第46回東日本選手権
2020年11月5日(木)~8日(日)
小瀬スポーツ公園アイスアリーナ
今年度は大会数も少なく、選手たちの演技を目にする機会は圧倒的に少ない。感染対策のため無観客開催で行われた今大会には、男女各3名の計6選手が出場。男子はラストイヤーとなる小林建斗(文4)と小林諒真(営4)が2年ぶりに全日本選手権(全日本)への出場権を手にした。女子は各々健闘したが、ルーキー平金がSPで出遅れてしまうなど、惜しくも全日本出場とはならなかった。
インタビューの時間を多くいただいたので、今回も東京ブロックに引き続き2回に分けて掲載。この記事では女子選手の結果とインタビューをお届けする。
※写真は全て「アフロ/JSF」様からの提供になります。
※インタビューは後日オンラインにて実施いたしました。
試合結果
クラス | 選手名(学部・学年) | 総合順位・得点 | SP順位・得点 | FS順位・得点 |
---|---|---|---|---|
Sr.男子 | 小林建斗(文4) | 4位・180.56 | 5位・61.65 | 4位・118.91 |
〃 | 小林諒真(営4) | 5位・169.55 | 4位・62.93 | 7位・106.62 |
〃 | 齋藤翔(営2) | 13位・119.32 | 13位・40.80 | 12位・78.52 |
Sr.女子 | 平金桐(営1) | 12位・139.83 | 18位・45.75 | 11位・94.08 |
〃 | 佐上黎(文3) | 17位・131.94 | 13位・47.47 | 18位・84.47 |
〃 | 樋口瑞保(文2) | ― | 30位・34.16 | ― |
戦評
平金桐(営1)
東京ブロックで鮮烈なシニアデビューを果たした平金桐(営1)。全日本選手権出場も十分に狙える実力があることは間違いなく、1年目からの躍進に期待が懸かる。SPのプログラムは『You Are So Beautiful』。持ち前の表現力を生かした、演技後半に向けての盛り上がりに注目だ。
冒頭の3サルコウをきれいに決め最高の滑り出し。しかし、続くコンビネーションジャンプから平金の中の歯車が狂い始める。大きな乱れはなかったものの、1本目の3トウループを跳んだ際に空中で少しのブレが生じた。「以前から注意してきた部分でのミスに焦りが生まれた」という平金。これまで失敗したことがないという2アクセルも転倒してしまうなど、最後まで立て直すことはできなかった。
しかし、スピンやステップでは最高レベルをマークするなど、ポジティブな部分も多く見られ、45.75点の18位でFS進出。目標である全日本の舞台に立つために、気持ちを切り替えFSに臨みたい。(宮川昇)
悔しい結果で終わったSP。「どんなことがあっても滑り切りたい」という意気込みで彼女はFSへ向かった。青く煌びやかな衣装をまとって滑る楽曲は『Brand New Me』。
演技冒頭は、コレオシークエンスで始まった。平金のコレオシークエンスは、全身を大きく優雅に使い見るもの全てを魅了する。加点も大きく付く素晴らしい出来だった。続く3サルコウ+2トーループ、3フリップも流れに乗りきれいに着氷。しかし、次のジャンプに行こうとした瞬間、氷に足を取られたのか転倒してしまう。思わぬハプニングに見舞われたが、冷静に対応。瞬時にプログラムの構成を変え、見事なリカバリーを行った。最後まで力強く滑った平金。「できる限りのことをできたという達成感がある」と振り返った。
平金は今シーズン、左足の怪我の影響で十分な練習ができていなかったそうだ。そんな中での素晴らしい演技に心からの拍手を送りたい。来年の全日本選手権出場に期待している。(佐々木みのり)
佐上黎(文3)
今大会、法大勢で最初の登場となった佐上黎(文3)。悲願の全日本選手権出場へ、上位でのFS進出を目指す。SPのプログラムは『Flash light』。しっとりとしたピアノの演奏に合わせて演技が始まった。
序盤の3ループは加点こそ付かなかったものの難なく成功、直後のコンビネーションジャンプでは着氷が乱れたが、その後は安定感を取り戻していく。東京ブロックで課題に挙げたスピンも改善が見られ、最後まで大きなミスなく演技をまとめあげた。
47.47点の13位でFS進出となったが、またも目標の50点に届かず。「第3グループには入りたかった」と序盤のジャンプが悔やまれる結果となった。しかし、逆転での全日本出場の可能性は十分に残されている。まずは上だけを見てFSを滑り切りたいところだ。(宮川)
FSで巻き返し全日本進出を狙う佐上は淡いピンク色の衣装に身を包み、第2グループでの演技となった。曲は『Read All About It』。
「ジャンプのミスが大きく出ると思ってたので、とりあえず転ばないことは絶対にやろう」と意識しながら挑んだ佐上だが、最初のジャンプとなる3ルッツはセカンドになってしまう。その後の3ループ、2アクセルはしっかり着氷し、コンビネーションジャンプも難なく決めた。演技前に懸念していたサルコウは着氷が乱れてしまてしまい、予定構成通りにはならなかったが、それでもスピンはスピード感があったりと、柔らかく清廉な佐上のスケーティングが銀盤の上で展開されてゆく。
演技も終盤となり、佐上の真髄とも言えるステップに入る。金木犀のほのかな香りでそこに秋を知覚するように、佐上のスケーティングは彼女の生み出す空気を会場に溢れさせ、徐々に観衆の意識を引きずり込むのだ。そのスケーティングは、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』での先生の言葉を思い起こさせる。徐々に満ちていく佐上の空気感は、はじめは薄ぼんやりとしているのかもしれない。しかし、ふとした仕草や表情によってだんだんと解像度が上がり、気付いたらそこにある星々のきらめきの中に観衆は居る。それを認識した途端、観衆は様々な感情を抱くのだろう。
来年度はいよいよラストイヤーを迎えることとなるが、心に入り込む佐上の演技は年々彩度が増しており、観衆の心をつかむ力が強くなっているのを感じる。だからきっと、1年後には全日本の舞台で佐上の演技を見る日がやってくるはずだ。(小倉明莉)
樋口瑞保(文2)
初めて東日本選手権の舞台に立つ樋口瑞保(文2)。黒い妖艶な衣装を身にまとい披露するSPのプログラムは「Big Spender」だ。
「他の選手がすごかったので6分間練習から圧倒されてしまった」と初めて立つ東日本の舞台に緊張していたという樋口。冒頭のジャンプを成功させ流れをつかみたい。しかし、序盤のコンビネーションジャンプでは3トウループで転倒してしまい、2本目を跳ぶことができず。巻き返しを計りたい演技中盤以降も3フリップで着氷時に手をついてしまい、最後のスピンもバランスを崩すなど、要所での安定感を欠いた。結果は34.16点で30位。翌日のFSに進むことはできなかった。
緊張からか本来の実力を発揮することはできなかったが、その伸び伸びとしたスケーティングやスケートを楽しむ豊かな表情はとても印象に残っている。大会後のインタビューでは自分に足りないものを『自信』と語った樋口。多くの実力者がそろった東日本での経験は彼女をさらに成長させることだろう。(宮川)
インタビュー
平金桐
―東京ブロックからの短い期間でどのような調整をしましたか
やはり前回のFSではレベルの部分だったり反省がいろいろありました。やっぱり目指している全日本のためには少しのミスもしてはいけないと分かっていたので、できる限りのことを本番で力を出せるように固めていこうと思って試合に挑みました。
―SP当日のコンディションは
体のコンディションは悪くなくて、公式練習も比較的自分の中でも納得のいく練習ができていたので、そのまま本番でも同じことをやろうと思っていました。でもやはりジャンプが前回の試合と同様に、調子がいい状態ではなかったので、コーチに言われた注意点を守ってやろうという意気込みでいました。
―SPの演技を振り返って
ご存じかもしれませんが転倒してしまって、やはり自分の中でとても後悔の残る演技で終えてしまいました。ブロックと同じように、もうファーストのジャンプの時点で転ぶって思うくらい3トウループですごい軸が斜めになってしまって、やはりセカンドも3トウにすることはできなかったですし、そういう失敗にならないようにコーチに言われたことを自分で気をつけていたつもりだったので、転んではいないけれども自分ではミスしたっていう感じでした。あんなにやったのにミスしてしまったと、半分パニック状態になってしまって、その後SPはエレメンツがFSより少なくて、ジャンプも3つしか入っていないので、最後のジャンプをミスするわけにはいけないと思っていました。普段私は最後のジャンプでミスしたことなんてなかったのに、3トウで失敗してしまったせいで、変にこれまでコーチに言われた細かい注意も全部頭の中であれもこれもいろいろ意識してしまったんです。頭で考えて自分の感覚を信じずにやったので、ジャンプに必要なタイミングだとかを逃して跳んでしまって、今まで失敗したことのないようなひどい転び方をしてしまいました。それは今までの自分の練習だとか技術面ではなくて、自分のメンタル、思考のせいでそういう大きなミスを引き起こしてしまったので、ダメだなと思って反省しました。
―具体的にコーチからはどのような注意点を
やっぱりどのジャンプもそうなんですけれども、ジャンプに入る前のスケートの流れが止まってしまうと、自分がいきたい流れと実際自分が滑っている流れが食い違ってしまって、軸もブレるし上手く全部がまとまらないというか、ジャンプが作り切れないので、そういうところも意識したし、自分の感覚でも軸が左にいかないように右に作るっていう意識で飛んでいました。
―演技後リンクを出てコーチと長く話し込んでいましたが
まずはブースに戻って「トウループはあの失敗にならないように意識をしたんですけど、なんであんなに斜めになったのか分からない、そこで焦った」という話をしました。「2アクセルは何を考えていたの」と(コーチに)言われて、「普段の注意点を順番にしっかりやろうと意識した」と話しました。普段私はそのジャンプでそんなに意識しなくても上手く跳べていたし、それが体に染みついていたはずなのに、3トウループの失敗をしたことで、無駄にいろいろ考えてしまって、結局普段から注意されていることなんですけど、「注意点を意識しすぎて、頭の中でぐるぐる考えていると体と動きが一致しないから、あんまり考えすぎるのも良くない」って練習でも言われていましたが、それを試合でやってしまって。そこは普段からの自分の課題で、思考を理解してこなかったから本番で(ミスが)出ちゃったんだなと思います。
―FS当日のコンディションは
コーチとも結果が伴わなくても後悔の演技をしようと前々から話していた中で、結局SPでそうやって後悔の残る演技をしてしまったので、FSでは絶対に自分が無駄なことをしなければよかったとか思わないように、とにかく自分が今まで練習したことを信じてやりきる、注意点を意識しないわけではないけれども、その自分の感覚で跳べるイメージをもって全部挑戦しようと。滑っていく直前に、どんなハプニングがあったとしても最後までやりきりなさいと(コーチに)言われたので、本当にその言葉の通り、FSに挑みました。
―FSの演技を振り返って
もちろん緊張はしていましたけれども、SPに比べればどこか冷静で、もう後悔の無いようにやってやるという気持ちで挑みました。まさかの思わぬところで転んでしまったんですけれども、あの失敗も普段したことないし、直前にどんなハプニングがあってもと言われていたから、「ほんとにハプニング起きちゃった」と思って(笑)。私が転んだところって短い音楽の間にジャンプを跳ばなければいけなかったんですけれども、音が短いので転倒している間にジャンプを跳ぶ音が過ぎてしまったんです。それで結局もうそのジャンプを跳べないまま次のジャンプにいかなければいけない状況になってしまって。それでも構成としてジャンプが1つ少ないままやるわけにはいかないと思って、半分どうしようと思ったけれども、やりきりたいっていう気持ちから、他のジャンプは集中して、曲とか構成があるから自分がどこでもう一個ジャンプを入れられるだろうかって瞬時に考えました。トランディションっていうスケーティングの部分を自分でちょっと変えたり省略したりして、完全に足りたわけではないですけれども、それでもリカバーして、結果最後まで大きなミスなく、自分のできる限りのことはやれたのかなと思っています。前日は後悔の残る演技だったんですけれども、FSはハプニングが起きた中で、できる限りのことをできたっていう達成感はありました。
―あの転倒のシーンは何かに引っかかってしまった形ですか
なんでしょう……もしかしたら氷の破片を踏んで滑ったのかもしれないねってコーチには言われたんですけど、もう私はジャンプ跳ぶ気満々で入っていったら気づいたら転んでいたっていう感じですね(笑)。
―コレオシークエンスなどでは高得点を記録しました
自分が今まで練習した中では、やれることはやれたかなと思います。ただ、けがをしていて、思うように練習ができていたかといわれるとそうとは言えないですけど、その中では頑張れたと思います。
―そのけがについては
けがしたのは夏なんですけれども、左足の足首というか、かかとというか。そんなすごい大きい怪我ではないのかもしれないけど、痛くて練習できなかったので、とりあえず東日本までポイント注射を月一で打ってやっていましたね。実は今日から入院で、明日手術するんです。だから今シーズンもう大会には出られない思います。
―キスクラではコーチの「リカバー良かった」という声が聞こえてきました
コーチには「曲も過ぎちゃってジャンプできなくて、あの後どうするのかと思った」と。コーチとしても自分にとってもあり得ないレベルのハプニングだったので、最初自分がいい流れでやっていたままやりきれるか、あの転倒で動揺して引きずってしまうか、どっちなるのか心配したと言われました。
―わずかに全日本選手権には届きませんでした。今後に向けては
あと少しだったので、全日本に行きたい気持ちはあったんですけど、それでもSP失敗して自分に足りないなと思った部分はいろいろあったので、どこかその結果は納得というか、そこはクリアすべき課題なので、全部私の弱点を来シーズンに向けて磨いていって、全日本に出れるように頑張りたいなと思います。
―法大からは小林建斗選手と小林諒真選手、2人の4年生が全日本を決めました
最後の4年生で、全日本への切符をつかめる大きな大会で、緊張なさってただろうし、でもやっぱりそういうやらないといけない場所で、力を出し切って全日本への切符を獲得できるのはさすが先輩たちすごいなと思いました。
佐上黎
─ブロックから東日本までの調整は
ブロックではスピンのレベルが全然取れてなかったので、スピンのレベルチェックを確認して、回転数とかを東までに調整してきました。あとはフリーの方がジャンプが曲の中になると跳べなくなるから、曲をたくさんかけて、曲の中でジャンプを降りるっていうことに慣れる(練習を)東までにたくさんやりました。
─調整してきたことは実際には
スピンはショートでは一つレベルを落としたんですけど、フリーは全部ちゃんと予定通り取れて良かったです。ジャンプは、ショートもフリーもトウループが結構危ない感じでちゃんとまっすぐ跳べてなくて綺麗に降りれなかったので、そこは練習が足りなかったかなって思います。
─SP当日のコンディションは
身体は結構公式練習の時から良い感じに動けていて、そんなに力まずにできたかなって思ってて。試合までもそんなに身体が疲れたっていう感じじゃなくて、結構リラックスした感じでできました。
─SPの演技を振り返って
ジャンプはなんとか持ちこたえたんですけど、ブロックの時よりも少し緊張気味で、少し演技が元気がないというか、硬くなってしまったかなと思います。
─SPの点数や順位について
トウループでオーバーターンしなかったらもっと上にいけたと思ってるし、第3グループには入りたかったので、それがギリギリ入れなかったのは少し悔しかったです。
─ここからはFSについてお聞きします。FS当日のコンディションは
今年から私のコーチのチームのところにトレーナーさんに付いていただいて、それで結構ショート終わった時に疲れとか取ってくれたりしていたので、いつもよりは身体のどこがが痛いとか張ってるとかは全然なくて、いつも通りの自然な感じでできました。
─前日のSPを受けFSで意識したこと
ジャンプのミスが大きく出ると思ってたのでジャンプは絶対、とりあえず転ばないことは絶対にやろうと思っていて、あとはスピンステップでも細かいところでも点差が結構開くのでジャンプ以外のところもキッチリちゃんとやろうって思いました。
─6分間練習の手応えは
身体もよく動いていた方だと思っていて、ループ、トウループは良かったんですけど、サルコウが最近少しあまりはまらなくて、それで6分間練習でも結構サルコウに時間を取ってしまって、他のジャンプが少ししか練習できなかったから少し不安は残ったかなって思います。
─FSの演技を振り返って
全体的にショートと一緒なんですけど、スピードが無かったり元気が無かったりで、ジャンプもゆるゆるな感じで締まった感じではなくて、思った通りに動けなかったように思います。
─ブロック後には3ルッツに挑戦したいというお話がありましたが
ルッツをやる予定だったんですけど、(東日本の)1週間前位に右足を少し痛めてしまって2日3日くらいジャンプの練習をしていなくて、それで足の不安もあったので今回はループまでにしようって思ってやりました。
─現在の右足の状態は
今はもう大丈夫です。
─東日本全体を振り返ると
東の試合前は、ジャンプは失敗しても最後まで諦めずに滑り切ろうと思っていたのでそこはしっかりできたと思っていて、でもやっぱり全日本に出ることを目指していたので、そこに辿り着けなかったのが少し悔しかったです。
─来年全日本に出場するためには
やっぱり上位の子たちってジャンプの難易度も高いけどほとんど失敗が少ない子が多いなって思っていて、だからジャンプを失敗しないのは絶対条件なのかなと思います。だからジャンプを安定させることと、スピンのレベルも結構皆ちゃんとレベル4まで取れている子が多いので、そこはしっかり詰めていきたいなって思っています。
─今後の意気込みを
今、ループまでは結構ジャンプが安定しているので、その先の3+3の連続ジャンプとか、ルッツももちろん今練習しているので、来年までにはちゃんと全部の試合でプログラムに入れて成功させられるように頑張りたいと思います。
樋口瑞保
―東京ブロックからの短い期間でどう調整したか
まずはスピンを一番重点的に練習したのと、曲の中で通して全部のジャンプを入れられるように、SPだったら3つなんですけど、流れで跳ぶ練習っていうのをしていました。
―当日のコンディションは
公式練習がすごく調子がよくて、このままいこうと思っていたんですけど、6分練習でちょっとだけ軸が傾いていて、その後は自分でイメージトレーニングしながら整えていたっていう感じです。
―ジャンプで苦戦しました
6分間練習のズレとかが焦りに繋がってタイミングが早くなってしまったのと、軸が調整ができていなかったのでそこが失敗に繋がっちゃったのかなと思います。
―スピンに力をいれて練習したとおっしゃっていましたが、ジャンプ以外の部分はいかがでしたか
スピンは一番最後のスピンでバランスを崩してしまったり、ブロックと比べるとあまりよくない出来ではありました。ステップも少しだけ自分の中でぐらついちゃったなというところがあって、結構緊張に負けちゃったなという試合でした。
―初めての東日本選手権ということで緊張がありましたか
緊張はすごくしました。やっぱりまだ技術的な部分でも他の選手を見ていると自分がまだまだだなと痛感したので、来年もっと上を目指せるように1年間練習していきたいなと、終わった瞬間から思いました。
―東京ブロック後のインタビューでは「楽しく自信をもって滑りたい」とコメントしていました。実際はどうでしたか
滑っていては楽しかったんですけど、ジャンプとかがちゃんと入ってくるようになったら、もっと違う楽しさが出てきて、自分に自信をもって挑めたらもっと楽しいと思うので、練習から意識していきたいと思います。
―大会後コーチと話したことは
たくさん話したんですけど、今回SP落ちしてしまった中で、来年は全日本争いまでいけるといいねっていう話と、やっぱり他の選手がすごかったので6分間練習から圧倒されてしまって、自信を持てない感じでいってしまったので、練習から6分間練習を意識して焦らないようにできるといいねと話しました。
―法大から4年生2人が全日本の切符をつかみました。先輩の姿はどう映っていますか
FODでFSを観戦していたんですけど、建斗くんはとにかく情熱を感じられるというか、絶対やってやるっていう意思が画面越しからでも伝わってきて、しっとりした曲ではなくて力強い系の曲なんですけど、涙がでてくる演技というか、とにかくすごかったです。諒真くんのほうは、合宿でもFSの演技を見ていたんですけど、スピードがすごくてエッジワークとかがすごく上手で、それを試合でも発揮していたので、本当に日々の積み重ねがすごい人なんだなと思いました。『Fix You』っていう曲も好きなので練習のときからウルっとくることもあって、4年生になったらこういう演技をできたらいいなと思います。
―自分の強みや見てほしい部分は
強みといえるかは分からないですけど、とにかくスケートが好きっていうのが一番にあるので、そこを活用して演技にも発揮していきたいと思っています。
―今後に向けて
今後はジャンプをしっかり揃えたいというのと、もっと違う種類のジャンプも増やしていって、最近なかなか納得のいく演技ができていないので、納得できて楽しく滑れるようにしたいと思います。