【サッカー】第90回関東大学サッカーリーグ 対駒澤大 大西、柳沢がゴールを決める。前半の2点を守りきり、首位浮上!!
第90回関東大学サッカーリーグ戦1部 第7節対駒澤大
2016年5月15日(日)
川口市青木町公園総合運動場陸上競技場
前節、試合終了間際の劇的なゴールで桐蔭横浜大に勝利した法大。今節勝てば他の試合の結果次第では、首位に浮上する可能性もある試合となった。前節の試合の勢いを今節にもつなげ首位浮上となるか注目された。
試合結果
トータル試合結果
2 法政大学 |
2 | 前半 | 1 | 1 駒澤大学 |
---|---|---|---|---|
0 | 後半 | 0 |
得点とアシスト
時間 | 大学 | 得点者 | アシスト |
---|---|---|---|
8分 | 法政大学 | 大西遼太郎 | 川崎雅哉 |
11分 | 法政大学 | 柳沢拓希 | |
15分 | 駒澤大学 | 吉岡雅和 | 大谷真史 |
メンバー
法政大学 監督: 長山一也 |
||
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21 | GK | 関口亮助 |
2 | DF | 山田将之 |
4 | DF | 柳沢拓希 |
6 | DF | 伊藤航希 |
23 | MF | 黒柳駿 |
37 | MF | 大西遼太郎 |
17 | MF | 武藤友樹 →加藤(90分) |
31 | MF | 青柳燎汰 →上田 (61分) |
15 | MF | 川崎雅哉 →玉田(79分) |
22 | MF | 永戸勝也 |
26 | FW | ディサロ燦シルヴァーノ |
サブメンバー | ||
1 | GK | 林翔太 |
33 | DF | 加藤威吹樹 |
35 | DF | 藺藤子龍 |
14 | MF | 上田慧亮 |
29 | MF | 長倉颯 |
32 | MF | 紺野和也 |
18 | FW | 玉田晃太郎 |
※(カッコ内)は、選手の学年、および交代した時間を表示しています。
マッチレビュー
前節、桐蔭横浜大に試合終了間際の青柳燎汰(現福2)の劇的ゴールで勝利した法大。今節の相手は、駒澤大学。首位相手に勝利した勢いをこの試合でも継続できるか。前節から攻撃陣を入れ替え、1トップの位置にディサロ燦シルヴァーノ(経2)を戻し、2シャドーの位置にケガから復帰した川崎雅哉(現福3)と青柳燎汰が入る布陣となった。
前半キックオフから法政大が攻勢をかけペースを握る。まずはディサロが抜け出そうとするもトラップが大きくなり駒澤大GK輪島稜に阻まれる。一方の駒澤大はFW大谷真史めがけてロングボールを入れる展開となるが、法政大の3バックがはじき返す。そんな試合が動いたのは8分。法政大は相手からボールを奪うと、永戸勝也(スポ4)が川崎にパス。パスを受けた川崎が左サイドからカウンターを仕掛けると、中央にグラウンダーのパスを送る。このパスを中央で待っていた永戸がスルーすると、ボランチの位置から駆け上がってきた大西遼太郎が右足を振り抜き先制に成功する。幸先良く先制した法大は11分、スローインからディサロが頭ですらし、川崎がPA内で仕掛けると、駒澤大DFがたまらず手をかけてしまいPKを獲得する。このPKを柳沢拓希(経4)がGKの動きを見極めて、2点目を奪う。短い時間で2点を奪いさらに攻勢をかけたい法政大だったが、14分、駒澤大のロングスローに大谷が頭でフリックするとゴール前で待っていた吉岡雅和に右足で合わせられ1点を返される。このゴールで流れが駒澤大に傾くかと思われたが、駒澤大のディフェンスの重心が低いこともあり、法政大は自由に中盤でボールを保持しながら攻撃を組み立てる。だがゴール前で惜しいシーンは作るものの、シュートまで持ち込むことができない。しかし、33分に追加点のチャンスが訪れる。法政大はFKを得ると永戸からのボールに山田将之(経4)が高い打点で合わせるが、駒澤大GK輪島が弾き出し惜しくも得点とはならない。その後もシュートを放つ場面はあったが、ゴールには至らず2−1で前半を折り返す。
後半に入り49分、吉岡が中に切れ込んでシュートを放つが関口亮助(経3)がセーブ。後半序盤は法政大がボールを持って試合を進めようとするも、高い気温のせいかなかなかパスが合わずゴールまで行けない。一方、後半も徹底的にロングボールとロングスローで攻撃を作る駒澤大学だったが、64分に大谷が交代してからは前線にターゲットとなる選手がいなくなり攻撃の威力は半減。68分には、駒澤大のカウンターから大村英哉にシュートを打たれバー直撃という危険な場面を作られるが、最後は全員で守りきりタイムアップの笛。後半は駒澤大の時間が増えるもチーム全員で守備をやりきった法政大が勝点3を得る結果となった。また他の試合で上位陣が軒並み勝点3を得ることができなかったため、法政大が今節の勝利で首位に浮上した。
今節の結果で首位に浮上したが、リーグ戦はまだまだ混戦模様。首位に立ちつづけるには、今日のような試合展開で3点目を奪って試合を決定付けることが必要だろう。開幕前からの得点という課題は、徐々に改善しているようには感じられるが、チームとしてもう一歩前に進むためには、さらに攻撃の迫力や工夫が求められると同時に自分たちがボールを持つ時間帯を増やし、試合をコントロールする力が必要になるだろう。首位に立った法政は、今後どんな成長を遂げていくのか注目だ。
次節は、味の素スタジアム西競技場で法政大の集中応援日が開催される。様々なイベントも行われる予定であり、長山監督も「法政の学生にも来て欲しい」と話す。首位に立ち、さらに勢い付く法大サッカー部を見に行くには絶好の機会だ。(森川優也)
監督・選手コメント
長山一也監督
—試合を振り返って
入りも良く連続得点できました。あと相手の背後のスペースやバイタルを使って前半はプレーでき、そこが得点にも結びついたので良い入りができました。その後の(失点した)セットプレーのところは、対策してたのですがシュート1本で失点してしまって、今まで無失点できてたのでちょっとショックがあったのは見て取れたんですが、そこからしっかり0に抑え流ことができました。後半のサッカーは、ボールを保持して相手に付き合ったところもあったので、ゴールを割らせなかったのは評価できるんですけど、マイボールにした時にボールを止めるとかリターンパス使うとかサポートをもう少し早くすることでマイボールの時間を多くできれば、きつい状況で後半が経過しなかったかなと思います。そこはこれからの課題です。
—気温が高い試合だったが、ペース配分についての指示は
前半から飛ばしていけと言っていました。ビハインドになった方がパワー使うので、そこはうちから仕掛けようと。チャレンジャー精神で謙虚に戦おうというのは伝えていました。
—相手がロングボールやロングスローで放り込んでくることへの対策は
直接それがゴールに結びつくわけではないので、そのすらしたボールのところにしっかりとついていけるように。あと相手の9番に自由に競られてしまうとつながれるシーンは増えていくと思うので、ファーストディフェンダーはしっかりと叩けるような状況を作って、(セカンドボールを)前がカバーすること。チャレンジ&カバーを徹底させたことは1週間準備してきたこともあって、そこはしっかりとできていたかなと思います。
—失点した後に攻め込んでいたが、そこで追加点を取るにはどんなことが必要か
3点取ってないというのが今のチームの状況で、シュートまで打てているという状況はあったんですけど、もう一個前のところでプレーできる状況を作るために焦りすぎていて、サポートがいない状況でもないんですけど、そこで冷静にパスを通せるように。あとはコーチングを含めて、全体を見ながらプレーするのとコーチングすることによってミスが減ると思うので、そういった細かいところを改善すれば追加点が取れるようになると思います。細かいコミュニケーションを取ることによってもっとあってくると思うので、そこを改善すれば3点目取れるようになるのかなと。
—クロスを上げようと顔を上げた時にペナルティエリア内の人数が少ないように感じるが
それは状況に寄ります。ボールをしっかり回せてて、展開して顔を上げた状況だったら人数いると思うんですけど、カウンターになると中が1枚2枚になると思うので、それは状況にはよりますが。まあ枚数は3人4人ペナに入っていくようなところは意識して、やっていって欲しいんですけど。そういった意味でパスがもう1個横につながっているとその時間が作れるということになると思うので、1個前の作りのところで時間が作れるとそこが枚数増やせると思うので。上がっていく時間を作れると思うので。まぁそこは課題ではあるのかなと思います。
—最初の2人の交代で攻撃的な選手を投入したが
そこは攻撃的に行こうということと、前線の選手が疲労が暑さもあって運動量が減ってきてタメが作れていない状況もあったので。点取るのと運動量増やして前で収めるというところです。
—2連勝となったが次節に向けて
今年連勝できてなかったので、連勝できたことは良かったですけど、これを続けることが重要だと思いますし、混戦なので次落とすと順位入れ替わったりという状況になるので。守備のところは安定してきているので、点取って勝点3取るということができるように。また3連勝できるようにやっていきたいです。次は集中応援なので、また法政の学生にも見に来て欲しいです。
柳沢拓希
ー試合を振り返って
相手は特徴のあるチームでロングボールを蹴り込まれることは分かってたのに、相手のサッカーに付き合う時間帯が長かったので、勝ったとはいえ自分たちのサッカーができなかったと思います。
ー試合前、監督からは
ロングボールをいかにパスにできるかを言われてましたけど、相手も競り合いが強くなかなかできなかったですね。1点差になった後、ハーフタイムで次の点を取らせないようにと言われてたので、その部分では監督の指示通りの展開に持ち込めたかなと思います。
ー駒大対策については
最終ラインを後ろ3枚は合わせるということと、競った後のセカンドボールをいかに拾えるかってことを1週間やってきたので、その部分ではよくできたこともあったと思います。
ー2点目はPKですが、今季初得点となりました
去年も1点しか取れてなくて今年は3点取りたいって目標があったし、PKでもなんでも取りたかったのでまず1点取れて嬉しいですね。
ー首位に立ちましたが
そうなんですか(笑)。今までは上の相手を追っていく形でしたけど、首位に立ったことで相手も目の色変えてやってくると思うし、次の日体大戦が大事になってくるので下の相手に取りこぼさないようにしていきたいですね。
ー次節への意気込みを
日体大も最近調子を上げているチームだと思うので、難しい試合にはなるとは思いますけど、後ろがしっかり守って援護を待つ形を作りたいですね。とにかく勝つことが大事だと思うので、頑張っていきたいと思います。
大西遼太郎
ー試合を振り返って
自分のゴールで勝てて、チームに貢献できたのは良かったです。
ーどんな意識で試合に臨みましたか
駒沢は前にくるので、ボランチも守備する時間があったので、そこで相手のFWと競ったときに何回か跳ね返したのは良かったですね。
ー駒大の印象は
試合前からどんどん蹴ってくるチームと言われてたので、ボランチとしてセカンドボールを拾うという意識はしてました。
ー相手の攻撃への対策については
GKで相手が前に並ぶ形だったので、サイドの2枚も落ちて、5バックの形で守りましたね。
ー先制点を振り返って
自分の特徴としては前に絡んで、出ていくと監督からも言われてて、そういう形で入れることができて自分の特徴を出せたと思います。イメージ通りのシュートでしたね。
ーリーグ戦初得点になりました
素直に嬉しいですけど、満足せずにこれからもどんどんやってきます。
ーチームの攻撃について
後半は駒沢のサッカーに合わせてた訳ではないですけどあっちのペースになっちゃって、それでも後半無失点でいけたのは大きいかなと思います。
ー自身のポジションについて
本職は今日と同じボランチです。周りからは体格的にも守備型と言われるんですけど、自分は前に出ていきたいですね。
ー後半は相手に押される場面もありましたが、無失点に抑えました
あの時間帯は苦しかったですけど、全員で守れましたね。もっと点は取りたいですけど、守備は強みだと思います。
ー現時点で首位に立ちました
意識はしますけど全然先は長いですし、次も勝って首位を守りたいですね。
ーリーグ戦での個人的な目標は
まずは試合に出続けて、もっともっと結果出してチームに貢献できたらなと思います。具体的な数字とかは意識してないですけど、5ゴール決めたいですね。
ー次に対戦する日体大の印象は
そんなにないですけど、他のチームよりつなぐ感じの印象はあって少し似てると思うので負けられないですね。
ー次節への意気込みを
個人としては、点も狙っていきますし結果にこだわりますけど、まずはチームとして絶対勝って終えることが大事だと思います。勝ちます。
永戸勝也
ー今日の試合を振り返って
チームとしての狙いは試合の入りを良くするということでした。入りから良い攻撃があって、それが点につながったと思います。でも、相手がスローインのところ狙ってくるって分かってたのに失点したのはもったいなかったと思うし、さらなる追加点っていうのがなかったのがまだまだ課題だなと思いました。
ーさらに点差をさらに広げるために必要なことは
まず今日の展開で言ったら2-0の時に失点をしたことが、相手の流れになってしまった原因になると思います。2点取った後の守備で0点に守りきることによって前が空いてくると思います。前と後ろの連携がないと点が取れないのでそれが重要だと思います。
ー今日の1点目の場面で川崎選手からのパスをスルーしましたが、普段から攻撃での連携は意識していますか
あの場面はカウンターで走りながら後ろで遼太郎(大西)が走ってるのも、雅哉(川崎)からボール来そうだなっていうのも分かっていました。雅哉も自分がシュートもスルーもできるようなボールをくれました。あういうプレイがチームとしての狙いでもあるんで、それが出来たので良かったです。
ー守備において意識していることは
メンバー的に言ったら守備は4年生中心なので下から支えるということは意識してほしいと思うし、守備が崩れるということは4年生が崩れるということなのでそれは絶対にないようにしようとは話しています。
ー単独首位になったお気持ちをお聞かせください
全部で22節あるうちの7節が今日で終わってまだ3分の1なので。最後に1位に立てるように前期はもう負けなしでやるつもりなんで。首位になっても驕らずに謙虚にプレイしたいと思います。
ー次の日体大との試合に向けて
日体大は最初調子悪かったんですけど、だんだん調子上がってるチームだなと思います。勝って3連勝できるように1週間しっかり準備したいです。
フォトギャラリー
- 守備でチームに安定感をもたらしている柳沢がPKのキッカーを務めた
- 川崎がPA内で突破しようとしたところに相手の手がかかりPKを奪う
- ドリブルで突破を試みる青柳
- 右サイドからチャンスを演出した武藤
- 後半、体を張ったディフェンスでゴールを割らせなかった
- 後半から投入された玉田は前線からの献身的な守備でチームに貢献
- 攻守にいいプレーを見せ、勝利に貢献した永戸
- 試合終了の笛とともに喜ぶ選手たち