東京六大学野球2021秋季フレッシュトーナメント 立大戦
2021年11月3日(水)
神宮球場
初戦に敗れ、後がない法大は負ければ5-6位決定戦、勝てば決勝進出という大事な一戦を迎えた。先発の塙雄裕(法1=常総学院)は6回まで自責点0の投球。その好投に打線が奮起。2回に内海壮太(法1=御殿場西)が先制本塁打を放つと、6回には福岡大真(法2=筑陽学園)の本塁打で追加点。2点差に迫られた7回には伊藤勝仁(文2=常葉大菊川)が適時打を放ち、勝負を決めた。これで法大のAブロックは3チームが1勝1敗で並んだが、春季フレッシュトーナメント優勝の法大が連盟規定により1位通過となり決勝進出を決めた。
試合結果
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
法 大 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 4 | 9 | 1 |
立 大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 2 | 4 | 2 |
(法大)〇塙、安達、阿部ー久保田
(立大)●野口、小野瑛、渡部太、石元ー戸丸
[本塁打]内海壮1号ソロ(2回=野口)、福岡1号ソロ(6回=小野瑛)
打撃成績
打順 | 位置 | 選手 | 打 | 安 | 点 | 打率 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
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1 | (6) | 中津 | 4 | 1 | 0 | .250 | 遊ゴ | 右2 | 三邪 | 四球 | 右邪 | ||||
2 | (7) | 秋丸 | 5 | 0 | 0 | .000 | 左邪 | 二飛 | 二ゴ | 三振 | 一ゴ | ||||
3 | (3) | 真鍋 | 4 | 0 | 0 | .000 | 二直 | 二ゴ | 四球 | 捕失 | 一ゴ | ||||
4 | (4) | 内海貴 | 4 | 1 | 0 | .250 | 左飛 | 四球 | 一併 | 右飛 | 右安 | ||||
5 | (D) | 内海壮 | 3 | 1 | 0 | .333 | 左本① | 四球 | 三振 | 三振 | |||||
HD | 井口 | 1 | 0 | 0 | .000 | 三振 | |||||||||
6 | (8) | 伊藤 | 5 | 2 | 1 | .400 | 中安 | 三振 | 二ゴ | 二安① | 三振 | ||||
7 | (9) | 福岡 | 4 | 3 | 1 | .750 | 右安 | 左2 | 右本① | 一ゴ | |||||
8 | (2) | 久保田 | 2 | 0 | 0 | .000 | 三振 | 投犠 | 三ゴ | 四球 | |||||
9 | (5) | 鈴木照 | 3 | 1 | 0 | .333 | 遊飛 | 三振 | 遊安 | 一犠 | |||||
計 | 35 | 9 | 3 | .257 |
投手成績
回 | 球数 | 打者 | 安 | 振 | 球 | 責 | 防御率 | |
塙 | 6 | 93 | 22 | 2 | 4 | 1 | 0 | 0.00 |
安達 | 2 | 34 | 8 | 1 | 2 | 1 | 0 | 0.00 |
阿部 | 1 | 25 | 5 | 1 | 3 | 1 | 0 | 0.00 |
計 | 9 | 152 | 35 | 4 | 9 | 3 | 0 | 0.00 |
ベンチ入りメンバー
11 | 阿部巧雅(文1=上田西) | 27 | 田所宗大(キャ1=いなべ総合) | 1 | 秋丸大成(スポ2=横浜隼人) |
16 | 塙雄裕(キャ2=常総学院) | 32 | 久保田碧月(営2=高川学園) | 3 | 伊藤勝仁(文2=常葉大菊川) |
17 | 山城航太朗(キャリア1=福岡大大濠) | 4 | 内海貴斗(人2=横浜) | 9 | 福岡大真(法2=筑陽学園) |
18 | 安達壮汰(営1=桐光学園) | 5 | 真鍋駿(文2=広島商) | 23 | 中村航太(営2=成田) |
19 | 一栁大地(人2=星槎国際湘南) | 6 | 中津大和(営1=小松大谷) | 34 | 井口滉太(人2=法政二) |
21 | 吉鶴翔瑛(営1=木更津総合) | 24 | 武川廉(人1=滋賀学園) | 38 | 古本隆二(法2=法政二) |
2 | 鈴木大照(文1=明徳義塾) | 26 | 木部翔太(法2=清水東) | 39 | 五明寛太(社2=法政二) |
12 | 飛弾野慎之介(経2=掛川西) | 35 | 山口颯太(社1=聖隷クリストファー) | ||
20 | 吉安遼哉(法1=大阪桐蔭) | 37 | 内海壮太(法1=御殿場西) |
戦評
先日の明大戦で黒星を喫した法大。フレッシュトーナメント連覇に向けてあと1敗もできない非常に重要な立大戦に臨んだ。
この日の先発は塙雄裕(法2=常総学院)。初回はテンポよくアウトを積み重ねていく、上々の立ち上がりで立大打線を3者凡退に抑えた。対する立大は今秋のリーグ戦でも登板経験がある野口裕斗を先発のマウンドに送った。リーグ戦では抑えられた難敵相手に法大打線が襲い掛かる。2回、1死から5番・内海壮太(法1=御殿場西)が豪快なスイングで先制のソロ本塁打。この一発で一気に試合の流れを引き寄せた。
先制の本塁打を放った内海壮
先制点をもらった塙は快調な投球を披露する。3回途中まで走者を一人も出塁させない投球で掴んだ流れを立大に渡さなかった。
4回には先頭の福岡大真(法2=筑陽学園)が左中間へ二塁打を放ち得点機を演出。続く久保田碧月(営2=高川学園)が犠打。打球の勢いをうまく殺したこの犠打が相手の悪送球を誘った。送球が大きく逸れる間に二塁から福岡が生還。待望の追加点となる2点目を奪った。6回には福岡が右翼方向へ特大の本塁打を放ち、リードを3点に広げた。
この日の塙は立大打線を全く寄せ付けなかった。6回に内野ゴロの間に奪われた1点のみで6回を投げ自責点0の1失点4奪三振、打者22人に対して許した走者は4人という快投を見せた。
完璧な投球を見せた塙
7回、2死から6番・伊藤勝仁(文2=常葉大菊川)が中堅へと抜けるかという鋭い当たりを放つも相手二塁手の齋藤大智が好捕。この好捕に生じた一瞬の隙を二塁走者の真鍋駿(文2=広島商)は見逃さなかった。二塁から一気にスピードを上げ、本塁へ突入。判定はセーフとなり、真鍋の好走塁でリードを再び3点とした。
その裏の守備から法大は継投に入る。2番手としてマウンドに上がったのは安達壮汰(営1=桐光学園)。前回の明大戦から中1日での登板となった。8回には四球と二塁打でピンチを招くも、3番・柴田恭佑を二ゴロに打ち取り0点で抑えた。安達は明大戦に引き続き無失点で仕事を果たした。
最終回のマウンドには阿部巧雅(文1=上田西)が上がる。入学後初登板は自身の暴投で1点を返されるも、最速150㌔の直球とチェンジアップの組み合わせで奪ったアウトは全て三振と圧巻の投球だった。
この日の勝利の結果、決勝進出が決まった法大。2季連続の優勝に向けてナインに抜かりはない。各々の持ち味を存分に発揮し、再び頂点まで駆け抜ける。
連覇へ向けてあと1勝だ!
(記事:皆川真輝、写真:五嶋健)