【テニス】関東学生新進テニス選手権大会 4日目 男子シングルス2・3回戦レポート
関東学生新進テニス選手権大会
2016年2月15日(月)
明治大学西調布合宿所テニスコート、駒澤大学玉川キャンパステニスコート、青山学院大学緑ヶ丘グラウンドテニスコート
新進も4日目を迎えた。男女シングルスの試合が行われる。昨日の天候とはうって変わり、気温は一気に下降。雨も降り試合が中断することもあった。また、連戦の疲れもある中、選手たちが健闘した。
試合結果
男子シングルス2回戦
勝敗 | 選手名 | スコア | 対戦相手 |
---|---|---|---|
○* | 寒川雄太(スポ2) | 6-3,6-2 | 萬福健太郎(経1) |
○* | 太田悠介(経2) | 7-5,6-4 | 前崎直哉(経1) |
● | 小見山僚(スポ1) | 3-6,4-6 | 服部未蘭(青学大) |
○ | 長田和典(スポ3) | 4-6,7-5,6-3 | 神房成仁(日大) |
*同校対決となった。
男子シングルス3回戦
勝敗 | 選手名 | スコア | 対戦相手 |
---|---|---|---|
○ | 太田悠介(経2) | 6-1,6-1 | 木野翔(東海大) |
戦評
明治大学西調布合宿所テニスコートでは、男子シングルス2・3回戦が行われた。寒川雄太(スポ2)と萬福健太郎(経1)の同校対決になった2回戦。ファーストセット序盤は寒川がキープ、ブレイクで2ゲームを先取する。一方の萬福も粘り強いストロークで寒川のミスを誘い、3ゲーム連続で奪い返す。しかし、第6ゲームに寒川が1ポイントも奪わせずにこのゲームを奪うと、波に乗り始め3ゲームを連続奪取。そして迎えた第9ゲーム。お互いの意地と意地がぶつかり合う。激しいラリーが続き、デュースを繰り返す。萬福が相手を左右に振る深いショットで攻めると寒川が必死に粘りボールをつなぐ展開に。しかし、最後は寒川の粘りが勝り、ファーストセットを先取した。セカンドセットは、ファーストセットと対照的に萬福がキープ、ブレイクで2セット先取する展開に。寒川が第3ゲームをキープするとその後、萬福は疲れからかミスが多くなり寒川が6ゲーム連続で奪い6-2でセカンドセットを制し勝利した。(森川優也)
青山学院大学緑ヶ丘グラウンドコートでは、まず小見山僚(スポ1)が登場。序盤から風に上手く対応することができず、アウトで次々と相手に点を与えてしまう。第9ゲーム、小見山のサービスゲームであったが、なかなか球がコートに入らず苦しむ。最後はデュースに持ち込むも、あと一歩というところで決められ3-6でファーストセットを終える。気持ちを切り替えて臨んだセカンドセットは相手のミスを誘っていき、第2ゲームから4ゲーム連取で試合を進めていく。しかし、第5ゲームをブレイクした直後の第6ゲーム、今度はボレーなど相手のネットプレーに苦しめられる。このゲームをラヴゲームでブレイクされるとその後も相手の勢いを止めることができない。第8ゲームも鋭いサーブで点を重ねていくもデュースで追いつかれ、このゲームをブレイクされてしまう。第9ゲーム以降もなかなか球がネットを越えず、反撃できぬまま4-6でセカンドセットを奪われストレート負け。「油断した気持ちがあった」と今まで何度も対戦し、一度も負けたことがなかった相手であっただけに悔しさをにじませる敗戦となった。
小見山の試合とほぼ同時に始まった太田悠介(経2)、前崎直哉(経1)との同校対決。ファーストセットは序盤からブレイクの取り合いとなる。第1ゲームに太田がブレイクに成功すると、第6ゲームには前崎がブレイクする。その直後のゲームも太田が前崎のミスを誘いブレイクバック。第8ゲームでは前崎が粘るラリーを見せブレイクするなど、第9ゲーム終了時点で4-5と前崎がリードする。しかし、その後は太田が先輩の意地を見せ、3ゲームを連取し7-5でファーストセットを奪う。セカンドセットは、太田が第1ゲームを力強いショットで攻め、ラヴゲームでブレイクするも、その後は互いに譲らずキープが続く。第8ゲームをキープされ5-3ともう後がない前崎が、第9ゲームで粘りを見せる。デュースが続く中、前崎は前後左右に相手を動かし、太田のサイドアウトを狙う。前崎は正確なショットが光って5-4となり盛り返しを図る。それでも第10ゲームは、太田がサービスエースを取るなどサービスショットが冴え最後は6-4。同校対決を制した太田が3回戦へと駒を進めることとなった。(羽根田萌)
ベスト8を決めた太田
前崎を破った太田はそのまま3回戦に入った。前戦からの疲れも心配されたが、杞憂に終わることになる。ファーストセット、いきなりブレイクし最初のゲームを奪うと、続く第2ゲームもきっちりキープ。その後の中盤はデュースに持ち込まれ相手の反撃に合うも、太田は強気な攻めで振り払い、着々とゲームポイントを積み重ねていく。最終的には6-1でファーストセットを制した。続くセカンドセットも太田の勢いは止まらない。サーブで得点する場面が多く見られ、自分のリズムでプレーすることができた。相手に抵抗させる隙をほとんど与えず、圧巻のテニスでこのセットも6-1で奪取して試合終了。見事なストレート勝ちで4回戦に駒を進めた。(渡辺拓海)
駒澤大学玉川キャンパステニスコートには、まず主将長田和典(スポ3)が登場。長田のサービスゲームから始まったこの試合。開始後、序盤でブレイクされてしまい、流れは相手に傾きつつあった。だが、第7ゲームを終え、降雨のため試合中断。1時間半あまりの待機を余儀なくされた長田。試合が再開したのは午後1時であった。相手のサービスゲームから始まると、相手の重いショットにも対応し、第8ゲームでブレイクバックした。しかし、中断による悪影響がサーブに出てしまう。ダブルフォルトが多く見られ、その直後の第9ゲームでまたもやブレイクされてしまった。キープを許し、ファーストセットは4-6で終える。巻き返しを図る長田は、長いラリーに持ち込み相手のミスを伺うが、徐々に相手のペースに。ウィナーを決められてしまい、第1ゲームをブレイクされてしまう。劣勢かと思われたが、ベースライン際のショットを繰り出しブレイクバックに成功。その後も抜け目の少ない相手のショットに苦戦を強いられるが、長田の渾身のウィナーで互角の戦いを繰り広げる。そしてブレイク、ブレイクバックを一つずつ経て、ゲームカウント6-5で迎えた第12ゲーム。ここでセカンドセットを終わらせたい長田は鋭いフォアクロスショットで相手を左右に揺さぶり、見事ブレイク。セットカウント1-1と試合はイーブンに。最終セットも相手は変わらず硬い守備のプレー。それに対し長田は我慢のテニスで粘り強く対抗する。第1ゲームでブレイクされるが、第2ゲームでブレイクバック。いち早く試合を優勢に変えたい長田は、要所でポイントを決めきり第4ゲームでブレイクに成功。焦る相手に冷静なプレーで確実にリードすると、第7ゲームでブレイクバックされるも、第8ゲームで再度ブレイクし返し、6-3でファイナルセットをとった。
今日の試合は雨による中断や思わぬ気温の低さに、その場での対応を迫られた日であったが、太田はベスト8入りし、長田、寒川も順調に勝利している。大会も折り返し地点を過ぎ、佳境に入る。そんな中でも己の最善を尽くす選手たちから、明日も目が離せない。(宮下尚子)
※本日行われました(もしくは行われる予定)男子シングルス3回戦(寒川 対 山西大(専大)、長田 対 古田伊蕗(早大))、女子シングルス3回戦(江見 対 千葉南奈(青学大))、女子ダブルス2回戦(江見・林 対 助川峰理・廣川真由(早大))は雨天のため明日に延期となっております。
選手コメント
長田和典
-今日の試合、まずファーストセットを振り返って
相手が一年生ということもあって、結構思い切りどんどん打ってきて。それで波に乗られてとられたというかたちでした。
-セカンドセットはブレイク合戦となりましたが
1セット目で相手のセカンドサーブを結構攻めたので、そこでそれを意識してくれてダブルフォルトが第2セット多かったので、それがブレイクできた要因だと思います。
-ファイナルセットでは流れが長田選手に傾いていました
第2セットの途中で相手がフォアのほうが弱いって気づいて。第3セットもずっとフォア狙えばいずれ勝てると思ってやっていたので。作戦が決まってよかったです。
-第1セットの途中で中断がありましたが影響は
ものすごくありました(笑)。中断して、中断後のプレー、特にサーブの感覚がなくて。ダブルフォルトが多かったので、明日から中断することがあればしっかり気持ちつくってやっていきたいと思います。
-気温が低い中での試合でした
気温は低かったんですけど、プレー自体が結構ラリーが長くて心拍数が上がっていたので、気温の低さは特に感じなかったです。
-明日のシングルス3回戦に向けての意気込みを
明日も(対戦相手が)一年生なので、守らずに攻めていきたいと思います。
萬福健太郎
-今日の試合を振り返って
ファーストセット前半は競った感じで進んだんですけど、自分の調子は良くて自分のテニスができていたんですけど、やっぱり寒川さんの方が大事なとこでのポイントの取り方というか集中力というのが一枚上手だったので、そこの差でファーストセット取られて。セカンドセットも立ち上がりキープしたんですけど、すぐにキープ、ブレイクされて…。大事なポイントがいくつかあったんですけど、デュースが長引いたりそういうところで相手の粘りにやられたというか集中力の差で負けたかなという感じです。
-第1セット9ゲーム目のデュースが続いたシーンについては
相手は粘ってくるタイプなので、自分が積極的に前に出て行って相手を振ってネットプレーに行くというのを今日は目標にしてて、緊張する場面だったんですけど、ポイントよりもそこを意識して行ったんですけど、やっぱり取りきれなかったのでそこは悔しいです。
-先輩とは対戦はやりにくいですか
いや、もう試合前から気楽に自分の試合していいよというのは言われていたのでそれはなかったんですけど、やっぱり先輩の意地というのが凄かったなと思います。
-今大会を振り返って
シングルスは1次予選から始まってダブルスは2次予選からで。春関・夏関と本戦上がったことがなかったので、今回単複ともに上がって1回戦勝てたというのは、自分の中で大きい収穫になりました。
-春関(関東学生テニストーナメント大会)に向けて
春関ではしっかり本戦に上がって、単複ともにインカレ予選に進めるように。一つでも多く勝てるようにこれから時間は短いですけどしっかり練習していきたいと思います。
小見山僚
-今日の試合を振り返って
今まで何回もやったことのある相手で、負けたことが今までなかったのでちょっと油断した気持ちがありました。風も結構強くて風に全然対応できなくて、相手のホームコートでもあるし相手に攻められ続けて防戦一本になってしまったので、自分のテニスができなくてそのまま負けてしまって悔しいです。
-風の影響で苦戦したところは具体的にどのような場面でしたか
横に風が吹いていたので、僕は基本的にフォアでどんどん攻めていくタイプなのですが、そのフォアの決めの球が全部サイドに球が切れてアウトしちゃうというのが多くて決められなかったです。それと相手のショットも曲がってくるので、自分の足があまり動いていなかったなと思いましたし、ボールのところに動いていけなくて良いショットが打てなくてそこが苦戦しました。
-今回の試合における敗因は
相手も集中して打ってきて、もっとネットプレーでこういうときも戦えるようにしたいです。
-相手のプレーで苦戦した部分は
風を利用して相手はしっかりコースを決めて打ってきていたので、こっちはコートの外に追い出されて走って取って返すだけみたいな状況が多かったです。相手は結構どんどん前に出てきたのでストローク戦では勝てないなとわかっていたのですが、こっちは全然前に出れなかったのでそこが負けた要因だと思います。
-昨日のダブルスは同校対決でしたが
相手は先輩ですし、普段練習でやっても勝ったり負けたりなので、すごくやりづらい部分もありました。自分たちの弱点を相手は全部知っているので、そこでセカンドセットの1-5のときから思い切って、最初はセカンド取る気はなかったのですが次に向けて思い切りいこうということを話し合って、そこで思い切りいけたことで段々挽回できました。それでそのままいけたので良かったと思います。
-昨日、今日の試合で見つかった課題はありましたか
もっとサーブのファーストの確率を上げなければいけないことと、ネットプレーがいまいち良くないのでネットプレーをもっと磨いていかなければいけないなと思います。
-残りはダブルスのみとなりましたが新進での目標と意気込みをお願いします
法大はあと1ペアしか残っていなくてもう優勝を目指すしかないと思うので、優勝目指して頑張ります。
フォトギャラリー
- 長田のベスト8進出を懸けた3回戦は明日へ持ち越された
- シングルスはここで敗退となった前崎
- 前崎は本日も同校対決となった
- 小見山も前崎同様残るはダブルスだ
- 昨日は敗北した前崎に勝利した太田
- 寒川は3回戦の試合が明日へ延期となった
- 江見のシングルスの試合も明日に延期
- 中止される前はリードしていた江見