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【硬式野球】執念及ばず明大に2連敗 野崎慎裕の好投も報われず 11季連続V逸も確定した/明大2回戦

東京六大学野球2025秋季リーグ戦 明大2回戦
2025年10月13日(月)
神宮球場
優勝の望みをつなぐため、背水の陣で臨んだ法大。エース・野崎慎裕(営4=県岐阜商)が気迫のこもった投球で強力な明大打線を7回までわずか1失点に封じた。しかし、7回2死からの痛恨の落球で流れを失い、逆転負け。明大に2連敗を喫し、11季ぶりのV奪還はならなかった。

7回 2/3を3失点に抑えた野崎の好投は報われず敗北

試合結果

トータル試合結果

1 2 3 4 5 6 7 8 9 H E
法大 0 0 1 0 1 0 0 0 0 2 8 1
明大 0 1 0 0 0 0 0 2 × 3 7 1

(法大)●野崎、赤間ー井上和
(明大)大室、三浦、○久野、大川ー小島

[本塁打]
明大:なし
法大:なし

打撃成績

打順 位置 選手 打数 安打 打点 四死球 打率 1回 2回 3回 4回 5回 6回 7回 8回 9回
1 (8) 藤森康 4 1 0 1 .511 中安 死球 二ゴロ 見三振 捕飛
2 (4) 中村騎 4 1 0 0 .234 投犠打 左安 暴振逃 二ゴロ 右邪飛
3 (5) 松下 3 1 0 1 .273 遊ゴロ 一邪飛 四球 左安
4 (2) 井上和 4 2 2 0 .386 空三振 左安 左安 空三振
5 (7) 片山 4 2 0 0 .326 中安 右飛 空三振 左安
R7 石井 0 0 0 0
6 (3) 今泉秀 2 1 0 0 .282 一犠打 中安 中飛 一犠打
7 (9) 浜岡 4 0 0 0 .167 一ゴロ 遊飛 中飛 遊ゴロ
8 (6) 品川 4 0 0 0 .067 空三振 見三振 右飛 一ゴロ
9 (1) 野崎 3 0 0 0 .111 空三振 見三振 三失
1 赤間 0 0 0 0
H 内山 1 0 0 0 .000 左飛

投手成績

球数 打者 防御率
野崎 7
2/3
117 30 7 5 1 1 4.62
赤間 0
1/3
7 2 0 0 1 0 0.00

ベンチ入りメンバー

10 松下歩叶(営4=桐蔭学園) 27 土肥憲将 (キャ3=鳴門 ) 7 浜岡陸 (法4=花咲徳栄 )
13 赤間梢吾(キャ4=法政二) 23 只石貫太 (営1=広陵 ) 9 内山陽斗 (文4=天理 )
15 丸山陽太 (スポ4=成東 ) 42 井上和輝 (法1=駿台甲府 ) 1 藤森康淳 (営3=天理 )
18 野崎慎裕(営4=県岐阜商 ) 今泉秀悟 (キャ2=石見智翠館 ) 33 片山悠真 (文3=八王子学園 )
25 助川太志 (グロ3=茗渓学園) 4 中村騎士 (営2=東邦 ) 34 西凌矢(法3=広陵)
12 山床志郎 (文2=高鍋 ) 品川侑生 (文4=三重 ) 44 石井翔大(人2=札幌日大)
49 山﨑隆之介(法2=横浜) 31 金谷竜汰 (法3=東海大菅生) 26 境亮陽 (営1= 大阪桐蔭 )
24 槙野遥斗(営1=須磨翔風) 2 熊谷陸(人2=花巻東) 50 平尾聡一郎(文4=海星)
22 中西祐樹(法3=木更津総合 ) 8 小川大地 (営2=大阪桐蔭) 51 鶴丸紘(スポ4=都城東)

戦評

この試合に敗れれば優勝の可能性が消滅する崖っぷちの法大。背水の陣で臨んだ法大の先発はエースナンバーである背番号「18」の野崎慎裕 (営4=県岐阜商 )。対する明大の先発は長身左腕・大室亮満(2年=高松商業)を起用した。

初回、今季打率.220と不振の境亮陽(営1=大阪桐蔭)に代わり1番に抜擢された藤森康淳 (営3=天理 )が今季22安打目となる中前安打で出塁し、続く中村騎士 (営2= 東邦 )も犠打を成功させ1死二塁とチャンスを作るも後続が倒れ無得点。その裏は先発の野崎が三者凡退に抑える。

2回の表、5番・片山悠真 (文3= 八王子学園八王子 )が中前安打で出塁。この回も、犠打で二塁に走者を進めるも後続が倒れる。するとその裏、先頭の4番・小島大河(4年=東海大相模)に二塁打を放たれ、5番・宮田知弥(4年=横浜)にも適時中前安打を許し、先制点を与えてしまう。

しかし、法大はすぐさま反撃に出る。3回の表、1死から1番・藤森が死球で出塁すると2番・中村騎が左前安打を放ち1死一、二塁と好機を作る。3番・松下歩叶(営4=桐蔭学園)は一邪飛に倒れたものの、なおも好機で打席に立ったのは1年生ながら初めて4番を任された井上和輝(法1=駿台甲府)。逆らわずに三遊間を破る適時打を放ち、試合を振り出しに戻した。その裏、8番・木本圭一(4年=桐蔭学園)にショートへの内野安打を許し走者を出すも、後続を打ち取り2死一塁とする。続く2番・岡田啓吾(3年=前橋育英)の打席で一走がスタートを切るが、捕手・井上和が素早い送球で刺し、この回を無失点で切り抜けた。

4回表、今泉秀悟(キャ2=石見智翠館)が右中間へ落とす安打で出塁するも、積極的な走塁が裏目に出て二塁でタッチアウト。1死となった後は打線がつながらず、この回も無得点に終わった。その裏はピンチを背負いながらも野崎の気迫のこもった投球で明大打線を抑える。

追加点が欲しい5回の表、法大は2死まで追い込まれる。ここで明大は先発・大室に代えて三浦空心(3年=東邦)をマウンドへ送る。三浦の最初の打者は2番・中村騎。東邦高校時代の先輩・後輩対決が実現したこの打席はは中村騎が執念の振り逃げで出塁し、松下が四球を選びチャンスを拡大すると、ここで4番・井上が本日2本目となる左前への勝ち越し打を放ち一歩前に出る。

さらに7回表、明大3番手の左腕・久野悠斗(4年=報徳学園)から先頭の野崎が相手三塁手の失策で出塁する。2死となるも松下が左前安打を放ち一、二塁と好機を広げたものの、4番・井上和輝(法1=駿台甲府)が三振に倒れ、チャンスをものにできなかった。

それでも野崎は、5回から7回まで明大打線に出塁すら許さず凡打の山を築きスコアボードに0を並べる。7回には二塁手・中村と三塁手・松下の好守が光り守備も後押しする。

8回表、法大は先頭の片山悠真(文3=八王子学園)が左前安打で出塁し、代走・石井翔大(人2=札幌日大)を投入。続く今泉がきっちりと犠打を決め、一死二塁と得点圏に走者を進める。だが、7番・浜岡陸(法4=花咲徳栄)の遊ゴロの間に二塁走者・石井が三塁でタッチアウトとなり好機を活かせず。

するとその裏、野崎は7番、8番を落ち着いて打ち取り、2死までは簡単にこぎつけた。しかし代打・瀬千皓(4年=天理)に四球を与え、嫌な形で走者を背負うと、1番・田上夏衣(2年=広陵)には右前へ運ばれ一、三塁のピンチに。ここで迎えた2番・岡田は2球で追い込むも粘られフルカウントに。そして投じた渾身のこの試合110球目は岡田が打ち損じて、レフトへの飛球となり代走から守備につく左翼手・石井が捕球体勢に入りグラブに収めるも、ボールがこぼれ落ちるまさかの落球。その間に三塁走者が生還し、同点に追いつかれる。嫌な流れは続き、3番・榊原七斗(3年=報徳学園)には今泉のグラブを弾くファーストへの適時内野安打を放たれ、ついに逆転を許してしまう。ここで、法大は野崎に代わって2番手に赤間梢吾(キャ4=法政二)が登板。満塁のピンチを背負うも、5番・宮田を打ち取り試合は最終回へ。

9回表は明大守護神の大川慈英(4年=常総学院)の前に沈黙。先頭の代打・内山陽斗(文4=天理)が左飛に倒れるなど、150キロ超の直球に歯が立たず三者凡退で試合終了。痛恨の逆転負けを喫し、宿敵・明大に2連敗で勝ち点献上となった。この結果11季ぶりの優勝への望みはここで途絶えた

(記事:寺地愛歩)

選手インタビュー

野崎 慎裕 選手

ーー本日の投球を振り返って良かった点は
8回までは四球を出さずバッターとしっかり勝負出来た事が良かったと思います。

ーー負けられない一戦での先発だったが、どのような意識でマウンドに上がったか
ピンチで粘ることと先頭を切ってとる事を意識していました。

ーー7回2/3までの長いイニングの投球で、少し疲れも見えたが
8回にちょっと疲れを見せてしまったのでまだまだ体力不足だと思いました。

ーー体力的に厳しくなってから何か変えたことは
あえてストレートの数を増やしました、気持ちの入ってない球は打たれると思ったからです。

ーー今季の中でも特に内容のいい投球に見えたが、ご自身ではどのように感じているか
明治との相性は良いイメージがあるので今季もいけるだろうと思っていました。

ーー東大戦への意気込みを
絶対に勝ち切ります。

 井上 和輝 選手

ーー試合を終えて率直な気持ちを
勝てなくてとても悔しいです。

ーー同点打となった3回の適時打を振り返って
追い込まれていたが、なんとかくらいついた結果、タイムリーヒットになってよかったです。

ーー5回にも適時打を放たれましたが感触は
差しこまれていたのですが、ヒットになってよかったです。

ーー大学入学後、初めての4番でしたが心境は
前にも後ろにもいいバッターが沢山いるので気楽に打席に入る事ができました。

ーー東大戦に向けて一言
必ず2連勝します!

 

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