2024年6月中旬
6月2日に早大の優勝で幕を閉じた東京六大学野球春季リーグ戦。法大は6勝7敗、勝ち点2の4位と悔しい結果に終わった。春季リーグ振り返り特集13回目の今回は、藤森康淳外野手（営2＝天理）のインタビューをお届けする。
2年生ながら規定打席に到達した藤森康選手インタビュー
藤森康淳 外野手
ーーリーグ戦を振り返って
最初の方から結構しっかり出させてもらったんですけど、僕は去年も春は出場機会があって。
でもピッチャーのエース級とはあまり対戦がなくて、今年初めて各大学のエース級と対戦して、やっぱり実力の差は結構感じるシーズンになって。思うようにいかなかったなっていうのが率直な感想なんですけど、その分、 秋のシーズンへの課題が明確になって。ポジティブに考えたら、その分収穫のあるシーズンにはなったと思います。
ーー優勝できなかった最大の要因は
1点差ゲームを落としてたところですかね。絶対勝てる試合だったし、立教の初戦も落とす試合じゃなかったし。早稲田には完敗でしたけど、1点差ゲームで負けたのが…。1点をどこで防げたかというのと、1点をもっと取れたところがあったと思うので。1点の重みというのがもっと分かっていればというか感じていれば、もっと優勝争いに食い込めたかなと思うので、秋に生かしたいですね。
ーー吉安主将が「神宮と練習の場を同じ気持ちでやらないといけない。その差が出てしまった」と振り返っていたことについて
神宮はやっぱり緊張するところなので、それと同じようにやらないといけないんですけど、どうしても雰囲気の緩みとか（出てしまった）。良い意味で言ったら良い感じの雰囲気をしてるなという感じなんですけど、もうちょっとピリッとした方が、神宮に繋がるように練習するには、そういう緊張感は大事だと思うので、練習の時はケジメをつけてやっていけたら良いなと思います。
ーー点が入らない中での大島監督の指示は
最後高須(大雅、明大)投手が出てきた時とか全然点入らなかったと思うのですが、(法政は)大振りする選手が多いので、コンパクトになった方が絶対ボールに当たるので、といったようなアドバイスはしてくれてましたね。
ーー昨年秋は代走での起用のみだったがどう感じていたか
自分の武器は足なんで。そういう風に起用をしていただけるだけでも嬉しいというか、必要になってるんだなと感じたんですけど、 やっぱり先輩であろうとスタメンを取られたのは結構悔しかったし。その面で来シーズン絶対頑張ろうっていう気持ちだったので、悔しかったんですけど、この春には繋げれたかなと思います。
ーー再びスタメンに返り咲いた気持ちは
リーグ戦最初、初戦は西村さんが先発だったんですけど、監督、大島さんが優しいから、絶対(スタメンで)いくからなみたいなことを言われてて、そこでもうめっちゃやる気になってましたし、ここで絶対活躍したら次の日絶対スタメン取れると思ってたんで、 死ぬ気でやろうと思って、たまたま初戦でちょっと結果が出たんで、それ以降、スタメンで出させてもらって。早い段階からスタメンで出れたのはものすごく嬉しかったです。
ーー登録は内野手、今季はセンターでの出場でしたが経緯は
経緯は(自分は)足が武器なんで、外野の方が走れる距離が長いので守備範囲も広くなると思うし、あと内野の競争も結構激しくて、外野もやって幅広くしといた方が出場機会も増えるかなと思ったんで、大島さんとそこら辺を相談して、出る機会を増やすために外野にいったのが経緯ですね。
ーー外野の練習はいつからやっているのか
年が明けて、キャンプがあったじゃないですか、あの時から試合でやろうって。ほんまほとんどないですよ、あんましせずにいけるかなくらい、それでできちゃったみたいな（笑）。もっと練習はしないといけないんですけど、やれちゃったという感じです。
ーー外野の守備では好守もたくさん見られたが、自信は
根拠は無いんですけど、感覚というか、野生の勘みたいなものが（あって）、フライ、後ろに飛ぶのを追うのは結構得意ですね。でももっと上手くなるように、秋までの期間で六大で1番上手くなるように練習していきます。
ーー内野を守らない理由はあるのか
この春が終わって、もう1回内野守ってみようみたいなことは大島さんと話してて、やっぱり内野やれた方が魅力って周りからもずっと言われてて、そういう面で内野も完璧にこなして、それで外野もできるようにしたら1番良いと思います。出場機会も増えるし1番良いかなと思うんですけど。自分的には内野にはこだわりがあって、目指して出たいって気持ちはあるんですけど、試合に出れるなら別に外野でも大丈夫かなと。
ーー初めて規定打席に乗ったが、打率は1割台という結果でしたが
いや、もうこれが自分の今の現状なんで。完全にもう他大学のエースと2番手の方にしっかり抑えられて。ここでちょっと洗礼を浴びたっていうか。でも出させてもらってるから、こういう経験ができたと思うので、そういう面ではみんなよりは良い経験させてもらったかなと。そこの経験を秋に生かせるように、 打撃面に特にしっかり取り組んでいきたいなと思ってます。
ーー42打席で三振はわずか1だったが
三振は自分がしたらいけないタイプなんで絶対。タイプ的にも、そんな大振りして三振というよりも、どっちかというとバットに当ててなんとかするのが自分のスタイルだと思うので。そのスタイルは曲げずに、チームに今何が必要か、自分が必要にされていることをやるのがチームプレーだと思うので、そこは結構意識してやってました。
ーー印象に残った試合は
あれですね、慶応にサヨナラ負けした試合、結構いい試合だったけど最後相手の1年生（渡辺憩）に打たれて、あれが悔しかったですね。特に1年生にやられたというのが悔しかったです。
ーー1番印象に残っている打席は
初戦で、立教戦の小畠(一心、3年)からライト前打ったんですけど、その打席が1番印象に残ってますね。
ーー理由というのは
同じ奈良の選手で、高校の時一個上で打ててなかったので。グラウンドで見ててやっぱりこの選手すごいなとか思ってたので、そういう選手からヒット打てたのが嬉しかったですね。しかも初戦でいい出だしができたので。
ーーリーグ戦を通して見つかった課題は
そうですね。打撃はもう完璧に、目に見えてわかるようにそうなんですけど、 今季盗塁を結構刺されて。去年とか秋にも代走で出て、足が速いというのは分かられてると思うので、マークもされてる中でやっぱり盗塁を決めないといけないので、そこも課題になってくるかなと。そういう走塁のね、走塁というか、盗塁の研究をもっとしていきたいです。
ーー成長したと感じる部分は
落ち着いたというか、メンタル的に、1年生の時はずっとアップアップになっていたんですけど、1年経って、神宮も経験させてもらって、 外野って内野手の時よりは余裕があって全体も見れるし、センターで周りは見えるので、そういう面では結構余裕ができた中でプレーできたのかなっていうのは、自分の中でちょっと成長したなっていうのを感じます。良いところは続けていって、悪いところは排除して、課題のとこはしっかり取り組んで、そうしたら秋もう少し良い成績が残せるかなと思います。
ーー対戦して1番すごかったピッチャーは
高須（大雅、明大3年）ですかね。みんなえぐいえぐいって言ってて、どんなんかなと思ったらちゃんとえぐかったです。
ーー秋リーグに向けて取り組むことは
チームでは、防御率という面では上位だと思っていて、それで1点差とか僅差が多かったんで、ピッチャーはしっかり抑えてくれてますし、守りも意外としっかりできたかなと思うんで、 あとは打撃ですよね。4年生はすごいボール飛ばす人もいるし、打つ人もいるんですけど、やっぱり法政全体的に我が強いというか、人に頼む気持ちがないと思うんで、もっと繋げる意識とか。勝つにはどうしたらいいかも、そういうところを考えていったらもっと点が取れるチームになるかなと思います。打つ、打つだけではなくて、1点とるためにどうしたらいいか考えて、もっと頭を使ってやっていったらもう少しいい成績になるかなと。1点差をどう勝ち切るかをこのオープン戦期間の7月、8月で考えていけたらいいかなと、チーム的には自分は思います。
個人的にはさっき言ったように、打撃と盗塁、走塁というより盗塁、 この辺を。打撃でいったら、具体的に自分はアウトコースというか、外の球が苦手なんで、そこをどう打つかというのがキーなんで、そういうところをしっかり練習して、盗塁だったらスタートであったりスライディングとかが大事になるんで、そういうところをもう一回見直して、7月、8月でしっかり仕上げていきたいなと思います。
ーー秋リーグに向けての意気込み
チーム的には、大島監督の1年目ですし、法政は優勝から完全に遠ざかってるんですけど、でも今年は絶対メンバー的にも優勝できる可能性が高いと思うので。能力も高いし、だからもっと鍛えて。松下さん（歩叶、営3＝桐蔭学園）さんが結構4年生以外だったら盛り上げてくれてて、同級生のこともしっかり言って。 だから、自分も試合出さしてもらってる身なんで、しっかりと同級生に言える立場というか、言っていかないとあかんと思うので。自分と松下さんがしっかりと4年生も盛り上げて、優勝を目指して頑張りたいと思います。
個人としては、しっかり今課題が明確となったので、打撃と盗塁の面で、そういう面をしっかりと仕上げていって、 よく言うことになるんですけど、首位打者とベストナイン取りたいなと思って、そういう高い目標にして、頑張っていきます。
ーー最後にファンの方へ一言
春リーグは情けないを姿を見せてしまって申し訳ありませんでした。この秋はファンの皆さんに喜んでもらえるような試合をして、リーグ優勝をして皆さんと喜びたいと思いますので、応援のほどよろしくお願いします。
（取材・朝長亜依）
藤森 康淳（ふじもり・こうじゅん）
経営学部2年 2004年8月10日生まれ
大阪府出身・天理
170㎝68㎏・右投左打
今季成績：11試合 42打席 37打数 7安打 0本塁打 0打点 2四死球 打率.189
硬式野球部の写真はスポーツ法政新聞会の公式インスタグラムにも掲載しております。ぜひご覧ください。
