【サッカー】第95回関東大学サッカーリーグ戦 第8節 法大 0-0 拓大 粘り強い守備で無失点も1点が遠く。チャンスを決めきれず悔しいドロー決着。
試合結果
トータル試合結果
0 法政大学 |
0 | 前半 | 0 | 0 拓殖大学 |
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0 | 後半 | 0 |
試合スタッツ※交代は法大のみ記載
時間 | 経過 | 大学 | 選手名 | 得点経過 |
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ハーフタイム | 交代 | 法大 | 飯島陸→佐藤大樹 | |
57分 | 交代 | 法大 | 伊藤綾汰→安光将作 | |
71分 | 交代 | 法大 | 中井崇仁→中川敦瑛 | |
79分 | 交代 | 法大 | 陶山勇磨→今野息吹 | |
83分 | 交代 | 法大 | 田中和樹→森本真伍 |
スターティングメンバー
ポジション | 背番号 | 選手名 | 学部・出身校 |
GK | 12 | 中川真 | スポ2・徳島市立 |
DF | 2 | 陶山勇磨 | 現福4・帝京長岡 |
DF | 3 | 宮本優 | 現福4・清水エスパルスユース |
DF | 34 | 落合毅人 | 経済3・新潟明訓 |
DF | 16 | 萩野滉大 | 現福3・名古屋グランパスU18 |
MF | 6 | 松井蓮之 | スポ4・矢板中央 |
MF | 8 | 伊藤綾汰 | 現福3・尚志 |
MF | 11 | 田中和樹 | 社会4・浦和学院 |
MF | 14 | 田部井涼 | 経済4・前橋育英 |
FW | 4 | 中井崇仁 | スポ4・尚志 |
FW | 10 | 飯島陸 | 経済4・前橋育英 |
サブメンバー | |||
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GK | 21 | 近藤壱成 | 経済3・ジュビロ磐田U18 |
DF | 26 | 高嶋修也 | 経済3・明秀日立 |
DF | 29 | 今野息吹 | 経済2・三菱養和SCユース |
MF | 7 | 安光将作 | 社会4・ジェフユナイテッド千葉U18 |
MF | 17 | 森山真伍 | 社会4・サガン鳥栖U18 |
MF | 36 | 中川敦瑛 | 経済1・横浜FCユース |
MF | 28 | 佐野陸人 | 現福3・清水エスパルスユース |
MF | 25 | 吉尾虹樹 | 現福2・横浜F・マリノスユース |
FW | 20 | 佐藤大樹 | 経済4・北海道コンサドーレ札幌U18 |
試合後順位表
順位 | 大学名 | 勝点 | 試合数 | 勝-分-負 | 得点/失点 | 得失点 |
1位 | 法政大 | 17 | 8 | 5-2-1 | 14/8 | 6 |
2位 | 明治大 | 17 | 8 | 5-2-1 | 13/10 | 3 |
3位 | 駒澤大 | 15 | 8 | 5-0-3 | 17/17 | 0 |
4位 | 早稲田大 | 14 | 7 | 4-2-1 | 7/4 | 3 |
5位 | 流通経済大 | 13 | 8 | 4-1-3 | 21/13 | 8 |
6位 | 筑波大 | 12 | 8 | 4-0-4 | 15/13 | 2 |
7位 | 国士舘大 | 8 | 8 | 2-2-4 | 9/12 | -3 |
8位 | 順天堂大 | 7 | 6 | 2-1-3 | 12/13 | -1 |
9位 | 慶應義塾大 | 7 | 7 | 2-1-4 | 9/12 | ‐3 |
10位 | 桐蔭横浜大 | 7 | 7 | 2-1-4 | 11/16 | -5 |
11位 | 立正大 | 7 | 8 | 2-1-5 | 8/14 | -6 |
12位 | 拓殖大 | 4 | 7 | 1-1-5 | 7/11 | -2 |
前期リーグ途中経過
節 | 日付 | 対戦校 | 結果 | 会場 |
1 | 4月3日 | 駒澤大 | ○3-1 | 江東区夢の島競技場 |
2 | 4月10日 | 流通経済大 | △0-0 | 流通経済大学龍ケ崎フィールド |
3 | 4月25日 | 立正大 | ○1-0 | レモンガススタジアム平塚 |
4 | 4月28日 | 慶應義塾大 | ○4-2 | 非公開 |
5 | 5月2日 | 国士舘大 | ○1-0 | 非公開 |
6 | 5月15日 | 順天堂大 | ●1-3 | 東金アリーナ陸上競技場 |
7 | 5月29日 | 筑波大 | ○4-2 | 駒沢オリンピック公園陸上競技場 |
8 | 6月5日 | 拓殖大 | △0-0 | 非公開 |
9 | 6月13日 | 明治大 | 非公開 | |
10 | 6月20日 | 早稲田大 | 三ツ沢公園陸上競技場 | |
11 | 6月26日 | 桐蔭横浜大 | 非公開 |
マッチレポート
前節4得点を奪い勝利を収め首位に返り咲いた法大。連勝を狙う今節はここまでわずか1勝と苦しんでいる拓大との一戦に臨んだ。スタメンには前節怪我で欠場した田部井涼(経4=前橋育英・横浜FC内定)が復帰し、GKには前節に引き続き中川真(スポ2=徳島市立)が選ばれた。
試合は序盤から一進一退の攻防を見せる。9分、前線から積極的なプレスでボールを奪うと飯島陸(経4=前橋育英)がシュートに持ち込むもGKにキャッチされてしまう。13分には相手にサイドからチャンスを作られるが、持ち前の粘り強い守備でシュートを打たせない。その後も両チームチャンスは作るものの決めきれず、0-0のスコアレスで前半を折り返す。
先制点を奪いたい法大は後半から佐藤大樹(経4=コンサドーレ札幌U18・町田ゼルビア内定)を投入する。すると53分、左サイドからのクロスに交代したばかりの佐藤が合わせるもシュートはミートせず。更に57分には松井蓮之(スポ4=矢板中央・川崎フロンターレ内定)のクロスを佐藤が頭で合わせるも惜しくもシュートは枠の外に。その後法大は安光将作(社4=ジェフユナイテッドU18)や中川敦瑛(経1=横浜FCユース)を投入し攻撃を活性化させる。77分には中盤で松井が相手からボールを奪うと、前線にボールを送り中川敦がシュートを放つ。86分にはこぼれ球に反応した安光がPA外からシュートを放つも惜しくもクロスバーに阻まれ、最後までゴールを奪うことは出来ず試合終了。拓大と勝ち点を分け合う形となった。
今節は粘り強い守備や前線からの積極的なプレスなど攻守でいいシーンを多く作ったが、決定力不足が浮き彫りとなる結果となった。次節は優勝争いを優位に進めるべく絶対に落とせない上位対決となる明大戦。長山監督も「ライバル意識がある相手なので、モチベーションが上がる」と語ったように、優勝を争う最大のライバルとの一戦に闘志を燃やす。この勝ち点1を無駄にしないためにも、今節の反省を活かし、次節は攻撃陣の奮起に期待したい。
(記事・二瓶堅太)
代表候補合宿から戻ってきた中川はクリーンシートを達成も課題を口にする。
選手コメント
長山一也監督
―両チームにチャンスがあり、どちらに転ぶか分からない展開だったかと思います。試合を振り返っていかがですか
前節の後半から引き続き決定機は作れていましたが、そこを仕留める力が足りませんでした。あとは、点を取るために前がかりになることは分かるんですけど、守備のバランスを崩しすぎてしまって、奪った後のビルドアップのところで安定せず、相手にチャンスを与えてしまうシーンがありました。守備組織を安定させて、ビルドアップが上手くできるようになれば、もっとチャンスを増やすことができたと思います。不安定さがあるので守備の時間が増えてしまったことで、最後の(相手陣)3分の1、4分の1のところに入った時に、上手いパワーの使い方ができなかったのかもしれません。決めるべきチャンスは多くありましたが、そういったシーンで決めきれないのであれば、全体を含めて質を上げていく必要があるのかなと思います。
―前半は相手のサイドバックがかなり高い位置を取っていたのが印象的でした。試合前の相手の印象と実際に戦ってみていかがでしたか
最下位のチームでもあったので、思い切りやってくると想定はしていました。あとはテクニックのある選手が多くて、前半から技術を発揮しながら、前線に人数をかけてくる攻撃的なチームであるということも想定できていました。そこの対応で後手を踏んだシーンもありましたし、前からのハイプレスで引っ掛けてということは前節からできていましたけど、奪った後のパスのところ、相手も切り替えてくる中で運びすぎてしまって引っ掛けてしまう。相手のサイドバックが高い位置を取る分、その空いたスペースは使えていたのですが、そのスペースをトップの選手が使うのか、サイドハーフの使うのかというところ。もしトップの選手が使ったのであれば、サイドの選手がスライドするであるとか、トップの選手で崩せてはいたんですけど、横パスを出してよりゴールの枠が広い中でシュート打てる状況は作れたと思います。狙いとしたことは出せていましたが、最後のクオリティといい判断ができれば、効果的に点が取れて勝ち試合にできたのかなと思います。
―ハーフタイムに飯島選手を下げて佐藤大樹選手を投入しましたが、その意図は
クロスを上げることができていましたし、最後仕留めるところでは、ヘディング(という選択肢)もあったので、状況を見ながらですね。飯島の動きも背後を狙ったりとか、悪いわけではなかったんですけど、大樹もここ数試合は点を取れていなかったので、飯島もそうですけど、得点王に向けてチャンスを与えたという部分もあります。ただ、チャンスがあった中で決めきれなかったところはチーム全体で共有しないといけないですし、個人のクオリティを上げなければいけないところもあるのかなと思います。
―FW2人の並びはどう使い分けていますか
中井が入った時は縦関係になるような状況で、(佐藤)大樹や(田中)和樹が入った時には今日のような横並びの形にもしています。今日はメンバー外ですけど、久保や大塚も含め、その特徴を生かしながら、空いているスペースを見ながらの判断になっています。
―次は明治と上位同士の試合になります
今日もすごく重要な試合ではありましたけど、上位同士の対戦ということもあり、より明治戦は重要になってきますし、元々ライバル意識がある相手なので、そういった意味では、より一層モチベーションは上がると思います。ここでしっかり勝つことができれば自信もついて、リーグ戦の戦いも有利になってくると思うので、勝ち点3を取るために準備をしたいと思います。
田中和樹
―試合を振り返って
もったいない試合でした。最下位相手で難しい部分もあったんですけど、決めるチャンスもありましたし、優勝するためには必ず勝たないといけない試合だったので、悔しさが大きいですね。
―前半は相手のサイドバックへの対応がポイントだったかと思います
思ったより相手が高い位置を取ってきたので、話し合っていたやり方とは違ったんですけど、それなりに守れたかなと思います。
―後半は主導権をにぎる時間が増えました
後半は前半よりも法政の時間が長かったので、そういう時間に取ることができたら自分たちの試合として楽に進められたかなと思います。最後の質はもっと高めていかないといけないなと思いました。
―次節に向けて
上位対決でもあるのでリーグ戦優勝するためには絶対に勝たないといけないです。勝ったら自分たちのペースにリーグ戦も乗っていけると思うので、また1週間、オフを挟んで、勝つための準備をしていきたいと思います。
中川真
ー無失点で試合を終えましたが、試合を振り返っていかがですか
無失点で終えることはできたんですけど、前線の選手だったり後ろの守備の選手だったり両方に課題が残る試合になりました。この勝ち点1をどうやって優勝につなげるかというのが鍵になってくるかなと思うので、下を向かずこの勝ち点1を優勝に向けて大事にしたいです。今日の反省を生かして、次節に向けていい準備ができたらいいなと思っています。
ー相手チームへの対策は
相手は下位のチームでもあったので相手に合わせずに自分たちのいいサッカーをして前半でけりをつけるというコンセプトのもとやってきました。不甲斐ない結果で終わってしまって残念というところがありますね。
ー2戦連続でスタメン出場ですが、そこに対する意識や手応えは
ここからポジションを奪うという気持ちでやってきましたが、今日は自分の実力が悪い意味で出ちゃったなというところです。また次にチャンスが回ってくると思うので、それに向けていい準備をしていきたいと思います。
ー先日参加した代表候補合宿での収穫は
法政でやっていることが全てだなと思いました。代表に行っても法政でやっていても、戦うというところだったり求められていることは全部同じでした。やっぱりここで、法政で城山でやっていることが全てだなと思ったので、やり続けるだけです。
ー印象に残った、刺激を受けた選手は
同じキーパーのJ1で出ている、ベガルタ仙台の小畑裕馬選手とやらせていただきました。どのプレーでも質が高くていい刺激をもらったので、J1の選手を超えていけるくらいの自分の技術だったり、もっと日常を変えていかないとなと一緒にやって思いました。ただ通用する部分もあったので、そこはプラスに捉えて課題は自分で修正していきながら、J1の選手を超えていきたいなと思っています。大学生でもやれるというところをちょっと証明できたというところもあったので、そこを前向きに捉えていきたいと思います。
ー通用する部分、また課題とは具体的に
最終日に試合をしたんですけど、1対1のところで3本くらいセーブできたので、そこは自分の強みで通用する部分だと思っています。逆に同じ法政大学の久保征一郎くんにシュートを決められたんですけど、そういった部分だったり、0で終わらないといけない試合を1点取られたりする部分で詰めが甘い部分だったり、そういったところがまだ自分に欠けている部分かなと思いました。今日の試合でもキックのところだったり、自分のミスで流れが悪くなったりしていたので、そういうところをしっかり修正していっていけたらなと思います。
ー影山代表監督からのアドバイスや個人的に話したことは
影山監督も、うちのカズさん(長山監督)だったり、(井上)平さんからも求められたことは全部一緒でした。戦う部分だったり球際の部分だったり、やっぱり最後は気持ちの部分、切り替えの早さを求められて、そんなに技術面は求められませんでした。戦うという部分をすごく求められたので、法政でやっていけば代表に行っても法政にいても一緒だなという、やり続けることだなと思います。
ー気持ちの面の変化は
行く前から自分は大学の代表のキーパーとして戦う、大学生でもできるというところを持って証明するぞというという気持ちで行きました。代表の中の活動でやっていく中で4日間、プロとそんなに差は無かったのでやっぱり大学生でもできるというところを見せていけてよかったかなと思います。
ー今後の目標は
高卒プロと大卒プロの何か違いを見せていかないと大学生の価値は上がっていかないと思います。精神的な部分だったり大学卒の選手の方が長く見て高卒よりは(プロとして)やっている期間は短いですけど最終的に大卒が残っていく、そういったプロのJリーグにしたいと思っています。大卒の選手の価値というのを出せる選手になっていければいいかなと思います。
ー代表候補に選ばれた際に地元徳島のサポーターの方々から反応がありましたが、地元への思いは
ジュニアユースから地元ヴォルティスでやらせていただいて、高校は徳島市立でやっていました。結構毎試合見に行ったりしていて、地元の思いが強いので大学卒業後はヴォルティスに戻れたらいいなと思っています。地元に戻って活躍して地域を盛り上げていけたらなと。
(取材・宮川昇/山中麻祐子)