第104回関東学生陸上競技対校選手権大会
2025年5月8日(木)~11日(日)
相模原ギオンスタジアム
関東学生ナンバーワンを決める関東インカレが2年ぶりに相模原の地で開催される。法大からは男女計43人、26種目にエントリー。種目の垣根を超えた激動の4日間の選手たちの活躍に注目だ。
大会最終日、男子400mH決勝には髙橋遼将(経4=中京大中京)が出場。スタートから飛び出し、2位以下を大きく突き放すと、そのままスピードが落ちることなく、独走での優勝となった。この種目では前男子主将・井之上駿太(令和6年度卒=現・富士通)に続いて2年連続で法大勢が制した。
その他の種目では、男子3000mSC湯田陽平兵(社3=関大北陽)が2年連続の3位に輝くなど、多くの種目で入賞を果たした。
▼個人成績
男子
800m決勝
順位 | 選手名 | 記録 |
---|---|---|
6位 | 石澤空武(2) | 1:51.23 |
7位 | 阿比留天平(経2) | 1:53.98 |
8位 | 神林輝(社3) | 1:55.84 |
400mH決勝
順位 | 選手名 | 記録 |
---|---|---|
1位 | 髙橋遼将(経4) | 49.06 |
3000mSC決勝
順位 | 選手名 | 記録 |
---|---|---|
3位 | 湯田陽平兵(社3) | 8:51.58 |
走高跳決勝
順位 | 選手名 | 記録 |
---|---|---|
11位 | 中村楓馬(スポ2) | 2m00 |
女子
4×400mR決勝
順位 | 選手名 | 記録 |
---|---|---|
7位 | 法大
(入江-福島-鈴木-星野) |
3:47.67 |
Pick up
髙橋遼将
優勝を決めた瞬間、空に拳を突き上げ、何度も雄たけびを吠えた。法大の男子主将として「8点を持って帰る」ことを誓って、出場した男子400mH決勝。前日の予選や準決勝に比べて「前半気持ち飛ばした」髙橋は、スタートから1位を独走。後半もスピードが落ちることなく加速していき、2位以下を大きく突き放してフィニッシュ。タイムは準決勝で出した自己ベストの49秒22を大きく上回る49秒06の好タイムだった。しかし髙橋の目標は世界陸上の標準記録『48秒50』を切り、日本代表として東京2025世界陸上競技選手権大会に出場すること。昨年の全日本インカレで先輩の井之上が出した48秒46の後を追い、この夏髙橋も大記録を狙っていく。
インタビュー
髙橋遼将
ー本日のレースを振り返って
しっかり優勝して、主将として(法大に)8点、持って帰ることができてうれしいです。
ー49秒06というタイムは
自己ベストを出すことができて、48秒台を狙っていたんですけど、しっかり2日連続でPB(自己ベスト)を出せて、このグラウンドコンディションもそこまでいい感じではなくて、風の中で出せたのでよかったです。
ー予選、準決勝では前半抑えて、後半上げるレースだった、決勝のレースプランは
予選、準決勝よりは前半気持ちちょっと飛ばして、後半は同じイメージで上げれたので、前半速かった分、その貯金がタイムに反映されたのかな、と思います。
ー東京世界陸上があるシーズン、今後の目標は
まずは世界陸上の標準記録(48秒50)を突破して、日本選手権でしっかり3番以内に入って、日本代表に内定するのが1番の目標なので、そこに向かって、ここで優勝したからといって気を抜かずに、頑張っていきたいと思います。
ー男子主将として、法大の対校戦の雰囲気は
最高ですね。この応援あってこそのタイム、優勝だと思っています。チームメイトや監督陣含め、そして1番は両親にここまでサポートしてもらったので、みんなに感謝したいです。
ーファンの皆さんへ
応援してくださってありがとうございました。また次の目標に向かって頑張りますので、応援よろしくお願いします。
(インタビュー:松下天)
湯田陽平兵
ー決勝のレースを振り返って
レース始まる前に佐々木(哲・早大1)が出ないことに気づいて、スローペースになるか、誰かが前に出るかどちらかだと思っていました。スタートした時にスローペースになりそうだったので、前日の予選を走った感じだと、スローペースだとラスト上げたとしても、みんな付いてくることは分かっていたので、前で引っ張って、やるしかないなと覚悟を決めて引っ張ったんですけど、結果ラスト1周になったときに、(足を)使い切った感じがあって、優勝を狙っていたんですけど、3位に終わってしまって悔しいです。
ー最初からレースを引っ張ることの手応えや難しさなどは
正直、自分自身引っ張ることが得意ではなかったので、あまりしたくないレース展開でした。ただ自分はサンショー(3000mSC)は1人で練習することが多いので、1人で練習しているからこそ、そこまで気負わずに行けたのはよかったですけど、やはり前で1人で走ったときに、佐々木や村尾(雄己・順大4)さんなど先頭で引っ張って勝っている人は、2000mまで余力を持った状態でラスト1000m上げ切って、ゴールしている人が多いですけど、自分はそれが苦手でできないタイプなので、そこが今日走って1番の課題だなと思いました。(それを克服するためには)ショートインターバルをサンショーはする必要があるんですけど、それよりも1000mや2000mをハイペースで維持する練習をして、余裕を持って走れる練習をしていかないと、レベルが上がったときに勝てないと思ったので、そこを今後大きな課題として克服していきたいです。
ー暑さについては
暑さ自体は対策していたので、暑さでやられたことはなかったので、そこに関しては問題ないと思います。
ー最終目標は日本選手権、このレースを今後どのように
日本選手権や全日本インカレにしっかり合わせていきたいと考えているんですけど、それまで少し期間が空くので、その期間を無駄にせず有効に使って、少しでも(課題を)克服した状態で、積極的なレースをしてタイムも狙っていきたいと思います。
(インタビュー:松下天)
大島史也
―レースを振り返って
関東インカレという大会は、1年目から出させていただいていますが、1年目は1500mで予選敗退で、2年目は直前の故障で、3年目は少し故障はしたものの悔しい結果で終わって、大会自体の思い出は強くて、4年目になって力をつけることができて、優勝を目指すっていう根強い思い入れもありましたし、力がついた分チームのエースとして結果を出さないといけないっていう覚悟もありました。
―レース展開としては、序盤からかなりのハイペース、終盤のスパート合戦ではどのようなことを
後半では我慢の走りになったが、その中でも着取りってところで、後ろが来ているのはスクリーンを見て分かっていたので、この位置を死守しないといけないなと思っていました。
―13分49秒24という記録については
この大会自体タイムを狙うものではないし、着取りが狙いたかったです。
―2週間後の全日本大学駅伝予選会に向けて
チームとして前半シーズン一番目標としている大会なので、今日もダメージありますけど、しっかりとベストコンディションで挑めるようにしたいです。
―応援してくださっている方々にメッセージ
今シーズン、自分のトラックレースはあと一歩のところでやりきれない不完全燃焼な部分もあり、エースとしてしっかり結果で見せないといけない部分もあるので、もう一段階強くなって、精進します。
(インタビュー:西野理彩)
石澤空武
ー今日のレースを振り返って
今日のレースは前半からハイペースになると予想していたので、それに対応できるようにアップしていたんですけど、なかなか法政は3人とも上手く対応できなくて、悔しい結果になってしまいました。
ーご自身のコンディションは
アップの時点では昨日の疲労もあまり残っていなくて、いい感じでアップもできていたので、正直表彰台取れる自信は有りました。(笑)
ーどのようなレースプランだったのか
監督とも学生コーチとも話していたんですけど、なるべく前の方でレースを展開して、ラスト切り替えられる位置取りをしようという。
ー決勝の舞台はどうだったか
初めて対校戦で決勝の舞台に立てて、すごくいい景色が見れてよかったですし、また頑張りたいと思いました。
ーレース後800mに出場した3人で抱擁を交わしていたが、他の2人とはどのような言葉を
来年また同じ舞台に立とうなと。まだまだ実力不足だよなという話をしました。
ー今後の意気込みは
まだまだ来週の記録会と、全日本インカレとグランプリのレースも続くので、そこで自己ベストを連発できるように頑張りたいと思います。
(インタビュー:篠﨑勇希)
(撮影:松下天、篠﨑勇希)