2021年3月16日（火）
法政大学野球部合宿所
4月10日に開幕する東京六大学野球春季リーグ戦。新たに加藤重雄監督、大島公一助監督を迎えた今季は、春連覇を達成すべく臨むシーズンとなる。春季リーグ戦開幕直前特集3回目の今回は、主将・副将編として三浦銀二主将(キャ4＝福岡大大濠)、後藤克基副将(法4＝滋賀学園)、岡田悠希副将(人4＝龍谷大平安)のインタビューをお届けする。（全10回）
選手インタビュー
三浦銀二 主将
ー現在のチームの雰囲気は
チームの雰囲気はとても良いです。そんなにオープン戦は勝ってないんですけど、勝ってない中でもみんな課題が明白に出ていて、良い雰囲気で試合も練習も取り組めていると思います。
ー主将として意識していることなどは
とりあえず、雰囲気だけは悪くならないようにということは意識しています。それは今はチーム的には悪い状況じゃないと思うので、すごく良い状態だと思っています。
ーチーム全体を見て三浦主将が期待している投手と野手は
期待の投手は平元（銀次郎、営4＝広陵）です。去年はちょっと投げたんですけど、今はどんどん状態が良くなってきているので、リーグ戦とかこれからのオープン戦ですごく期待している投手です。バッターは、舟生（大地、文4＝日大山形）です。去年は全然(試合に)出ていないんですけど、今はすごくバッティングの状態が良くて、キャッチャーとしてもいつも助けてもらっていることも多いので、打ってほしいし、すごく期待しています。
ーオープン戦の調子は
今のところすごく順調に調整できているので、そこは自信を持ってシーズンに挑めるかなと思っています。
ーフォームを少し変えたと伺いました。具体的にはどのように変えたのか
軸足をもっと地面を押すというか、プレートを強く押すように投げるように変えました。
ー1月の取材の際には真っ直ぐを磨くことに取り組んでいるとおっしゃっていました。調整具合は
割とイメージ通りの打ち取り方もバッターの反応も見えているので、それはすごく自信になってますし、自分の中ですごく手応えは感じています。
ー3月5日の横浜DeNAとのオープン戦では7奪三振。自身の真っ直ぐはプロに通用すると感じたか
感じましたね。やっぱり低めの変化球とかを振ってくれなかったので、そこはすごくレベルが高いなとは思ったんですけど、それでも真っ直ぐで空振りやファールが取れていたので、それは成長しているのかなと思いました。
ー真っ直ぐにこだわりを持つようになったのはいつ頃からか
最初は高校の時ですね。それがちょっと2、3年の時にぶれていました。去年はちょっと最後の方離脱したんですけど、その時にちゃんと自分と向き合う時間があって、真っ直ぐが自分の武器なんだな、と考え直せる時間になったので、すごく良い時間になりました。
ー10番を背負ってのプレーになります。プレッシャーなどは
やることは変わらないので、あとはチーム状況とかを見て、「自分だけで野球をやっているわけじゃないぞ」って自分自身に言い聞かせながらやるだけだと思っています。なので、そこは大幅に自分が何かを変えるというのはないと思っています。
ー加藤重雄監督に監督が代わりました。昨年までの法大の野球との違いは
去年みたいにとても打つ人がいるとか守備がとても上手い人がいるというわけじゃないので、加藤監督も同じ気持ちだと思うんですけど、つないでつないでロースコアのゲームに持ち込んでっていうチームカラーだと思います。（今までと野球が）大幅に変わったところはないかなと思っています。
ー進路はプロ一本で考えているとのことですが、昨年プロに進まれた鈴木昭汰選手（令2年度卒＝現千葉ロッテ）、高田孝一選手（令2年度卒＝現東北楽天）、石川達也選手（令2年度卒＝現横浜DeNA）から学んだことは
3人とも野球に対する姿勢はすごく勉強になりました。1番近くで（鈴木）昭汰さんとか高田さんとか石川さんを見ていたので、このレベルでプロに行けるというのを学ぶことができました。すごく良い経験になったというか、すごく自分のためになった1年かなと思います。
ーここまでの大学野球人生を振り返って
大学で1年生からデビューさせてもらって、1、2年で自分が（主力として）投げていたんですけど、3年で調子を崩してしまって、それでちょっとフォームが分からなくなったというか、バランスが崩れて球がいかなくなったこともありました。でもその時にちょうどって言い方もおかしいですけど、最後の方離脱して秋はもう入れないってなったので、そこで自分と向き合う時間が多くできました。そのおかげで今年のシーズンに向けてしっかり準備ができたのかなと思っています。
ー昨年の悔しい思いは糧になっている
めちゃくちゃなっています。
ー開幕までどのように過ごすか
もうオープン戦でも試合モードというか、試合のような打ち取り方、試合のような準備をしてしっかり臨もうと思っています。ここから先は本当にリーグ戦を意識して戦いたいと思っています。
ー今季の目標は
チームを勝ちに導ける投球をするのがエースだと思っているので、チームを勝たせるピッチングをすることはもちろん、数字で言ったら防御率を0点台という目標を立ててやっています。そこを意識してやっていけたらな、と思っています。
ーファンの方に向けてのメッセージをお願いします
今年も入場制限がかかっていますけど、ぜひ球場に足を運んでいただいて、声援を送っていただけたらなと思っています。応援よろしくお願いします。
（取材・五嶋健）
三浦 銀二(みうら・ぎんじ)
キャリアデザイン学部4年 1999年12月30日生まれ
福岡県出身・福岡大大濠
175㎝80㎏・右投右打
昨年度成績：8試合 13回2/3 12奪三振 被安打14 与四死球4 自責点4 防御率2.63 0勝1敗
『昨年は0勝と苦しんだが、オフにフォームを変更し、再び直球の威力を取り戻した。今季は主将、そしてエースとして法大を担う』
後藤克基 副将
ー昨年を振り返って
なかなか自分の思い通りにいかないというか、結果が出なかったという一番悔いの残る一年でした。
ー閉幕からオープン戦までどのような調整を重ねてきたか
昨季のことがあったので、悔いのないように調整というよりは基本を追い込みながらオープン戦に入っていったかなとは思います。
ーオープン戦の調子は
今のところなかなか打席も立てていないですが、結果は出ているのでここで満足しないようにと思っています。
ー昨季との違いは
昨季は失敗しないようにという気持ちの方が強かったのですが、（今年は）最後の一年なので後悔のないように思い切ったプレーができるかなと思っています。
ー捕手としてのこだわりは
練習で一塁手をやっていたりと捕手での出場があるかはわからないですけど、出たからには投手の持ち味をしっかりと引き出せるようにしたいなとは思います。
ー具体的にどのように持ち味を引き出すのか
基本的に法大にはいい投手が揃っているので、どれだけいい投手の、山下(輝、営4＝木更津総合)、三浦で言ったらまっすぐ、平元で言ったら変化球とか投手によって得意なボールであったり攻め方っていうのがあるので、そこを引き出して勝ちにつなげられたらなと思います。
ー今季注目の投手は
三浦は主将でもあってチームを引っ張ってくれていますし、去年はなかなか結果が出なかったという部分で今年は一味違った三浦が見れるかなと思います
ー副将になりましたがチームの雰囲気は
チームの雰囲気はとてもいいです。試合に勝ちきれてない部分はあるのですが、いい意味でみんなあまり気にしてないというか、結果にこだわりすぎないで前向いてやっているのでいい雰囲気かなと思います。
ー副将になって変化した部分は
引っ張る立場にはあるのですが主将が投手で練習も別々になったりもしますし、岡田(悠希、人４＝龍谷大平安)が練習自体は引っ張っていってくれるので、自分は背中で引っ張るというか。表向きではないですが、行動でしっかりやっているなと思わせたいという気持ちが強くなってきました。なので、そこは自分にとっても厳しくなれているなと思います。背中で引っ張るには自分もしっかりやっていかないと（周りが）ついてこないと思うので、そこは意識的にやっています。
ーどんな副将になりたいか
結果がついてくるのが一番だとは思うのですが、中途半端だと信頼も得られません。ただ最終的に後輩であったりチームのみんなから、練習ではあまり言葉で引っ張ったりはしなかったけど、チームをけん引してくれたなという風に思ってもらえればいいかなと思います。
ー監督が代わってチームの雰囲気や野球は変化したか
監督が代わったから自分たちが変わるというのはあまりないとは思うのですが、昨年よりは野球に集中できる環境になったかなとは思います。寮生活であったり自分たちのことを信じてくれて、やりたいようにやらせてもらっています。
ー今季の意気込み
昨年の悔しかった思いもあるので、最後のシーズンに一生懸命自分のプレーをして、そこに結果がついてくればいいかなというふうに思っています。
（取材・糸口真子）
後藤 克基(ごとう・かつき)
法学部4年 1999年8月26日生まれ
兵庫県出身・滋賀学園
172cm82kg・右投右打
昨年成績：3試合 4打席 3打数 0安打 0本塁打 0打点 1四死球 1三振 打率.000
『昨季は出場機会に恵まれず悔いが残った。今季から副将となりチームを背中でけん引する』
岡田悠希 副将
ー昨季は歯がゆいシーズンだったと思うが、改めて振り返って
最初は振ったら当たる感じでしたが、少しずつ研究される中でボール球などをどんどん（相手投手が）投げてくるようになりました。でも、四球を選ばないと打率が下がるので、見極めが大切だと思いました。特に１番打者だったので、ヒットを打ったり出塁しないと「今日の投手は調子が良いのかな」と味方が思ってしまう。昨季は１番打者の役目を果たせなかったことが、（チームの）成績が下がった原因だと思います。
ーオープン戦を通して、自身とチームの調子
チームとしては少しずつ上がってきています。勝てていませんが、良い感じになってきました。自身としてはまだまだ微妙なので、リーグ戦までに仕上げていきたいです。
ー昨季は主に１番、オープン戦では４番が多いが、どちらが自分に合っている
それぞれの楽しさがあるので何番でもいいです。
ー今年はこれまで以上に警戒されると思うが
（オープン戦で）社会人と対戦していても、変化球が多く簡単にストレートがこない。その中で決め球を張ったり、少しずつ打席で考えながら入っていけるので、警戒されても対応や作戦を考えたいです。
ー副将として、今年期待している選手
４年生全員です。最後の年だし、４年が引っ張らないと勝てないと思います。
ーアピールポイント
走攻守全部です。
ー1月の取材時、「走攻守全てのレベルアップ」を目標に掲げていたが、実践の中で成長を実感しているか
守備は、「（自分のところに）飛んでくるな」と思っていたけど、今は守備が楽しくて「飛んでこい」と思うようになりました。打球を捕れるようになったし、送球も良くなったので、少し自信がついたのだと思います。打撃はまだまだだが、飛距離と打率が上がってきています。走塁は全然なので、走る姿勢を見せるなど、もっと挑戦していきたいです。
ー今年の目標
「日本一」それだけです。
ー開幕戦（慶應）に向けての意気込み
初戦は難しいですが、1戦目から最高のパフォーマンスができるように、全員で準備していきたいと思います
（取材・閏間咲稀）
岡田 悠希(おかだ・ゆうき)
人間環境学部4年 2000年1月19日生まれ
広島県出身・龍谷大平安
183㎝80㎏・右投左打
昨年度成績：9試合 31打席 27打数 7安打 2本塁打 6打点 4四死球 9三振 打率.259
『昨季はリーグ戦初出場を果たすと、一躍チームの主軸へと上り詰めた。昨季、右翼へ２本塁打を放った長距離砲。』
