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【サッカー】2023年度 第47回 総理大臣杯 全日本大学サッカートーナメント 1回戦 法大4-2関西大 両ストライカーが奮発。優勝に向け好発進!

2023年9月1日(金)
2023年度 第47回 総理大臣杯 全日本大学サッカートーナメント
1回戦 法大ー関西大
松島フットボールセンター

2大会ぶりの優勝へ、最高の幕開けとなった。
前半4分、ロングスローの流れから小湊がゴールを奪うと、同12分にも小湊がネットを揺らし、前半を2-0で折り返す。
後半も攻撃の手を緩めない法大は、小湊がハットトリックとなるPKを沈める。途中出場の久保にもゴールが生まれ、圧巻4発。終盤に2失点を喫するも、関西大の勢いに飲まれることなく耐え、試合終了のホイッスル。
嬉しい公式戦2ヶ月ぶりの勝利で1回戦を突破した法大。中1日で迎える次節は阪南大戦。攻守に躍動する法大サッカー部から目が離せない。


得点王を目指す小湊は開幕戦からハットトリック。

試合結果

トータル試合結果

4
法政大学
2 前半 0 2
関西大学
2 後半 2

スターティングメンバー

ポジション 背番号  選手名 学部・出身校
GK 1 中川真 スポ4・徳島市立
DF 2 梅津龍之介 経済1・鹿島アントラーズユース
DF 3 木村恵風 社会3・横浜F・マリノスユース
DF 7 今野息吹 経済4・三菱養和SCユース
DF 17 モヨマルコム強志 現福4・東福岡
MF 8 渡邉綾平 経済4・前橋育英
MF 11 中川敦瑛 経済3・横浜FCユース
MF 14 吉尾虹樹 現福4・横浜F・マリノスユース
MF 23 松村晃助 経済1・横浜F・マリノスユース
MF 29 青木俊輔 社会3・東福岡
FW 27 小湊絆 スポ1・青森山田
サブメンバー
GK 12 鈴木涼太郎 経済4・法政二
DF 6 松岡迅 経済4・前橋育英
DF 16 島田春人 社会1・横浜F・マリノスユース
DF 18 日高華杜 経済2・大津
MF 15 揖斐俊斗 経済3・柏レイソルU-18
MF 24 小池直矢 現福1・前橋育英
MF 25 中村翼 経済3・横浜F・マリノスユース
FW 9 久保征一郎 経済4・FC東京U-18
FW 19 石井稜真 経済3・アビスパ福岡U-18

試合スタッツ

時間 経過 大学 選手名 得点経過
4分 得点 法大 小湊絆 1-0
12分 得点 法大 小湊絆 2-0
後半開始 交代 法大 渡邉綾平→揖斐俊斗
53分 得点 法大 小湊絆 3-0
64分 交代 法大 小湊絆→久保征一郎
交代 法大 松村晃助→中村翼
73分 交代 法大 中川敦瑛→島田春人
74分 得点 法大 久保征一郎 4-0
76分 得点 関西大 堤奏一郎 4-1
80分 得点 関西大 谷岡昌 4-2
87分 交代 法大 青木俊輔→小池直矢

マッチレポート

関東第6代表として挑む総理大臣杯。2大会ぶりの優勝へ。試合前には、前回の優勝を知る中川真(スポ4=徳島市立)が声出しを担当して、重要な初戦に挑んだ。スターティングメンバーには、1年生が3人が抜擢された。

試合は早々に動く。4分、今野息吹(経4=三菱養和ユース・ガンバ大阪内定)がロングスローを放り込み、木村恵風(社3=横浜F・マリノスユース)が頭ですらすと、ファーサイドで待っていたのは小湊絆(スポ1=青森山田)。丁寧にトラップして右足を振り抜くと、ゴールネットに突き刺さり欲しかった先制点を奪う。ストライカーの研ぎ澄まされた感覚でネットを揺らすと、ここから大爆発を見せる。12分、連動したプレスで相手ビルドアップのミスを誘うと、小湊が今日2ゴール目を奪う。2点のリードに応える守備陣は、前半7本のシュートを打ち込まれるも、0で前半を終える。

後半、ダメ押しの追加点が欲しい法大は攻撃の手を緩めない。9分、スルーパスに抜け出した松村晃助(経1=横浜F・マリノスユース)がペナルティエリア内でPKを獲得。キッカーは勿論小湊。「みんな優しいので譲ってくれる」と全員の期待が詰まったボールはGKの逆を突き、今日3点目。法大にとって今季初のハットトリックは、全国の舞台で生まれた。完全に勢いに乗った法大は、分厚いベンチワークを生かし、さらに攻める。29分、今野のロングスローを途中出場の久保征一郎(経4=FC東京U-18・水戸ホーリーホック内定)がヘディングでコースを変えると、これがネットに吸い込まれ4点目。関西大学リーグ1部で最小失点の関西大を完全に圧倒する。その後は2点を返されるも、最後は集中した守備で追加点を許さず4-2で試合終了。

公式戦では6月30日の東国大戦以来となる6試合ぶりの勝利を飾った法大。高いラインでのプレッシャーとロングスローが完全に機能した試合だった。課題の守備は、複数失点が継続してしまっているが、多くのピンチを凌いだ。次節・阪南大戦。こちらも関西地域の強豪だが、今節の勢いをもって臨めば、勝機は十二分にあるだろう。
(取材:中田沙羅 記事・撮影:大草拓馬)


ダメ押しの4点目を記録した久保。スタメン争いを激化させる。

試合後インタビュー

井上平監督


ー全4点の試合
1ヶ月間準備期間があって、初戦に向けて、リーグ戦が上手くいかない中で、俺らがやらないといけないこと、球際が緩くなったり、そういった部分を合宿から含めてこの1ヶ月間守備のところをやり続けて、その中でも練習試合とかありながら色々なことがあって今日を迎えて、それが結果となって出てくる、本当に彼らにとって1番欲しかった勝ち、これがまた自信となって次の試合を迎えられると良いなと思います。

ー気持ちの入る調整
特に守備面に課題がずっとあって、それを考えた場合に2センターとキーパーのところとが中々繋がらないところがあって、選手たちが自分たちでリーダーシップを発揮してチームを後ろから引っ張っていくんだっていうのを各学年でやってくれって声かけながら、言いながらもそうすると意外とサイドバックの隣の選手がってなって、それじゃダメだから、モヨとか(今野)息吹とかもっと、Jも決まって4年生で、これから上のカテゴリでやろうとしてる選手がいるから、絶対それはダメだと、もっとやれもっとやれって言って、今日なんかモヨすごい良かった。

ー1年生の台頭
相手の狙いのところがちょっとあって、彼(梅津)は足あまり速くないですけど、木村が足速いのでそこ置いて、あとは攻撃の部分でもう少し彼に託したくて、彼うちのCBの中では結構技術高くて。そういった意味ではボールをしっかりと繋ぐというタスクを彼には求めてやったんですけど、中々今日は難しかった。
いや〜(小湊)絆すごいね。先週の紅白戦で、なんかちょっと調整しているような、俺はちょっと気になってて。ちょっとそれ違うんじゃないのって。もっと謙虚にやれって、謙虚ってどういうことって言ったら泥臭くやるとか。マジで今日の試合に泥臭くやってくれって言ったら本当にね、いや嬉しい。

ー小湊の手首
手首だったのでその後も試合に出続けて。それがなくなってきて余計にコンディションも上がってきたね。

ー次戦も関西勢
関西勢上手なんですよね。ああやってポンって縦に入れたりとか、振り分けたりとか、テクニックもあるから。向こうの1点目もね。ああいうところも気を引き締めて、まずは打たせない、上げさせないというところ。恐らく関東の強度の高さっていうのはそういうところだと思うので、もう一度そこで足りないところを提示して、阪南大戦ではもっと守備面の厳しさ、関東の強度の高さを見せたい。

ー松村を筆頭に見られたハイプレス
後ろも声かけながらやっていたけど、前線のプレス、プレスバックがなければ、(関大に)良いボールをもっと(あげられて)、後半のような状況に前半もなっていただろうから、あれがすごく効くよね。

ー前半 松村、青木、中川敦の2列目のプレスから小湊のシュートという形
やっぱり後ろにずっと失点を減らせと言い続けながらも、結局ある程度前線から限定して、後ろが狙いやすい状況を作らないといけない。方向付けをするのがあまり上手ではなくて、パスに対する狙いのところで、(相手が)ボールを持っている時にFWがガッて行ったりするから、そこでズレが生まれて結果的に行かれたりする。まずはやっぱり外に限定とか、声をかけながらやるとか、確かあそこもパスを入れさせて(吉尾)虹樹が前向きに奪ったりとか色々なシーンもあったと思うので、中で喋れる子たちにやってもらいます。

ー渡邉の声掛け
狙いを共有するという面で、選手たちにいつ行ったら良いとかを具体的に言ってくれるから、後ろからグッといける。そうするとその一瞬が生命線になるんだけど、それ以外の選手もやっていかないといけないですね。

ー今回の交代選手について
まあ点差が開いたところで、(久保)征一郎とかは練習で信頼を勝ち取っているし、やっぱり練習から信頼を勝ち取っている選手は出しやすいです。

ーセットプレーからの失点
サイドから上げられすぎなんだよね(笑) 相手の前の選手は変わってくるし、疲れるけど、しんどいけど、それでもやれるようになって欲しいです。

ー現行の体制になって一回戦から出ているチームに優勝はない
彼らに今必要なのは自信なので、それがちょっと今日でついて、また次勝ったらもっと自信がつくので、この大会で取り戻せたら。

ー今大会前の気持ち
この大会前は不安でしかなくて、やっぱりリーグ戦の結果がそのまま物語っていて、このくらいやっていても実際ゲームのところでどうなのかっていう不安が。今日はようやっとやっぱり、特に後ろに責任を持たせると自分たちの責任感と、こっちが要求して出させないといけない部分もあると。全体に言ってやらせるのも1つだけど、個々にちゃんと、お前、君、君、っていうと言われた方はより責任感を持つものなんだなって思いました。

ー次戦、阪南大戦に向けて
阪南大は関西勢ですごく上手い選手も多いし、でも俺らは関東の代表で来ているし、関東での厳しさ、球際の激しさを発揮して、圧倒して、勝って自信を取り戻しながら成長していけるように頑張ります。

吉尾虹樹

ー試合を振り返って
本当に勝てていない中で、もちろん不安はありましたけどその不安は表に出さず、とにかく前向きに今日の試合に挑んだので、とりあえず勝てて良かったなと思います。

ーキャプテンとして勝利に安心する気持ちは
かなり大きいですね。負けたら終わりの中で、自分なりに昨日もミーティングだったりで自分の思いは伝えたつもりですし、ピッチでも表現はしたつもりなので、自分なりのキャプテンシーというか、リーダーシップの取り方で、チームをもっと引っ張っていけるようにならないといけないなと感じます。

ー後半途中まで4ー0でリード
色々やりたいサッカーとやるべきサッカーが違った中でも、みんなが勝つために割り切って、リスクを恐れずとにかく前にという意識でやっていました。セットプレーでもかなり時間をかけてやっていたので、ロングスローだったりで2点取れて、また前に強く行ったことが、4点という結果に出て良かったです。後ろもかなり警戒していて締まった声を出しながらというのは、準備の段階で、練習の時からもやっていたので、それぞれの責任感がより強くなって出たのかなと思います。

ー後半の2失点について
守るべき時に自分含め足が止まってしまったというのが少なからずあったので、しんどい時にも一歩踏み出す体力だったり筋力だったり、その判断というのも、頭を休めないことがとにかく大事だと思います。最後の方は少し押し込まれる中で受け身になってしまう時間もあったので、そこは良くなかったなと思います。

ープロへの練習参加を経て
プロの練習に参加してみて、守備の部分で潰すべきところで距離を縮めて潰すというのは通用するなと感じました。あとは攻撃の部分が、プロの選手はもっと落ち着いていますし、ミスも少なくやっていて、そこはもっと見習わないといけないと思いましたし、自分の技術もまだまだ足りないなというのを感じました。

ー多く見受けられたセカンドボール回収について
そこは自分の武器ですし、武器にしていかないと、そこで戦っていかないといけないなと感じたので、もっと強みにしていきたいなと思います。

ー次戦、阪南大戦に向けて
優勝に向かってやっているので、まだ一勝ですし、また次勝って次に繋げて、全員で勝っていきたいと思います。

小湊絆

ー試合を振り返って
まずチーム自体久々の勝利ということで素直に嬉しいですし、そこに自分のゴールが絡んでいるというのが1番嬉しいかなという気持ちです。

ー今日の出来を100点満点で評価すると
ゴールだけでいうと高い点数をあげたいですけど、それ以外のプレーとかの部分ではもっと自分は上を目指せるので、まあ50点くらいですね(笑)

ー1点目、ロングスローからの得点
ロングスローは、あの時あまり入る場所は決めていなくて、ボールの軌道を見ながら空いてるスペースに飛び込もうと思ったら、上手く良い感じで思ったところにボールがこぼれてきました。あとはトラップする時間もあったので、流し込むことが出来て良かったです。

ー2点目、ハイプレスからの得点
春先からずっと、今年はああいう風に前から追うというチームコンセプトでやっていて、そこが中々最近上手くいかない部分があって、だからリーグ戦でも多く失点して中々勝てない状況が続いてしまっていました。まあ状況が変わっても自分たちのやることは変わらず、トーナメントということもあって勢いはすごく大事なので、今日は(松村)晃助と一緒に前からがむしゃらに泥臭く行こうという話はしていました。相手はキーパーがすごく能力の高い選手だというのは情報として持っていて、結構ガンガン中に刺してくると分かっていたので、あれは結構一か八かな感じで足を出しましたけど、上手く引っかかって良かったなと思います。

ー3点目、ハットトリックのかかったPK
PKでハットトリックを決める前に、前半にもう1本決めるべきところがあったので、まあそこを含めてあれは絶対に決めないといけないと考えていました。晃助も俺に譲ってくれましたし、あれは絶対に決めないといけない部分だったので特に緊張もなく、普通にいつも通り蹴ることが出来ました。

ーキッカーの決め方
基本的にいつもFWの選手が蹴ってますけど、(PKを)取った選手が蹴る時もあります。まあ大体譲ってくれますね、みんな優しいので(笑) お前が3点目取りに行けよっていうのは結構サブの選手とか監督とかからも言われていたので、出来ればPKではない形でハットトリックを決めたかったですけど、結果は結果なのでそこは次以降に繋げられれば良いかなと思います。

ーいつ以来のハットトリック
去年の夏…和倉ユース以来です。結構2点とかは多かったですけど、中々3点目を取れる試合が少なかったので、あまり自分の中でハットトリックをしているイメージはないです。

ー周りから見たら50点の出来ではないように思える
ゴールでチームが勝った部分では評価出来ますけど、それ以外の貢献度を考えた時に、もう少し楽に勝てたなというのと、あとはもう少し自分次第でボールを保持出来る展開だったりとか、試合の進め方の部分でも少し相手にボールを握られた部分もあって、そこの原因として自分のプレーもあったかなと思っているので、3点のゴールは評価出来ますけど、それ以外の部分ではまだ自分では全然納得出来ないです。

ー試合に出れば点を取る。大学でのプレーに自信は
高校の時にことごとくその1本で負けてきたので、練習後のシュート練習だったりというのはFW陣の先輩方達とも多くやってますし、そこは1番自分が大学に入ってから成長した部分でもありますし、自分自身の持ち味にしたいと思って大学サッカーを選んだので、決定力といえば大雑把ですけど、試合を決め切れる選手がチームに1人いるだけで全然違うと思うので、自分がそういう立場になれるように、1年生ですけどそういうところは絶対遠慮せずに自分がこのチームのエースだっていう気持ちでやっています。

ー同級生へのライバル意識
筑波の内野だったりとか、日大の五木田季晋とかも、この前選抜で一緒にやりましたけど、1年生から試合に出てる選手が多くて自分たちの年代だとそれがすごいではなく当たり前になってきているので、そこから頭1つ2つ飛び出すためにはどうするかという部分で考えると、結果を残すというところと残し続けるっていうところが上に這い上がっていくためには重要ですし、自分は世代別の代表選ばれてないですし、他の選手に比べると全然評価がのってない部分もあるので、ここから先自分の評価をあげていくためにもこんなところで満足せずにもっと上を目指していきたいと思います。

ー右手首の状態
まだ結構痛いですけど、まだヘディングとかする時に着地の手がトラウマみたいな感じで怖いですけど、あとはボールキープとかも右でやるのはまだちょっと怖いので、そこもセーブしてる部分はありますし、筋トレもまだ右でまだ重りを持てないのでまあもっと進化できますね。

ー次戦、阪南大戦に向けて
中1日で、次はシードの相手でフレッシュな状態で来るので、本当に総力戦になると思います。次に出番が回ってくるか分からないですけど、この大会でもちろん自分は得点王を狙っていて、1試合1点ペースでいけば絶対得点王を取れると思うので、出番が回ってきたらその時間の中で結果を残し続けられるように頑張りたいと思います。

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