【ハンド】平成26年度全日本学生ハンドボール選手権大会 1回戦 対京産大 速攻が決まり得点を量産!快勝でインカレ初戦突破!
平成26年度全日本学生ハンドボール選手権大会 1回戦
2014年11月22日(土)
岐阜県各務原市総合体育館
ハンドボールのインカレが幕を開けた。初戦の相手は関西リーグ得点王を要する京産大。序盤苦戦を強いられリードを許すものの、一度逆転すると一気に点差を離し10点差で勝利。法大は幸先の良いスタートを切った。
試合結果
39 法政大学 |
15 | 前半 | 12 | 29 京都産業大学 |
---|---|---|---|---|
24 | 後半 | 17 |
戦評
京産大のセンター松尾豪佑に先制点を許すと立て続けにシュートを決められ苦しい出だしとなった法大。しかし、遠藤由陽(経3)が相手DFの上から豪快にシュートを決め徐々に法大のエンジンがかかり始める。渡邉大貴(社3)や長谷川良介(社2)は相手の激しいDFを受けながらも得点を奪い、さらにそこで得た7mスローも坂野翔也(社4)と河本憲汰(経4)がしっかりと決めていく。そして遂に渡邉のパスカットから長谷川の速攻で同点に追いつくと、坂野が華麗にシュートを放ち逆転する。その後は「DFからの速攻」などが決まり、15-12と3点リードで前半を終える。
後半になっても法大の勢いは衰えない。京産大も必死に攻めるがGK柿崎雅俊(デ工2)がそれを阻止し点差を守る。さらに法大はそれまでの一線DFから石川をトップに置く1-5DFへシフト。その作戦が奏功し相手はミスを連発。嶋大介(経4)が3連続ポイント決めるなど、チャンスを見逃さなった法大は一気に10点差以上にまで差を広げた。中盤頃から出場した4年生のGK斎藤晴貴(社4)の好セーブや竹内光春(経4)の活躍も光り、完全な法大ペースで試合は終了した。
春や秋のリーグ戦とは違うトーナメント戦のためいつもよりも緊張感を持っていた選手たち。序盤は自分たちのプレーができず苦しい戦いになったものの、試合中にしっかりと修正し見事な快勝でインカレの初戦を終えた。「4年生と一試合でも多く試合をしたい」と遠藤が語るように、4年生とプレーできる最後の大会なだけに、選手たちの思いがプレーにも表れていた。明日はリーグ戦でも対戦している東海大との対戦となった。格上の相手だが、今日のような法大らしいプレーをすることができれば勝利できるはずだ。悔いの残らない大会にするためにも、チーム一丸となって全力で戦ってほしい。(山崎美香)
コメント
佐藤浩監督
―今日の試合を振り返って
とにかく前半の最初が悪すぎました。全然自分たちの足が動いていなくて声も出ていませんでした。それが緊張なのかアップ不足なのかわからないですけど、そこをきちんと修正していかないといけないなと思います。その後はなんとか追いついて、こっちのリードになったところからずっとこっちのペースになりました。その後の、DFからの速攻というかたちが後半に入ってDFのフォーメーションを一線DF(0-6DF)から1-5DFに変えてそれが相手にはまってそこから速攻がたくさん出るようになったので結果的に大差がついて楽に勝てる展開になりました。
―今日の試合はどのようになると予想されていましたか
相手は背が大きくないので、タイプで言うと立教大に似ています。背はないけれどもテクニックがすごくあるチームで、相手は関西リーグの得点王(#6松尾卓哉)がいたので、単発のプレーにやられないように気を付けて、そこからうちのペースに持っていくようにみんなと話しました。
―佐藤監督が1番輝いていたと思う選手は誰ですか
今日は坂野ですかね。やはりここぞという場面で決めてくれるので大きいです。次に助かったのは、嶋が3連続で決めてくれたところですね。あそこも苦しかった場面だったのですが3連続で決めてくれて、しかも最初は苦手な右利きの右側というところから決めてくれたので、本人もリズムに乗れたと思います。しっかりミスせず決めて続けて決めてくれたので、みんなも楽になったと思います。
―坂野選手はやはり安定感がありますか
そうですね。スピードもあって向こうのキーパーを完全に置いていくジャンプがありますので、安心できますね。
―試合前の選手の状態は
悪くはなかったですね。しかし、(今日の)会場が寒いというのとウォーミングアップの場所がコートの後ろで声が出せない特殊な状態だったので、そこを昨日から実は気にしていていました。いつもと違うアップで調子が狂うから気をつけるように言っていたのですが、結果的にそのようなところが試合の最初に出てきてしまった気がします。
―今日の改善点で最初の出だしという点以外では何かありますか
やはり相手は背が低い分出てくるプレッシャーが激しいDFで、結果的に(京産大は)イエローや退場が多かったですけれども、そういうプレッシャーのある中で自分たちがいかにパスやキャッチのミスをしないでというところは重要になってきます。今日はそれが意外にできていました。どっちが勝つかわからないですけど、今東海大学が3-3DFをしていますので、そのようなプレッシャーの中で今日と同じようなプレーができるかがポイントですね。
※取材中、東海大学対高松大学が行われており勝者が明日法大の対戦相手となります。
―次戦に向けて
今日大差をつけて勝てたということは、トーナメント戦では勢いがつきます。この勢いを大切にして試合の出だしを改善することで明日は良い試合ができるかなと思います。頑張っていきたいと思います。
河本憲汰主将
―今日の試合を振り返って
ビデオなどをみて京産大の対策等もしていて、結構手こずるんじゃないかていう予想もしていたのですが、実際やってみて、前半はあまり良くなかったのですが、一試合を通してみると、楽に勝てた試合でした。いつも法政がやられるミスからの速攻を今日は自分たちができたんじゃないかと思います。後半途中から一気に放すことができたのは相手のミスだったり、カットからの速攻だったので、そういったDFからの速攻ができると楽に試合を運べますね。
―調子はいかがでしたか
シュートを外し過ぎましたね。アップの時は今日はなかなかいいんじゃないかと思っていて、リーグ戦の時よりもシュートが安定してるなと感じていたのですが、会場が慣れない場所なので感覚も多少変わってきて、枠外に飛ばしてしまったり、考えすぎてしまいした。空いてるスペースに打てば良かったんですけど、キーパーをずらさなきゃという感じで…。
―一方で、後半は豪快なしゃくりのシュートも随所に見られましたが
あれはやばかったですね!(笑)
―前半は苦しんでましたが
前半は僕のシュートミスとキーパーの柿崎があまり合っていなかったのがありました。けどさすがジャパンという感じで、途中からはしっかり修正してきてくれました。
―後半に法大の流れにもっていけた要因は
年間を通じて後半の立ち上がりに不安、課題があり、そこをどうにかしないといけないというのを監督・チームメイトとも話をしていて、その中で1-5DFをやってみようとなりました。守れる、守れないどちらにしろ相手は多少は動揺すると思うので、そういったDFを取り入れました。入れ替え戦の立大戦でそれがうまくいったので今日もうまく使っていこうとしたら相手もミスをしてくれて、こっちもしっかりシュートを決めることができて流れに乗ることができました。
―入れ替え戦からいい雰囲気になったのでは
中途半端に8位とかになり仮に最終戦で負けてリーグを終えるのよりも、入れ替え戦でも1勝して、インカレに向けて照準を合わせてやってこれたというは大きですね。今回も”とりあえず1勝だぞ”という形でやってきたので今日は勝てて良かったです。明日(対東海大)からは格上が相手なのでチャレンジ精神で臨みたいですね。
―リーグ最終戦で破れた東海大にリベンジという形になりますが
相手が油断しているかもしれない、その隙を突きたいですね。去年はリーグ戦でも勝っていて相性も悪くはないと思うのでチャンスは十分にあると思います。
―大学最後の大会になりますが
僕にとってこれがハンドボール人生で最後の大会だと思うので、一試合でも多くこのメンバーで試合がしたいです。
―次戦に向けて
東海に勝って、ベスト4を賭けて戦いたいです。そして来年に繋がる戦いができればいいなと思います。
渡邉大貴
―今日の試合を振り返って
インカレはトーナメントなので、試合の内容がどうこうではなくて結果が全てなので勝とうという気持ちでいった結果、内容はすごく良かったと思います。
―トーナメント式はリーグと違って緊張感は違いますか
そうですね。負けたら終わりというのと、4年生が引退してしまうのでそういったことも含め、1試合も多く戦いたいという気持ちがありました。リーグ戦とは全然違いますね。
―序盤苦しい戦いだったと思うのですが
戦っている中で強い相手と弱い相手っていうのが序盤でわかるんですけど、今日に関しては最初で自分たちがミスしているというのが分かったので、ミスをなくしてしっかり決めていけば問題はないと思ったので、そこまで焦る気持ちはなかったです。僕としてはです。
―京産大と実際に戦ってみてどのような印象でしたか
高校のときに上手かったプレイヤーとかいたのでそこそこ上手かったですけど、力がある方ではなかったなというように感じました。
―今日の一番の勝因は何だと思いますか
練習してきたことが出せたことと、途中で気持ちが切れず最後まで集中できたことだと思います。
―今日は相手の激しいDFを受ける場面が多かったですが
その点に関しては、この前の関大との定期戦で結構当たりが強いというイメージですっといたので、そこまで問題はなかったです。
―改善点は
やはり最初の立ち上がりだと思います。強いチームだとババっといかれてしまうので、立ち上がりを良くしていくことですね。
―次戦に向けて
やることをやるということと、自分たちの力を出すということですね。出せないで終わることほど悔しいことはないので、全力でいきたいと思います。
遠藤由陽
―今日の試合を振り返って
4年生にとっては最後の大会ということで、去年は1回戦で負けてしまったので今年は気持ちの部分をもっと大切にしていこうと、入れ替え戦が終わってからそういったふうにやってきました。(法大の)出だしはみんな固かったのですが、相手のビデオとかで研究してみて相手も後半の立ち上がりがあまり得意でないというのがわかっていたので、そこで1-5DFにすることで法政のペースに持っていけたかなと思います。
―前半は相手の早いパス回しにも苦しんでいたようにみえましたが
相手のセンター(#10 松尾豪佑)とエース(#6 松尾卓哉)が得点源ということはわかっていたので、それで後半からはDFのシステムを変えてそれがうまくハマってこっちのペースに持っていけました。
―今日は遠藤選手が先制点を決めましたが
その前に2本くらいシュートを打っていたのですが外してしまっていたので、明日は東海大で格上なのでシュートも一本一本大事にしていきたいです。
―後半の法大ペースはDFから速攻ができたのが大きいと思いますが
うちもDFから流れをつかんでいくチームなのでそういった試合展開を明日もしていきたいです。
―入れ替え戦での勝利からチームの雰囲気も向上したように思えますが
1部に残るっていうのが入れ替え戦での目標だったので、その熱い思いがすごい伝わってきて、下級生も4年生のために勝たせてあげようっていうのがあって、それでチームもよくなったというのはありますね。
―4年生にとっては最後の大会ですが、特別な思いはありますか
4年生には本当にお世話になっていて、私生活とかでもご飯とかに連れて行ってもらったりして、思い入れがあるので最後は悔いの残らない試合をしてほしいです。
ー今大会の目標は
4年生と一試合でも多く試合をしたいので、あまり先を見ずに、目先の試合に集中していきたいです。
―東海大で警戒している選手はいますか
センターの#11津波古駿介選手はパス回しとかフェイントも速いので警戒しています。東海はDFから速攻をしてくるチームなので、しっかり攻めきってシュートまでいって走らせないようにしたいです。
―次戦に向けて
坂野さんへのマークが厳しくなると思うので、逆側の自分がいかに得点できるかというのが重要だと思うので、しっかりプレーしたいです。
フォトギャラリー
- 法大初得点を挙げた遠藤
- 石川(左)をトップに置いた1-5DF
- 相手のシュートを止めるGK柿崎
- 7mスローを落ち着いて決める坂野
- 3連続得点を決めた嶋
- 安定感抜群の長谷川
- シュートを止めガッツポーズをする斎藤
- インカレ初戦突破に笑顔を見せる選手たち