2023年10月28日(土)
JR東日本カップ2023第97回関東大学サッカーリーグ
第19節 法大-東海大
法政大学城山サッカー場
もう残留するには勝つしかない法大、7月以来のホーム・城山には200人を超える観衆が集まった。
それでも結果はまさかの1-5。最下位転落の事態に城山は静まり返った。
残留ラインとの勝ち点差はわずかに4、あと三つ勝てば捲れるラインだ。
今が結心するとき。悲願の残留へ、名門がすべてをかけてピッチで体現する。
反撃の一撃を突き刺した髙橋馨希。今節では右サイドバックを担い、2列目、ボランチ、両サイドバックと多岐に機能している。
試合結果
トータル試合結果
1
法政大学 |
0 |
前半 |
3 |
5
東海大学 |
1 |
後半 |
2 |
試合スタッツ
時間 |
経過 |
大学 |
選手名 |
得点経過 |
11分 |
得点 |
東海大 |
藤井一志 |
0-1 |
25分 |
得点 |
東海大 |
長江皓亮 |
0-2 |
32分 |
得点 |
東海大 |
吾妻駈 |
0-3 |
後半開始 |
交代 |
法大 |
松村晃助→大畑凜生 |
|
|
交代 |
法大 |
揖斐俊斗→吉尾虹樹 |
|
61分 |
交代 |
法大 |
小湊絆→石井稜真 |
|
70分 |
得点 |
東海大 |
安藤優人 |
0-4 |
75分 |
交代 |
法大 |
青木俊輔→中村翼 |
|
80分 |
得点 |
法大 |
髙橋馨希 |
1-4 |
90+4分 |
得点 |
東海大 |
桑山侃士 |
1-5 |
スターティングメンバー
背番号 |
ポジション |
選手名 |
学部・出身校 |
1 |
GK |
中川真 |
スポ4・徳島市立 |
2 |
DF |
梅津龍之介 |
経済1・鹿島アントラーズユース |
6 |
DF |
松岡迅 |
経済4・前橋育英 |
7 |
DF |
今野息吹 |
経済4・三菱養和SCユース |
10 |
DF |
髙橋馨希 |
社会4・常葉大橘 |
8 |
MF |
渡邉綾平 |
経済4・前橋育英 |
11 |
MF |
中川敦瑛 |
経済3・横浜FCユース |
15 |
MF |
揖斐俊斗 |
経済3・柏レイソルU-18 |
23 |
MF |
松村晃助 |
経済1・横浜F・マリノスユース |
29 |
MF |
青木俊輔 |
社会3・東福岡 |
27 |
FW |
小湊絆 |
スポ1・青森山田 |
サブメンバー |
21 |
GK |
川﨑淳 |
社会2・浦和レッズユース |
3 |
DF |
木村恵風 |
社会3・横浜F・マリノスユース |
5 |
DF |
渡邉光陽 |
経済3・尚志 |
13 |
MF |
大畑凜生 |
現福2・矢板中央 |
14 |
MF |
吉尾虹樹 |
現福4・横浜F・マリノスユース |
25 |
MF |
中村翼 |
経済3・横浜F・マリノスユース |
28 |
MF |
浅野直希 |
経済2・ガンバ大阪ユース |
9 |
FW |
久保征一郎 |
経済4・FC東京U-18 |
19 |
FW |
石井稜真 |
経済3・アビスパ福岡U-18 |
試合スタッツ
節 |
日付 |
対戦校 |
結果 |
会場 |
1 |
4月2日 |
東洋大 |
〇2-1 |
非公開 |
2 |
4月8日 |
国士館大 |
△2-2 |
国士舘大学楓の杜キャンパスサッカー場 |
3 |
4月15日 |
東海大 |
△2-2 |
東海大学湘南キャンパスサッカー場 |
4 |
4月29日 |
拓殖大 |
△2-2 |
相模原ギオンスタジアム |
5 |
5月13日 |
筑波大 |
●1-5 |
味の素フィールド西が丘 |
6 |
5月27日 |
中大 |
〇4-2 |
法政大学城山サッカー場 |
7 |
6月3日 |
日大 |
△1-1 |
法政大学城山サッカー場 |
8 |
6月10日 |
明大 |
●1-2 |
法政大学城山サッカー場 |
9 |
6月17日 |
東京国際大 |
△1-1 |
法政大学城山サッカー場 |
10 |
7月15日 |
流通経済大 |
●1-2 |
法政大学城山サッカー場 |
11 |
7月23日 |
桐蔭横浜大 |
●0-1 |
ニッパツ三ツ沢球技場 |
12 |
7月29日 |
中大 |
△3-3 |
中央大学多摩キャンパスサッカー場 |
13 |
8月5日 |
筑波大 |
●0-3 |
筑波大学第一サッカー場 |
14 |
8月12日 |
流通経済大 |
●2-4 |
流通経済大学龍ヶ崎フィールド |
15 |
9月30日 |
日大 |
●0-1 |
スポーツ日大 アスレティックパーク稲城 サッカー場 |
16 |
10月7日 |
拓殖大 |
●1-2 |
拓殖大学八王子国際キャンパスサッカー場 |
17 |
10月14日 |
東京国際大 |
●2-4 |
東京国際大学坂戸キャンパス第一グラウンド |
18 |
10月22日 |
明大 |
●1-2 |
AGFフィールド |
19 |
10月28日 |
東海大 |
●1-5 |
法政大学城山サッカー場 |
20 |
11月4日 |
桐蔭横浜大 |
- |
法政大学城山サッカー場 |
21 |
11月11日 |
国士舘大 |
- |
法政大学城山サッカー場 |
22 |
11月18日 |
東洋大 |
- |
埼玉スタジアム2002 第2グラウンド |
マッチレポート
城山3連戦の初戦となる今節、迎える相手は東海大。法大はリーグ戦6連敗中であり、1部リーグ残留のために何としてでも勝ち点3が欲しいところ。スターティングメンバーにはGK中川真(スポ4=徳島市立)と松村晃助(経1=横浜F・マリノスユース)が先発復帰し、髙橋馨希(社4=常葉大橘・カターレ富山内定)が右SBでの出場となった。
最初の得点は東海大。11分、CKを東海大FW藤井にうまく流し込まれ失点。前節と同様セットプレーからあっさり先制される。まずは同点に追いつきたい法大は19分、左サイドからの今野息吹(経4=三菱養和ユース・ガンバ大阪内定)のクロスに小湊絆(スポ1=青森山田)が頭で合わせるも枠をとらえることはできない。すると25分、再びCKを東海大FW長江にうまく頭で合わせられ失点。続けて25分には松村がドリブルでボールを運び、切り返しからのクロスに小湊が合わせるも相手GKが難なくセーブ。31分には小湊が右サイドの青木俊輔(社3=東福岡)に展開し、青木が中に折り返すもそのまま流れ、ゴールには結びつかない。しかしその直後、左サイドで展開され、PA内に侵入されたところをGK中川が飛び出し、空いた所を狙われ3失点目。45分には、松村からパスをフリーで受けた渡邉綾平(経4=前橋育英・サガン鳥栖内定)がミドルシュートを放つがゴールラインを割ることはできず、前半は0-3で折り返す。
法大は、後半開始と同時に松村を大畑凜生(現2=矢板中央)、揖斐俊斗(経3=柏レイソルU-18)を吉尾虹樹(現4=横浜F・マリノスユース・ファジアーノ岡山内定)に変える。しかし3点のリードを得た東海大は自陣にブロックを敷かれ、ボールを”持たされる”時間が続いた法大はチャンスを演出することができない。この流れを変えるべく16分、小湊を石井稜真(経3=アビスパ福岡U-18)に変え、大畑と石井が2トップ気味のポジションをとるようになる。24分、選手交代で流れが変わるかと思われた矢先だった。右サイドをドリブルで展開され、中への折り返しを東海大FW安藤が落ち着いてシュート。GK中川の手が届かないところにボールは吸い込まれ、またしても失点。法大は続いて29分、青木を中村翼(経3=横浜F・マリノスユース)に変え、さらに攻勢を強める。そして34分、パスを受けた石井のボールキープからの落としを髙橋がミドルシュート。放たれたボールは、相手GKが全く反応することができないゴールで、1点を返すことに成功。その後も法大は大畑・石井の2トップを生かすべく、両サイドからクロスを多用するもことごとく東海大DF陣に跳ね返され続ける。このまま試合終了かと思われたが、45+4分、GK中川がバックパスの処理を誤り、そのままボールを奪われ失点。ここで試合終了。1-5での敗戦となった。
これでリーグ戦7連敗。前半は相手の激しいプレスに苦しみ、後半はボールを”持たされ”、試合を通じて全くチャンスを演出することができなかった。スコアも含め、まさに「完敗」といった結果だろう。ついに降格圏内、最下位に沈んでしまった。しかし、もう失うものは何もない。次節こそ死力を尽くして我々に勝利を届けてくれることだろう。
(記事:齋藤凌 撮影:大隈慶吾)
満員の城山。みんなが勝利を待ち望んでいる。
試合後順位表
順位 |
大学名 |
勝点 |
試合数 |
勝-分-負 |
得点/失点 |
得失点 |
1位 |
筑波大 |
43 |
19 |
13-4-2 |
49/20 |
29 |
2位 |
東京国際大 |
37 |
19 |
11-4-4 |
31/21 |
10 |
3位 |
流通経済大 |
36 |
19 |
11-3-5 |
38/32 |
6 |
4位 |
明治大 |
34 |
19 |
12-4-3 |
45/25 |
20 |
5位 |
日本大 |
30 |
19 |
8-6-5 |
32/22 |
10 |
6位 |
桐蔭横浜大 |
27 |
19 |
7-6-6 |
36/29 |
7 |
7位 |
東洋大 |
25 |
19 |
7-4-8 |
34/33 |
1 |
8位 |
東海大 |
22 |
19 |
6-4-9 |
25/27 |
-2 |
9位 |
拓殖大 |
16 |
19 |
4-4-11 |
21/55 |
-34 |
10位 |
国士舘大 |
14 |
19 |
3-5-11 |
25/37 |
-12 |
11位 |
中央大 |
12 |
19 |
2-6-11 |
23/38 |
-15 |
12位 |
法政大 |
12 |
19 |
2-6-11 |
27/45 |
-18 |
選手インタビュー
大畑凜生
関東リーグ初出場となった大畑。確実に流れを変えた。
ーIリーグから昇格したばかりですが、監督からはどのような指示がありましたか
前半3点ビハインドでしたので後半の入りで1点とって、そこから流れを作ろうという話の中でプレーしましたが結果としては1点返したものの5失点という結果になったし、チャンスが無かったわけではないのでそこで点が取れればゲーム展開も変わってたのかなと思います。
ー昇格はどのように知りましたか
明大戦の後にBチームの青島(拓馬)監督から電話が来て、来週からAチームに合流して流れを変えて欲しいと、言ってもらいました。
髙橋馨希
ーゴールを決めた感想を教えてください
4失点して負けていたので、嬉しくはないし、勝ちたいので特には無いです。
ー前節とは異なるポジションでのスタメンとなりましたが監督からの指示はどのようなものでしたか
相手のプレスの仕方で、自分が中に入って回避するというトレーニングをしてきて、ポジショニングの取り方だったりを指導されましたが自分的にはどこのポジションをやってもいいと思ってるのでネガティブな感情は特にないです。
ーSBとMFでの出場、どちらがやりやすいとかありますか
高校3年生でSBやるまではボランチをしていて、ポジションに応じたプレーをするように心がけて、何ができるかを考えてプレーしているためやりやすいとかは特に無いです。
井上平監督
ー試合を振り返って
自分たちから崩れていってしまったなと。想像できる上で一番最悪な結果になってしまったと思います。
ー前節の悔しい敗戦から1週間、何を準備したか
東海大学も前からアグレッシブに守備してくる中で、明大戦と同様に私たちはボールを大事にしながら攻撃を組み立てていく、ポジショニングを取ってボールを剥がしていくトレーニングを準備してきた。相手の出方もあるから難しい状況であれば(小湊)絆のような強い選手を使いつつロングボールを上手く使って組み立ててはいた。セットプレーのところの失点が続いていたので、セットプレーの練習も増やして、絶対なしにしようって入ったが、立ち上がりで失点してしまい、プランも崩れて連続失点。よりプランも崩れていき、選手もピッチで恐らくパニックになって、自分たちがやりたいことも多分飛んで、ポジションもバラバラになりながらボールを繋ごうとするから結局ボールも繋げなくなってしまう。そして前半ではビルドアップのミスからから失点する形に。自分たちから崩れてしまった。後半ではまずやってきたことをやろうっていう中でボールを持ち始めたが、複数得点を取んなきゃいけないよと選手に言った中で得点は1得点に留まった。相手のストロングポイントでやられたので相手の方が1枚上手だったというのと、自分たちから本当に崩れてしまったというのが結果となった。
ー右SBが試合ごとに変えている意図は
インフルエンザによってモヨ(マルコム強志)と日高(華杜)がいない。左SBで拓殖大戦で出場した高橋馨希は非常に気が利くプレーをしていた。誰もいない中で後ろの選手をチョイスする選択肢もあったが、ボールを動かすことを優先することを考えると、中に入って動かすことができることが効果的だと思ったので高橋馨希を使った。そこの部分に後悔はない。
ー大畑凜生の昇格について
彼は下のリーグでずっと点を取っていたが、1度上に上げてしまうとなかなか下に落とせない。上にあげちゃうと毎試合試合に出れるとは限らない。そうすると試合経験を詰めないので下で頑張ってもらっていた。彼はアグレッシブにプレーするタイプなので必ずプラスになると思っていた。
ー次節に向けて
今季残り3試合。城山でできるのが残り2試合。この連戦は絶対取ろうって言った中で崩れてはしまったが、たくさん見に来てくれた方々がいて喜ばせることができなかった。次こそはみんなと喜び合えるように頑張るしかないし変わらない。1つでも勝って、残留しなきゃいけないので、目標を達成できるように頑張ります。