【陸上競技】第98回東京箱根間往復大学駅伝競走直前インタビュー　第４回　鎌田航生、久納碧、山本燎

インタビュー

鎌田航生

―（12月14日現在）いよいよ本番まで3週間を切りましたが、今の気持ちとしてはいかがでしょうか
特に問題もなく順調に動いています。

―前回大会は区間賞を獲得されましたが、改めて振り返っていかがでしょうか
やはり区間賞を獲得できたということで大きな自信になりました。その後の学生ハーフでも勝つことができたので、今の自信に繋がっていると思います。

―今大会でも注目が集まっていると思います
そうですね。今までと違って注目されているので、期待であったりプレッシャーを感じないわけではありません。ただ、そういった中でも周囲の期待に応えられればなと思います。

―今回が最後の箱根駅伝となりますが、鎌田選手にとって箱根駅伝とはどういった大会ですか
地元の大きな大会です。

―いつから陸上競技を始めましたか
中学1年生の時です。父がマスターズでやっていたこともあり、その影響で始めました。

―その時から箱根駅伝は目標でしたか
当時はぼんやりとした感じでした。しかし、勝ち上がっていくに連れて、徐々に出たいという風になりました。明確な目標になったのは高校に入ってからだと思います。

―長距離にのめり込んだ理由は何でしょうか
長距離は駆け引きであったり、どうやって戦っていくのかが他の競技よりも重要になると考えていて、そういった部分でのめり込みました。

―先日、法政二高の野村先生にお話を伺いました。中学時代から長い距離を走れる選手だったそうですが、いかがしょうか
そうですね。元々スピードというよりは体力で押していくタイプなので、長い距離に得意意識を持っています。

―中学時代はどういった練習をされていましたか
練習方針としては距離を走ることが中心でした。

― 高校時代は全国大会で力を発揮することができなかったそうですが、思い当たる部分はありますか
インターハイに2回出場したのですが、どちらも大撃沈してしまいました。

―結果を残せなかった原因は何でしたか
経験不足だったのかなと思います。当時はまだ、全国のライバルに対して気後れすることもありました。

―その時、大学ではリベンジしてやろうという気持ちはありましたか
元々スピードタイプではないので、距離が伸びれば勝負できるのかなという気持ちはありました。

―大学での4年間を振り返って、入学時に思い描いていたものと比べていかがでしたか
元々は4年連続で箱根に出場することを目標にしていました。なので、大学3年で区間賞を獲得できるとは思ってもいませんでした。4回目の箱根はこれからですが、振り返れば順調だったのかなと思います。

―今は大きな大会で勝ち切るレースが見られますが、高校時代とは何が変わりましたか
体力的な部分で全然違うと思います。距離が伸びたことで、要求されるスタミナが高校時代とは大きく変わりましたが、それに対応するためにしっかり体力を付けてきました。

―高校時代を振り返って、野村先生の指導方針はどういったものでしたか
自主性というか、自分で考えさせるような指導方針でした。大学でも考えて競技に取り組むことが多かったので、高校時代の経験が生きているのかなと思います。

―野村先生は体つきが変わったと仰っていました
高校時代の弱点として、体格というか体がまだできていないというのがありました。そういったところを徐々に克服していきました。筋力トレーニングには去年から重点的に取り組んでいて、しっかり体を作れたことが結果に繋がっているのかなと思います。

―筋力トレーニングの手応えはいかがでしょうか
しっかりけがをしない体を作ることができましたし、そのおかげで練習でも長い距離を走れるようになりました。

―今年の夏はどれくらい走ったのでしょうか
1か月で1000kmは走ったと思います。

―夏の取り組みは今にも繋がっていますか
そうですね。体力面に関しては確実にベースアップしていると感じています。残りの3週間はキレを出していくだけだなと思っています。

―現在（12月14日）は合宿中ということですが、意識していることは何ですか
残り3週間ほどしかないので、実力を上げるというよりは、調子を上げていく。キレ味を出したり、バネを溜めていくことを意識して練習しています。

―2区が濃厚ということですが、個人としての目標はありますか
最低でも坪田監督が持っている法政記録の68分16秒を超えたいです。チームの目標は総合5位以内なので、67分台は出さなければいけないと思います。

― 個人の目標を達成する自信のほどはいかがでしょうか
ここまで、やれることはやってきたので、後は力をしっかりと出し切るだけだと思います。

―目標達成のために必要となることはどういった部分でしょうか
2区は前半はフラットですが、後半はアップダウンが激しいので、とてもタフな区間になります。ペース配分であったり、展開に合わせてどうやって対応していくかが重要になると思います。

― 再び2区に挑むにあたっての心境はいかがですか
2年生の時はかなり緊張していました。しかし、今回は去年結果を残せたというのもありますし、練習もしっかり積めているので、自信があります。

―現在のチームの雰囲気はいかがでしょうか
去年よりも活気があると感じています。

― キーパーソンはどの選手になりますか
内田隼太選手を筆頭とした3年生だと思います。

―ファンの方へ一言お願いします
僕は4年生ということで最後の箱根駅伝になります。ここまで苦しいことや辛いことがたくさんありましたが、最後は悔いなく笑って終わりたいと思っているので、応援のほどよろしくお願いいたします。

（取材・根本成）

鎌田航生（かまた・こうき）
社会学部4年
1999年5月5日生まれ
165cm・51kg
出身校：法政二（神奈川県）
10000m自己記録：28分30秒61

久納碧

―今年1年を振り返っていかがですか
けがをしなかったので、良いシーズンだったのかなと思います。

―現在（12月14日）は合宿中ということですが、合宿ではどのような練習をしていますか
基本的には調整練習のような形で、激しい練習はせず、調子を整えていく練習をしています。

―最近の練習で意識していることはありますか
調子を崩さないように、全力を出し切らないということを意識しています。

―エントリーメンバーに選ばれたことについてはいかがですか
ほっとしたところが大きいです。

―最高学年として迎える箱根駅伝となります
４年生として最後ですし、陸上もこれで最後になるので、そこは意識して頑張りたいと思います。

―最近のチームを見ていて、どのように感じますか
全日本駅伝などを見ていても、下級生が頼もしいなと感じています。

―坪田監督が、「キーパーソンは４年生全員」とおっしゃっていました
箱根駅伝は４年生の走りでチームの流れ変わってくると思うので、そこは自分でも意識したいなと思っています。

―ご自身のチーム内での役割は
チームの勢いをのせられる走りができるというのが、自分にとっての役割だと思っています。

―希望区間とその理由をお聞かせください
単独走が強みなので、復路で走りたいなと考えています。今年一年間練習してきて、世田谷ハーフでも単独走が上手くいった感触があるので、復路を希望したいです。

―これから2週間、どのような調整をしていきますか
徐々に練習量を落として、体の調子を整えていきたいと思います。

―現在のコンディションはいかがですか
練習は継続的に行えているので、あとは疲労を抜いて、大会に合わせるだけだなと思っています。

―事前にお答えいただいたアンケートに関して、得意なスポーツが野球とのことでした
中学までは野球をやっていました。陸上を始めたのは高校からです。

―なぜ高校から陸上をはじめたのですか
野球部の時から、体力づくりの一環で、特設陸上部のような形で走っていて、高校から本格的に始めました。

―今も野球はされていますか
ほとんどしないんですけど、年に一回部のソフトボール大会があって、そこでは楽しんでます（笑）。ほどほどに、人よりかは活躍できてるかなと思います（笑）。

―今年の箱根駅伝でのキーパーソンはどなたでしょうか
1区の選手がキーパーソンになるかなと思います。

―チーム目標を達成するために重要なことは何だとお考えですか
これから2週間、体調管理やけがをしないというのもそうですし、レースの中でいえば失敗をしないことだと思います。

―個人の目標をお聞かせください
区間一桁でまとめられたらなと思います。

―ご自身の強みは何ですか
単独走です。特に後半の単独走が、自分では一番強みだと思います。

―箱根に向けた意気込みをお願いします
陸上人生最後の大会になるので、ここで有終の美を飾ることができるように、頑張ります。

―ファンに向けて一言お願いします
総合5位以内を目指しているので、それに向けて応援してもらえると嬉しいです。

（取材・岩田かおり）

久納碧（くのう・あおい）
経済学部4年
2000年1月26日生まれ
170cm・60kg
出身校：学法石川（福島県）
10000m自己記録：29分53秒46

山本燎

―初エントリーですが心境はいかがですか
メンバーには入れて嬉しいという想いがある一方で、入れなかった4年生の分まで、本番走らないといけない気持ちがあります。

―メンバー入りの要因はどのようなところにあると考えていますか
練習面だけでなく、「アウトオブピッチ」という言葉を坪田監督がよく口にされていましたが、そのような練習外の面を大切にしてきた結果、少しずつ形になってきたと思います。

―現在（12月14日）の調子はいかがですか
4年間の中で、1番状態が良いので、本番走ることをイメージして今は練習しています。

―チームの状況はどのように見ていますか
下級生が、上級生についてきてくれることに加え、力のある3年生を中心に主力が練習でアピールしているように、互いに切磋琢磨できています。

―特に目が光る選手を挙げるなら
下級生なら1年の小泉（樹）が一番考えて練習を行えているので、ものすごく期待しています。

―希望区間は
8区を走りたいです。

―その理由はありますか
私は神奈川県厚木市出身なので、中学生の頃から平塚中継所には行っていました。なので、走れるイメージが一番あります。

―今年も応援自粛ですが、ご自身はどのように捉えていますか
神奈川で走れる大会で応援自粛というのは、残念です。ですが、箱根駅伝はテレビでも放送があり、家にいても見ることができると思うので、心のどこかで応援してくださると嬉しいです。

―これから区間エントリーに向けて強化したいポイントはありますか
この先は状態を上げていくだけなので、強化するというよりは、当日しっかり走れるためのメンタルを持つことは重要だと思うので、その点は強化したいです。

―どのような方法で強化していきますか
イメージトレーニングや普段のジョグからコースを意識したり、単独走を意識することが大切だと思います。

―今年度の4年生はどのような学年ですか
4年生は自分自身のことに加えて、チームのことに目を向けないといけない立場なので、そういった面では、周りを見ることができる学年が多い印象です。

―4年生全体で話したことはありますか
大学3年生のときから｢4年生になったら、総合5位を目指すんだ｣というようなことを話していました。そこの軸というのは、揺らぐことなく取り組んでいこうという話はしました。

―箱根が終わったらやりたいことはありますか
練習に集中してきた身なので、リフレッシュとして学年全体で旅行に行きたいです。

―応援してくださるファンの方ヘ一言お願いします。
初めてメンバー入りしました。ここまで、けが続きで、チームに貢献することができなかったので、最後の箱根駅伝を迎えるにあたって、少しでもこれまで応援し続けてくれた方々のためにも、恩返しの走りができるように、精一杯頑張ります。応援よろしくお願いします。

（取材・大井涼平）

山本燎（やまもと・りょう）
社会学部4年
1999年6月2日生まれ
165cm・51kg
出身校：法政二（神奈川県）
10000m自己記録：29分24秒42

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