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【サッカー】#atarimaeni CUP 3回戦 法大1-0流経大 途中出場の飯島が決勝ゴール!関東2部王者流経大を撃破し、早大の待つ準決勝へ!

atarimaeni CUP 3回戦 法大ー流経大
2021年1月10日(日)会場非公開

順調に勝ち進み3回戦まで駒を進めた法大が迎え撃つは、圧倒的な攻撃力で今季の関東2部王者に輝いた流経大。戦前の予想通り積極的なプレスをかけてくる相手に対しても、持ち前のパスワークを披露し試合の主導権を握る。チャンスを作るものの決めきれずに迎えた後半31分に飯島のゴールで待望の先制点をあげると、その後は虎の子の1点を守り切り勝利を収めた。これで今大会ベスト4に進出。次の試合は21日、早大と決勝への切符をかけ戦うこととなった。

リーグ戦からの好調を維持する飯島

試合結果

トータル試合結果

1
法政大学
前半 0
流通経済大学
1 後半 0

試合スタッツ

時間 経過 大学 選手名 得点経過
63分 交代 法大 佐藤(大)→飯島
71分 交代 法大 服部→陶山
76分 得点 法大 飯島 1-0
86分 交代 法大 田部井→宮部
94分 交代 法大 関口→鳥居
95分 交代 法大  平山→大塚(尋)

スターティングメンバー

背番号 ポジション  選手名 学部・出身校
1 GK 中野小次郎 経済4・徳島ヴォルティスY
3 DF 高木友也 経済4・法政二高
13 DF 城和隼颯 社会4・柏レイソルU18
2 DF 森岡陸 現福4・ジュビロ磐田U18
23 DF 関口正大 現福4・新潟明訓高
14 MF 田部井涼 経済3・前橋育英高
6 MF 松井蓮之 スポ3・矢板中央高
10 MF 長谷川元希 現福4・大宮アルディージャY
11 MF 服部剛大 社会4・横浜FC Y
9 MF 平山駿 経済4・三菱養和SC Y
20 FW 佐藤大樹 経済3・北海道コンサドーレ札幌U18
サブメンバー
12 GK 近藤壱成 経済2・ジュビロ磐田U18
5 DF 宮部大己 経済4・法政二高
16 DF 陶山勇磨 現福3・帝京長岡高
4 DF 鳥居俊 理工4・東京ヴェルディY
8 MF 今泉富 現福4・浜松開誠館高
28 MF 佐野陸人 現福2・清水エスパルスY
29 MF 今野息吹 経済1・三菱養和SC Y
15 FW 飯島陸 経済3・前橋育英高
32 FW 大塚尋斗 社会2・矢板中央高

 

マッチレポート

関西勢との2連戦を制し3回戦へと進出した法大。対戦相手の流通経済大学は、京都サンガF.C.の監督に就任することが決まっている曹貴裁氏がコーチを務め、全員がハードワークするスタイルで今季の関東大学2部リーグを圧倒的な力で優勝した難敵だ。法大はスタメンを大きく入れ替え、1回戦のメンバーが中心となった。中1日での試合が続くため、総力戦で試合に臨む。

前半主導権をにぎったのは法大だ。相手の激しいプレスを長短のパスを駆使してかいくぐり、相手陣へと押し込む時間が長く続いた。20分、自陣から高木友也(経4)がドリブルで持ち上がり、外を走る長谷川元希(現4)へ、高木がボールを受けなおしクロスをあげると、ニアに走りこんだのは平山駿(経4)。フィニッシュまで持ち込むがポスト直撃とネットは揺らせず。その後も右サイドの関口正大(現4)が積極的な裏抜けを見せチャンスを作るなど、激しさを増す球際の攻防を制し優位に試合を進めるものの、得点には至らず、スコアレスで試合を折り返した。

後半は一転し流経大のペースに。しかし、シンプルに縦に仕掛ける相手の攻撃も守備陣が集中した守りで得点を許さない。そんな中、迎えた76分、ピッチ中央ワンタッチでのパス交換から長谷川がドリブルで仕掛け相手を振り切る。PA内でマイナス気味のボールを折り返すと、中で待っていた飯島陸(経3)が右足を振り抜きゴールへ突き刺した。リーグ後半戦から好調を維持する飯島の得点で法大が待望の先制点を奪う。その後は、選手交代などで上手く時間を使いタイムアップ。勝負強さを見せつけ準決勝進出を決めた。

少し期間が開き21日に迎える準決勝の相手は、今大会ここまですべての試合で3得点以上をマークし、さらには無失点と圧倒的な強さで勝ち上がっている早大。悲願のタイトル獲得へ、敵に不足なし。好調を維持する相手を倒し決勝への切符をつかみたい。

(記事/撮影・宮川昇/山中麻祐子/磯田健太郎)


『奪還』まであと2戦となった

選手コメント

長山一也監督

ーリーグ戦や今回の大会を全面協力している流通経済大との試合になりました
流経さんがこのような環境を持っていなかったらサッカーができていないので、学生にも試合前には「環境を整えてくれる大学さんと試合ができることに感謝しないといけない」といった話をしました。サッカーの所では、相手のシャドーの選手のランニングに気をつけながら対応しようと。攻撃の所ではアンカーの脇と、(ディフェンス)ラインのバラバラになったところを狙おうというところはある程度効果的にできました。ビルドアップも高木(友也、経4)のドリブルや各選手の特徴を生かしながらゲームを進めることができました。ただ前半は最後の方でブロックを作られてきて、なかなか点をとることはできなかったですが、後半、飯島が(決めてくれました)。今日はタイミングを変えて後半からということでしたが、効果的にプレーしてくれました。(先発した)佐藤(大樹、経3)とはボールの競り方が違うので、相手も多少戸惑ったと思います。守備組織に少しずつ穴を開けながら攻めることができましたね。最後まで良いゲームでしたし、チーム全体で粘り強く戦えたのは良かったですね。

ー両サイドバックの高木選手のドリブルと関口選手のランニングがかなり試合を通して効いていたと思いますが、その二人への評価はいかがですか
高木は2回戦出場してないので休養が十分で、彼の良いところは長い距離をプレッシャーがある中で最後まで運べる所で、関口は長い距離のランニングや裏を取ったりできますね。相手のサイドバックはあまり高い位置を取ってこなくて、ブロックをしっかり作っていたので、中を締めているときは背後を取る動きを積極的にねらって、効果的にプレーしてくれました。クロスの質に関してはもう少し精度を上げていって、そうすれば彼らもプロですぐに活躍できるのではないかなと思います。

ー長谷川元希(現4)選手の『運ぶドリブル』が得点シーン以外でもかなり効果的でした
元々ドリブルが上手い選手でしたが、『得点に絡むドリブル』というか、数字に残るプレーができるようになりましたし、チームを引っ張るような発言ができるようになってきているので、成長を感じますね。

ー流経大が球際を厳しく来る中で、法大の選手のプレーもそれを上回るような力強さがありましたが、どのような分析をされて、どのような準備をされましたか
球際が激しく来るチームに分析だけで戦うのは難しいところがあると思うので、日頃のトレーニングから今日ここにこれなかった選手たちと高い強度でプレーして、その中でボールをさばく、動かすトレーニングをできているので、剥がす、運ぶところの判断もできたんじゃないかなと。(相手のプレスの)矢印をうまく使うところは日頃やってきたことが出せたのではないかなと感じます。

ー佐藤大選手と飯島選手といったタイプの違うFWをうまく使い分けています
体の張り方や裏の抜け方のタイミングが二人とも違ういいものを持っていて、今日は相手のセンターバックは強さがあったので、大樹を使って背負わせたり、ダメージを与えて、途中からは飯島がスルスルと抜けていく状況を作れたら…とイメージしていたので。飯島を入れる前に流経さんの流れになっていたので、そこは交代でうまく流れを引き戻すことができました。

ー終盤流経大のFWの並びが変わったことで、ディフェンスの選手がかなり話し合っていましたが、監督としてはどのような指示をされましたか
ボールサイドに行く選手とカバーに行く選手をはっきりとさせたかったので、足下に入ったらきっちり当たることと、スライドとカバーをきっちりやることを指示しました。

ーチームスローガンである『奪還』まであと2つとなりました
今年すごくいろいろなことで苦労して、サッカーができる環境を与えてくれた流経さんや大学関係者も含めて、多くの人たちの思いを背負ってサッカーをしているので、多少上手くいかない状況にはなったので、チームとしては良い状態にあるのではないかなと感じています。今の4年生たちは総理大臣杯やインカレ優勝を経験してきている世代で、同じような景色を後輩たちに見せてあげたいと言っていたので、まずは一つ一つ良い準備をして、そのスローガンを達成できるようにやっていきたいですね。

 

飯島陸

ー今日の試合を振り返って
前回外しているので、チームに迷惑をかけたというのがありましたし今日は自分で点を取ってチームを勝たせるという仕事をしたいと思っていて、それができてよかったです。

ー前半はどのような意図で臨みましたか
ボールを持っていた時間は自分たちの方が長いと思っていましたが、その中で点が取れていなかったので少し危ないなと思いました。ですが最後に自分で決めることができてよかったです。

ー投入時には監督からどのような指示を受けましたか
ゴールを決めるということとあとは抜け出しのところを言われたので、そこを意識して試合に入りました。

ー得点シーンを振り返って
長谷川選手がシュートを打つかなと思ったのですが、シュートをやめてクロスを上げてきた時にどちらでもいけるような準備をしていたので反応できました。

12月から過密日程が続いているが、自身のコンディションはいい状態ですか
コンディション的には今、自分の中でいい状態です。3年間苦しんだ時もありましたが、その積み重ねがここに来て実を結んでいると感じます。

今年はイレギュラーなシーズンですが、その中で日本一のチャンスが訪れています。この大会をどのように過ごしていますか
今の4年生と少しでも長くサッカーがしたいのでその気持ちと、結果を出して来年にもつなげたいという意識があります。

これまでの試合は普段通りに進んだように思われますが、選手としてはどのように捉えていますか
最初の相手は阪南で少し苦しんだ試合でしたが、その次の桃山戦でもサブのメンバーも含めて全員で戦えたのでよかったと思います。

流経大に対してどのような意識を持っていましたか
流経はアミノ(バイタル杯)を取っていて、今年は2部のチームですがすごく強いなという印象があったので絶対に負けたくないなという気持ちがありました。

ー今年をどのような1年にしたいですか
自分も活躍しながらチームもリーグ戦を取ったり、総理大臣杯などを来年度からも取れるように頑張っていきたいと思います。

次戦まで少し間が空きますが、どのような調整を考えていますか
この後チームとしては2日間オフがあるので、そこでしっかりとコンディションを回復して個人としてもいい準備をしていれば次の早稲田戦も勝てるのかなと思います。

今後のチームの目標は何ですか
一番の目標は日本一を取ることなので、そこに向けて頑張っていきたいと思います。今年のスローガンは『奪還』なので、それができるように頑張りたいと思います。

ー監督の話にもありましたが、タイプの違うFWで相手を惑わすということについてどう感じていますか
(佐藤)大樹(経3)はどちらかというと体を張る面が強いと思うので、自分はそれとは違って抜け出しが特徴なのでそれを生かしていこうと思っています。

ー大きくて強いディフェンダーでも自分のストロングは出せると感じていますか
基本的に身長が高い選手は小回りがきかない人が多いと思うので、そういう面では自分の特徴が生きると思います。

 

長谷川元希

ー今日の試合を振り返って
チャレンジャーとして相手より勝ちたいという気持ちを試合前からアップを含めてやってきたので、まず勝てたというところ(がよかったです)。前半の部分では、僕達はいいサッカーができたのですが、後半に相手の監督を含めてすごくいい選手がそろっているのでなかなか難しい試合でした。しかし僕自身自分が試合を決めるという気持ちで試合をやっていたので、アシストをしてチームを勝たせることができたのでよかったです。

ー前半から両サイドを使って押し込む形だったと思います。どういうところがよかったですか
まず法政は今年しっかりつないでというところで、相手がなかなか4枚引き出せなかったので中をこじ開けるというのは難しかったです。僕を含めてサイドの選手が大きな展開をしました。僕の場合は右サイドバックの関口(正大、現4)の裏などチャンスが作れていたので、そういうところを意識しました。

ー後半は運ぶというところが点につながったと思います
まず運ぶというところは僕自身の特徴なのでそこは得点につながるシーンでもあったのですが、その他にも運んだ最後のところで足がもつれたりなかなかシュートに持っていけない部分もありました。そこはまだまだ課題なのでそういうところを含めてもっと向上していければ、より怖い選手になれると思うので質を高めて行きたいです。

―コーナーキックの駆け引きについて教えてください
自分達自身、練習でセットプレーを意識してやっていて、スカウティングで相手にそこまで大きな選手がいなかったので、ニアで13番の城和君に潰れてもらってその後ろで自分が叩くという形も練習したので、特に変わることなく練習通り決めることができました。

―後半はキックの精度で差が出たのかなと思います
法政には本当にいいキッカーがいて、試合に出ていない選手でもたくさんいるので、中は常に合わせる意識でやっていますし、そこで合わなかったら練習後にも話をしてもう一回セットプレーをやったり、そうやって緻密に練習している自信はあるので今日の結果に繋がったのかなと思います。

ー後半に相手の圧力は感じましたか
僕は逆に圧力がかかった方がドリブルしやすいですし1枚剥がしたらどこかしらフリーになるので、僕的にはプレッシャーが来た方がうれしいなと思います。

ー改めてアシストをした得点シーンを振り返って
ボールを持った瞬間からまずシュートを自分が決めるという意識で、相手の重心を見ながら回し出すタイミングというのを常にうかがっていたのでフェイクをいれるなどをしました。飯島(陸、経3)くんは今絶好調でパスを出せば決めてくれるど思い、自分がラストパスだったのでそこはよかったです。

他のチームに比べて試合間隔が短いですが、その辺りはどう感じていますか
12月31日まで試合をしていましたし、他のチームより試合勘というのはありますが1日しかオフが無かったので若干疲労という部分があります。ですが監督を含めてチームは2チーム分作れるチームだと思っているので、そこをうまくターンオーバーしながらやっているところが今の法政の強みなのかなと思います。

大会に懸ける思いを教えてください
今年のテーマは『奪還』というところで、去年はタイトルが取れなくて僕が上級生になってからタイトルが取れていません。下級生の時にタイトルを取っていますが、自分は貢献できていませんでした。今は3年生が得点を取ってくれて勝たせてくれますが、これから準決勝を含めてまずは4年生が勝たせたいです。法政は優勝しなければいけないチームだと思うので、そこは僕自身が引っ張っていきたいと思います。

新型コロナウイルスの感染拡大による大会への影響をどのように感じていますか
リーグ戦を再開するのに1カ月半かかりましたし、それまで多くの人が協力してくれました。また一番感じたのはサッカーができることは当たり前ではないということで、僕自身を含めてチーム全体がこの大会で1カ月半のブランクや今までの感謝の気持ちを優勝という形で皆さんに恩返ししたいなと思います。

自分で点を決めにいきたいという気持ちが一層強くなったというのはありますか
得点を決めることで相手の警戒とかも(強まり)もう一段階怖い選手になれると思うので、そこはもっと突き詰めていきたいです。

相手選手が付いてきた時にどこが空くかというのを冷静に見極められるようになってきましたか
パスをもらったらまずシュートですが、僕自身パスのフィーリングが飯島くんとすごく合うので、ドリブルで運んで2枚来たら常に飯島を見るというのはあります。

試合中、選手同士で何かを言い合う姿が見られました
昔だったらネガティブな発言とかが多かったのですが、この大会の自分や1、2年生も含めてチームがお互いに言い方だったり、ミスをした時に逆にポジティブな掛け声をすることでチームの士気が上がってきているので、日に日に関係性がすごく良くなっていると感じます。

法大で過ごした4年間でどのようなところが自分が成長したと思いますか
1、2年生の時はメンタル的なところでなかなか受け入れるという力が無かったので悩む時期もありましたが、きれいなサッカーをするというところが自分の中で曲げられませんでした。3年生になって、そこにプラスで法政の泥臭さだったり大学生の球際というところ、うまく運ぶなりに守備でも走るというところ、そういう選手にならないと生き残っていけないと思ったので、そこはすごく成長したなと思います。

(取材・磯田健太郎/山中麻祐子)

フォトギャラリー

  • アシストを記録した長谷川。
  • 得意のドリブルで攻撃を牽引した竹本。
  • 残り2戦は平山のゴールにも期待したい。
  • ドリブルなど持ち味を存分に発揮した高木。
  • 関口は積極的な裏抜けでチャンスを演出。
  • 2試合連続フル出場の松井。
  • 飯島は途中出場で結果を残した。
  • 最後は交代枠を上手く使い試合を締めくくった

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