【バレー】インカレ直前! 大会展望&4年生インタビュー
2014年11月17日(月)
法政大学市ヶ谷キャンパス富士見坂校舎体育館
今年最後の戦い、第67回全日本バレーボール大学男子選手権(以下全日本インカレ)が12月1~6日の6日間にわたり大阪の地で開催される。4年生にとっては大学最後の大会となる。そんな大会前の心境を語ってもらった。
大会展望
昨年の同大会でベスト8進出を果たした主力メンバーがそのまま残っている今大会。今までチームをけん引してきた4年生にとっては集大成となる。トーナメント方式で行われる今大会は、負ければ即敗退の厳しい戦い。リーグ戦のように負けたら切り替えて次の試合、というわけにはいかない。そのため、濱口純一監督や選手たちが口をそろえて「良い時と悪い時の差が激しい」と課題を語るように、相手にわずかな隙さえも与えれば苦しい展開となる。そこで、流れを掴むために重要となるのがレセプションである。今季は昨年までリベロを務めていた久保田雅人(営4)とリベロの小林慎平(営1)を中心に安定したプレーを見せ、勝利につなげている。しかし、強力なジャンプサーブなどで連続してサービスエースをとられる場面もあり、いかに耐えられるかが勝負の分かれ目となる。
そして全日本インカレのキーマンとなるのがこの二人、木村築(デ工4)と長谷川優太(法3)である。両選手ともに大学男子の選抜メンバーによる強化合宿に参加するなど、今季の成長は著しい。関東№1オポジットとの呼び声高い木村だが、得点の量産はもちろんのこと最も求められているのは、ビハインドの場面や二段トスといった劣勢下での得点である。対する長谷川はどのポイントで木村にトスを上げるかがカギとなる。法大の頭脳であり心臓でもある長谷川はどのようにゲームを組み立てるのか必見である。
もちろん他の選手の活躍も必須である。主将の村上竜也(営4)は内定選手としてVチャレンジリーグの東京ヴェルディで試合に出場し「状態的にはすごく良い」と準備万端。さらに今年は層が厚い。ベンチには高さのある池田隼平(営4)やレシーブに定評のある千住治(営3)が控える。また、ベンチの盛り上がりが勝利に直結すると言っても過言ではない。昨年劇的な逆転勝利を挙げた仙台大戦や今季フルセットの激戦を制した順大戦など、ベンチからの声援が流れを引き寄せた。連戦を戦い抜くにはチーム一丸とならなければ勝てないだろう。
そんな初戦の相手は関西の強豪大阪産業大。地元開催ということもあり、気合十分で臨んでくるに違いない。粘り強いと言われる関西のチームにおいて、鈴木健太をはじめ冨士本大生や千原伸之輔など高さのある選手が揃っていることは脅威である。なかでも卒業後同じVプレミアリーグのFC東京でプレーする木村と鈴木のエース対決は注目である。
4年生の多くは卒業後プレーを続けるも、法政のユニフォームを着て戦うのはこれが最後。「自分たちのバレーをやれば勝てる」と村上は語る。 自分たちのバレーとはいったい何なのか―。その答えはセンターコートで証明されるに違いない。(南高節)
コメント
村上竜也 主将
―改めてリーグ戦を振り返って
関東1部で4位に入れたことはみんなの自信につながったと思います。1位も狙えるチームだと思うので、その中で悔しさも残ったので悔しさを全カレに向けて「やってやろう」という気持ちで取り組んでいきたいと思います。
―リーグ戦が終わり、キャプテンとして何かチームに声などは掛けましたか
意識はしてないですけど、ゲームの中とかでリーグ戦でできなかったことは個人個人確認するようにとは毎日言っていました。
―リーグ戦が終わってからは、どのような調整を
全カレまでは2ヵ月ほどあったので最初のほうは基礎練習を行い、今は残り2週間になっているのでゲームとかをやってAチームの確認ごとをしたり、チームづくりをしています。
―ゲーム中意識していることは
リーグ戦でも木村に頼る場面が多かったので木村の負担を少なくするということで、サーブレシーブであったりブロックでミスをしないようにして、あとは二段トスであったり木村に(ボールを)もっていくまでの部分を丁寧にやろうとしています。
―その中でセンターとしての役目が重要になってくると思いますが
自分にブロックが1枚ついてくれれば、木村が1枚で戦えるのでそういう部分でもっと木村を楽に決めさせてあげたいなと意識しています。
―ご自身の調子のほうは
僕は今、Vチャレンジリークのヴェルディで試合に出させてもらっていて状態的にはすごく良いので、あとはセッターの長谷川や木村がどれだけあげていってくれるかですね。
―リーグ中「波が激しい」と監督や選手がおっしゃっていましたが
入りが悪く今度の全カレはトーナメントなので1回戦が不安なんですけど、逆に最後なのでみんなサボらずにやってくれると思います。今まで波はあったけど最後はやってくれるんじゃないかなと。
―最後ということで今までとは違った思いがあると思いますが
4年生が今年は多いのでそういった意味では負けたくない気持ちは去年よりはあると思います。
―今大会は大阪開催ですが違いなどはありますか
今までは試合が終わるとみんな自分の家に帰っていたので、その日の反省会や話し合いがあんまりできなかったんですけど、今回は大阪なのでホテルなどで反省会ができるのでチームがまとまることはできるんじゃないかなと思います。
―初戦の大阪産業大戦に対し対策などは
明後日の練習後にミーティングをする予定なのでそこで話し合えたらなと。でも自分たちのバレーをやれば全然勝てる相手だと思うので、しっかり自分たちのやることをやって、いける感じをつくっていければなと思います。
―勝ち進めは専修大学との一戦になると思いますが
専修にあたるまでに強いとこと戦うので、専修にあたるというよりは目先の一戦一戦に勝っていければと。そうすれば強いチームにも勝てると思うのでとりあえず目の前の一戦に勝てるようにしたいです。
―全カレに向けて意気込みを
目標は優勝ですけど、まずは目の前の一戦一戦をしっかり戦い抜いてチームみんなで頑張って勝てたら良いなと思います。
木村築
―秋季リーグまでを振り返って
まず春は勝てるチームに勝ち、及ばなかったチームには負けて。やっぱり勝てるチームにも負けてしまったという試合が多かったので、9位という結果になり、自分たちの中ではもっとできたんじゃないかなと。そのまま春の終盤はズルズルと負け試合になってしまい、それが東日本インカレ初戦敗退という結果につながってしまいました。夏の練習でいろいろ各自で修正したり、チームでも修正したりして、秋を迎えて4位になったというか。自分たち4年生が中心となってやってきた結果として、4位という結果は良かったのではと思います。今年はまだ全日本インカレが残っていて、秋にあそこまでできたので、まずは専修大学に勝ってベスト4までいけたら流れで優勝したいです。
―秋季リーグで4位にランクアップした要因は何だったと思われますか
一週目が1勝1敗で、二週目の3連戦で3連敗して、二週目終わった時点での結果が1勝4敗だったんですけど、次の順天戦で2セット取られてから3セット取り返したってことが、まず次の試合に大きく響きました。やっぱりその要因としては、途中順天戦から入った鈴木克が流れを変えたっていうのがありますし、あとは順天戦に勝てたことによって学芸戦と連勝していったんで、結果としてその試合が秋のリーグのターニングポイントだったと思います。
―秋季リーグ終了後、オフの日はどう過ごされていましたか
卒論とかが大変だったんで…。卒論やったり、そうじゃない日はゆっくり寝たり。あとは秋リーグが終わってから疲れが出て熱が出たんで、風邪をひいたことでリセットできました。
―リフレッシュ法などはありますか
とりあえず寝ることです。あとは、どちらかといえばバレーをすることがストレス発散です。
―現在のご自身の調子は
良い方かなと。4年間やってきて一番良い状態だし、あとは4年間やってきたものを出し切れるかどうか。というか今一番良くなきゃいけないんで、あと2週間調整していきたいと思います。
―チームとしての調子は
久保田と村上が今Vチャレンジリーグに出ていて、一応チームはバラバラになって練習しているんですけど、限られた時間でみんな集まってチーム練をしています。あとは自分たちが初戦でどれだけの入り方ができるか。その用意をしていけたらなと。
―インカレまでどんな練習を中心にやっていますか
普通のサーブ練習とかスパイク練習ではなくゲームの中で生きた球で練習して、いかに当日の試合に似せて練習できるかと、ゲーム中心の練習でやってます。
―練習中に心がけていることはありますか
ゲームの中で自分のポジション的には決めなきゃいけない場だとか、決め所で決めなきゃいけないっていうのがあるので、どんな球でも打ちにいくのが一番です。特に二段トスとか。チームの誰かが二段トスあげてくれたら、それを点につなげるっていうのは練習中から本当に意識してます。試合でも出るんで。
―先ほど卒論の話題がありましたが、学校生活のほうはいかがですか
卒論終わってもまだ卒制があってまだバレーもインカレがあって、どっちもやっていかなきゃいけないと思うんですけど、大学生活もあと4ヶ月くらいなんで楽しく終われたらいいなと思います。
―インカレの組み合わせが出ましたが、印象は
結構混戦のなかに入ってしまったかなとは思いました。周りを見て、ベスト8までいくのに関東の1部と当たらないというのはある意味ラッキーなのかなと。ベスト4で当たる相手も専修で、春秋と勝っているので。まずそこに勝たないといけないんですが、今までやってきたことを出し切ればベスト4にはなれるんじゃないですかね。それでその先はチームの流れでいけてほしいと思います。
―インカレに向けて改めて意気込みをお願いします
優勝優勝と意気込んじゃうとだめなんですけど、とりあえずベスト4。その先は流れで、最後は本当に優勝したいなって気持ちはあります。優勝するためには、みんなあげてくれたボールを自分が最後に点につなげていきたいと思います。今まで練習してきたことを出しきって4年の集大成にしたいです。
久保田雅人
―リーグ戦を終えてから、全カレに向けてどのような練習を中心にされていますか
時間も短いので、リーグからインカレに向けて、ゲームを中心にチームをしっかりと作るように(練習を)してきました。
―ご自身の調子はいかがですか
今は社会人でもプレーしているんですけど、それのおかげもあってゲーム感覚は自分の中ではしっかり掴めているかなという感じですね。
―チームの調子はいかがですか
授業あったりする人もいるんで、あんまりチーム練習というのはできないんですけど、自主練とかして、みんな個人の能力をしっかり上げていってるんじゃないかなと思います。
―全カレで勝つために必要なことは何ですか
やっぱり日々の練習だと思うので、練習してきたチームが最後は勝つと思っています。
―キーパーソンは誰ですか
キーパーソンは、やっぱり木村がうちのエースなので、しっかりやってくれるかなと思っています。
―大学でプレーする最後の大会となりますが
あっという間の4年間だったなと今は思うんですけど、やっぱり悔いのないように、しっかり一戦一戦を全力でやりたいと思っています。
―全カレにかける思いを教えてください
やるからには優勝しか目指すところがないんで、そこを目指してチーム一丸となって頑張っていけたらなと思っています。
―これまでの全カレの思い出を教えてください
去年が1番思い出があるんですけど、ベスト8に入ったんので今年はそれ以上を目指していかないといけないと思っています。優勝目指して頑張りたいと思います。
―全カレに向けての意気込みをお願いします
最後の試合なので、4年生がチームを引っ張って、優勝目指して頑張りたいと思います。
鈴木克
―今までリリーフサーバーとしての起用が多かったですが、この前のリーグ戦で初めてスタメンに起用されていかがでしたか
最初は固かったですけど、まあ取りあえずチームが勝てたのでよかったかなと思います。
―ご自身の調子は
今は全然だめです。絶不調ですね。
―オフの日はどのように過ごしてますか
買い物とかですかね。バレー部の4年生と出かけたりもします。
―期待してる後輩はいますか
セッターの優太(長谷川)ですね。
―インカレの組み合わせが出ましたが印象は
いや、もう自分らが出る中では一番いいところに入ったと思うし、ベスト4までいける組み合わせだと思います。まあ強いとことも当たりますけどやることやれば結果は出せると思うので、あとは自分たちがどういうバレーをできるか、そこにかかってるかなと思います。
―最後にインカレへ向けて意気込みを
法政らしいバレーをしていきます。
池田隼平
―リーグ戦を振り返って
チームの結果としては最終的に4位ということで良かったと思うんですけれど、個人的には何の役にも立たなかったなって感じですね。
―リーグ途中で鈴木選手にポジションを譲る形になりましたが
そうですね、あまりけがの調子も良くなくて、そんな状態で試合に出ても意味がないと思うので。
―全日本インカレは出場できるのでしょうか
何らかの形では出たいと思っています。ちょっとでも結果出したいです。
―学生最後の大会になりますが
同期にも恵まれてこれまで楽しくやってこれたので、最後まで楽しくバレーができたらいいなと思います。
―法大の注目選手は誰になりますか
やっぱり木村と村上ですかね。特に、最終的には木村にボールが集まってくるようになりますから。
―鍵となる試合は
初戦じゃないでしょうかね。東日本インカレの結果もありますし、初戦の相手もすごく弱いチームというわけではないと思うので。
―法大バレー部について
面白いチームだと思います。
―全日本インカレに向けて
自分は試合に出られるか分からないんですけれど、チャンスがあれば個人として何か結果を残したいですし、チームも優勝という形で終わりたいですね。
大会情報
競技日程:第1日 12月 1日(月) 代表者会議・開会式
第2日 12月 2日(火) トーナメント戦 1回戦
第3日 12月 3日(水) トーナメント戦 2・3回戦
第4日 12月 4日(木) トーナメント戦 準々決勝
第5日 12月 5日(金) トーナメント戦 準決勝
第6日 12月 6日(土) 3位決定戦・決勝・表彰式・閉会式
会場:大阪市中央体育館、大阪市立港スポーツセンター
組み合わせはこちらから⇛http://volleyball-u.com/
フォトギャラリー
- チームをけん引してきた4年生(左から木村、村上、久保田)
- 復調に期待したい鈴木
- 法大のエース木村
- チームの明暗を分けるセッター長谷川