【バスケ】第90回関東大学バスケットボールリーグ最終順位決定戦プレイオフ 対国士舘大 一発逆転へ向け大一番、上位目指しいざ勝利へ
第90回関東大学バスケットボールリーグ戦プレイオフ 対国士舘大戦
2014年11月1日(土)
国立代々木第二体育館
リーグ戦を4勝14敗、暫定順位8位で終えた法大。しかし、これでリーグ戦は終わりではない。今季から創設された最終順位決定戦を行い順位を確定させる。4年ぶりのインカレに向け勢いをつける為にも、1ヶ月ぶりの勝利をあげたいところ。
今日の相手は国士舘大。リーグ最終戦でも対戦し66対85と大差で敗れた。しかし、1巡目では法大が勝利をあげているだけに、決して臆することはない相手だ。エース原修太や菅俊男の得点力に加え、インサイドの堅いディフェンスが持ち味のチームにどこまで立ち向かうことが出来るか、下剋上の一戦が始まる。
※プレーオフ制度について
1部リーグはは10チーム2回戦の総当たりを行った後、トーナメント方式による1~4位、5~8位の最終順位決定戦を実施。(プレイオフ制度)。対戦は以下の通り。
国士舘大(リーグ5位)vs法大(リーグ8位)
慶大(リーグ6位)vs明大(リーグ7位)
拓大(リーグ2位)vs青学大(リーグ3位)
東海大(リーグ1位)vs筑波大(リーグ4位)
>トータル試合結果
65 法政大学 |
15 | 1Q | 21 | 87 国士舘大 |
---|---|---|---|---|
10 | 2Q | 26 | ||
16 | 3Q | 22 | ||
24 | 4Q | 18 |
法政大学スターティングメンバー:国士舘大戦
選手名 | 身長/体重 | ポジション | 得点 | リバウンド | アシスト |
---|---|---|---|---|---|
#67 佐藤 翔耶 | 181/78 | G | 8 | 1 | 3 |
#35 山岸 玲太 | 178/68 | G | 4 | 2 | 1 |
#24 加藤 寿一 | 190/75 | F | 26 | 6 | 2 |
#5 松澤 大晃 | 197/82 | C | 6 | 5 | 1 |
#16 沼田 凌 | 190/85 | C | 13 | 11 | 0 |
>法政大学交代選手:国士舘大戦
選手名 | 身長/体重 | ポジション | 得点 | リバウンド | アシスト |
---|---|---|---|---|---|
#11 中野 広大 | 182/71 | F | 0 | 0 | 0 |
#12 柳川 知之 | 190/75 | PF | 2 | 2 | 0 |
#14 植村 哲也 | 175/75 | G | 0 | 1 | 0 |
#17 小山 弘晃 | 170/65 | G | 2 | 1 | 2 |
#19 田宮 開(C) | 182/72 | GF | 0 | 0 | 0 |
#25 上山 敦士 | 185/80 | PF | 0 | 3 | 0 |
#31 安達 幹 | 187/87 | PF | 2 | 1 | 0 |
#34 萩原 陵太 | 190/75 | C | 4 | 2 | 1 |
戦評
第1Q。新田華武伊の1on1の仕掛けから国士舘大が先制。法大も加藤寿一(文3)の3Pシュートで反撃。しかし、沼田凌(法3)の1on1に対し3人がかりでマークする国士舘大の激しいディフェンスの前に、ハイポストで基点が作れずオフェンスの形を作り出すことができない。対する国士舘大は原修太のジャンパー、馬浩然のゴール下などで着実に加点。3対8と6点のビハインドを背負ったところで法大は早くも前半1回目のタイムアウト。リングに嫌われるシーンが目立つシュートを修正したいところだ。TO後、沼田、加藤のゴール下や佐藤翔耶(法2)のFTで加点。終盤には、沼田のインターセプトから加藤が速攻を沈めて3点差。その後、両チーム1分近く無得点が続くも自力の強さを見せたのは国士大。新田のゴール下、セットオフェンスから原が3Pシュートを沈め15対21でこのQを終える。
第2Q。スターターに田宮開(人4)、安達幹(経4)の4年生コンビを起用。彼らの意地に期待したいところであったが、原に3Pシュートを連続で沈められ入りに失敗。佐藤のアシストから松澤大晃(法4)がゴール下で沈めるも、ことごとくリングに嫌われ得点を伸ばせない。残り3:50秒、菅俊男にバスケットカウントを決められ19対36となったところで法大は堪らずタイムアウト。法大は、佐藤と沼田のダブルチームでマイボールにするなど、ディフェンスで奮闘を見せるも得点につなげられない。4分以上無得点を打破したのは、エース加藤。FTを二投沈め何とかきっかけを見出したいところだ。しかし、国士舘大はベンチメンバーも躍動。臼井弘樹や寺田ジェシー誠のインサイド陣が得点。じわじわと点差を離される。最後には、原に3Pシュートを沈められ万事休す。25対47と大幅リードを許し、前半を終えることとなった。
第3Q。試合当初のスターターに戻しスタート、一桁点差に詰め寄りたいところだ。しかし、加藤のシュートはブロックに遭い、沼田もこの日はシュートが絶不調。このQも中々点差を伸ばすことができない。苦しみながらも、加藤のアシストから松澤のジャンパー、沼田のFTで加点。しかし、国士舘大は伊集貴也の3Pシュートやジャンパーといったアウトサイドで反撃。原のドライブインから新田のゴール下など多彩な攻撃で順調に得点を重ねる。法大も、加藤の1on1やジャンパーと両チームのエースが得点を取り合うも点差は縮まらない。終盤、国士舘大の寺田が大活躍を見せる。ゴール下に加え、ジャンパーとリズムを掴む。法大は途中出場の萩原陵太(営2)がトップの位置でボールを奪い、そのままレイアップ。さらに萩原がスクリーナーとなり、佐藤の3Pシュートをアシスト。点差を縮められたものの、41対69と逆転は難しい点差が続く。
第4Q。最後の意地を見せる法大が、猛攻を仕掛ける。佐藤のジャンパー、加藤の3Pシュートが連続で決まり一気に流れを引き戻す。しかし、ここで植村哲也(文1)が5ファールで退場。流れが途切れるかと思うも、山岸玲太(営3)が3Pシュート。綺麗な放物線を描いてシュートが決まると、ベンチのムードも息を吹き返す。更に、激しいディフェンスで国士舘大のターンオーバーを誘い、速攻で2連続得点。残り4:55秒、56対77となったところで国士舘大がタイムアウト。TO明け、新田がバスカンを沈め反撃。加えて、法大のチームファールは5つ。FTで国士舘大は得点を稼ぐ。法大も、植村に代わって入った小山弘晃(経4)もスピードを生かしたプレーで躍動。レイアップを決め自ら得点をあげると、沼田のゴール下をアシスト。チームに勢いをもたらすも、時すでに遅し。65対87で敗戦を喫した。
この試合に敗れた法大は、明日の7位決定戦へと回ることとなった。遂に、10連敗となったが下を向いてはいられない。7位以上に与えられるインカレシード権を懸けて、ライバル慶大との勝負へ挑む。(山分和紀)
試合後の選手のコメント
小山弘晃
ー今日の試合を振り返って
この試合も出だしが悪くて、自分たちもこれではダメだと感じているので明日はそこらへんをしっかりとやりたいと思います。
ーチームメイトの負傷退場とファウルアウトでいきなりの出場となりましたが
正直、あの時間になって出るとは思ってなかったんですけど、出るからには自分のやるべきことをしっかりやらなきゃいけないなと思ってそこは意識していました。
ー約5分の出場にも関わらず、得点やアシストで結果を残しましたね
周りの人たちが良く動いてくれて流れも良かったので。みんなで取った得点やアシストだと思います。
ー短い時間の中でやろうとしたことは
自分はアグレッシブに前から当たったりすることが得意で、それでチームに活気付けることが仕事だと思っているので、そこを意識していました。
ー先週国士舘大に負けたばかりで、この1週間で調整してきたことは
練習の時から全員が戦っているという意識でやっていたんですけど、それをこの試合では出せませんでした。とりあえずまずは明日、みんなで気を引き締めてやっていきたいです。
ーリーグ戦とプレイオフで何か違ったことはありましたか
特にはありませんでした。だけどプレイオフに出場したチームの中で
自分たちが1番下位のチームでこれ以上下はないので、上だけを目指して頑張りたいと思います。
ー4年生として残った時間で後輩に伝えていきたいことは
法政は楽しく、時には厳しくというチームなのでそこらへんのメリハリをもっと大事にしてほしいです。
ー明日の試合に向けて
自分たちのプレーをすることが大切だと思います。チーム一丸となって頑張ります。
加藤寿一
ー先週も国士大との対戦でしたが、練習してきたことなどはありましたか
チームとして相手に合わせた練習は特になく、いつも通りにやりました。練習の雰囲気も良かったんですけど、今日負けてしまいました。個人的には(国士大の)原のところをどう戦っていくか。原はどういうところが得意でこれをやってくる可能性がある、というのを監督やコーチから言われて、それを受けて練習していました。
ー今日の試合を振り返って
今井監督から言われたのは、「どこか格好つけてるんじゃないか」ってことです。
ー格好つけてるとは
自分たちは(リーグ)8位で、相手は5位の国士舘。実力差があるのにも関わらず「俺たちの方が上」みたいな雰囲気を醸し出していてチャレンジャー精神がない、と言われてしまいました。確かに、今日は泥臭くできなかったり、シュートも外ばかり打ってたり、雰囲気が悪くなっても誰も声を掛けたりしなくて、チームで戦ってるというより一人一人で戦ってる感じでした。
ーシュートの入らない時間も長く続きました
そこはDFを頑張って我慢しようと言っていたのですが、すぐカッとなってファールしてしまう人が今日は多かったですね。そこをなんとか耐えられれば、チームとしてまとまるんじゃないかと。
ー今年から導入されはプレイオフ制度についてどう思われますか
自分たちは8位なので、上にいける可能性があるっていうのは大きいですね。いわゆるシード権争いってことになりますが、これがなかったら8位のままなので。もう一回チャンスがあるのは嬉しいです。もし自分たちの順位が5位とかだったら話は別ですが。
ー明日の7.8位決定戦に向けて
今日の反省から、チャレンジャーとして挑戦する気持ちで頑張ります。個人としては、今日もそうでしたが、格上の相手との戦いは燃えるし楽しい。そして4年生とやれるのもあと少しなので、楽しんでやりたいと思います。
萩原陵太
ー今日を振り返って
今日は勝てば次の希望が見える試合だったので、勝ちたかったのですが敗れてしまいました。今日で10連敗となって、チームとしても勝ち方がわからなくなってしまった感じですね。
ー初めて導入されたプレーオフ制度ですが
自分達が8位でも、上にいける可能性があるのでそういう意味ではありがたいですね。良い順位であれば、インカレでも良い枠に入れるのでやっぱり勝ちたかったです。
ー今日はディフェンスでの奮闘も見られました
そうですね。ディフェンスを頑張らなきゃ出れないので。(ターンオーバーを奪って得点をあげるシーンもありました)あれは相手が自分の目の前でファンブルしてくれたので、ラッキーでした。得点に結びつけられたのはよかったです。
ー監督から試合後のミーティングでは何を
今日はリバウンドもターンオーバーもスタッツから見れば互角で良かったのに、勝てなかったのはシュートの精度だと言われました。沼田さんが封じられたのが、得点力不足には大きかったと思います。でも、それを周りがカバーして得点を取れば相手にとっても嫌だと思うので僕自身も点を取れるようにしていきたいです。
ー来シーズンは松澤選手が抜け、スターターの枠が一つ空くことになりますが
来シーズンはまだ何とも言えないですけど、柳川だったり上山も居るので負けないようにやっていきたいです。来年は自分も上級生になるので、練習からどんどん引っ張っていけるようになりたいですね。
ーご自身で春までに磨きたいものは
実は今3番ポジションにコンバートする予定なので、一人前になれるように頑張りたいです。自分は今ドライブが下手なので、そこを重点的に練習してチームの戦力になれるようになります。
佐藤翔耶
ー今日の試合を振り返って
自分たちのプレーが出来ないという試合でした。前向きな気持ちで走っていなかったり、シュートまでのプレーに全員が絡んでないというか、一人が攻めたらそれで終わりという感じだったので、今日は意思の疎通が全く出来ていなかったと思います。
ーその原因は
相手のつらいディフェンスのプレッシャーにこっちが負けてしまったり、決まらないフラストレーションだったり、そういうところだと思います。
ー先週敗れた相手でしたが、今週の練習で取り組んだことは
改善点を見つけてそれを克服しようとやっていました。でも、試合になると必死になってしまってそれが出来なくて、やろうとしていることが出来ないという面では苦しかったですね。
ー国士舘大はアウトサイドからの得点が大きいですが、その対策はありましたか
普通にプレッシャーを与えて、やることをやるだけでした。
ー監督から指示を受ける場面が多く見られましたが
チームのプレーが止まってるので、そのプレーを止まらないように動かしていくよう言われました。あとはチームの司令塔は自分だっていうことで、「お前がもっとガンガン言っていいんだぞ」と。
ーチームとしてシュートが不調ですが
全員が3割ぐらいしか決められてないと思うので、半分くらいは決められるようにしたいと思います。
フォトギャラリー
- エース同士のマッチアップを見せた加藤
- ダブルチームに苦しんだ沼田
- 負傷前まで3Pなどで貢献を見せた佐藤
- この日は無得点と本来の力が鳴りを潜めた植村
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- 鋭いスティールをみせた山岸