【準硬式野球】東京六大学準硬式野球春季リーグ戦　対早大2回戦　投打が噛み合い理想的な戦いで勝利を挙げる

東京六大学準硬式野球春季リーグ戦
対早大戦
2021年4月11日（日）
早大東伏見Ｇ

初戦を落とし、これ以上の敗戦は許されない状況で2回に堀尾が2試合連続となる本塁打を放ち先制すると3回には細木、5回には澤野がそれぞれ2点適時打を放つ。一方先発の西村は6回2失点、7回から登板したルーキー古川端は3回を無失点に抑え、見事早大から1勝を挙げた。

細木の適時打で喜ぶ同級生の西村と堀江

戦評

前日の早大1回戦では今季初めての黒星を喫した法大。流れを取り戻し、勝ち点の獲得につながる勝利を刻めるか。
序盤から試合の主導権を握ったのは法大だった。2回にこの回先頭打者の4番堀尾浩誠（社3）が左中間方向への本塁打を放ち、3回には1死二、三塁から2番細木雄斗（社4）が一塁手を抜く右線への適時打で2点を追加し、あわせて3点を先制する。
味方からの手厚い援護を背に受け、この日先発のマウンドに立ったのは西村勇輝（経4）。今日の試合では、投げては6回7奪三振と圧巻の投球で早大打線を封じ込め、加えて第1打席で投手強襲の中前打を放つなど投打の揃った活躍を見せた。
そんな西村に危機が訪れたのは5回。下位打線の安打や自身の失策が重なり、早大に2つの得点を許す。1点差と迫られこれ以上の失点は避けたい中、ここで西村のギアが上がる。1死一、二塁から1番打者に対し、6球粘られるも最後は見逃し三振で抑え込み、続く2番打者を初球で二ゴロに打ち取って3アウト。後続を許さぬ投球で早大の攻撃を締めた。
7回から2番手として登板した古川端晴輝（社1）はこの日がリーグ戦2度目の登板。抜群のコントロールで早大打線を続々と打ち取り、3回無失点と上々の投球を見せた。相手打線を2度も併殺で打ち取るなど、相手に流れを渡さないその投球スタイルは、新戦力にさらなる期待を寄せるものとなった。
2週目を迎えた六大学リーグ戦で法大はここまで3勝1敗。早大戦は1勝1敗となり、勝ち点の獲得は明日の第3試合へ持ち越しとなった。前日の敗戦から一夜明け、今日の投打がかみ合った試合でチームが調子を取り戻したことは確実だろう。上級生だけでなく期待の新人も堅実な活躍を見せている法大。悲願の優勝を現実のものにすべく、一つ一つ白星を積み重ねていきたい。

(記事：相田遼介、写真：渡辺光我)

3回を無失点に抑えた期待のルーキー古川端

選手インタビュー

細木雄斗

—今日を振り返って
なんとしてでも勝たないといけない試合だったので試合前からチーム内でも危機感がありました。そのような気持ちで試合に臨んで理想的な勝ち方ができたと思います。

—チャンスの場面ではどういった意識で打席に入ったか
積極的に行くことだけ考えて、ファーストストライクから狙っていくことをいつも考えています。

—今年の早稲田の印象は
例年通り堅い野球をする印象ですね。バッターもピッチャーも叩きつけて打ったり、送りバントをしっかりしたり積極的な走塁をしてくると思いました。

—ここまでを振り返ってチームの状態は
雰囲気はもともと良いチームです。勝ってる時はどのチームも雰囲気がいいと思いますが、負けてる時や劣勢の時にどれだけチームを盛り上げていけるかが鍵だと思ってます。

—4年生として期待する後輩は
1番を打つ古屋（一輝）ですね。僕らのチームで1番ヒットを打てる選手ですし出塁率も高いです。なので古屋に出てもらって僕は送るだけですね。それが仕事だと思っています。

—次戦に向けて
優勝を目指すなら明日が重要になってくるのでどんな形でも勝って試合を収めたいと思います。

堀尾浩誠

—今日を振り返って
昨日の取材で5回までにたくさん点を取りたいと話しましたがそれがしっかり出来ました。ピッチャーも1年生含めて頑張ってくれたので勝てたと思います。

—4番としてチームを牽引していますがプレッシャーは
プレッシャーは感じていませんが、第一打席は自分の中でも緊張感があってそこで打てたら気持ち的にも次が楽になるので第一打席は特に集中しています。でも緊張はしすぎないように気をつけてはいます。

—好調の要因は
関東選手権からタイミングの取り方を変えました。足を上げるタイミングを早くしたことでボールをしっかりと見極められるようになったと思います。それかなと自分では思ってます。

—高学年として期待する後輩は
後輩にはみんなに期待してますね。特に試合に出ている鈴木（歩夢）、福本（陽生）、1年生ピッチャー陣にはこれからも頑張ってもらわないといけないと思ってます。

—次戦に向けて
ここ2試合は先制はできていますが後からズルズル追いつかれるケースが多いので序盤で突き放して、守備もエラーなしで頑張っていきたいと思います。

西村勇輝

―今日の登板を振り返って
監督さんであったり、学生コーチの長田（陸玖、法4）くんや湯浅（創太、経4）くんに、「後ろは気にしないでいいから、初回からガンガンいっていいよ」と言われていたので、とにかく一人ひとりのバッターに全力で投げることだけ考えていました。

―5回表のピンチではどのような気持ちで臨んだか
僕自身が招いたエラーだったので、とにかく自分で切り抜けようっていう思いもありましたし、それまで堀江や澤野といったしっかり打ってくれているメンバーがエラーをしていたので、それには自分もカバーしていきたいなという気持ちもありました。結果2点は取られましたけど、2点で抑えられたのは良かったなと思います。

―3回には安打を記録。打席での心構えは
あまり打席数は立てないので、投手なりに球数を稼ごうと思った結果がああいう風にヒットになってくれたので、良かったです。

―今日の登板の中で見つかった課題は
エラーであったり、初球がボール球になってしまったりとか。意図して投げるボール球だったら全然いいんですけど、意図せず普通にボール球を投げてカウントを悪くしてしまったので、次はそれを直していきたいなと思っています。

―自身の調子は
だんだん良くなってきているので、次も頑張ります。

―次の登板に向けて
明日は僕は投げないと思うんですけど、投げた時にはしっかりゼロで抑えて、チームが勝てるように、優勝できるように頑張りたいと思います。

澤野智哉

―今日の試合を振り返って
昨日ホームランを2本打たれていて、今日は同じようにはさせないと思って試合に入りました。

―5回表のピンチで心がけていたことは
長打だけは打たれないように、アウトローに集めようという心がけでいました。

―その裏の打席では2点適時打を記録。どのような心境で打席に臨んだか
とにかく打つしかなかったので、集中していたと思います。

―バッテリー間ではどのようなコミュニケーションを
勝っていたので、一個ずつアウトを取っていこうという話はしていました。

―自身の調子は
良くもなく悪くもなくなんですけど、そんなことは言っていられないので、1打席ずつ大事にしていきたいと思っています。

―次の試合に向けて
今日なんとか勝てて、チームの雰囲気もいいので、明日も勝ちたいと思います。