2022年春季関東大学男子2部リーグ戦
2022年5月29日（日）
会場非公開

春季リーグ戦最終カードとなった今試合。相手は山梨学院大。入替戦進出の可能性はなくなってしまったが、フルセットに及ぶ死闘を制し、見事最終戦を白星で飾り、8勝3敗と昨季を超える結果で春季リーグ戦を終えた。

最終戦を白星で終えるため、円陣を組ん試合に挑んだ

ついに春季リーグ最終戦を迎える。延期の影響で本来より遅れた最終戦の相手は、山梨学院大だ。この時点で法大は７勝３敗。上位でこのリーグを終えるために、絶対負けられない戦いとなった。

第1セット、法大はセッターに1年生の五十嵐健人（営１）をスタメンに起用。序盤から流れを握り、17-9と大きくリードする展開に。副将・時田晃佑（法4）がサービスエースや鋭いスパイクを決め、チームを大きくけん引。さらにセッター・五十嵐がツーアタックをする強気なトスワークを見せ、点差を広げていく。終始安定した試合運びを見せ、25-17と大差で第1セットを先取した。

第2セット、ここでも果敢に攻め続け相手のミスを誘い、流れを渡さない。中盤からは持田大樹（営３）が存在感を発揮する。相手の攻撃をシャットアウトする鉄壁のブロックや素早いクイック攻撃を重ね、20-15とする。最後はルーキー・渡邊秀真（法1） の今セット2本目のサービスエースが相手コートに突き刺さり、25-18。1度もリードを許すことなくこのセットもものにし、勝利に王手をかける。

続く第3セットでは、立ち上がりから法大のミスが続き、追いかける展開に。しかし、ラリーになったボールを渡邊秀が落ち着いてブロックアウトし、同点に追いつく。続けて相手の動きをしっかりと読み、ブロックで相手の攻撃を封じ込める。互いに譲らず一進一退のまま中盤に突入するも、相手の守りの固さに決め切ることができず、16-21と大きく離される。最後はスパイクをブロックされ、17-25に。20点台に乗せられないまま第3セットを落としてしまう。

嫌な流れを断ち切りたい第4セット。高橋慶帆（営1） のエンドラインぎりぎりを狙った技ありのスパイクからスタート。しかし相手の鋭いサーブを攻略できず、連続でサービスエースを許してしまう。9-16と追いかける形になった法大だが、安部翔維斗（法3） のスパイクから流れをつかんだ。途中出場の山本帯刀（文３）のサービスエース、安部、高橋の3連続ブロックポイントで15-17とする。その後も丁寧なプレーで得点を重ね、23-22と土壇場で逆転に成功。このまま法大ペースで進むと思いきや、相手の猛攻に屈し23-25に。連続でセットを献上し、まさかのフルセットにもつれ込むこととなった。

勝負の最終セット。守備力に定評がある山本、小竹飛斗（法1）をスタメンに起用し、巻き返しを図る。試合は両者サイドアウトを取り合う展開に。セッター・五十嵐がワンハンドでトスを上げ、高橋が決めきる。続けて持田大のブロックポイントでブレイクに成功、7-3とする。しかし相手の攻撃に押され、同点でセットを折り返す。その後強力なサーブを小竹がしっかりAパスで返し、攻撃陣が奮闘。最後は高橋がボールを叩き切り、15-13。セットカウント3-2で勝利を収めた。

フルセットの死闘を制し、春季リーグ戦を勝利で終えた法大。８勝３敗と目標の1部昇格こそ届かなかったが、昨季の課題でもあったフルセットを勝ちきれた今試合は、法大バレー部にとって大きな一歩となるだろう。来月に控える東日本インカレ、そして悲願の1部昇格に向け、さらなる成長に期待がかかる。

インタビュー

吉田康伸監督

－春季リーグ最終戦となりましたが、振り返って
内容もありますが、勝って終わることによって、一勝上積みで去年より良い成績で、順位的にも去年は5位ですが3位の可能性もあります。少し上向いているというのは勝って終われたのは次につながるかなと思います。

－小竹飛斗選手など新しい起用も
サーブレシーブに不安がある中で、山梨学院は6人中4人ジャンプサーブ、特に14番のサーブで崩されていたので、途中レシーブの良いメンバーに変えた感じです。最後には、強いサーブを打たれましたけど、小竹君がぴったり返して、高橋君がそのAパスからの良いトスをしっかり打ち込んでくれました。あのようなバレーを続けていけば、一部の強いサーブでも対応できるのかなと思います。

ー昨季の課題だったフルセットの試合となりました
新しい戦力の高橋（慶帆・営1）君や渡邊（秀真・法1）君とか、決定力のある人が増えているので、去年よりも高さやパワーがありますし、攻撃力は去年のメンバーがそのまま残ってやっているという所を含めると、かなり自信もあります。一部との練習試合でも勝ちきったりするところもあるので、今日みたいに、ある程度レシーブをしっかり返すとか当たり前なプレーをもっと出せる感じでやっていけば、上位も行けると思いますし、秋に向けては入替戦の権利を取って、チームを完成させてしっかり一部に上がれるように準備していきたいなと思います。

－東日本インカレ、秋季リーグに向けて
まずは今季、万全のメンバーで迎えられなかった試合が多かったことや、度重なる試合の延期など予定通りいかなかった部分の難しさを感じています。その辺の課題も含めて、本当は二週間前くらいに終わっているはずだったので、長丁場のチームの持って行き方などはもう一度しっかりしていかなければいけないなと思います。また今回は上位リーグの時にあまり良い状態で臨めなかったというところが唯一悔やまれるかなと思うので、今後こういうことがないように準備をしっかりしていきたいなと思います。

持田大樹選手（営3）

ー今日の試合を振り返って
試合前日の練習では皆調子が上がらなくて少し不安がありましたが、試合当日は前日の不調を感じさせないベストな試合ができて安心しました。

ーブロックが光っていました
シャット本数が何本かあって嬉しかったですが、今後はレシーブしやすいようにワンタッチやコースを空ける事をもっと意識したいです。

ー春季リーグを振り返って
開幕からの数戦は順調に白星を重ねていけたのですが、亜細亜大学戦から自分たちの弱さが垣間見えたように感じました。
東日本インカレまで時間がないので、時田（晃佑）中心にチームの再構築していきたいです。

ー東日本インカレ、秋季リーグ戦に向けて
東日本インカレで善戦することはもちろんですが、秋季リーグでは今季かなわなかった入替戦を目標に頑張りたいです。

山本帯刀選手（文3）

ー今日の試合を振り返って
最後の試合を白星で終わらせることが出来てうれしいです。4セット目の後半から、自分と1年の小竹が起用され、4セット目は落としてしまいましたが、5セット目の1番大事な場面で勝ち切る事ができて良かったと思います。

ー監督からは守備力を評価されての起用とのことでした
今大会では自分の守備力の甘さが見えました。乱れてしまってもつないでくれたセッター、そのボール打ち切ってくれたスパイカーたちに感謝をしています。
自分がレシーブの中心という気持ちを持ちこれからの練習に取り組んで行きたいと思います。

ー昨季課題となっていたフルセットの試合を勝ちきりました
以前の秋リーグではフルセットを落としてしまう苦い経験をしましたが、今回はみなの気持ちが引き締まっており絶対に勝てるという安心感がありました。

ー春季リーグを振り返って
選手の入れ替えが多く、チームが安定していなかったです。その分色んな選手がリーグの舞台を経験したのでその点では良い経験を詰んだと思います。

ー東日本インカレ、秋季リーグに向けて意気込みをお願いします
簡単に変えられないよう安定したプレーができるよう練習に励みたいです。インカレでは春季リーグでの悔しさをぶつけ、秋季リーグでは今回よりも良い結果を出し、満を持して入れ替え戦に望みたいと思います。

4セット目、5セット目で安定したプレーを見せた山本帯刀

（記事：鈴木しほり、写真：伊藤朱音）