東京都サッカートーナメント 決勝戦 法政大ー東京武蔵野シティFC
2020年9月2日(水)
2年連続での天応杯出場を目指す法大は、学生系の部を勝ち上がり東京都トーナメント決勝戦の舞台に臨んだ。迎えた相手はJFLの東京武蔵野シティFC。序盤から攻撃のタレント陣を生かし攻め込むも、なかなかゴールを決めることができない。すると66分、相手陣地でボールを奪われると一気にショートカウンターを受け失点。その後も選手を大量投入して攻め入るも追いつけず0-1で試合終了。あと一歩で天皇杯出場を逃した。
試合結果※学生の部決勝はマッチレポートのみ掲載
試合結果
0 法政大 |
0 | 前半 | 0 | 1 東京武蔵野FC |
---|---|---|---|---|
0 | 後半 | 1 |
スタッツ
時間 | 経過 | 大学 | 選手名 | 得点経過 |
---|---|---|---|---|
66分 | 得点 | 東京武蔵野 | 石原幸治 | 0-1 |
67分 | 交代 | 法政大学 | 吉尾→長谷川 | |
67分 | 交代 | 法政大学 | 飯島→平山 | |
67分 | 交代 | 法政大学 | 佐藤大→中井 | |
72分 | 交代 | 法政大学 | モヨ→関口 | |
72分 | 交代 | 法政大学 | 服部→高木 |
スターティングメンバー
背番号 | ポジション | 選手名 | 学部・出身校 |
12 | GK | 中野小次郎 | 経済4・徳島ヴォルティスY |
24 | DF | モヨ マルコム強志 | 現福1・東福岡高 |
2 | DF | 城和 隼颯 | 社会4・柏レイソルU18 |
5 | DF | 宮部大己 | 経済4・法政第二高 |
16 | DF | 陶山勇磨 | 現福3・帝京第三高 |
28 | MF | 松井蓮之 | スポ3・矢板中央高 |
25 | MF | 吉尾虹樹 | 現福1・横浜FMY |
11 | MF | 服部剛大 | 社会4・横浜FCY |
17 | MF | 田中和樹 | 社会3・浦和学院高 |
15 | MF | 飯島陸 | 経済3・前橋育英高 |
20 | FW | 佐藤大樹 | 経済3・北海道コンサドーレ札幌U18 |
サブメンバー | |||
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12 | GK | 近藤壱成 | 経済2・ジュビロ磐田U18 |
3 | DF | 高木友也 | 経済4・法政第二高 |
22 | DF | 高嶋修也 | 経済2・鹿島学園高 |
23 | DF | 関口正大 | 現福4・新潟明訓高 |
10 | MF | 長谷川元希 | 現福4・大宮アルディージャ |
9 | FW | 平山駿 | 経済4・三菱養和SCY |
18 | FW | 中井崇仁 | スポ3・尚志高 |
マッチレポート(学生系の部決勝)
勝てば天皇杯本戦出場に王手をかけることとなる試合。法大は、中央大学を相手に迎える一戦となった。
中央大は現在関東1部リーグで最下位に沈むものの、天皇杯予選では準々決勝で同リーグ2位の早大、準決勝でリーグ首位を走る明大を破って勢いに乗っている相手だ。ゲーム開始序盤はお互いにシュート機会を得るものの、決定的な場面は少なく、両チーム共に得点は奪えない。ゲームが動いたのは43分。RSBの関口正大(現4)、MFの長谷川元希(現4)を中心に右サイドの狭いエリアでパスをつなぎ、裏でフリーになった関口がペナルティエリア内にクロスを上げた。ボールを中に入っていたFW中井崇仁(スポ3)が足元に収め、冷静にゴール右隅に右足を振り抜いてネットを揺らした。
先制点を得た法大は、56分にFW佐藤大樹(経3)、73分にMF吉尾虹樹(現1)など4人を投入。落ち着いてゲームを進めた。吉尾はサイドチェンジなど広い視野でチームの攻撃をより活性化させた。また、長谷川や松井蓮之(スポ3)は中央からミドルでゴールを狙うなど積極性も見せた。アディショナルタイム内で中大の今掛が個人技でペナルティエリア内に侵入し、ピンチを迎えたものの、その他に大きな決定機を与えず、1-0で勝利を収めた。
次戦は、9月2日に東京武蔵野シティFCを迎え撃つ。勝てば、天皇杯本戦出場が決まる一戦。スタメン、控え共に充実した戦力を抱えると同時に、ビルドアップや場面に合わせたフォーメーションの変更など戦術も浸透している。昨季のベスト16を上回る成績を残すためにも、力を結集して勝利し、本戦に出場するという結果に期待したい。(記事:根本舜平)
東京都トーナメント決勝マッチレポート
勝てば2年連続の天皇杯出場となる一戦、法大はJFL所属(4部相当)の東京武蔵野シティFCを相手に迎えた。メンバーは学生系の部決勝と数人入れ替え、1年生の吉尾虹樹(現1)や飯島陸(経3)などが名を連ねた。
前半は多くの時間を相手陣地でプレーした。宮部大己(経4)、松井蓮之(スポ3)、田部井涼(経3)、陶山勇磨(現3)らでポゼッションを安定させ、城和隼颯(社4)の大きな展開を受け、モヨマルコム強志(現1)、服部剛大(社4)らサイドの選手が、大外からアタック。ギャップを飯島、田中和樹(社3)、佐藤大樹(経3)らが突く形となった。何度もペナルティーエリアに侵入するものの、肝心のシュートが枠を捉えない。田中や飯島の決定機も決めきることができず、試合は同点で後半へ。
迎えた後半も決めきることができないまま時間が経過していく。すると66分、斜めのパスを相手にカットされると、そのまま東京武蔵野はスピードアップ。一気に法大陣地に持ち込むとセンターサークル付近からスペースにスルーパスを通し、ディフェンスライン背後で受けた石原幸治が中野小次郎(経4)との一対一を制し先制を許してしまう。失点後すぐに長山一也監督が動き、選手を3人交代し、攻勢をさらに強める。投入された長谷川元希(現4)が後方の組み立てに参加し、中井崇仁(スポ3)が縦パスを収め、平山駿(経4)がスペースに顔を出し、ゴールを狙った。72分には主将関口正大(現4)、高木友也(経4)らを投入し攻撃に人員を割き、ペナルティエリア内に侵入するも、ゴールネットを揺らすことはできず0-1で試合終了。天皇杯への挑戦はあと一歩のところで果たせなかった。
過去最高レベルの攻守のタレントを擁しながらも、あと一歩勝ちきれない戦いが続いている。天皇杯への道は閉ざされたが、裏を返せば関東リーグに集中できる状況となった。また新たな山へと歩みを進める法大の戦いに注目だ。(記事:磯田健太郎)
途中出場で攻撃を組み立てた長谷川
監督・選手コメント
長山一也監督
今年はコロナの影響もありながら大会を開催していただいたことに関しまして、関係者の皆さんに感謝を申し上げます。大学の代表権を勝ち取って今日望んだのですが、勝ち切ることができなくて本当に申し訳ないです。今日負けるならこういう試合だとは思っていて…色々な部分で相手の方が上回っていたと思います。
-今日の試合でどのような部分か足りなかったのでしょうか
ゴール前での落ち着きだとか、ラストパスの質だとか、クロスの質だとか…丁寧にやりたいのはもちろんですが、最後の部分がズレていたなと。守備のところでもリスク管理の部分で潰しきれなくて…自分たちの良いところが出しきれなかったなと思います。
-長谷川選手や中井選手はあの時間(67分)に使おうと前から考えて投入したのでしょうか
連戦が続いていたのでターンオーバーはしないといけなくて、けがもさせられないので、そういった中で時間をコントロールしながら、夏場ということもあるので(途中出場になった)というのと、相手が疲れてきた時間に質の高い選手を入れようということだったのですが、武蔵野さんが最後までしのいで点を決めることができなかったですね。
関口正大
―昨年のベスト16以上の結果を目指して臨んだ今大会ですが、今の気持ちは
自分たちの実力がなかったという、その一言に尽きると思います。
―どの部分が最後に足りなかったか
具体的には、引いた相手に対して自分たちがどう戦っていくのかというところで、交代選手が入る前までは一辺倒になっていたというか、何が相手にとって嫌なのかをもっと考えて主体性をもってピッチの中で表現するべきだったと思います。
―個人として途中出場で意識したことは
自分にマンツーマンについて6バックみたいになっていたので、自分が中に運んで相手のブロックを崩しに行くことは意識しながら、縦にも見せながら中で相手のブロックを崩しにいくというところは考えていました。
―今後に向けて
法政のサッカー部というところで注目されている部分はあります。そうした中で相手に対してどう崩していくかというのは自分たちの課題ですし、今日みたいな試合をしていてはいけないと思います。次にこういう相手と対戦した時に勝ちきれるよう、日頃のトレーニングに励んでいかなければいけないかなと思います。