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【アイスホッケー】第64回関東大学選手権 5位決定戦 対日体大 初ゴールラッシュ!GWS戦を制し、5位の座を守り抜く

 

 

 

アイスホッケー

【アイスホッケー】第64回関東大学アイスホッケー選手権大会 5位決定戦 対日体大 初ゴールラッシュ!GWS戦を制し、5位の座を守り抜く

秩父宮杯第64回関東大学アイスホッケー選手権大会 5位決定戦 対日体大
2014年4月29日(金)
ダイドードリンコアイスアリーナ

慶大に完封勝利を収め、5位決定戦に進んだ法大。次の相手は今一番波に乗っていると言っても過言ではない日体大だ。優勝への道が途絶えてしまった以上、ここは意地でも守り抜きたい。絶対に負けの許されない試合が幕を開けた。しかし60分で決着はつかず、GWSでの打ち合いの末、5位という結果を文字通り「死守」した。

MATSUMOTO2
GWSで見事なシュートを披露した松本主将

試合結果

トータル試合結果

4
(43)
1(8) 1P 0(9) 3
(27)
1(15) 2P 3(14)
1(19) 3P 0(4)
法政大学 GWS 日本体育大学

※(カッコ内)は、シュートの本数を表しています。

ゴールデータ

チーム ピリ 時間 ゴール アシスト アシスト PP/PK
法大 1 05:25 92 大野峻丈朗 19 三田村哲平
日体大 2 11:01 18 石井秀人 9 松野佑太
日体大 2 13:20 47 鈴木拓也 9 松野佑太 5 井上剛 PP
日体大 2 17:25 9 松野佑太 5 井上剛 75 相澤昂輝 PK
法大 2 17:36 18 川上朝日 23 沼田翔 11 西口開羅 PP
法大 3 02:14 19 三田村哲平 92 大野峻丈朗 27 小堀健祐
法大 GWS 13 松本力也 PS

※PPは法大のパワープレー、PKは法大のペナルティキリング、PSはペナルティショットを示しています。

 ゲームウイニングショット(GWS)

大学名 1巡目 2巡目 3巡目 4巡目 5巡目 6巡目 7巡目 8巡目
日体大

81
沢崎彪斗
×

74
小笠原楓
× 
9
松野佑太
〇 
 11
上村秀幸
×
 9
松野佑太
 9
松野佑太
9
松野佑太
〇 
 9
松野佑太
×
法大

13
松本力也

11
西口開羅
× 
29
石田和哉
× 
13
松本力也
× 

13
松本力也

13
松本力也
〇 
13
松本力也
〇 
13
松本力也
〇 

 ※4巡目からは法大が先攻。なお、4巡目以降はサドンビクトリー方式となる。

 

メンバー

SET FW FW FW DF DF
1 23 沼田翔 A 11 西口開羅 C 13 松本力也 18 川上朝日 2 今将駿
2 29 石田和哉 10 鈴木翔弥 48 小西遼 4 福島勇啓 14 松井洸
3 19 三田村哲平 71 阿部拓斗 A 92 大野峻丈朗 A 3 高橋魁人 27 小堀健祐
4 81 工藤将一郎 67 志田凌大 7 上村光輝 76 田畑秀也 77 岡野頌平

※#7上村はDF。GKは#33伊藤崇之が出場。控えに#25久保田雄樹。

 

戦評

立ち上がりはほぼ互角といった状況。法大は昨年度5位のプライドをかけ、出し抜くチャンスをうかがっていた。5分25秒、ルーキーFW三田村哲平(営1)が相手DFの間をぬった鋭いパスを通すと、FW大野峻丈朗(営4)がそれに合わせゴール。昨年のインカレで創部以来初の準優勝という歴史的快挙を成し遂げた日体大GK高橋勇海から先制点を奪った。その後は攻守の切り替えが激しく、シュートを打つ態勢にまでなかなか持ち込むことができない。日体大のガッツあるプレーに翻弄されるも終始焦ることなく冷静さを保って試合を進め、1点を先行したまま第2ピリオドへ。

第2ピリオドも前半は一進一退の攻防が続く。追加点を挙げられずもどかしい時間が続いた11分、守備陣の背後に逆サイドから忍び寄ったプレイヤーに同点弾を叩き込まれた。点を返すべく、今大会チーム最多の3ゴールを決めたFW西口開羅(法3)やFW沼田翔(法2)らが巧みなハンドリングで攻め上がるも惜しい場面が続く。それどころか13分には日体大の主力FWにゴールを脅かされ、一度は止めたもののリバウンドを叩かれ逆転を許してしまった。さらに17分にはブレイクアウェイのチャンスを与えてしまい一気に3失点。だがそのわずか11秒後の17分36秒、DF川上朝日(法3)がこの悪い流れを一瞬にして断ち切った。手元に転がり込んだパックを保持すると空いているスペースを冷静に見極め、追加点を挙げた。点差を縮め、1点ビハインドで最終ピリオドを迎える。

およそ6分で3失点を喫し、完全にペースを奪われるかと思われた法大にとって、川上のゴールは起爆剤となりその後は確実に流れを自分らの方へ引き寄せた。2分14秒にはこの日先制点を挙げた大野のシュートを三田村が体勢を崩しながらも執念で押し込み、ガッツポーズを見せた。ルーキーの輝かしいプレーによって、再び同点に。チームメイトの初ゴールをベンチが盛大に祝福し、第1ピリオド、第2ピリオドともにほぼ同じだったシュート数も第3ピリオドには19本-4本とおよそ5倍の数を浴びせた。だが、決定打が打たれず試合はGWSへ突入した。

1巡目で先攻・日体大のシュートをGK伊藤崇之(法2)が最後までパックから目を離さず左足で止めると、その裏ではキャプテンでありエースのFW松本力也(人4)が難なく成功させる。2巡目も伊藤の好セーブによりゴールを守り抜いたが、次に指名された西口のシュートはポストに弾かれてしまう。3巡目では日体大に決められ、最終シューターFW石田和哉(営2)に決着が委ねられた。しかし、惜しくも成功ならず。互いに1本ずつのシュートが決まりなお同点のため、ここからはサドンビクトリー方式が採用される。4巡目で両方がシュートを外すと、5巡目からは法大は松本、日体大は昨年度のインカレで優勝候補の明大をGWSで下したエース・松野を送り出しての一騎打ちとなった。どちらかが外せば即試合終了のこの状況でも松本はプレッシャーを全く感じなかったという。「外したら努力が足りなかったと思うだけ。それだけ自信がある」と語った。日々の練習を怠らず、努力してきた者からしか出ない言葉であろう。互いに譲らず10巡目へ突入し、松本は成功。最後は伊藤が守り切るのみ。伊藤にも相当のプレッシャーがあったに違いない。しかしそれをはねのけ、法大を勝利へ導いた。

死闘の末試合を制し、5位を死守した法大。大野、川上、三田村と公式戦初ゴールラッシュが続き、GWSでは松本と伊藤の健闘が光る価値ある一勝となった。とは言え、この結果に満足している選手は1人もいない。秋までの長い期間に各々が浮き彫りとなった課題を克服し、主将・松本のように努力に裏付けられた確固たる自信をチーム全員が持つことで法政の歴史は変わるだろう。今年こそ4強の牙城を崩し、番狂わせを起こすことに期待が高まる。(大森麻子)

 

選手コメント

FW 松本力也主将

─ 今日の試合を振り返って
5 位を守り抜くことができて安心しました。立ち上がりは足が全然動いていなくて、 1 点目を取るまで時間がかかってしまいましたけどね。たまたま相手も今日は立ち上がりが悪かったので第 1 ピリオドはそのまま 1 - 0 の状態で入れられずに済みましたが、よく 0 点で抑えられたなと正直思います。

─第 2 ピリオドで連続 3 失点を許しましたが

負ける気はしなかったので逆転されても焦りは無かったですね。先行されてしまったのはもちろん良いことではないですが、舞い上がったりすることもなく終始冷静にいられましたし先行されたなりのホッケーができたと思います。

─ 5 位という結果について

当たり前ですけど満足はいっていないですよね。でも、東洋戦で負けてしまった以上優勝は見えなくなったのでそのあとしっかりチームとして切り替えができたことはよかったです。秋のリーグ戦とインカレではベスト 4 以上に絶対になると誓って練習していきたいです。チーム全員悔しい思いを持っていると思うので、夏までの合宿で各々の課題を克服したり合宿以降はチームの課題を克服したりして、優勝できるチームを作りたいなと思います。

─この 4 試合を振り返って

正直、キャプテンになったことでチームのことを考えすぎて自分のプレーを見失っているなと自分自身で思ったので、悪循環になっている感じはありました。次からは何も考えずにやってみようかなとこの春の大会で分かりました。ポイントがあまり稼げず、チームに成績の面で貢献できていなかったので悔しいですね。いつでもどこの試合でも当たり前のように点を取れる選手でいたいと思っているので。

─ GWS で指名されたプレッシャーは

全然ないですよ。練習していればプレッシャーは感じないものだと思います。普段練習でやっていたことをやるだけなので、たくさん練習してきましたしそれだけ自信がありました。外したにしても、それは努力が足りないな、自分が甘かったなと思うだけで別に落ち込んだりとかはないです。

─秋へ向けて

もっとできる、もっと勝てると思っているので努力します。もっと練習してもっと良いプレーをしたいですね。自分が良いプレーをすることでチームの士気が上がると思うので、今年の法政は違うぞというところをみんなに見せたいですし夏合宿まで気を抜かずしっかりやっていきたいです。 4 強に勝てるチームになります。

MATSUMOTO
決めたあとにはこの笑顔

 

FW 大野峻丈朗副将

 ─公式戦初ゴールおめでとうございます
アイスタイムは少なかったですけど 1 年目からチャンスはあったのに決めきれずここまで来てしまって 4 年目まで延びましたが、やっと得点を入れることができてほっとしています。

─立ち上がりは互角でしたが

前の試合も出だしが悪くて、やはりそれが法政の悪いところだと思っていたのでアップなどからしっかりやっていこうとチームで話をしていました。まだ結果としては変わってないですけど足を動かそうという意識は植えつけられていると思うので、このまま継続して秋のリーグ戦では目に見える形でそれが現れるようにしたいと思います。第 1 セットと第 2 セットはやはり得点を取る役割があってチャンスがあればどんどん前へ行ってほしいと思いますし、僕のいる第 3 セットはチームに流れを持ってこなければならないので簡単なプレーを心掛けています。そういった意味では僕たちのセットがもう少し機能していればもっと早い段階で点が入ったのではないかと思いますね。

─その中で大野選手が先制点を奪いました

少し浮いてはいましたが良いパスが三田村から来たので叩いたら相手の股口に入ったという感じです。その前から流れはこっちになっていたので決めきることができてよかったです。

─ 3 点目のアシストも記録し、今日の試合は第 3 セットの活躍が光りました

4 年生 3 人と 1 年生 2 人のセットなのでコミュニケーションはしっかり取ることを意識していますね。自分らのセットの役割はマイナスで帰ってくることのないように勢いをつけることなので。

─第 2 ピリオドには連続 3 失点を喫しましたが

失点するのは仕方ない部分もあるのでそのあとどれだけ切り替えられるかが大切だと思っていました。チームの雰囲気を悪くしないためにも、 DF の岡野 ( 頌平・営 4) であったりが積極的にベンチから声を出していたので助けられましたね。今年は本当にベンチからの声も出ていますし、雰囲気が悪くなることがないのでビハインドで控室に戻ったとしても次のピリオドにはしっかり切り替えができています。それが今日の勝ちにもつながっていると思いました。僕らの代が最上級生になってから雰囲気づくりの大切さを改めて考えるようになって、楽しんでホッケーができる環境を作りたいと思ってやってきています。

─ 5 位という結果について

東洋戦で残念な結果に終わりましたが、負けてしまったからにはその後どれだけ気持ちを持ち直せるかが大切だったと思います。優勝が無くなったあとの慶應戦で GK 伊藤が頑張ってくれてシャットアウトで勝てたのが大きかったですね。今日の試合は決して良い内容の試合ではなかったですが、慶應戦からの良い流れを引っ張って来れたのはよかったです。粘って勝ちきれるようになったのもチームの進歩だと思っています。

─秋へ向けて

個人としては周りとの体格の差が 1 年目からずっとの課題なので、トレーナーの庄司さんや監督の力を借りて積極的に自主トレしながらやっていきたいですね。今までは自分のことに必死でしたがアシスタントキャプテンになってチームを見るようにしようと思うようになりました。試合に出られない選手のメンタル面なども僕だからこそ分かるところがあると思うので、そういうところをもっと気にかけてみんなが楽しくホッケーをできればいいなと思っています。

OHNO
大野はベンチからも声を張りチームを鼓舞する

 

DF 川上朝日

─公式戦初ゴールおめでとうございます
あれは狙った通りですよ。

─攻守の切り替えが早く、なかなかシュートにこぎつけませんでしたが
法政は立ち上がりが弱いので改善していこうという話はしていましたが直っていませんでしたね、今後の反省点です。日体大のようにあそこまで早く切り替えられると DF としては追いつくのに必死ですごくつらいですけど、ああいう場面で我慢すればきっとチャンスは来るなと思って守っていました。

─慶應戦から第 1 セットでのプレーとなりましたが
試合に出られるって幸せだなと思いました。第 1 セットでその試合に出るからにはプラスで終わらなければならないので、それを今後はもっと考えてやっていかなければならないと思いました。セットが上がればシュートのチャンスも増えるので。 ( 松本 ) 力也さんが良いパスをたくさんくれるので DF でも行けるときはガンガン攻めて得点を取りに行こうと思います。
─第 2 ピリオドはおよそ 6分間で 3 失点したことについて
今思えば、よく 3 点で済んだなと思います。下手したらもっと点を取られていたかもしれないですね。それくらい攻守の切り替えが早かったので、気を抜いた瞬間に一気に点数を取られた感じです。日体大は本当に隙を突いてくるチームなんですよ。結構裏を取られて入れられたりもしたので、あそこで攻め急いだのが失点の原因だったなと。攻め急いだ結果カウンターでやられたので、あそこでしっかり我慢して守れば 1 点は入れられてもビハインドにまではならなかったんじゃないかなと思います。 3 失点目は 1 対 1 にさせてしまいましたし。
─文字通り、 5 位を死守するかたちとなりました
最低でも 4 位になりたかったですね。毎回 5 位はつまらないです。でもそれが僕らの実力なので受け止めなければならないですけど。 4 強って言われたいですし何年も同じ結果なのでここらで少し歴史を変えないとと思ってます。
─シュート数は法政の方が多かったにも関わらず同点のままで GWS へ進みましたが
こっちはシュートが全部単発で終わってたからですかね。相手の GK も上手いので、一発じゃなかなか入らないんですよ。そこをしつこくしつこく行ってリバウンドを叩けないと点数にはつながらないと思いました。僕らの詰めが甘かったってことですね。
─春は今日の試合で最後となりましたが
4 位までに入れないことはもう決まっていたので、なんとしてでも 5 位にならなきゃって気持ちでした。負けたら終わり、って言い聞かせてやってきました。 60 分で決着をつけられなくて、 GWS になったのは悔しいですね。
─秋へ向けて
秋は必ず4強入りを果たしたいです。いきなり優勝、とは僕は言わないので着実に順位を上げていきたいです。応援よろしくお願いします。

 KAWAKAMI
常に冷静かつ堅実な守備でチームを支える川上

 

FW 三田村哲平

 ―試合を振り返って
最初一点取った後に流れに乗ることが出来ず、相手に3点取られて流れが変わりそうになりました。でも3点目入れられた後にすぐ取り返すことができました。3Pは何としても、3点目を入れようってなって自分が入れました。GWSはずっと松本選手が入れてくれたので勝てたのだと思います。

―大学初ゴールとなった得点シーンを振り返って
自分の持ち味である泥臭さを前面に出して押し込みました。

―今大会で得た課題と収穫
課題はパスの精度の低さ。収穫は大学初の大会でプレースピードに慣れることが出来たことです。

―秋に向けて
チームの目標は優勝なのでそこに向けてうまく調整して、優勝します。

MITAMURA

粘り強くパックを押し込み、ガッツポーズの三田村

GK 伊藤崇之

 ―試合を振り返って
正直なところ、調子は良くなかったです。要所、要所で判断ミスがあって、失点につながってしまったので反省点は多いです。

―2Pの3失点について
1点目は判断ミスです。日頃の練習でやってないことをやってしまったので、それをやっての失点は避けたかったです。2点目はKP中の失点で、当然改善する部分はありますがそこまで気にしてないです。3点目は自分の反応が悪い部分が出てしまったと思います。これは最後のPSの時にも出てしまいました。

―GWSに入るときチームからかけられた声は
監督からは気楽に行け、入れられてもへこむな。と言われて、チームの仲間からは頑張れ、止めろよと励ましの言葉ですね。

―今大会で得た課題と収穫
自分の出た2試合は勝てたので去年の借りを返せたという意味ではよかったと思います。大量失点にはならなかったですけど、自分が求めていたのは2失点以下なので、今日の試合は届きませんでした。

―勝負が決した後の浮かない表情の理由
この試合は自分のペースに持ち込まないと勝てないなって思いました。その中で一か八かの止め方をしてました。それでも成功していなかったので、今日は相手のミスに助けられたという感じです。ああいったプレーをしてたらプロにはなれないなと恥ずかしい思いを感じてました。

―秋に向けて
今日の試合展開っていうのは今の自分たちの実力であり、相手の実力だと思います。こういう試合を(GWSに持ち込まずに)勝たないと秋のリーグでも同じことを繰り返すことになるので、自分も含めてチームとしてもっと変わらなければダメかなって思います。一人一人が「上位になる」ではなく、自分たちが「一番になるんだ」という硬い意思を持つこと。ベスト4と言わずにもっと上を目指さないと、ずっと良くない5位のままになってしまうと思います。

 ITO
10回にわたるGWS戦をひとりで守り抜いた伊藤

フォトギャラリー

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  • NISHIGUCHI今大会チーム最多ゴールの西口
  • MITAMURA2初ゴールにガッツポーズの三田村(手前)
 

 

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