東京六大学野球2022秋季リーグ戦 第1週 早大1回戦
2022年9月10日(土)
神宮球場
ついに迎えた早大との秋季開幕戦。法大の先発・尾﨑完太(キャ3=滋賀学園)は、5回までゼロを並べ、相手に的を絞らせない。しかし6回に先制点を許すと、7回にも代わった篠木健太郎(営2=木更津総合)が適時打を放たれ2点差に。打線は今泉颯太(法3=中京大中京)が3安打と気を吐くも、ことごとく好機を逃し、完封負けを喫した。
試合結果
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
早 大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 2 | 8 | 0 |
法 大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 5 | 0 |
(早大)○加藤、伊藤樹—印出
(法大)●尾﨑、篠木、吉鶴—大柿、村上
[本塁打] なし
打撃成績
打順 | 位置 | 選手 | 打 | 安 | 点 | 打率 | 出塁率 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | (8) | 宮﨑 | 4 | 1 | 0 | .250 | .250 | 一ゴ | 右飛 | 一安 | 三振 | |||||
2 | (4) | 齊藤大 | 4 | 0 | 0 | .000 | .000 | 捕邪 | 一邪 | 右飛 | 二飛 | |||||
3 | (7) | 中津 | 4 | 0 | 0 | .000 | .000 | 左飛 | 一ゴ | 二ゴ | 中安 | 三振 | ||||
4 | (6) | 今泉 | 4 | 3 | 0 | .750 | .750 | 中安 | 左安 | 三振 | 中安 | |||||
5 | (9) | 浦 | 4 | 0 | 0 | .000 | .000 | 中飛 | 二ゴ | 二ゴ | 左飛 | |||||
6 | (3) | 松田 | 2 | 0 | 0 | .000 | .333 | 三併 | 四球 | 右飛 | ||||||
7 | (2) | 大柿 | 3 | 1 | 0 | .333 | .333 | 遊ゴ | 左安 | 右飛 | ||||||
2 | 村上 | — | — | — | — | — | ||||||||||
8 | (5) | 海﨑 | 3 | 0 | 0 | .000 | .000 | 二飛 | 三振 | 三振 | ||||||
9 | (1) | 尾﨑 | 2 | 0 | 0 | .000 | .000 | 二ゴ | 遊ゴ | |||||||
1 | 篠木 | — | — | — | — | — | ||||||||||
H | 福岡 | 1 | 0 | 0 | .000 | .000 | 三飛 | |||||||||
1 | 吉鶴 | — | — | — | — | — | ||||||||||
計 | 31 | 5 | 0 | .161 | .188 |
投手成績
回 | 球数 | 打者 | 安 | 振 | 球 | 責 | 防御率 | |
尾﨑 | 6 1/3 | 91 | 24 | 5 | 8 | 1 | 2 | 2.84 |
篠木 | 1 2/3 | 23 | 7 | 1 | 1 | 1 | 0 | 0.00 |
吉鶴 | 1 | 15 | 4 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0.00 |
計 | 9 | 129 | 35 | 8 | 9 | 2 | 2 | 2.00 |
ベンチ入りメンバー
10 | 齊藤大輝(人4=横浜) | 22 | 是澤涼輔(現4=健大高崎) | 1 | 野尻幸輝(営4=木更津総合) |
12 | 一柳大地(人3=星槎国際湘南) | 3 | 内海貴斗(人3=横浜) | 8 | 宮﨑秀太(営4=天理) |
13 | 塙雄裕(法3=常総学院) | 5 | 松田憲之朗(キャ4=龍谷大平安) | 34 | 平原大靖(文4=石見智翠館) |
16 | 尾﨑完太(キャ3=滋賀学園) | 6 | 海﨑雄太(文4=埼玉栄) | 36 | 中津大和(営2=小松大谷) |
17 | 武冨陸(営3=日大藤沢) | 7 | 今泉颯太(法3=中京大中京) | 37 | 木下将吾(文4=静岡) |
18 | 篠木健太郎(営2=木更津総合) | 9 | 浦和博(キャ3=鳴門) | 38 | 福岡大真(法3=筑陽学園) |
21 | 吉鶴翔瑛(営2=木更津総合) | 24 | 高原侑希(法3=福井工大福井) | 39 | 伊藤勝仁(文3=常葉菊川) |
2 | 大柿廉太郎(法4=健大高崎) | 25 | 山根滉太(文3=小松大谷) | ||
19 | 村上喬一朗(法4=東福岡) | 31 | 鈴木大照(文2=明徳義塾) |
戦評
昨季4位に終わった法大は昨季5位の早大との秋季リーグ開幕戦を迎えた。早大とは昨季の開幕カードで対戦し、2連勝で勝ち点を獲得しており、今季も勝利で勢いに乗りたいところだ。
先発を任されたのは尾崎完太(キャ3=滋賀学園)。昨季は8試合に登板し、リーグ5位となる防御率1.93の活躍を見せた初回から走者を背負う投球が続くが、要所を締め5回まで7奪三振を奪い、早大打線を無失点に抑える。
尾﨑は開幕投手にふさわしい好投を披露
好投の尾﨑を援護したい打線は5回、今泉颯太(法3=中京大中京)、大柿廉太郎(法4=健大高崎)の安打などで1死満塁のチャンスをつくる。しかし、続く海﨑雄太(文4=埼玉栄)が三振、尾﨑が遊ゴロに倒れ、好機を生かせない。
ここまで無失点に抑えてきた尾崎だったが6回、安打で出した走者を二塁に進められると2番・中村将希に適時打を浴び、先制を許す。
反撃したい打線は6回に宮﨑秀太(営4=天理)が一塁強襲となる安打で出塁し、さらにボークで二塁まで進む。その後二死となり、ここまで二安打の今泉だったが三振に倒れ、またしても無得点となった。
すると7回、一死2塁のピンチを迎える。ここで、エースの篠木健太郎(営2=木更津総合)に交代。何とか抑えたい場面であったが、7番・印出に適時二塁打を浴び、2点目を失う。9回には吉鶴翔瑛(営2=木更津総合)がマウンドに上がる。2死2塁のピンチで代打の島川に右前安打を許すも、右翼手の浦和博(キャ3=鳴門)の好返球でタッチアウト。致命傷となる3点目はなんとか防いだ。
好返球で3点目を防いだ
2点を追う法大は9回、二死走者なしから今泉が三本目となる安打を放ち、さらに暴投で二塁に進むと、打席にはここまで無安打の浦和博(キャ3=鳴門)。4球目を捉えた当たりは、力ない左飛に。最後まで加藤、伊藤樹の早大投手陣を捉えられず完封負けを喫した。
今泉は三安打を放つ活躍
20年春以来の優勝を目指す法大にとって幸先の悪いスタートとなったが、まだわずか一試合をこなしただけだ。投手陣の好投に新4番・今泉の3安打と明るい話題も多い。法大ナインの今後の巻き返しに期待だ。
(記事:盛岡唯吹 写真:皆川真輝)
クローズアップ:尾﨑完太『覚醒予感させる1四死球と8奪三振』
尾﨑完太(キャ3=滋賀学園)の投球は開幕投手にふさわしい内容の投球だった。
本格的に先発のローテーションに定着した尾﨑は昨季、防御率1.93の好成績を残した。しかし28投球回で与四死球19と制球力に課題を残したシーズンでもあった。今日はその真価が問われる第一歩だ。初回、先頭にいきなり四球を出し、「今季も制球に苦しむか」そう思われたが、味方の好守もありなんとか無失点で切り抜けた。
するとここから尾﨑のエンジンがかかり出す。2回は4、5番を三振に仕留め、3回には三塁に走者を置くが落ち着いてゼロを並べた。6回に1点を失い、さらに2点目を失うピンチを招くが主砲・蛭間拓哉を三振に打ち取った。7回にこそ、ピンチを作った場面でマウンドを降りたが7回途中まで8奪三振。課題の制球も初回に出した四球1つのみと自滅することなく大事なゲームで試合を作った。
順調にいけば尾﨑は先発として初めて1シーズンを回ることになるが、シーズン終了後にどんな成績を残すのか。そんなわくわく感をもたらす投球だった。
(大井涼平)
選手インタビュー
齊藤大輝 主将
ー今日の試合を振り返って
自分たちの力を出さずに終わってしまいました
ー主将として、今のチームの状態をどう見ていますか
開幕戦という固さもありましたが、まだ半分の力も出せてないと思います。
ー大学ラストシーズンの目標をお願いします
必ず優勝します!
ー明日に向けて意気込みをよろしくお願いします
明日しっかり勝てるように頑張ります!
大柿廉太郎 選手
ー今日の試合を振り返って
投手が頑張っていたのに、援護できず申し訳ないです。
ー開幕戦スタメン出場となりました
持ち味であるリードでチームを勝たせ、チームを勢いづけたいと言う気持ちで臨みました。
ーリード面で意識したことは
打者の反応を見ながら、尾﨑の持ち味を活かせるように意識しました。
ー5回には安打を放ちました
なかなかチャンスが作れない状況だったので、なんとか点を取ろうと言う気持ちでした。
ー明日以降に向けて意気込みをお願いします
勝ち点を取ればいいので、チームを盛り上げてなんとか勝ち点を取れるよう頑張りたいです。
尾﨑完太 選手
ー開幕戦での登板となりました
チームを勝たせるために色々なことを考えて、自信を付けて試合に臨んだので自信はありました。
ー今日の投球を振り返って
粘ることだけを考えて投球していましたが、粘れず悔しいです。
ー大柿選手とはどのような打ち合わせを
ストレートが生命線だと話していてどんどんストレートで押していこうと話していました。
ー蛭間選手を3三振に抑えました。何か意識したことや対策したことは
注目のスラッガーだったのですが、そこは深く考えず自分の投球をすれば抑えれると思いました。
ー次回登板へ向けて意気込みをお願いします
明日勝たないと先はないと思っているので、明日も投げる気でいます。
今泉颯太 選手
ー4番で開幕を迎えた心境は
打順は特に意識しないようにしました。
ー3安打の活躍を振り返って
初戦から自分の打撃ができたので良かったです。
ー開幕にあたってコンディション面は
けがもありましたが、万全な形で臨めていると思います。
ー春と違い遊撃手での出場ですが、守備面で意識することの変化は
特に変わらず、チームの勝利に貢献することだけを意識しています。
ー明日に向けて意気込みをお願いします
チームが勝てるようにチャンスで一本打てるように準備していきたいです。
試合の写真は、スポーツ法政新聞会の公式インスタグラムに掲載いたします。