東京六大学野球2021秋季リーグ戦 第5週 慶大2回戦
2021年10月20日(水)
神宮球場
前日の試合で11失点するなど大敗した法大。優勝の可能性が消滅したが、1つでも多くの白星を挙げるべく慶大との2回戦に挑んだ。先発の山下輝(営4=木更津総合)は9回無失点と好投を見せる。しかし打線が慶大投手陣の前に散発4安打に終わり、無得点。連盟規定により引き分けで試合終了となった。
試合結果
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
法 大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 1 |
慶 大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 |
(法大)山下輝—村上
(慶大)増居、森田、橋本達—福井
[本塁打] なし
打撃成績
打順 | 位置 | 選手 | 打 | 安 | 点 | 打率 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | (9) | 西村 | 4 | 0 | 0 | .261 | 三振 | 三振 | 三ゴ | 三振 | |||||
2 | (7) | 宮﨑 | 4 | 0 | 0 | .200 | 三直 | 右飛 | 左飛 | 右飛 | |||||
3 | (4) | 齊藤大 | 3 | 0 | 0 | .368 | 三振 | 左飛 | 四球 | 右飛 | |||||
4 | (8) | 岡田悠 | 3 | 1 | 0 | .130 | 右安 | 三振 | 四球 | 中飛 | |||||
5 | (3) | 浦 | 4 | 1 | 0 | .214 | 二併 | 二ゴ | 三振 | 左安 | |||||
R | 木下 | 0 | 0 | 0 | — | ||||||||||
3 | 松田 | 0 | 0 | 0 | .000 | ||||||||||
6 | (5) | 今泉 | 3 | 0 | 0 | .176 | 三振 | 三ゴ | 三ゴ | ||||||
H | 諸橋 | 1 | 0 | 0 | .143 | 三振 | |||||||||
5 | 中原 | 0 | 0 | 0 | .222 | ||||||||||
7 | (2) | 村上 | 2 | 0 | 0 | .250 | 三振 | 四球 | 三振 | ||||||
8 | (6) | 海﨑 | 3 | 2 | 0 | .222 | 一安 | 中安 | 三振 | ||||||
9 | (1) | 山下輝 | 2 | 0 | 0 | .200 | 投犠 | 三振 | 三ゴ | ||||||
計 | 29 | 4 | 0 | .208 |
投手成績
回 | 球数 | 打者 | 安 | 振 | 球 | 責 | 防御率 | |
山下輝 | 9 | 108 | 30 | 3 | 5 | 0 | 0 | 0.82 |
計 | 9 | 108 | 30 | 3 | 5 | 0 | 0 | 3.91 |
ベンチ入りメンバー
10 | 三浦銀二(キャ4=福岡大大濠) | 42 | 吉安遼哉(法1=大阪桐蔭) | 1 | 岡田悠希(人4=龍谷大平安) |
15 | 石田旭昇(文3=東筑) | 2 | 中原輝也(人4=尽誠学園) | 3 | 小池智也(営4=八戸学院光星) |
18 | 古屋敷匠眞(営4=八戸工大一) | 4 | 齊藤大輝(人3=横浜) | 7 | 諸橋駿(法4=中京大中京) |
19 | 扇谷莉(営3=東邦) | 5 | 松田憲之朗(キャ3=龍谷大平安) | 8 | 宮﨑秀太(営3=天理) |
21 | 山下輝(営4=木更津総合) | 6 | 海﨑雄太(文3=埼玉栄) | 33 | 西村友哉(法1=中京大中京) |
26 | 篠木健太郎(営1=木更津総合) | 24 | 高原侑希(法2=福井工大福井) | 37 | 浦和博(キャ2=鳴門) |
47 | 武冨陸(営2=日大藤沢) | 35 | 今泉颯太(法2=中京大中京) | 38 | 木下将吾(文3=静岡) |
20 | 是澤涼輔(現3=健大高崎) | 36 | 高田桐利(営3=広陵) | ||
27 | 村上喬一朗(法3=東福岡) | 39 | 肥後幸太(法3=法政二) |
戦評
前日の試合でエースの三浦銀二(キャ4=福岡大大濠)が打ち込まれるなど11失点を喫し、0勝3敗2分で迎えた慶大2回戦。なんとか勝利が欲しい中で法大の先発のマウンドには山下輝(営4=木更津総合)が上がった。
山下輝は終始落ち着いた投球を見せた。1回、2回と完全投球。5回には朝日晴人が放った打球を遊撃手の海﨑雄太(文3=埼玉栄)が好捕するなど守備の援護などもあり6回までを被安打2。二塁を踏ませない好投を見せる。
山下輝を援護したい打線は3回、1死から海﨑が一塁への内野安打を放つと、山下輝が犠打を決め、2死二塁と得点機を作る。しかし、西村友哉(法1=中京大中京)がフルカウントになってからの6球目を空振り三振。5回にも2死一、二塁の場面を迎えるが、山下輝が見逃し三振に倒れ先制点を奪えなかった。
山下輝は7回には1死から二塁打を打たれ、この日初めてのピンチを迎える。しかし、正木智也を三ゴロ、橋本典之を三直に抑え、ピンチを切り抜けた。
0対0で迎えた最終回、2死から浦和博(キャ2=鳴門)が慶大3番手・橋本達弥から左前打を放つ。さらに浦の代走に起用された木下将吾(文3=静岡)が盗塁を決め2死二塁とするが、代打の諸橋駿(法4=中京大中京)が三振に倒れ、法大の白星は無くなった。しかし、その裏の慶大の攻撃を山下輝は危なげなく3者凡退とし、ゲームセット。連盟規定により、引き分けとなった。
3敗3分と未だ勝利が無い法大。次戦の東大戦では今季初勝利をつかみたい。
(記事:掛村浩輝、写真:東夏紀)
クローズアップ:山下輝
前日の試合結果により、優勝の可能性は消滅。それでも山下輝(営4=木更津総合)は法大の左のエースとして懸命に腕を振った。
前日の試合で11得点と勢いに乗る慶大打線に「強気に攻める」と臨んだ立ち上がり。山下輝は1回、2回を3者凡退に抑える完璧な投球を披露。3回に増居翔太に安打を許したが、落ち着いて後続を断った。その後も打たせてとる投球で無失点投球を継続。8回に2死三塁とピンチを迎えるも、「自信のある球で勝負しようと思った」と148㌔の直球で新美貫太を三ゴロに打ち取った。最終回もマウンドに上がった山下輝。1失点も許されない場面だったが、慶大上位打線を難なく3者凡退とし、9回3安打無失点。自身としては昨季明大2回戦(5月9日)以来2度目の完投とした。
先日のドラフト会議で1位指名を受けた大器も、1年次に行ったトミー・ジョン手術の影響で2年間はリーグ戦登板なし。苦しい日々が続いた。それでも青木久典前監督にかけられた「焦らずじっくりと」という言葉を信じてリハビリに取り組んだ。そして迎えた3年春、守護神としてリーグ戦デビュー。圧巻の投球を見せて法大の優勝に貢献すると、今年から先発に転向。この1年間、主将の三浦銀二(キャ4=福岡大大濠)とともに左右のWエースとして法大をけん引し続けてきた。
9回無失点とこの上ない投球も、「勝てたら100点でした。80点です」と振り返った山下輝。次回登板こそ、白星をつかみ満点投球としたい。
(五嶋健)
選手インタビュー
三浦銀二 主将
ー今日の試合を振り返って
一点でもいいのでもぎとりたかったです
ー試合後、ミーティングではどのような話を
課題は明確なのでしっかり準備してやっていこうと話しました。
ーベンチ入りメンバーも固まってきています。一人一人の役割というのも固まりつつあるのではないでしょうか
一人一人が自分の役割を考えてその役割を全うすることができた時、勝ちに近づくと思います。
ー土曜日から東大戦。次のカードに向けて意気込みをお願いします
まず一勝することがチームに良い影響をもたらすことができると思うので、課題を突き詰めて挑みたいと思います。
岡田悠希 副将
ー今日の試合を振り返って
ピッチャーが頑張っていたので点を取りたかったです。
ー第一打席で安打が出ました。その感触は
よかったです。
ー安打が出た感想は
全然打てていなかったのでここからのっていければいいなと思います。
ー6回の第三打席ではチャンスでの打席となりました
打ちたいと思って打席に立ちました。
ーご自身の調子は
ここから上げていくだけです。
ー次の試合に向けて一言お願いします
勝ちます!
山下輝 投手
ー今日の試合を振り返って
勝ちたかったです。
ー試合前、バッテリー間で慶大打線に対してどのような話し合いを
強気に攻めることだけでした。
ー108球での完投。球数を少なくしようという意識などは
球数を少なくする意識は無かったですが、四死球が無かったのが球数を抑えられた要因かと思います。
ー8回にはこの試合で初めて三塁に走者を置きました。どのようなことを考えて投球しましたか
自信のある球で勝負しようと思いました。
ー今日の投球に点数をつけるとすると何点でしょうか
勝てたら100点でした。80点です。
ー次の試合に向けて意気込みをお願いします
次は勝ちます!
海﨑雄太 内野手
ー今日の試合をふりかえって
悔しいです。
ー2打席目の安打の感触は
ワンスイングで捉えられてよかったです。
ー今季ここまで無安打でした。改善のためにどのような練習を
技術的なことよりも気持ちの面で強い心を持って練習していました。
ー守備の際、人一倍声を出していますが意識していることは
打たれたり点が入ったりしてからでは遅いので、気づいたことは口に出して自分も周りも準備ができるように心掛けています。
ー昨季の31番から背番号を6番に変更されていますが、その理由は
1桁の番号をもらうことによって、より身が引き締まりチームを引っ張ろうと思ったからです。
ー次戦に向けて一言お願いします
絶対勝ちます。
浦和博 外野手
ー前カードではベンチを外れました。昨日、今日とどのような気持ちで試合に臨みましたか
悔しい思いをしたので、結果を残そうという気持ちで臨みました。
ー慶大先発の増居投手について、どのような対策をチームとして持っていましたか
左打者はアウトコースの球を打とうという対策でした。
ー9回に安打を放ちました。その際の感触はいかがでしたか
後ろにつなごうと思っていたので良かったです。
ークリーンアップでの出場が続いています。重圧などは
感じています。
ー次の試合に向けて意気込みをお願いします
流れを渡さない守備をして、チャンスで一本打ちます。