関東学生アメリカンフットボールリーグ 第1戦 対桜美林大
2024年9月1日(日)
アミノバイタルフィールド
試合結果
トータル試合結果
法政大学ORANGE |
7 | 1Q | 3 |
桜美林大学Three Nails Crowns |
---|---|---|---|---|
7 | 2Q | 3 | ||
7 | 3Q | 0 | ||
14 | 4Q | 8 | ||
法政大学ORANGE | 35 | Total | 14 | 桜美林大学Three Nails Crowns |
試合得点
Q | ポジション | 選手 | 得点方法 | トライフォーポイント(以降:TFP) |
---|---|---|---|---|
1 | RB | 廣瀬太洋(営4=駒場学園) | タッチダウン(以降:TD) | ○ |
2 | WR | 宮﨑航也(文4=千葉日大一) | TD | ○ |
3 | RB | 廣瀬 | TD | ○ |
4 | WR | 阿部賢利(営2=法政二) | TD | ○ |
4 | RB | 廣瀬 | TD | ○ |
戦評
リーグ戦開幕の相手は昨年混戦だったBIG8から昇格した桜美林大。春のオープン戦で勝利しているが、この試合ははたして。
コイントスに勝利した桜美林大がキックを選択して試合開始。すると試合はいきなり動く。桜美林大は1stプレーでオンサイドキック(キックオフしたチームが攻撃権を得るために行うハイリスクハイリターンの戦術。10ヤードを越えたボールはフリーとなるため、キックオフ直後のボールを奪い、攻撃権を得るための戦術である)を選択。高く跳ねたボールを相手選手が確保し、攻撃権がいきなり桜美林大に渡る。いきなりのビッグプレーで流れを渡しかけたかに見えたが、その後の攻撃を3rdダウンに追いこむと、相手QBのロール(QBがサックの回避のためにサイドラインまで走り込むこと)からのパスをキャッチしたTEに対してDB・小田隼士(キャ4=箕面自由学園)がハードタックル。相手がファンブルしたボールをDB・浅賀大生(デザ3=法政二)がリカバーしターンオーバー。桜美林大に傾きかけた流れを引き戻すビックプレーとなった。第1Q開始3分、最初の攻撃でいきなりRB・廣瀬が魅せる。QB・谷口雄仁(営4=法政二)からのハンドオフ(QBからRBにボールを手渡しすること)でボールを受け取ると、相手守備陣の間をするすると駆け抜け65ヤードのロングTDランを決めて先制に成功。その後のTFPもK・高城颯真(経3=法政二)がきっちりと決め7-0とする。
先制に成功し迎えた第2Q。法政陣20ヤード付近から桜美林大の攻撃で試合再開。そのファーストプレーで法政大は守備の要であるDL・川出奨悟(営4=駒場学園)が負傷退場。しかし、変わりに入ったDL・矢満田衛良(文3=法政二)を中心に、相手攻撃を4thダウンに抑え込みエンドラインまで残り17ヤードとして迎えた4th&8。ここで相手はフィールドゴール(以降:FG)を選択し、3点の加点に成功。残り9分時点で7-3となった。その後は両チーム共に攻め手を欠き、前半は残り5分に。法政大の攻撃は、桜美林陣30ヤード付近で4th&5。ここでパントキックではなくギャンブルプレーを選択。QB・谷口から放たれたボールは縦に走りこんだWR・宮﨑へと渡り30ヤードのロングパス成功。そのまま宮﨑はエンドゾーンまで走り切りチーム2本目のTD獲得。TFPも決まり14-3とリードを広げる。反撃したい桜美林大は前半残り24秒、法政陣34ヤード付近の1st&10からロングパスを成功させエンドラインまで7ヤードとする。3rd&7となったところでこの日2本目のFGを決め、14-6となり試合は後半戦へ。
第3Qは法政大のキックで試合再開。後半開始2分、桜美林大が法政陣30ヤードで1&10の攻撃。相手RBが持つボールを今季の注目選手として弊会が取材したLB・林凌平(営3=法政二)がファンブルリカバーに成功。後半開始早々で法政に試合の流れが傾くかに見えた。しかしその後の攻撃で、法政陣30ヤード付近からロングパス2本での攻撃を仕掛けるも、ここは上手く通らず流れを掴み切れない。第3Q残り3分には、桜美林陣8ヤードでの2nd&6でQB・谷口によるパスはケガから復帰のWR・須加泰成(営3=足立学園)がキャッチしTDかに思われたが、攻撃中の罰則を取られTDは取り消され5ヤードの罰退。その後、4th&1からのギャンブルプレーをRB・宮本のランで成功させると、エンドゾーンまで6ヤードとした1st&GoalでRB・廣瀬がこの試合3本目のTDを沈め、硬直状態だった試合を動かし21-6。法政が15点リードで勝負は最終第4Qへ。
第4Qはセンターライン付近での桜美林大の攻撃で試合再開。相手の攻撃をキッチリとしのぐと、法政大にもチャンスがやってくる。試合時間残り9分、QB・谷口からのおよそ40ヤードのロングパスをWR・阿部賢利(営2=法政二)がフィールド中央に走り込み桜美林陣40ヤード付近でキャッチ。そのままエンドラインまで走り抜け見事TD。チーム4本目のTDを決め28-6とさらにリードを広げる。しかし、桜美林大も簡単には引き下がらない。残り5分、法政陣1ヤードまで運ばれると、ランで試合初めてのTDを許す。さらに桜美林大はその後のTFPはキックではなくプレーを選択。法政陣3ヤードからのスペシャルプレーで2点を追加し、28-14で試合は最終盤へ。ビッグプレーから相手に傾きかけた流れを何とか引き戻したい法政大は、DL・髙橋和音(法4=海陽学園)によるQBサックや、LB・須藤晟也(経4=法政二)によるパスカットを成功させ何とか凌ぐ。ただ何度かインターセプトのチャンスもあっただけに、ディフェンス陣のキャッチミスは悔やまれるところか。次戦へ向けての修正点となるだろう。試合は残り30秒でRB・廣瀬が桜美林陣4ヤード付近からこの試合3本目のTDを沈め勝負あり。35-14でリーグ戦は白星発進となった。
次戦は9月14日アミノバイタルフィールドで東京大を相手に14時kickoffである。連勝に期待したい。(記事:野田堅真)
選手インタビュー
DL/主将・山田晋義(営4=日大鶴ケ丘)
ーー今日の試合を振り返って
僕が思ったのは、練習でやってきたことが良くも悪くもそのまま出てしまったなという感じですね。良い面でいくと、ディフェンスは用意していたプレーがうまくいきましたし、オフェンスも攻撃のタイミングが噛み合った部分もありました。ただ、相手の同じプレーにやられ続けた悪い面も出ちゃったなというのが素直な感想ですね。点数に関してはもっと差をつけるべき試合だったかなと思います。
ーーディフェンス陣のこの試合の目標は
もちろん無失点でした。
ーー相手の攻撃にうまく対応しきれなかった部分はどのあたりか
相手のQBがボールを持って僕ら守備陣を抜きにくるプレーにかなりやられたかなと思いますね。選手の役割の部分でうまく連携が取れなかったことは反省点です。もっと自分たちで視野を広くして、コーチからではなく選手間で声掛けもどんどんしていねるように意識していきたいです。
ーー次戦に向けて
ディフェンスの話にはなるのですが、東京大は変わったオフェンスを仕掛けてくるので、選手間の役割をもう一度ハッキリとさせたいです。全員が自分の仕事をこなしていけば自ずと結果はついてくると思うので、そのあたりの準備をしっかりしていきたいです。
(取材・野田堅真)
RB・廣瀬太洋(営4=駒場学園)
――試合を振り返って
めっちゃバテましたね(笑)やっぱり、暑かったなと思います。
――3本のTDについてはどう振り返るか
仲間が繋いでくれたのを自分が『ごちそうさま』しただけです(笑)
――ランが目立つシーンが多かったが、意識はしていたのか
結構正直なことを言うと、パスの成功率が悪くてランが目立ったっていうだけで。割とラン自体はそんなに出てないですね。
――初戦に向けてどんな準備をしてきたか
まず『フィールドに立ち続ける』っていうので。もちろんアフターとかで追加で練習するのもいいと思うんですけど、それよりも次の日絶対に怪我しないという方が大切なので。怪我しない体づくりのために、ストレッチを多く取り入れてケアを重点的に行っていました。
――次戦に向けての意気込み
最後までフィールドに立ち続けます!
(取材・木村未緒)
WR・宮﨑航也(文4=千葉日大一)
ーー今日はロングランが光っていた
TDするために速くスペースを見つけることを意識しました。結果的に得点はしていないですけどロングゲインすることができました。
ーー今日の試合を振り返って
オフェンスとして出ているとき、ディフェンスが点を取られたときに焦りがプレーでも出てしまいました。次はリフレッシュにプレーしようと思います。
ーー個人として今日の目標などはあったか
チームで勝つことを目標にみんなが何が出来るか考えていて、そのために自分は得点を稼ぐことを意識していました。
ーー反対に改善点や次回までに修正したいことは
まずチームとしては、ディフェンスが劣勢のときにオフェンスが盛り上げて、いい流れを渡さないように呼びこみたいです。個人としては相手のワンタックルで倒れてしまうことがあったので、そこを耐えて粘り強く戦うボディープレーをしたいです。
(取材・佐藤桃香)
LB・須藤晟也(経4=法政二)
ーー今日の試合を振り返って
個人的にミスがあったかなと思うので、そこは悔しい面、伸び代かなと思ってプラスに捉えてこれから練習していけば良いかなと思ってます。
ーーリーグ戦前のインタビューで「緊張している」と言っていたが
緊張しましたね(笑)。前日の夜から朝も緊張してたので、結構(会場に)来るまではガチガチだったけど、試合が始まれば良い動きができたのかなと思います。
ーーディフェンスリーダーとして今日のディフェンダー陣全体の出来は
練習でのミスが出てたし、気付けたところもあります。気づけたところはプラスに捉えるし、出来なかったところは反省して次に生かして行ければ良いかなと思います。
ーー次戦まで間が空くが、修正ポイントは
個人的にはタックルのところをもっとこだわれれば良いのかなと思ってます。今日も仕留められたけど、自分の中ではエイミングがまだ甘いなと思うところもあったし、結局タックルミスもあったので、そこをしっかり修正出来たらなと思います。
ーー次戦に向けて
次は東京大学で、アグレッシブにどんどんLBが攻めていきなきゃいけないと思うので、自分の役割を徹底しながら、役割の中で強いプレー出来たらなと思います。
(取材・白戸大貴)
RB・宮本樹音(文1=佼成学園)
――今日の試合を振り返って
とりきるべきところをとりきれませんでした。自分のミスでTDを逃してしまった場面もありとても悔しいです。
――今日のデビュー戦をどのような心づもりで臨んだか
ミスを恐れず挑戦的なプレーをしようと心がけましたが、慎重になってしまいました。
――チームの雰囲気はどうか
「一戦一勝」というシーズンのタイトルを実行するために一試合、一つ一つのプレーを大切に集中してできていて良い雰囲気だと思います。
――次戦以降への意気込み
今回はタッチダウンをとることができなかったので、ビックゲインとTDをできるように頑張ります。
(取材:紺野真帆)