2023年12月16日(土)
29回東京都サッカートーナメント学生系の部 予備予選
2回戦 対亜細亜大
法政大学城山サッカー場
石井稜真が魅せた。前節に続いて今節もフル出場となったストライカーは、前節幾度となく決定機を逃し悔しさをにじませた。そんな鬱憤を晴らすかのように、後半だけで4ゴール。青木の2試合連続ゴールもあり5ゴール快勝。
シーズンを通して課題である守備は、俄然問題ありだが、GK伊藤瑠偉が初出場とうれしいポイントもある。次節は宿敵・早大。しっかり勝ち切って苦手意識を払拭して、2024年に向けての好スタートを切ってほしいところだ。
4ゴールでチームの勝利に大きく貢献。圧巻のゴールショーだった。
試合結果
トータル試合結果
5
法政大学 |
0 |
前半 |
1 |
2
亜細亜大学 |
5 |
後半 |
1 |
試合スタッツ
時間 |
経過 |
大学 |
選手名 |
得点経過 |
16分 |
得点 |
亜細亜大 |
下間蓮之介 |
0-1 |
後半開始 |
交代 |
法大 |
川﨑淳→伊藤瑠偉 |
|
49分 |
得点 |
法大 |
石井稜真 |
1-1 |
64分 |
交代 |
法大 |
溝口駿→小池直矢 |
|
71分 |
交代 |
法大 |
中村翼→浅野直希 |
|
73分 |
得点 |
法大 |
石井稜真 |
2-1 |
77分 |
得点 |
法大 |
石井稜真 |
3-1 |
78分 |
得点 |
法大 |
青木俊輔 |
4-1 |
80分 |
交代 |
法大 |
揖斐俊斗→渡邉光陽 |
|
|
交代 |
法大 |
櫻井稜→梅津龍之介 |
|
86分 |
得点 |
亜細亜大 |
大井翔希 |
4-2 |
90+3分 |
得点 |
法大 |
石井稜真 |
5-2 |
スターティングメンバー
背番号 |
ポジション |
選手名 |
学部・出身校 |
21 |
GK |
川﨑淳 |
社会2・浦和レッズユース |
2 |
DF |
島田春人 |
社会1・横浜F・マリノスユース |
3 |
DF |
竹内豊 |
現福3・新潟明訓 |
17 |
DF |
薬師田澪 |
経済2・大津 |
26 |
DF |
櫻井稜 |
経済1・鹿島学園 |
7 |
MF |
青木俊輔 |
社会3・東福岡 |
11 |
MF |
溝口駿 |
経済3・法政二 |
14 |
MF |
中村翼 |
経済3・横浜F・マリノスユース |
15 |
MF |
揖斐俊斗 |
経済3・柏レイソルU-18 |
22 |
MF |
大畑凜生 |
現福2・矢板中央 |
9 |
FW |
石井稜真 |
経済3・アビスパ福岡U-18 |
サブメンバー |
1 |
GK |
伊藤琉偉 |
現福3・モンテディオ山形ユース |
6 |
DF |
渡邉光陽 |
経済3・尚志 |
28 |
DF |
梅津龍之介 |
経済1・鹿島アントラーズユース |
8 |
MF |
浅野直希 |
経済2・ガンバ大阪ユース |
24 |
MF |
小池直矢 |
現福1・前橋育英 |
24 |
MF |
前田康尋 |
経済1・浜松開誠館 |
13 |
FW |
相澤デイビッド |
スポ2・日本文理 |
マッチレポート
先週の快勝から1週間。天皇杯予備予選2回戦の相手は亜細亜大。スタメン変更は1人。松村晃助(経1=横浜F・マリノスユース)に代えて溝口駿(経3=法政二)が入った。
成蹊大戦の勢いそのままに、前半開始直後から攻める法大は、7分に最初のチャンスが訪れる。石井稜真(経3=アビスパ福岡U-18)のスルーパスに抜け出した青木俊輔(社3=東福岡)が相手キーパーと1対1を迎えるも、これは惜しくも阻まれる。その後もボールを保持する展開となるが、16分に一瞬の隙を突かれてしまう。中盤でボールを失いカウンターを受けると、ディフェンスラインの間にスルーパスを通される。相手FWとの1対1を、川崎淳(社2=浦和レッズユース)が1度は弾くも、こぼれ球を押し込まれて痛恨の失点。欲しかった先制点を相手に奪われてしまった。その後は反撃に転じるものの、思うようにボールをつなぐことができず、膠着した展開が続く。しかし34分、前半最大のビッグチャンスを迎える。この試合左サイドハーフに入った溝口のクロスを石井が頭で合わせるも、これは惜しくもクロスバー直撃。その直後の36分。センターバックに戻そうとしたボールを相手FWに拾われ、シュートを撃たれるも、ここは川崎がビックセーブ。追加点こそ許さなかったが、ネットを揺らすことはできず。前半は1点リードされる形で折り返した。
ハーフタイムには川崎に代え、伊藤琉偉(現3=モンテディオ山形ユース)が入った。伊藤は嬉しいAチーム公式戦デビューとなった。突破のためには逆転しなければいけない法大は後半開始早々、同点に追いつく。48分、中村翼(経3=横浜F・マリノスユース)のペナルティエリア外からのボレーシュートを相手ディフェンダーが弾いたところを石井が押し込み待望の同点ゴールを奪う。しかし逆転ゴールが遠い法大は、65分に溝口に代えて、小池直矢(現1=前橋育英)、72分には中村に代えて、浅野直希(経2=ガンバ大阪ユース)を投入し、攻勢を強めると、歓喜の瞬間が訪れたのは、74分だった。中村に代わってトップ下に入った大畑凜生(現2=矢板中央)の落としを受けた小池がドリブルで運び、右に流れた石井にスルーパスを出すと、右足一閃。低い弾道のシュートがゴール左隅に突き刺さり、石井の2ゴール目で逆転に成功。その後も攻め手を緩めない法大はここからゴールショーを披露。77分には大畑のパスを受けた石井が再び右足を振り抜き、ハットトリックを達成。78分には大畑の落としを受けた小池が右サイドの青木にパスをすると、青木は自慢の左足を振り抜く。これがゴール左隅に決まり、4点目を奪う。しかし、86分に連携ミスを突かれ、2失点目を喫してしまう。それでも93分に、競り合いのこぼれ球を拾った小池が左サイドを突破し、クロスを上げると石井が合わせ5点目を奪い、勝負あり。石井の4ゴールの活躍で5ー2で勝利を収めた。
これで新体制となってから2連勝。しかし「課題もたくさん出た」と語った選手たち。どんな時も向上心を持ち合わせている法大が、次戦も勝利を掴み取る。
(取材:白戸大貴、山口晴暉 撮影:矢花怜奈、齋藤凌)
選手インタビュー
FW 9 石井稜真
背番号9がばっちり似合うストライカーになるべく、今後も得点を積み重ねる。
ー今日の試合を振り返って
勝ちはしましたけど、課題しか残らない試合でした。でも勝って反省できるってことは次につながるので、良かったかなと思います。
ー見つかった課題は
監督もおっしゃってたんですけど、90分通してバタバタしてしまって、自分たちの時間と相手の時間が、はっきりしてしまったのがあるかなって思います。
ー4ゴールの大活躍、プレーを振り返って
ゴールにこだわって、よりゴールを取ることだけに今日は執着してやった結果、4点という明確な数字に出たのはホッとしてます。
ー4点取ったのは初めてか
自分が覚えてる限りはないので、初めてですね。
ー2列目の選手に頭や足で落としていた。連携で意識したところは
今言ってもらったように(中村)翼だったり、溝口との関係性、距離感を縮めて、良い関係を作っていこうっていうのは今週ずっと言ってきてたので、そう見てもらえてたのなら良かったのかなと思います。
ーこれからの試合に向けて
まずは次勝って、来年につなげないといけないと思うので、本当に内容も大事ですけど、新チーム始動したばかりですし、勝って成長していくことが、自分たちにとって1番の近道だと思うので、そこはブレずにやっていきたいなと思います。
MF 7 青木俊輔
この日も抜群のうまさで攻撃をけん引。自信もついてきた様子がプレーから感じ取れる。
ー今日の試合を振り返って
本当に課題がたくさん出た試合で、自分たちが理想とするような試合運びが出来なかったので、チームとしての課題と反省するべきところが明確になったのかなと思います。
ー攻めあぐねた前半と、5得点取った後半で変えたところ
ハーフタイムで1人1人のポジショニングの修正だったり、ボールの運び方のところもハーフタイムで修正して、後半自分たちがやりたいようにボールを運べたので、そこは良かったのかなと思います。
ーご自身のゴールを振り返って
自分の得意な形で、しっかり良いパスが来たので、イメージ通り決め切ることが出来てよかったです。
ー右サイドバックの櫻井選手との連携で意識しているところは
(櫻井)稜も、裏の抜け出しだったり、1対1という特徴があるので、そこは自分がコントロールしながら自分が仕掛ける時と、稜を活かしてあげる時は試合を通してすごく意識しているので、良い連携で出来ているのかなと思います。
ーこれからの試合に向けて
今シーズンラスト1試合あるので、ラスト無失点で、しっかり複数得点で勝ち切れるようにまたチーム全員でやっていきたいと思います。
GK 1 伊藤瑠偉
うれしい初出場を飾った伊藤。鍛え上げられた筋骨隆々の身体でゴールマウスを守る。
―Aチームデビュ―を振り返って
今週一週間自分が出るという気持ちで準備を進めてきたので、急遽の交代でしたが出る準備はしていたのでいつも通り臨めました。でも課題も多かったかなと思います。
―今日の自身のパフォーマンスについて
今日は結構相手が背後にアバウトに蹴ってくるチームだったので背後のケアはアラートにしていたんですが、ボールの処理のところでのDFとの連携の部分にまだまだ課題があると思っています。次戦までにしっかりDFとすり合わせをして次はしっかり無失点で抑えたいと思います。
―応援しているファンに向けて一言
来年でしっかり二部を優勝して一部に帰るということを目標にしているので、そのためにしっかりこの予選も勝ち切っていい準備をしていきたいと思います。応援よろしくお願いします。
井上平監督
―今日の試合を振り返って
30点です。90分間ずっとバタバタしていたのが治らなくて、勝ち切ったのはとても満足しますが、我々の目指すべきところから考えると30点です。
―前半やや押される展開もあったが、ハーフタイムでの指示は
気になっていたところをいくつか修正しました。相手が狙ってロングボールを自陣に入れてきていたのでそれをしっかり跳ね返すということと、セカンドボールを拾うためにもちろん陣形をチーム全体で意識してコンパクトにしないといけないということを伝えました。
あと、どうやって得点を奪うかというところで選手にアイデアを伝えました。ですがやはり後半も中盤でのバタつきが見られました。もしかしたら揖斐が”キャプテン”として色々背負いすぎているのかもしれないですね。
―後半から伊藤を投入したが川﨑にアクシデントがあったのか
いやアクシデントではないです。(川﨑)淳は今日の試合に向けての準備段階のところで準備不足が見られていて、前回の成蹊戦でのロングボールの処理に課題があってそれを修正しようとしていたのですが、彼の準備がもう少し欲しかったです。そして前半相手にボールを奪われてそこから相手に流れが行ってしまっていた場面があったので後半から交代させました。
―石井が4得点を挙げたが
とてもうれしいです。彼は普段からシュート練習をしているし前回決めることができなくてその悔しさもあって余計に「今日決めないと」と思っていたと思うので今日決めてくれてうれしかったです。
―次戦、早稲田戦に向けて一言
「次当たるのは早稲田だろう」と思って準備を進めてきていました。早稲田戦に向けてもう一つギアを上げないといけない。今季戦った時は負けていますし、今日の出来のままでは勝てないと思うのでしっかり勝ってリベンジを果たして年末を迎えて『法政に関わる全ての人々を笑顔』にしていい形で来年を迎えたいです。応援よろしくお願いします。