1年生ながら3回戦に駒を進めた砂田。強みであるストロークで攻めたが、ミスが続き敗戦となった。ファーストセット。相手のサーブを好返球し、ラリー戦に。しかし、ラリーの序盤でミスが続き得点を奪えない。終始流れをつかむことができず0-6でセットを落とした。このまま敗戦かと思われたセカンドセット。強烈なサーブやコートの隅を突くストロークでラリーに持ち込ませず3-1に。第6ゲームこそブレイクされ3-3となったが、その後も返球を許さない鋭いストレートで得点を重ね6-4でセットをものにした。ファイナルセット。セカンドセットの流れのまま優位に進めたかったが、強風の影響もありサーブに苦しむ展開に。ファーストセット同様、ラリー戦に持ちこまれ、ミスが重なってしまう。最後まで自分のペースに持ち込めず1-6で敗戦を喫した。大学の洗礼を受け、悔しい敗戦となった砂田。しかし、鋭いサーブとストロークは法大の新エース誕生を予感させた。
平井健太郎・大西洋平
3回戦は平井健太郎と大西洋平の同校対決が行われた。普段の練習からよく打ち合いをするなど気心の知れた相手との対決。勝利を手にするのはどちらか。ファーストセットでは平井が3ゲーム連続先取し、このまま流れに乗るかと思われたが、大西も負けじと鋭いショットを打ち込むなど勢いに乗り、3ゲーム奪い返し反撃する。お互いスピードボールをミスショットすることなく確実にコートの中に返すなど、長い打ち合いが続く。その後は両者キープの連続で、タイブレークまでもつれるも、最後は平井が制し、ファーストセットを奪う。セカンドセットも大西が相手を左右に動かすようなストロークを放つもことごとく平井がコートへ返すなど、両者の対照的なプレースタイルが顕著に表れる。体力的な疲労はあるはずだが、それを全く感じさせないレベルの高いラリーが続く。セカンドセットも試合はタイブレークに突入したが、タイブレークでは「気持ちの部分で積極的にいけた」と平井が相手に1ポイントも与えず、ストレートでの勝利となった。試合後「今までの経験で1番長い試合になった」と大西が振り返るように約4時間の熱闘を繰り広げた両者の対決は、プロ顔負けなハイレベルな戦いとなった。
大西洋平・新井翼
大西・新井ペアの3回戦の対戦相手は、世代トップクラスの実績を誇る森田皐介、永山寛基ペア(ともに早大)。1年生ながらも勝ち進んできた相手にどう立ち向かうのか。ファーストセットでは、新井の力強いストロークが決まり、相手のミスも目立つなど優位な展開で試合が進んだ。6-1でこのセットを奪う。続くセカンドセット。相手の高い修正力を前に、果敢に攻めるプレーができなくなる。その結果、相手の勢いに飲まれ、4-6でこのセットを落とす。ファイナルセット。お互いの意地がぶつかり、一進一退の攻防が続いた。8-8で迎えた場面で、2連続でポイントを取られ、8-10でこのセットを落とし、敗戦となった。
大田空・加藤木塁
先日の試合ではファイナルセットまでもつれる激闘を制した大田と加藤木。今日もその勢いに乗れるか。ファーストセットでは、大田の力強いサーブと加藤木の強烈なボレーが炸裂し、ポイントを重ねる。その結果、6-3でこのゲームを奪う。続くセカンドセット。序盤は二人の息の合ったプレーでゲームを奪うも、相手の粘り強いストロークが冴え、互いに一進一退の攻防が続く。6-6まで進み、勝負はタイブレークにもつれる接戦に。それでも二人は集中力を切らすことなく、7-3でタイブレークを制した。
選手コメント
大西洋平
ー今日の試合を振り返って
同校どうしで、お互いいつもよく一緒に練習している相手だったので、緊張はなかったです。相手がとにかくラリーを繋げてくるというのは前々からわかっていたので、試合時間が長くなるのかなとは思っていました。
ー体力的な疲労は試合中に感じていましたか
ファーストセットが終わった時点で、2時間弱かかっていましたし、セットポイントなどもあった中でファーストセットを取れなかったので、体力的にも、精神的にもきつい部分はありました。ただ今日は大事な大会でしたし、そこは気力でとにかく乗り切れました。
ーこれだけ長い時間試合をされたことは過去ありましたか
いや、ないですね。今までの中で1番長い試合になったと思います。
ー平井選手の良かったところ
いつも通り繋げてくるテニスをしてきて、嫌らしさを感じましたね。要所要所で強いファーストサーブを打ってきたり、ストロークも良かったり、そういった大事な場面でポイントを相手に取られてしまったかなと思います。
ー今日の試合の収穫点
(平井)健太郎のような繋げてくるテニスをしてくる選手が、自分はすごく苦手なんですけど、そのなかでも競る展開まで持って行けましたし、勝てるチャンスを作れるところまで行けたのは自分の中で良い収穫になったと思います。
ー前にでてボレーを決めるシーンも見受けられたが、勇気のいるプレーですし、ためらいはないのですか
もちろんリスクはあります。しかしうまくいけばポイントも入りますし、自分自身、ネット際のプレーは苦手ではないので、積極的にいけたと思います。
ーダブルスに向けて
シングルスで負けてしまった分、また体力を戻して、ダブルスも全力で戦っていきたいと思います。
平井健太郎
ー今日の試合を振り返って
相手は普段からよく打ち合っている仲だったので、相手の何が得意で何が苦手かといった特徴は、知り尽くしていました。練習通り、相手がシュートを打ってきて、こちらはそれを繋げるという試合になりましたが、タイブレークという重要な場面で、自分が積極的に打てたことが勝利に繋がったと思います。
ータイブレークはワンサイドの展開となったが、なぜ得点差がついたのか
気持ちを強く持てたことが1番の要因ですね。相手もタイブレークということもあり、緊張していた部分があったと思うので、こちらが積極的に行けたからこそ向こうはちょっと押されたのかなと思います。
ー体力的な疲労は
それはないですね。体力はある方なので、問題ないです。
ー大西選手の印象
サーブがすごく良いですし、攻撃力が高いという印象です。
ー試合の収穫点
粘り強くプレーできたことが今日は良かったです。明日以降も粘り強く戦えたらなと思います。
ーラケットを何本か変えられていたが、故障などありましたか
ガットが全て切れてしまいました。4本持ってきていて、3本切れました。あと1本切れていたら、仲間から借りることになっていましたね。
ー次の試合の意気込み
シングルスで残ったのが自分だけになったので、優勝目指して頑張りたいです。
大西洋平・新井翼
ー本日の試合を振り返って
大西 正直悔しいですね。前の2試合ともに勝つか負けるか分からない試合で、勝ち上がってきて、今日の試合もそういった状況で、勝てた可能性があっただけに悔しいです。
新井 勝てるチャンスがあった中で、最後取りきれなかったのは、運もあるとは思いますが、やっぱり実力が足りなかったなと感じました。しっかり練習していって、コンソレを勝ち切って、本戦出場を決めたいと思います。
ー相手選手の印象は
大西 相手は1年生同士のペアで、高校の時の成績などはトップクラスの選手たちで強かったです。ですが、自分たちのテニスができていたので、自信にもなりました。
新井 1セット目は自分たちのプレーがよく、相手のミスが多かったので取れました。このまま2セット目も取れるかと思っていたところ、ジュニア時代に勝ってきてるだけあって、しっかり修正してきて、そこで自分たちは引いてしまったので、ここから練習していきたいです。
ー仲間たちからの声援は
大西 非常に励みになりましたし、力にもなりました。応援があると、自分たちの気持ちも変わってきますし、プレーにも大きな影響があると感じたので、チームの応援は最高だと感じました、
新井 応援があるとないのでは、僕たちのプレーも変わってきて、応援が盛り上げてくれれば、自分たちもいいプレーができたと感じています。きつい戦いの時ほど、応援に助けられたなと感じています。
ー今大会で見つかった課題は
大西 重要なポイントでのメンタルの在り方や気持ちの強さ、サーブやリターンでの質がまだトップと比べると低いと感じたので、そこが課題だと思います。
新井 シングルス、ダブルス通して、まだまだ上位にいける実力はあると思うので、シングルスはインカレ予選勝ち切って、本戦で上位に進めるようにしていきたいです。ダブルスは2人でコンソレ勝ち上がりたいです。シングルス、ダブルス優勝できる実力はあると思っているので、しっかり頑張って、リーグでも貢献できるようにしていきたいです。
ー今後に向けて意気込みをお願いします
大西 今大会ですごく自信がついたので、練習を積み重ねていって、これからのリーグやインカレで勝ち切って、いい結果を残せるようにしていきたいです。
新井 シングルスは、1年目のベスト32を超えること、ダブルスでは本戦に行って1戦1戦勝っていきたいです。