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【テニス】2023年度関東学生テニス選手権大会(春関)本戦1~2回戦 シングルスでは6人、ダブルスでは2ペアが3回戦進出を果たす!

2023年度関東学生テニス選手権大会(春関)本戦5月1日~7日
有明テニスの森・早稲田大学東伏見キャンパス

関東学生テニス選手権大会本戦が始まった。シングルスでは大田空(スポ4)、平井健太郎(経3)、森田凌矢(社4)、大西洋平(経3)、松崎稜太朗(スポ2)、砂田未樹(社1)が2回戦を突破。ダブルスは大田空(スポ4)・加藤木塁(経4)ペアと新井翼(スポ3)・大西洋平(経3)ペアが盤石な戦いぶりを見せ、3回戦へと駒を進めた

息のあったプレーで勝利を積み重ねる大西洋平・新井翼ペア

男子シングルス1回戦

勝敗 選手名 スコア 対戦相手
矢崎斗弥(社2) 2-0(6-1,6-2) 金田拓渡(青学大)
原田悠仁(現福2) 2-0(6-2,6-0) 仲間舜(日大)
平井健太郎(経3) 2-0(6-1,6-0) 若松玄登(中大)
大西洋平(経3) 2-1 (7-5,2-6,6-1) 堤野真司(青学大)
田嶋晴太朗(社2) 2-0(6-4,6-3) 上田吏恩(駒大)
佐藤太耀(現福4) 1-2(2-6,6-3,1-6) 坂井修造(明大)
山田倫太郎(経2) 0-2(3-6,3-6) 眞田将吾(慶大)

男子ダブルス1回戦

勝敗 選手名 スコア 対戦相手
山田倫太郎・原田悠仁 2-0(6-3,6-3)  間宮浩輝・松村英俊(専大)
大西洋平・新井翼(スポ3) 2-1(6-3,2-6,11-9) 麦倉豪・川上舜世(専大)

女子シングルス1回戦

勝敗 選手名 スコア 対戦相手
上伊倉理子(社3) 2-0(6-2,6-3) 藤永笑子(立大)
中込笑愛(スポ3) 不戦勝(5-1,RET) 園城海遥(亜大)
贄田佳穂(社2) 2-0(6-2,7-5) 有木真絢(亜大)

女子ダブルス1回戦

勝敗 選手名 スコア 対戦相手
贄田佳穂・砂田未樹(社1) 2-0(6-2,7-6(3)) 谷本ひなた・吉井あかり(駒大)

平井健太郎

自身3度目の春関となる平井健太郎。『インカレ本戦直通』に向け、安定した試合を見せた。ファーストセット。試合後に「相手のミスを誘った」と語ったように、得意のラリー戦に持ち込む。第2ゲームこそ簡単なミスが続きブレイクされたが、終始ラリー戦で粘り6-1でセットをものにした。続くセカンドセット。第1ゲームからサーブでのポイントを重ねると、一切流れを渡さない優位な試合運びを見せる。強気のネットプレーで得点を重ね6-0と圧勝を果たした。

田嶋晴太朗

男子シングルス1回戦に登場したのは、田嶋晴太郎。ファーストセット。序盤からブレイクを果たし、試合の主導権をうまく握る。激しいラリーの際も粘り強く返球し、6-4でこのセットをものにした。続くセカンドセット。先ほどの流れとは打って変わり、3連続でゲームを落としてしまう田嶋。しかし、持ち前の器用なプレーで徐々に得点を積み重ね、流れを取り戻す。相手を前後左右に振って翻弄し、ゲームを6連取。ストレート勝利を決めた。

原田悠仁

男子シングルス1回戦には、初の本戦となる原田悠仁が登場した。緊張した面持ちで始まったファーストセット。第1ゲームでは粘り強い返球を見せるも、ミスが重なりブレイクを許してしまう。しかし徐々に相手のミスが目立ち始め、すぐにブレイクバック。勢いそのまま6-2でファーストセットを奪う。続くセカンドセット。「相手のミスにより安心した」と語る原田は、鋭いスマッシュや隅を突くショットで順調にポイントを積み重ねていく。そして相手に1ゲームも奪われることなく、6-0で勝利をもぎ取った。

佐藤太耀

佐藤の対戦相手は、小さい頃から何度も対戦経験があり、一度も勝ててないという坂井修造(明大)。主将としてチームを引っ張る佐藤だが、最後の春関で結果を残すことができるか。ファーストセットでは、相手の粘りに屈し、いきなり3ゲーム連続で落とすなど勢いに乗れない。その結果、2-6で落としてしまう。セカンドセットでは、本人も「足が動いてきて、いいプレーができました」と語るように、好プレーが目立つ展開に。2-3と苦しい展開だったが、そこから4ゲーム連続で奪い、ファイナルセットまでもつれる展開に。ファイナルセットでは、最初こそゲームを奪ったものの、相手の勢いを止められず、6ゲーム連続で奪われ、1-6で敗戦となった。

上伊倉理子

女子シングルス1回戦に登場したのは上伊倉理子。ファーストセット。序盤から互いに一歩も譲らず、キープが続いていく。しかし第4ゲームでブレイクを果たすと、上手く試合の流れをつかんだ上伊倉。左右に相手を振り回して翻弄し、6-2でこのセットをもぎ取る。続くセカンドセット。第2ゲームをブレイクしたものの、相手もすぐさまブレイクバック。このまま一進一退の攻防が続くと思いきや、最後は粘り強い返球でポイントを重ねていく。セカンドセットも6-3でものにし、勝利を挙げた。

贄田佳穂

3月に行われた関東学生新進テニス選手権では、ベスト8と好成績を残した贄田。関カレではどのような戦いを見せてくれるのか、期待の一戦が幕を開けた。ファーストセットでは、持ち前の力強いストロークで終始、相手を圧倒。このセットを6-2で奪う。セカンドセットでは、簡単なミスが目立ってしまい、5-5にもつれる展開に。だが、高い集中力を発揮し、2ゲーム連続で奪い、7-5で快勝した。

山田倫太郎・原田悠仁ペア

普段からよく一緒におり、気が知れた仲の山田と原田の初戦が幕を開けた。ファーストセットでは、二人の武器であるストロークと原田の持ち味のリターンが冴え渡り、終始相手を圧倒。このセットを6-3で奪う。セカンドセットでは、ボレーのミスが目立ち、相手に流れがいく場面もあった。だが、このセットでも、リターンで相手を押し込み、着実にポイントを重ね、6-3で快勝した。試合中に二人の笑顔が弾ける場面が多々見られ、二人の相性の良さ、仲の良さを感じられる試合となった。

大西洋平・新井翼ペア

2年ぶりにペアを組み、春関本戦出場を果たした大西洋平(経3)・新井翼(スポ3)ペア。阿吽の呼吸で接戦を制した。ファーストセット。大西はシングルスの疲労もあり、第1ゲームこそブレイクされるが、すかさずブレイクし返し1-1と振り出しに戻す。しかし、その後は新井の強気のストロークと大西の巧みなボレーで流れをつかみ4-2に。第7ゲームでも新井のサーブポイントが続き、6-2でセットをものにした。セカンドセットでは、相手に流れを奪われる。ネットプレーでの痛恨のミスやラリー戦でのミスが続き、0-3に。第4ゲームこそ、大西のサーブでポイントを奪い1ゲームをとったが、その後はリターンエースや鋭い返しに苦しみ2-6でセットを落とした。運命のファイナルセット。大西が痛恨のサーブミスで0-2となる。厳しい戦いに思われたが、ストロークで粘りを見せすかさず3-2に。その後は一進一退の攻防が続くが、序盤の失点が響き8-9と先にマッチポイントを握られる。しかし、攻めのサーブでリターンミスを誘い9-9に。最後は鋭いリターンを披露し、11-9で勝利した。

選手コメント

矢崎斗弥

―まず、ご自身のテニスの強みを教えてください
強みは小さいことからコツコツできるところが自分の魅力だと思っています。真面目でコツコツやるタイプなので、テニスに対しても1つずつ積み重ねて、ポイントに繋げていくことを自分の武器としています。自分は弱気になってしまうところがあるので、それを逆に活かせるように頑張ってますね。

―初めて本戦に出場したお気持ちは
すごい嬉しいの一言です。周りは強い方が多いですが、それはジュニアの頃から経験してるので、慣れていました。なのであまり緊張せず、今までやってきたことを試合でしっかりできました。

―本日の試合を振り返って
今日の相手は結構年上でよく本戦に出場してる選手だったので、チャレンジャーの気持ちで望みました。

―その割にはスムーズに試合を終えることができましたね その要因を教えてください
自分のプレーを出し切って、それに対して相手が上回ってこなかったという感じですね。自分の性格はすごいガツガツしてないので、「やるべきことをやるだけ」という意識をうまく持てたと思います。

―次の試合への意気込みをお願いします
自分は今まで全然結果出していないので、「勝たなきゃ」という気持ちは全然ないです。しっかりいつも通り練習でやってることを出し切りたいと思います。

田嶋晴太朗

―ご自身のテニスの強みを教えてください
相手に合わせられるところだと思います。正当派ではないですね。スライスを使ったり、前に出たり、リターンダッシュしたり、サービスダッシュしたりと変則的なテニスをすることもあれば、ラリーで粘ったりすることもできます。

―オールラウンダーということでしょうか
苦手なところはあまりないので、その点が強みだと思います。逆にこれといった武器がないので、それは少し苦労するところですね。

―今日の試合を振り返って
思ったより体が重かったです。朝起きた時からコンディションがあまり良くなかったので、自分のいつも通りのテンションではできませんでした。ですが途中から足も体も動いてきて、相手のテニスに合わせつつ、うまくコントロールできたと思います。

―本日勝つことができた要因は
今日はサーブの調子が良かったです。サーブで押せたのが、勝因ですね。

―今大会の目標はありますか
目標は明日、同大学の松崎とやりますが、同級生だし、楽しみなので勝てればいいですね。
あとはベスト16行けるよう、なんとか頑張ります。

―最後に明日の試合に向けて一言お願いします
良い会場で同級生と戦えるのは滅多にないことなので、結果より内容を気にしてテニスを楽しみたいです。結果は二の次で頑張ります。

原田悠仁

―今日の試合を振り返って
初めは少し緊張もあって、ブレイクされてしまったんですよ。そこで焦りも出てきましたが、それ以上に相手のミスも多かったので安心してプレーできた感じですね。なんとかゲームを取って、1セット目は取れました。そのおかげでセカンドセットは思い切りできたと思います。

―明日の試合への意気込みをお願いします
相手が格上なので、ベストを尽くそうと思ってます。1個1個頑張ろうという気持ちが強いですね。

平井健太郎

ー今日の試合を振り返って
相手がミス多めだったので、自分からミスをしないように、ひたすらコートに返し続けて相手のミスを誘うことを意識しました。最初から最後までそれが貫けたので良かったと思います。

ー試合の中で良かった点は
相手がネットプレーに出た時にパッシングがよくできたと思います。

ーセカンドセット6-0で勝利できた要因は
ファーストセットでは、ラリー戦で相手がミスしてくれていたのですが、セカンドは相手がストローク戦から逃げてボレーで勝負してきました。その中でパッシングで抜けたのが勝因です。

ー春関の目標をお願いします
次は絶対勝って、できればその次も勝ちインカレ本戦を決めたいです。去年を超えることが目標です。

佐藤太耀

ー本日の試合を振り返って
1セット目の入りが悪かったのはいつも通りだったのですが、2セット目に足が動いてきて、いいプレーができました。ですが、練習不足だと感じていたので、全体的に弱気なプレーが目立ってしまったのが敗因だと思います。

ー相手選手の印象は
相手選手とは小さい頃から何度か対戦していて、1度も勝ったことがありませんでした。プレー的な印象としては、リズムが取りずらい選手だなと感じていたのですが、自分のフォアでしっかりと攻めることができれば勝てる相手だと感じました。

ー仲間たちからの声援はいかがでしたか
わざわざ来てくれて、あれだけ一生懸命に応援してくれたのに負けてしまったので、本当に申し訳ないですね。試合中は本当に力になったと感じていて、応援があるから「ここのプレー頑張ろう」という気持ちになれたので、心強い応援でした。

ー今大会で見つかった課題は
恥ずかしいのですが、打つべきところと守るべきところでの見極めができていなかったので、やらないといけないと感じました。

ー今後の大会に向けて意気込みをお願いします
まだインカレ予選があるので、それに向けて頑張って、主将だからといって気負わずに、チャレンジャー精神でまたゼロから練習していきます。

上伊倉理子
ー本日の試合を振り返って
今日の相手はラリーを繋いでくる選手だったので、自分もしっかりとラリーをして相手のミスを誘うことができました。自分がもう少し打ちにいければ、もっと良かったと思うのですが、最後取りきれたのでよかったです。

ー今大会に向けて重点的に取り組んできたことは
自分はラリーをするプレースタイルなので、ラリーをしっかりして、外に出さないプレーを心がけています。

ー上級生となりましたが、心境に変化はありますか
後輩が入ってきたので、テニスで試合を通して、諦めない姿勢を見せられたらいいなと思っています。

ー今大会の目標を教えてください
去年は2回戦で負けてしまったので、明日の2回戦を勝ち切ることを目標にしています。

ー明日に向けて意気込みをお願いします
去年は2回戦で負けてしまったので、明日の相手は結構強い相手ではあるのですが、しっかり打ち合って、いい形で終われるようにしたいです。

贄田佳穂

ー本日の試合を振り返って
簡単なミスを多くしてしまって、取れるゲームを落としてしまったので、納得のいく試合ではなかったです。

ー相手選手の印象は
一度、対戦したことがあって、しつこいタイプの選手という印象があったので、嫌なイメージがありました。

ー前回大会の課題であったサーブについては
今回は前回に比べると、ミスは少なかったので少しは良くなったと思います。ただ大事なところでのミスがあったので、そこは反省点ですね。

ー今大会での目標を教えてください
シングルスとダブルス両方でベスト32になることです。

ー明日の試合に向けて意気込みをお願いします
勝って、ベスト32に進めるようにしていきたいです。

山田倫太郎・原田悠仁

ー初めての本戦はいかがでしたか
山田:緊張しました。昨晩はあまり寝られなかったですね。

ーダブルスを組んでみていかがですか
山田:1番楽で、楽しくできますね。普段からよく一緒にいて気が知れた中なので、その点で(原田)悠仁はいいです。
原田:もうそのままですね。あと、自分たちはリターンが強みなんですよ。なのでペアを組むとリターンブレイクしてサーブでもキープできるという感じで、本当にのびのびできます。

ーご自身のテニスの強みを教えてください
山田:僕はストロークが強みと言いたいところですが、今はうまくいってない状態です。調子はひどいです。
原田:自分のテニスの強みとしてはサーブとリターンです。今日は少し緊張して、サーブがあまり入らなかった時もありましたね。あとストロークも強みです。ストロークをガンガン打って、相手を追い込んでいくプレーが自分の中で強みだと思っています。

ー本日の試合を振り返って
原田:お互いにボレーのミス多かったですが、ストロークとリターンで結構相手を押し込んでポイントが取れましたね。そこの部分がうまくいったので、大差で勝てたと思います。

 

(取材・溝口真央/東夏紀/盛岡惟吹)

男子シングルス2回戦

勝敗 選手名 スコア 対戦相手
大田空 2-0(6-2,6-2) 横田大夢(明大)
森田凌矢 2-1(1-6,6-4,6-0) 折井晴哉(青学大)
平井健太郎 2-0(6-3,6-3) 今鷹洸太(慶大)
大西洋平 2-0(6-2,6-1) 間仲啓(中大)
松崎稜太朗 2-1(3-6,6-4,6-1) 田嶋晴太朗
新井翼 0-2(4-6,4-6) 上野山大洋(日大)
矢崎斗弥 1-2(6-1,6-7(5),2-6) 藤岡凌大(早大)
原田悠仁 1-2(6-4,1-6,5-7) 池田朋弥(早大)

男子ダブルス2回戦

勝敗 選手名 スコア 対戦相手
大西洋平・新井翼 2-1(4-6,6-1,10-7) 高木翼 ・ 林航平(慶大)
大田空・加藤木塁 2-1(6-4,5-7,10-8) 小川智裕・片山楓(日大)
山田倫太郎・原田悠仁 0-2(2-6,3-6) 田中瑛大・吉野郁哉 (早大)

女子シングルス2回戦

勝敗 選手名 スコア 対戦相手
砂田未樹 2-0(6-4,7-5) 山下桜(日大)
中込笑愛 0-2(5-7,1-6) 谷本ひなた(駒大)
上伊倉理子 0-2(3-6,3-6) 中山友里(筑大)
贄田佳穂 0-2(0-6,3-6) 沼野菜海(亜大)

女子ダブルス2回戦

勝敗 選手名 スコア 対戦相手
贄田佳穂・砂田未樹 0-2 (2-6,3-6) 神島舞・齋藤優寧(早大)

 

砂田未樹

大学生になって初めての大会となった1年生の砂田未樹。ファーストセットでは「体が硬かった」と振り返るも、バック、フォアともに正確なショットを連発し、ポイントを積み重ねる。初めての試合ということもあり、ギャラリーには多くの選手が見守る中、相手の嫌がるところへボールを打ち込み、ポイントを奪うと、ガッツポーズを見せるなど気迫のこもったプレーで試合を優先する。本人も試合後「変なミスが続いてしまった」と振り返る通り、サーブやレシーブでのミスが表れてしまったゲームもあった。しかし、ここぞの場面での相手にボールを触らせないようなコントロール抜群のストロークが冴えわたるなど、試合を支配した砂田が見事デビュー戦を飾った。自身のアピールポイントが十分に発揮された試合となった。

矢崎斗弥

昨日の試合でストレート勝ちを収め、順調な滑り出しを見せた矢崎斗弥。ファーストセットから昨日の勢いそのままに次々にポイントを奪う。力強いストロークを展開し、相手との長いラリーとなっても、かわすことなく力勝負で打ち合い、最終的に自分で決めたり、相手のミスを誘ったりと、打ち合いを制す場面が見受けられる。その後もサーブキープだけでなく、しっかりブレイクするなどファーストセットを6-1で奪う。しかしセカンドセットから相手も粘り強さを見せるなど、簡単には勝たせてくれない。チャンスボールは確実に仕留めるなど高い集中力を見せ、ポイントを重ねるシーンも見受けられたが、徐々に長い打ち合いの中でストロークのミスが表れるなど相手にゲームを奪われるケースが多くなる。結果セカンドセットを接戦の末落とすと、ファイナルセットではファーストセットのお返しを相手にされてしまい、逆転で試合を落とす格好となった。勝利まであと一歩だっただけに悔しい敗戦となった。

贄田佳穂・砂田未樹

前日の試合でストレート勝ちを収めた贄田佳穂・砂田未樹ペア。しかし格上相手の今日はファーストセットを2-6で落とす。セカンドセットは、贄田砂田ともに随所でナイスプレーが生まれる。贄田は、ボレーの精度、砂田は前衛の横を抜くコントロール抜群のストロークを見せるなど、ポイントを奪う。しかし、神島舞・齋藤優寧(早大)ペアも前衛のボレー、スマッシュ、後衛のストロークどれを取っても精度の高いパフォーマンスを見せる。長いラリーを続けるも相手前衛にボレーを決められるなど、ミスの少ない相手ペアが終始試合を優先し、セカンドセットを3-6で落とし、試合終了。3回戦進出とはならなかった。

大田空・加藤木塁

昨年インドアで優勝を果たした大田空・加藤木塁ペア。このまま関東タイトルもものにできるか。ファーストセット。序盤は巧みなネットプレーで相手を振り回し、順調にゲームを進めていく。しかし第4ゲームでは大田のサーブミスが続いてブレイクを許しまい、相手から突き放されてしまう。その後も抜群のコンビネーションで攻めていくも、なかなかポイントにつながらない。流れをつかんだのは加藤木のサーブ。第6ゲームでは1ポイントも落とすことなくキープし、勢いそのままブレイクを果たす。そして第11ゲームでは、相手サーブに苦戦しつつも幾度のデュースを乗り越え、なんとかブレイク。7-5でこのセットをものにする。勝ち切りたいセカンドセット。第4ゲームから完全に流れを奪われ、ブレイクを許してしまう。その後はなんとかサービスゲームをキープするも、ブレイクを果たせず。3-6でこのセットを落とし、運命のファイナルセットへ。「勝因は気合い」と語るように、3ポイントリードされても虎視眈々とチャンスを伺う大田・加藤木。大田のサーブで流れを手繰り寄せ、3-4と着実に追い抜いていく。その後、加藤木は自身のサーブミスでポイントを落とすも、巧みなボレーで挽回。最後はペアの持ち味であるネットプレーで攻め、相手を翻弄。10-8でこのセットを奪い、試合は幕を閉じた。試合後、互いを気遣いつつも「今大会の目標は優勝」と語る大田・加藤木ペア。次の試合も互いを補いながら勝利をつかんでほしい。

選手コメント

大田空

ー今日の試合を振り返って
風があったり初めてのコートだったり、いろんな要因で簡単にはいかないんだろうなと試合に入る前から思っていました。慣れるまではゆっくりゆっくり相手と勝負をしていこうと考えていました。

ー風の強さは気になりましたか
サーブでもリターンでも押し込んでいかないといけなかったのですが、風があるからこそできるテニスがあると自分は思っているので、それを自分の中で意識しながらプレーをしていました。

ーどんなことを意識してプレーされましたか
久しぶりの学生大会だったので、サーブキープを確実にしようと思っていたのですが、サーブの状態が今日は悪く、いつもとは違う策でというか、サーブの出来が悪い分、他に自分に何ができるかを考えてプレーをしていました。危なげない試合展開だったとは言えないと思います。

ー今日の収穫点は
技術面でいうと、セカンドサーブは良かったかなと思います。サーブが入らない状況ではありましたが、ファーストが入ったときは確実にポイントを取ることができたのも良かったです。入る確率は低かったですが、入ったときの得点力は上げることができたかなと思います。丁寧にかつ攻めるときは攻めるというメリハリをつけてプレーできたと思います。

ー今日からの本戦だと思いますが、良い形で入ることができたのではないでしょうか
シードから入る難しさは感じていましたが、良い形で入ることができたのは良かったかなと思います。

ー相手の優れていた部分について
サーブも強かったですし、自分が苦手としているバックへの攻め込みといった部分は、すごくうまかったですね。自分も相手もフォアで展開したいと考えているなかで、相手のペースで展開されてしまい、その流れから結果的に落としたゲームもあったので、そういった部分は相手にうまさがあったのかなと思いました。バックで展開されると、こちらがあまりプレーをさせてもらえないですし、相手のミスでポイントを取れる時もあるのですけど、結局相手次第でポイントが入るかが決まってしまうので自分のプレーでポイントが入っているという感じではなかったですね。先に展開されたときにどういう攻め方をするかは、また工夫していかないと、次負けてしまう可能性もあるかなと思います。

ー明日に向けての意気込みをお願いします
明日勝てばベスト16に入れると思うのですが、2年生の時に入って以来行けていないので、そこまでいけるように頑張りたいと思います。

大田空・加藤木塁

ー就職活動などありましたが調子はいかがですか
加藤木:体の状態はあまり良くないですね。練習もあまりできてないので、今大会は少し不安でした。

ー今回久々に試合をしてみていかがでしたか
加藤木:楽しい、それが1番です!ダブルスだし、みんなの応援があるし、楽しかったので、もっともっと試合ができるよう頑張りたいと思いました。

ー本日の試合を振り返って
加藤木:試合の流れとしては序盤、僕は良かったです。1セット目の最後は流れもうまくつかめましたしね。中盤から終盤にかけては、体の動きが悪くなってしまい、空に申し訳なかったです。ですが最後は応援も来たので、「気合いで頑張らないと」と思い、なんとか勝つことができました。

大田:自分がガチガチな時に塁がリターンをしっかり通してくれたところが良かったですね。一方で反省点もあります。自分は今試合、自信がなくてサーブが良くなかったことが原因でワンブレイクダウンを先にしてしまいました。通常ならそれが原因で落としてしまうので、ワンブレイクがやはり勝負なんですよ。今日はそこが少し甘かったので、明日は意識しなければいけないと思います。

ー今日の試合の勝因は
大田:勝因はファイナルセットで0-3までリードされましたが、そこで諦めずに着いて行ったことですね。そして1回ひっくり返した後に試合の流れを持っていけた点が大きいと思います。あとはサーブですね。僕と塁、そして相手ペアのファーストサーブの入る平均がこちらの方が良かったんですよ。ポイントの取り方や気持ちの楽さが最後2点のスコアに出たと思います。

加藤木:安田さん、なんでしょうか。

安田トレーナー:俺の愛(笑)

加藤木:あとは強いて言うなら応援とペアのおかげですね。今日は応援から元気もらって、頑張れたというのが 1番です。

ー今大会のダブルスの目標を教えてください
加藤木:優勝しかありません!

大田:優勝したいですね!ですが塁と僕は調子が万全ではないので、まずはインカレ本戦を決めたいと思います。 そこから、塁ができるんだったらやればいいと思いますし、苦しかったら棄権してもいいと思います。僕はあまり関東のタイトルに興味ないので。

ー明日の試合の意気込みをお願いします
大田:明日は相手もこちらの手の内は知ってると思うので、お互い探りながらというよりかは実力をぶつけ合う試合になると思います。今日みたいに退かないように強気な気持ちを持って、頑張りたいと思います。

加藤木:2人で力合わせて、1個1個進んでいきたいと思います。

ー副部長になって半年が経ちましたが、いかがですか
大田:僕が特別何かをしてる意識はないですね。ですが、チームを昔より見るようになりました。就活が終わったここからはもっとチームのことを考えて、引退する時に後輩たちにいいもの残したいです。僕の場合は、技術面や戦い方になりますかね。そして後輩育成と言うと大袈裟ですし、僕ができるようなこともあまりないですが、結果とか何か残してあげたいという気持ちがあります。

ー最上級生になってから、お気持ちに変化はありますか
加藤木:1番はリーグに対しての思いが他学年より強くなったので、よりチームの状況を考えるようになりまきた。「チームで戦う」という意識が大きくなった気がします。

ー最後に今年の目標を教えてください
大田:今年のリーグ戦に限っては全大学が厳しい戦いだと感じていると思います。そのため2部落ちの危機でもあり、逆に言えば王座に行けるチャンスでもあると思うんですよね。そんな中で勝つにはチームとして強くなることが大事だと思います。後輩、同期と頑張ってやっていきたいです。その結果、王座に行けなかったとしても、笑って終わりたいと思います。

加藤木:今年の抱負は自分が進めるところまで突き進みます。具体的には、王座に手をかけたいですね。今年は王座出場をもぎ取ります!

上伊倉理子

ー今日の試合を振り返ってください
序盤は自分のプレーに納得いっていた部分があり、ゲームも先取できましたし、流れ的には良かったのですが、その後普通のボールも外に出してしまうミスをするなど相手に得点を与え、流れを自ら悪くしてしまいました。劣勢になったときにも相手とラリーを続けて、ポイントを奪うなど流れを変えるようなプレーができればよかったのですが、そのままの流れで試合を進めてしまったので、もう少し早く切り替えられればよかったかなと思います。

ー長いラリーが続いているように見えたが、個人的にはまだ物足りないですか
長いラリーが続いているときは、ポイントが取れることもあったのですが、取った後に簡単なミスで相手にポイントを与えてしまった部分があったので、自分の流れに持っていけなかったのかなと思います。

ーどんなことを意識してプレーされましたか
本当に今日は風が強かったので、足を動かしてラリーしていこうと考えていました。最初は相手が風の部分で苦労しているのかなという感じだったのですが、途中から自分も風に左右されてしまい、ラリーが続かないという状況をつくってしまいました。

ー今日の収穫点は
最後少し自分の流れに持っていけたのは良かったのかなと思います。

―相手の優れていた点
フォアハンドの回り込みが相手は良くて、打ち込まれるケースが何度かあったので、その部分で強さを感じましたね。

ー自分の課題
今大会は、自分の持ち味はなかなか発揮することができなかったというか、自分の流れに持っていくことができなかったので、試合を意識しながら練習を積み重ねて、試合で自分の持ち味が発揮できるようにしたいです。

贄田佳穂

―今日の試合を振り返ってください
自分と同じようなプレースタイルの相手で、やりづらい部分は多少ありました。

―どんなことを意識してプレーされましたか
今日は風が強かったですし、ボールが風に流されないようにしようというのは考えながらプレーしていました。

―サーブやストロークに球の勢いを感じましたが、今日の手応えは
手応えは正直なかったです。昨日のほうが収穫点もありましたし、今日に関してはサーブをとってもラリーをとっても、自分的にはもう少しできたかなと思う部分が多かったです。

―相手の優れていた点
長いラリーになったときに自分がどれだけ良い所に打っても、何でも返してくるところに非常に強さを感じました。

―自分の課題
もっと練習量を増やすことが必要になってくると思います。全体的なレベルアップができるように練習に取り組んでいきたいと思います。

―今後に向けての意気込みをお願いします
1試合でも多く勝てるように頑張っていきたいと思います。

砂田未樹

ー本日の試合を振り返って
大学生になって初めての試合で、最初は体が硬くなっていた部分があり、相手の球に対応することができなくて、変なミスが続いてしまいました。試合の後半では、相手のペースに合わせてしまう部分があり、思うようなテニスができなかったのですが、結果勝ち切ることができてよかったです。

ーどんなことを意識してプレーされましたか
相手は4年生で、プレッシャーがある状態での試合だったと思いますが、自分は1年生ということもあり、あまりプレッシャーは感じずに思い切ってプレーしようということを考えて試合に臨みました。

ー試合前、監督やコーチからどのような話がありましたか
「とにかく思い切ってプレーしておいで」という声をかけていただきました。そのおかげで思い切ってできたのかなと思います。

ーストロークの正確性について
相手は打ってくるタイプの選手で、もう少し自分も打てたのかなとは思います。

ーサーブの正確性について
ファーストサーブの入る確率が今日は低かったです。ダブルフォルトが出てしまったことは、今後改善していかなければならないと思います。

ー今後に向けての意気込みをお願いします
ダブルスは、先輩の足を引っ張らないように頑張りたいです。シングルスは、どんどんレベルの高い相手と戦っていくと思うので、試合が進むにつれ適応能力をどんどん高めていきたいと思います。

贄田佳穂・砂田未樹

今日の試合を振り返って
贄田:相手は格上の選手で、自分たちからどんどん攻めに行かないとポイントは取れないだろうと考えていました。
砂田:ダブルスで今日は敗れてしまい、自分の足りないところが試合を通してよくわかったので、インカレまでには修正していければと思います。

ーお互いのプレースタイルについて
贄田:私がボレーをするために前にいるときは、後ろで良いストロークを打ってくれますし、私が後ろにいるときは、前で決めてくれるのでありがたい存在だと思っています。
砂田:ストロークの精度が非常に高いですね。相手をストロークで圧倒できるというのは、見ていてすごさを感じます。

ーシングルスとダブルスで戦い方は変わってくると思いますが、ダブルスではどんなことを意識してプレーされていますか
贄田:ペアを組む人と明るく楽しんで、良い雰囲気でプレーができるように心がけています。
砂田:相手の選手がボレーをしてくるというのはわかっているので、チャンスがあるときは前衛の横を抜くようなストレートに打っていこうという意識は常にありますね。

ー1番良かった点は
贄田:昨日のダブルスの試合では、ボレーが入らないことが多々あったのですが、今日は出来も良かったと思います。周りの見ていた方にも「ボレー良かったよ」とほめていただいたので、ラリー中のボレーに関しては良いものが出せたと思います。
砂田:昨日はお互いボレーがうまくいかなかった部分がありました。しかし、今日はポーチボレーが決まったかなと思います。

ー今後の課題について
贄田:砂田さんが後衛同士でラリーしている時に、もっと積極的に前に行って、ボレーを決められるようにしたいと思います。
砂田:自分は打つプレースタイルで戦ってきたのですが、ジュニアの時とは違って大学生と対戦すると、こっちが良いボールを打てたかなと思っても相手は返してくることが多いので、自分がまだそういった部分に対応しきれていない部分はあります。ダブルスでは、前衛を高校時代までやったことがなかったので、大学に入ってから前衛の練習をしているのですが、まだまだ課題だらけだなと戦ってみて感じました。

ー次の試合や大会に向けて意気込み
贄田:1つでも多く勝てるように頑張ります。
砂田:納得のいくプレーがなかなかできていない部分があるので、勝ち負け関係なく自分の納得いくようなプレーができるように頑張りたいと思います。

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試合の写真は、スポーツ法政新聞会の公式ツイッター、また公式インスタグラムに掲載いたします。

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