東京六大学野球2022秋季リーグ戦 第7週 東大1回戦
2022年10月22日(土)
神宮球場
もし今カードで勝ち点を落とせば、75年ぶりの最下位が決まってしまう絶対に負けられない最終カードを迎えた。今季3度目の先発となった篠木健太郎(営2=木更津総合)が7回1失点とまとめると、1-1の9回裏に内海貴斗のサヨナラ本塁打で立大戦以来の先勝となった。
試合結果
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
東 大 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 3 | 0 |
法 大 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1× | 2 | 6 | 0 |
(東大)井澤、●松岡由ー松岡泰
(法大)篠木、塙、〇武冨—村上
[本塁打] 内海貴1号ソロ(9回、松岡由)
打撃成績
打順 | 位置 | 選手 | 打 | 安 | 点 | 打率 | 出塁率 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | (7) | 中津 | 4 | 2 | 0 | .152 | .200 | 右二 | 二ゴ | 中安 | 二ゴ | |||||
2 | (8) | 西村 | 2 | 0 | 0 | .231 | .231 | 投犠 | 右邪 | 三ゴ | ||||||
H | 平原 | 1 | 0 | 0 | .000 | .000 | 三振 | |||||||||
8 | 宮﨑 | — | — | — | .152 | .178 | ||||||||||
3 | (4) | 齊藤大 | 3 | 0 | 0 | .194 | .356 | 四球 | 遊ゴ | 三振 | 左飛 | |||||
4 | (6) | 今泉 | 3 | 1 | 1 | .231 | .311 | 中犠① | 左飛 | 左二 | 中飛 | |||||
5 | (9) | 浦 | 4 | 0 | 0 | .220 | .238 | 遊ゴ | 一ゴ | 中飛 | 中飛 | |||||
6 | (3) | 内海貴 | 4 | 1 | 1 | .182 | .308 | 投ゴ | 左邪 | 右飛 | 右本① | |||||
7 | (2) | 村上 | 2 | 2 | 0 | .400 | .538 | 四球 | 左安 | 中安 | ||||||
8 | (5) | 海﨑 | 1 | 0 | 0 | .269 | .333 | 二ゴ | 投犠 | 捕犠 | ||||||
9 | (1) | 篠木 | 2 | 0 | 0 | .143 | .143 | 三ゴ | 左飛 | |||||||
H | 山根 | 1 | 0 | 0 | .259 | .286 | 遊飛 | |||||||||
1 | 塙 | — | — | — | — | — | ||||||||||
1 | 武冨 | — | — | — | — | — | ||||||||||
計 | 27 | 6 | 2 | .201 | .270 |
投手成績
回 | 球数 | 打者 | 安 | 振 | 球 | 責 | 防御率 | |
篠木 | 7 | 88 | 24 | 2 | 8 | 3 | 1 | 3.40 |
塙 | 1 1/3 | 16 | 5 | 1 | 2 | 0 | 0 | 1.74 |
武冨 | 2/3 | 4 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1.50 |
計 | 9 | 108 | 30 | 3 | 10 | 3 | 1 | 4.34 |
ベンチ入りメンバー
10 | 齊藤大輝(人4=横浜) | 22 | 是澤涼輔(現4=健大高崎) | 31 | 鈴木大照(文3=明徳義塾) |
13 | 塙雄裕(法3=常総学院) | 3 | 内海貴斗(人3=横浜) | 8 | 宮﨑秀太(営4=天理) |
15 | 石田旭昇(文4=東筑) | 5 | 松田憲之朗(キャ4=龍谷大平安) | 33 | 西村友哉(法2=中京大中京) |
16 | 尾﨑完太(キャ3=滋賀学園) | 6 | 海﨑雄太(文4=埼玉栄) | 34 | 平原大靖(文4=石見智翠館) |
17 | 武冨陸(営3=日大藤沢) | 7 | 今泉颯太(法3=中京大中京) | 36 | 中津大和(営2=小松大谷) |
18 | 篠木健太郎(営2=木更津総合) | 9 | 浦和博(キャ3=鳴門) | 37 | 木下将吾(文4=静岡) |
21 | 吉鶴翔瑛(営2=木更津総合) | 24 | 高原侑希(法3=福井工大福井) | 39 | 伊藤勝仁(文3=常葉菊川) |
2 | 大柿廉太郎(法4=健大高崎) | 25 | 山根滉太(文3=小松大谷) | ||
19 | 村上喬一朗(法4=東福岡) | 29 | 松下歩叶(営1=桐蔭学園) |
戦評
リーグ最下位への転落を防ぐためにも、何とか勝ち点を獲得したい法大。今季初の勝ち点獲得へ向けて、最終節である東大一回戦に挑んだ。
先発のマウンドに上がったのは投手陣の主軸である篠木健太郎(営2=木更津総合)だ。1回表をテンポよく三者凡退で抑えると、その裏の法大の攻撃で早速試合が動く。先頭打者の中津大和(営2=小松大谷)が右翼への二塁打を放つと、続く西村友哉(法2=中京大中京)が犠打、3番の主将・齊藤大輝(人4=横浜)が四球で出塁し、1死一、三塁のチャンスを作る。この場面で打席に入った4番の今泉颯太(法3=中京大中京)が犠飛を放ち、きっちりと4番の仕事を果たし幸先よく一点を先制する。
今泉は先制の犠飛を放ち、2試合連続打点となった
立ち上がり良く試合に入った篠木。しかし、3回表の東大の攻撃、7番の浦田晃佑に初球を狙われ同点となるソロ本塁打を浴びる。4回表には先頭打者の阿久津怜生を四球で出塁を許すも、20日のドラフト会議でオリックス・バファローズから育成5位で指名された捕手の村上喬一朗(法4=東福岡)が、見事に盗塁を刺し相手に流れを渡さない。
村上は攻守に冴え渡った
立ち直った篠木はその後、東大打線を抑えこみ、7回を投げ被安打2で8つの三振を奪い、投球数88でまとめ上げた。篠木の後を受けた塙雄裕(法3=常総学院)、武冨陸(営3=日大藤沢)も好リリーフを見せ主導権を渡さなかった。
武冨はピンチの場面でマウンドに上がったが完璧な火消しだった
投手陣の頑張りに奮起したい野手陣だが、なかなか得点を奪うことができない。しかし、最後にドラマが待っていた。同点のまま迎えた9回裏、先頭打者の浦和博(キャ3=鳴門)が凡退し、このまま引き分けに試合は終わるかに思われた。続く打者は内海貴斗(人3=横浜)。甘く入った2球目を豪快に振り抜き一発で仕留めるライトスタンドへ飛び込むサヨナラ本塁打。
内海貴は仲間に迎えられホームイン
劇的な展開で接戦を制した法大。勝ち点獲得へ向けて最高の形で明日へつなげた。
(記事:大嶽祐斗 写真:東夏紀)
クローズアップ:内海貴斗『ここ一番に強い男が自身2度目のサヨナラ打!』
打った瞬間の完璧な一撃だった。1ボールからの2球目。内海貴斗(人3=横浜)は高めにきたボール球を振り抜き、右翼席へ叩き込み、今季初本塁打は貴重なサヨナラ本塁打となった。