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【自転車】2016 全日本選手権自転車競技大会 オムニアム(男子エリートB) 2日目 最終種目のポイントレースで完走した鈴木良が8位!

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【自転車】2016 全日本選手権自転車競技大会 オムニアム(男子エリートB) 2日目 最終種目のポイントレースで完走した鈴木良が8位!

2016 全日本選手権自転車競技大会 オムニアム 2日目
2016年11月20日(日)
伊豆ベロドローム

昨日の予選結果により、決勝に上がることのできなかった選手たちは男子エリートBとして出場。法大からは鈴木康平(スポ4)、鈴木陸来(文2)、鈴木良(経2)、上野恭哉(営1)が名を連ねた。レース内容や獲得するポイントは男子エリートと同じもの。上野が2種目が終了した時点で5位となるが、最終種目であるポイントレースでまさかの途中棄権。4名の中で唯一完走を果たした鈴木良が最終順位8位となった。

8位と好成績を収めた鈴木良(写真はテンポレース時)

試合結果

オムニアムⅠ スクラッチ(10km)

順位 名前(学部・学年) 獲得ポイント
4位 上野恭哉(営1) 34pt
8位 鈴木康平(スポ4) 26pt
14位 鈴木良(経2) 14pt
DNF 鈴木陸来(文2) 2pt

オムニアムⅡ テンポ・レース(10km)

順位 名前(学部・学年) ポイント 獲得ポイント
8位 上野恭哉(営1) 0pt 26pt
10位 鈴木陸来(文2) 0pt 22pt
DNF 鈴木良(経2) 0pt 11pt
DNF 鈴木康平(スポ4) 0pt 3pt

オムニアムⅢ エリミネイション

順位 名前(学部・学年) 獲得ポイント
5位 上野恭哉(営1) 32pt
8位 鈴木良(経2) 26pt
9位 鈴木陸来(文2) 24pt
12位 鈴木康平(スポ4) 18pt

オムニアムⅣ ポイントレース・最終結果

順位 名前(学部・学年) 最終着順 総ポイント
8位 鈴木良(経2) 7位 73pt
10位 上野恭哉(営1) DNF 52pt
16位 鈴木陸来(文2) DNF 13pt
17位 鈴木康平(スポ4) DNF 7pt
※DNF…Did Not Finishの略。途中棄権。

戦評

1日目の予選で決勝へ進むことのできなかった20名が争う、2016全日本自転車競技選手権大会 オムニアム(全日本オムニアム) 男子エリートB。法大からは鈴木康平(スポ4)、鈴木陸(文2)、鈴木良(経2)、上野恭哉(営1)が出場した。全日本オムニアムは今年から形式が変わり、1日でレース種目4つを行なうというハードなものとなった。レースは、時系列にスクラッチ、テンポレース、エリミネイション、そしてポイントレースだ。それぞれのレース順位により1位には40ポイント、2位には38ポイント、3位には36ポイントとポイントが加算されてゆき、ポイントレースのポイントと合わせてチャンピオンを決める。すべてがレースになったことにより、駆け引き、そしてレース勘、何よりもついていくことができるだけの脚力がものをいう大会だ。

スクラッチ
 30周7.5kmで競われるスクラッチ。最初の5周で4名の逃げができるが、すぐに集団が追いつく。それに代わるように、古賀友康(日体大)と鈴木良が逃げる。しかしこれも決定的な逃げとはならず。今度は原田裕成(愛三工業レーシングチーム)と鈴木陸がアタックするが、集団に吸収される。速いスピードで展開されるレースに鈴木康、鈴木陸が遅れを見せるがすぐに復帰。レースが残り10周をきると、高橋優斗、橋本陸といった中大の2人が集団のペースをコントロールする。そこで鈴木良がしかけ、逃げを狙うが集団につかまってしまう。そして2周を残して鈴木陸が足切りとなってしまう。最後は集団でのスプリント勝負に懸けられ、上野が4位、鈴木康が8位、鈴木良が14位であった。
見事4位につかみとった上野
テンポレース
 2016年度 トラックレースシリーズ(TRS) 第4戦 泉崎10月ラウンド(オムニアム)にて初めて行われたテンポレース。こちらもスクラッチと同じく30周7.5kmのレース。しかし、大きく違うのが最初の4周以外がすべてポイント周回ということ。ポイントを得られるのは1位通過したものだけ。つまり5周目から最後まで毎周回1位通過者のみにポイントがつくのだ。レースは逃げができ、すぐに集団に吸収されるという流れで進んでいく。鈴木良が前方へいく場面も見られたが、ポイントは獲得できず。12周目で鈴木康が、17周で鈴木良がアウトになってしまう。その目下、原田がアタック。10周目から20周目までを1位通過し、大量得点を得る。残り5周になると原田も集団へと戻る。そこで草場啓吾(日大)が逃げ、それに武智気吹(ユキップレーシング)が続き、阿部将大(鹿屋体大)も続く。法大勢は集団内で様子をうかがう。しかしラスト1周の鐘が鳴り響くと、上野がアタック。5着でゴールし、鈴木陸は8着。結果、上野は8位、鈴木陸は10位であった。
鈴木陸は完走を果たした
 この時点で午前中の2種目が終わり、途中順位が発表された。上野が60ポイントで5位と健闘。続くは鈴木康。29ポイントで13位。鈴木良、鈴木陸はそれぞれ15、16位と午後のレースで挽回を見せたいところ。
エリミネイション
 毎周一人ずつが足切りされてゆき、最後に残った選手が優勝となるエリミネイションでは、またもや原田が力の差を見せつける。集団の前方に位置すると徐々にスピードも上がり始める。鈴木陸が後方へと追いやられそうになるも、メイン集団へ戻る。こちらも遅れをとっていた鈴木康が8人目に足切りとなる。原田が依然集団をコントロールする中、鈴木陸がそれに追随。しかし、そこで燃え尽きてしまうと11人目にアウトとなってしまった。残るは鈴木良と上野だが、ここで上野が追い上げる。鈴木良が12人目にアウトとなり、上野はあと5名のところまで踏ん張りを見せる。しかし、徳田匠(鹿屋体大)、高橋、阿部、原田といった強敵に阻まれ、5位に終わった。鈴木良は8位、鈴木陸は9位、鈴木康は12位という結果だった。
オレンジが視界を占める瞬間も(左から鈴木良、鈴木陸、上野)
ポイントレース
 最終種目であるポイントレース。80周、20kmで行なわれた。10周ごとにポイント周回が待ち構える。この時点で上野は6位、92ポイント。十二分に優勝が狙える位置にいる。序盤から動いたのは原田。それに反応した古賀、平林楓輝(明星大)が逃げに加わる。3名が逃げ、レース全体の速度が上がると、鈴木康が遅れ始める。ポイント周回1回目は、逃げのものかと思われたが、鈴木陸が自慢のスプリント力を見せつけ1位通過。しかし、その後鈴木康が足切り。13周目のことであった。元々あった3名の逃げとは原田以外異なるメンバーで6名の逃げが構成される。その後ろにメイン集団が追いかけるという展開に。先ほどのスプリントが影響したか鈴木陸が徐々に後方へ。18周目でアウトになった。2回目のポイント周回を前に、集団、逃げもバラつきを見せる。鈴木良、上野は動くことができず。しかし永田吏玖(朝日大)、栗山和樹(朝日大)が逃げると、ついにここで鈴木良がアタック。徳田も含めた5名でエスケープ。3回目のポイント周回の前に永田が抜け出し、鈴木良も追走する。3位で通過し2ポイントを得た。その5名は勢いそのままにラップを狙う。高橋や原田がそれをつかまえようと集団から抜け出すが、叶わず。レースも半分をすぎ、残り44周というところでラップに成功。高橋が集団から逃げるとまたもやペースアップ。ここで上野が足切りされてしまった。法大勢で残るのは鈴木良ただ一人。集団が一つになると、4回目のポイント周回はポイント獲得ならず。鈴木良は草場と二人で逃げるが、決定的なものにはならず。その後も逃げができては消えの繰り返し。ラスト1周ほどで阿部がアタックをしかけると、それに各々が反応しゴールスプリントへ。鈴木良は最終着順7位となった。  ポイントレースの結果、今大会での最終結果は鈴木良が8位、上野が10位、鈴木陸が16位、鈴木康が17位であった。
鈴木良は自ら逃げるという積極的な展開をつくり上げた

 予選敗退者といえども、学生屈指の選手が名を連ね、プロも参加した今大会。その中ですべてのレースを完走した鈴木良の経験値は確実に上がるはずだ。また、上位に食いこんだ上野もこの経験を生かし、今後につなげてほしい。普段はレース種目に出場しない鈴木陸も、見えた課題はあるはずだ。鈴木康にとって、オレンジのユニフォームに腕を通すのは本日が最後であった。彼は入学当初から今まで自転車競技部にとってなくてはならない存在の一つであった。元主将の青野将大(法4)が「なんでも言い合える仲。(全日本学生選手権トラック自転車競技大会で鈴木康が優勝した時)すごく嬉しかった。自分以外の選手でこんなに喜べるとは」と語るように彼らの信頼は厚いものだった。青野主将体制は彼の支えがなくては、今年の目覚ましい功績はなしえなかったのかもしれない。  現役選手にとって今はオフシーズンであるが、その中で自らができることをやりとげ、春、さらに成長した彼らの姿が見られることに期待したい。彼らレースはまだ始まったばかりだ。(宮下尚子)

選手コメント

上野恭哉

―2日間のレースを振り返って

自分はチャレンジャーのつもりで来たんですけど、スタートリストからすごいメンバーで。まずは予選を上がることを目標にしていたんですけど、ポイントレースで実力が足りなくて(予選を)落ちてしまったんですけど、次からもっとインターバル強化をしていきたいと思います。
―4種目のレースの中で作戦はありましたか
スクラッチが自分の中では一番走れると思った種目だったので、そこで点数を稼ぎにいこうと思ったんですけど、しかけが遅くて、4着になってしまいました。
―午前中2種目終了時点での途中順位が分かってからの午後の種目に対する気持ちとしては
1位に届かないことないと思ったので、エリミネイションをしっかり狙っていたんですけど、途中自分がおろされたと思ってやめたら、(本当は)ドローで。そこが問題だと思ったので、最後まで諦めないということころを頑張りたいです。
―今年からレース種目のみでの戦いとなりましたが、それは上野選手にとってはプラスなものでしたか
自分にとってはタイム種目より普通のレースのほうが得意なので、プラスになりました。
―今日は過密日程でしたが対策としては
すぐに足を冷まさないようにレッグを履いてしっかりダウンとかしたんですけど、最後のポイントレースですぐ足にきてしまって。スタミナをつけなければだめだなと思いました。
―次に出場される大会は
TRS(第5戦 伊豆ベロドローム12月ラウンド)ですね。
―意気込みを
すごい経験というか刺激をもらったので、次に生かせるようにしっかり練習していい成績を残せるように頑張りたいと思います。
今後に期待がかかる上野(写真はテンポレース時)

フォトギャラリー

  • エリートBでは法大勢の中で最高成績であった鈴木良
  • 鈴木陸は普段短距離を専門とする(写真はスクラッチ時)
  • 鈴木康のオレンジジャージ姿も見納めだ(写真はスクラッチ時)
  • テンポレースでは早々のアウトとなってしまった鈴木康
  • 上野はエースの台頭か(写真はエリミネイション時)
  • 法大自転車競技部にとってなくてはならない存在であった鈴木康(写真はエリミネイション時)
  • インカレチャンピオンの鈴木陸も思うようなレース展開を描けず(写真はポイントレース時)
  • 「次に生かせるように」と語った上野(写真はポイントレース時)

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