atarimaeni CUP 1回戦 法大ー阪南大
2021年1月6日(水)会場非公開
インカレの代替大会として開催された「#atarimaeni CUP」の1回戦。大みそかまで続いたリーグ戦を戦い抜き出場権を手にした法大は、関西第2代表の阪南大学を迎え撃った。強風により難しい戦いを強いられスコアレスで試合を折り返すが、後半にセットプレーから2得点を挙げ勝利。2回戦へと駒を進めた。
試合結果
トータル試合結果
2 法政大学 |
0 | 前半 | 0 | 0 阪南大学 |
---|---|---|---|---|
2 | 後半 | 0 |
試合スタッツ
時間 | 経過 | 大学 | 選手名 | 得点経過 |
---|---|---|---|---|
54分 | 得点 | 法大 | 飯島 | 1-0 |
65分 | 交代 | 法大 | 佐野(皓)→松井 | |
66分 | 交代 | 法大 | 竹本→服部 | |
74分 | 交代 | 法大 | 飯島→佐藤(大) | |
90分 | 得点 | 法大 | 松井 | 2-0 |
92分 | 交代 | 法大 | 長谷川→陶山 | |
92分 | 交代 | 法大 | 平山→今泉 |
スターティングメンバー
背番号 | ポジション | 選手名 | 学部・出身校 |
1 | GK | 中野小次郎 | 経済4・徳島ヴォルティスY |
3 | DF | 高木友也 | 経済4・法政二高 |
2 | DF | 城和隼颯 | 社会4・柏レイソルU18 |
31 | DF | 森岡陸 | 現福4・ジュビロ磐田U18 |
23 | DF | 関口正大 | 現福4・新潟明訓高 |
25 | MF | 佐野皓平 | 現福4・清水エスパルスY |
14 | MF | 田部井涼 | 経済3・前橋育英高 |
7 | MF | 竹本大輝 | 経済4・成立学園高 |
9 | MF | 平山駿 | 経済4・三菱養和SCY |
10 | MF | 長谷川元希 | 現福4・大宮アルディージャY |
15 | FW | 飯島陸 | 経済3・前橋育英高 |
サブメンバー | |||
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12 | GK | 近藤壱成 | 経済2・ジュビロ磐田U18 |
5 | DF | 宮部大己 | 経済4・法政二高 |
16 | DF | 陶山勇磨 | 現福3・帝京第三高 |
4 | DF | 鳥居俊 | 理工4・東京ヴェルディY |
8 | MF | 今泉富 | 現福4・浜松開誠館高 |
28 | MF | 佐野陸人 | 現福2・清水エスパルスY |
11 | MF | 服部剛大 | 社会4・横浜FCY |
6 | MF | 松井蓮之 | スポ3・矢板中央高 |
20 | FW | 佐藤大樹 | 経済3・北海道コンサドーレ札幌U18 |
マッチレポート
法大サッカー部にとって困難の連続であった1年が終わり、新たな年を迎えて臨む初戦。スタメンには今大会が大学最後となる4年生を中心とした選手の名前が並んだ。
試合開始からコートには風が強く吹きつけ、試合が動きにくく前半は我慢を強いられる時間が続いた。ボールが風にあおられ、両チームの選手の体がぶつかり合う激しい試合展開となるが、法大は積極的に相手からボールを奪いにいく姿勢を見せる。先制点を取りにいく中迎えた13分、右サイドから相手陣地に攻め入り、平山駿(経4)と飯島陸(経3)が立て続けに多方向からゴールを狙うも決めきれず、決定機を逃してしまう。その後も連携の取れたパスワークによりゴール前まで迫るものの、好機を生かしきれないもどかしい展開が続く。得点を狙う中で、個人の突破力を武器に攻め入る相手選手をDF高木友也(経4)とMF長谷川元希(現4)による息の合った守備が中心となって対応し、相手の先制を許すことなく前半を0-0のまま終えた。
互いに先制点を譲らず迎えた後半戦。何としてでも先制点を奪いたい法大は序盤から得点のチャンスを作り、ついに54分、コーナーキックの跳ね返りに飯島がヘディングでタイミングを合わせ、ゴールネットを揺らした。途中MF竹本大輝(経4)が右足を負傷し交代するアクシデントがあったが、その後もチームは崩れることなく相手が反撃する隙を作らない。そのまま1点を守りぬく展開になると思われた試合終盤の90分、途中出場のMF松井蓮之(スポ3)がコーナーキックでこぼれたボールを冷静に見極め、ゴール左下にヘディングシュートを決めた。先制点と同様にセットプレーで貴重な追加点を奪い、試合は2-0で終了。
前半は風に苦しめられたものの後半はうまく利用し、連動したサイドの守備とリーグ戦の課題であったセットプレーをチャンスに変えた攻撃によって、鬼門である大会の初戦を勝利で飾った。年末に行われたリーグ戦の過密日程による選手たちの疲労蓄積が懸念されるが、初戦の勝利をつかみ取った勢いに乗って次戦以降も勝ち進んでいくことに期待したい。
(記事/撮影・山中麻祐子/磯田健太郎)
選手コメント
長山一也監督
ー阪南大戦に向けどのようなことを準備しましたか
攻撃の所はスカウティングした中で、色々工夫して、アイデアもあって攻撃的なチームという認識でした。(選手の)サイズのところで勝てるような状況があったので、セットプレーで点を取ろうと準備してきました。流れの中からチャンスを作ることはできませんでしたが、セットプレーで点を取って最後まで守れました。自分たちのサッカーができたかというと違うような、課題が残るところもありましたが、準備してきたことは出せました。
ーセットプレーに関してはかなり準備をされたのでしょうか
リーグ戦でセットプレーから点をなかなか取れなかったこともあって、選手たちで(ボックス内への)入り方を話し合って、時間を取って準備してきたので、今日はそこが出せました。今後につながる点の取り方ができたのでよかったかなと。
ー先発の中盤に佐野皓平(現4)選手を起用しましたが、どのような意図があったのでしょうか
ある程度ボールをにぎれるかなと思っていたので、彼に中盤でリズムを作ってもらおうと。ただもうちょっとボールを触れるともう少し効果的だったかなと思います。
ー年末まで試合が詰まっていましたが、選手のコンディションはいかがですか
良いか悪いかでいったらなんとも言えないですが、この大会の名前である『当たり前』、サッカーができることに喜びを感じているので、コンディションどうこうではなくて、サッカーができるこの状況を作ってくれた方々への感謝を意識するように選手たちには伝えています。
ー長谷川元希(現4)選手、高木友也(経4)選手の左サイドの守備がポイントになった試合だと思いますが、どのような指示をされましたか
右サイドバックの真瀬(拓海)くんや、個で打開する選手がいたので、チームとして組織をしっかり作るところで、ボールサイドにまずはしっかりやっていくことはチームで徹底しました。ミドルシュートや思い切りの良いプレーをしてくるのが阪南大さんの特徴の一つだと思っていたので、そこを抑えることと、連動して守備をすることはミーティングで話していました。長谷川も守備にしっかり戻っていて、高木も連携して対応はできていたのでよかったかなと感じます。ボランチのところも田部井(涼、経4)がしっかりふたをしてくれていたので、危ないシーンは作らせませんでしたね。
ー後半に入ってうまく切り替えができたように見えましたが、どのような指示をされましたか
まずは風が強かったので、前半は割り切ってできることをやるサッカーをしようと話していました。風下の所は我慢して、後半はボールを回しやすい状況ができたので、後半は頭から自分たちのサッカーをやって、セットプレーでも風を上手く使って点を取れました。環境も含めてプラスに変えることができましたね。
長谷川元希
ー前半は押され気味のように見えた。どのような意識であったか
試合が始まる前から風が強くてこういう試合になるというのは予測できていましたし、その中でも一番大事なのは焦れないということが大事だと思ったので、そこは高木(友也、経4)と話し合って焦れないということを心がけました。相手のサイドバックの真瀬(拓海)くんも大学のトップの中で、自分が対応するのでそこは押さえなければいけないポイントだったので普段よりもより意識的にボールに合わせるだったりうまく相手にプレッシャーをというのを意識していました。
ー(相手チームについて)分析していたと思うが、実際にやってみて違いは
自分達が用意してきたビルドアップの仕方とはちょっと違ったので、そこは多少イレギュレーションとかエラーはありましたけど初戦なので勝つことが大事だと思うので勢いもついてきたらいいなと。
ー後半は風の関係もあり、チームとしてうまく切り替えができていたように見えた。そのことに関して感じたことは
僕的にはもっと法政らしいつなぐサッカーというのをできたと思いますが、セットプレー2本というところ、まず勝つことが大事で僕自身としてはサッカーの内容的には満足いくものではないですし自分もあまりボールに関わる回数というのも少なかったので、そこは試合を重ねるにつれて改善していかないといけないなと思いました。後半、試合全体を通してあまりうまく自分達のペースにできてはいないなと僕は思います。
ー後半にセットプレーで2得点。風などの環境の要因をどのように考えるか
いいボールが入れば決めることができる状況の風だったのでそこをうまく利用できました。コーナーキックの本数が多かったのでなかなか流れからのシュートはありませんでしたけど、セットプレーで取ることはリーグ戦でできていなかったので準備してきたものは出せたのかなと思います。
ーセットプレーの練習は
前半に自分達がトリックプレーをやるなど、おとといセットプレーに時間を費やしたので自分達の用意したものは出せたのかなと。
ー年末の過密日程を経て迎えた今大会。自身のコンディションは
多少疲労がないと言ったら嘘になりますけど、体の調子はいいですしチーム全体として疲労がたまっている選手も多い中で監督がうまく使い分けてくれているので、多少疲労がある中でも自分の中ではすごくいい調子でやれていると思います。
ー前半の無得点というところから、次の試合に向けての思いは
リーグ戦はなかなか自分自身点が取れなかったので、4年生最後の大会ということもありますし僕が今後全部勝たせたいという気持ちがあります。自分の得点でチームを勝たせることができれば1番いいですけど、まずは自分よりもチームが頂点に立つために中一日でいろいろ準備していかないといけないので、チーム全体として次の試合に向けてやっていきたいなと思っています。
高木友也
ー今日の試合を振り返って
風が強かったこともあって、自分たちのスタイルであるボールをつなぐサッカーはできなかったですが、難しい初戦を無失点で終わることができたのはよかったと思います。
ー初戦から強度の高い相手との一戦になりました
初戦から阪南大さんのようなチームと当たって勝つことで、チームの自信なると思います。次戦も良い準備をしてチーム一丸で臨みたいですね。
ー前半は押し込まれる展開もあるなかで失点しなかったことについては手応えを感じていますか
真瀬(拓海)さんのような大学サッカー屈指のサイドバックを相手にして、それでも崩されなかったのは、(サイドの)二人で協力できたからだと思うので、そこはよかったですね。
ー後半はチーム全体の動きが良くなったように見えましたが、どのような指示がありましたか
特に指示されたことはないですが、後半は風上になるので、自分たちでボールをつないでいこうと話していました。
ー同じ左サイドバックでは陶山勇磨(現3)選手が力を付けていますが、高木選手から見て陶山選手はどのような選手だと認識していますか
自分が調子悪かったらすぐに代わってでてこられる実力をもっている選手だと思っています。『運べるサイドバック』といった自分と似た特徴を持っていて、上手く供給したり、自分で打開する選手ですね。
ー難しい初戦を無失点で終わることができましたが、ディフェンス面での収穫はありましたか
ここ最近のリーグ戦3試合連続で2失点が続いていたので、4バックのメンバーで「初戦だからしっかり抑えよう」と話しましたね。
ー次戦に向けて
次はどのようなメンバーで臨むか分かりませんが、チーム一丸となって戦うことは変わりないので、全員で勝ちたいと思います。