
③決勝トーナメントに移行する抽選は行わない。 決勝トーナメント戦については
1~3回戦は3セットマッチ、 4回戦以降は5セットマッチとする。

会場:エスフォルタアリーナ八王子(第2~4日)、駒沢体育館(第5日)、大田区総合体育館(第6,7日)、墨田区総合体育館
※()内は法大が試合をする日程

グループ戦組み合わせ⇒http://volleyball-u.jp/ic/game/m_game_20151201.pdf
トーナメント戦組み合わせ⇒http://volleyball-u.jp/ic/game/m_tournaments.pdf

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年刊バレーボール2015表紙

フォトギャラリー

  • 多彩な攻撃を仕掛ける田中
  • ブロックをする長谷川㊧
  • オールラウンダーの千住
  • Cクイックを打つ小粥
  • 秋季リーグではサーブレシーブ賞を受賞した小林
  • 攻撃のバリエーションを増やした榎本
  • 高い攻撃力が持ち味の安東
  • 8最後の大会を迎える4年(左から田中、佐久間敬介、長谷川、千住、小粥)

 

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